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2013年04月04日 イイね!

ステアリングフィールの話(2)

ステアリングフィールの話(2)ステアリングフィールの話(1)を書いてから随分、御無沙汰しております(^_^;)。

なにしろ、肝心のアテンザがお預け状態なもんで、かつての試乗で感じた点を納車後に確認してから書こうと思っていたものですから、ネタをお預け食らっているようなものです(苦笑)。

と、言い訳をグダグダ書くのが目的ではなく、面白い記事を見つけたのをキッカケに、ちょっと執筆意欲が湧きました。記事はコチラです。

価格.comマガジン:「CX-5」の魅力の根源となる「走りの味」

記事はタイトルの通りCX-5のモノですが、非常に興味を惹かれました。恐らくアテンザも同様のコンセプトで仕上げられていることは想像に難くないのですが、マツダの技術者によれば、その走り味はかなりキッチリと造り込まれたものだということが紹介されています。しかも、ポルシェ、メルセデス、BMWを始めとした他社の製品のステアリングの手応えを分析した上で、「あくまでも自然な味付けを目指した」というのです。タイトル画像は、その味を示したモノだそうです。

ちょっとコレにはビックリしました。何が?というと、かつて記した「マツダのクルマ造りの哲学を問う!」で指摘したことが、また繰り返されたのかな?と思ったからです。

近く納車の運びとなるアテンザですが、ここでそのハンドリングと、ステアリングフィールに関するボクの現時点での評価を改めて記しておこうと思います。

都内一般道の短距離試乗を数回と、首都高→中央道→圏央道→関越道→首都高という高速道の試乗たった1回によって得た評価ですので、納車後に印象が変る可能性はありますが、そのときは改めて報告したいと思います。

正直なところ一般道では良いも悪いも判断し難く、直進性の懸念を払拭すべく高速道路の試乗を販売店にお願いしたのですが、首都高のコーナー区間を走って得た印象は、そのハンドリングに於いてケチを付けられるポイントは皆無であり、完璧ではないか?というものでした。以前のブログでは"見事でした"と報告している通りです。

何がそんなに素晴らしかったか?というと、特に感銘を受けたのが"微少舵角に於けるクルマの反応の良さ"でした。

こう書くと、もしかしたら異論を唱える人がいるかもしれませんね(^_^;)。

アテンザの微少舵角に於ける反応については、若干の遅れがあると指摘する人がいるのは知っています。先日紹介した某評論家の試乗記でも「中立付近がやや曖昧なステアリング」との記載があります。中には「不感帯がある」という人まで居ますね。

ボクはアテンザの中立付近を曖昧とは思いませんでしたし、微少舵角に遅れがあるとも思っていませんし、不感帯は"ない"と思っています。

ボクはそう思っていますが、当のマツダの梶山主査がwebCGのインタビュー記事で「タメとかディレイ」なんて言っていますから、アテンザのハンドリングにはある種のディレイ(遅れ)があるのでしょう(苦笑)。

つまりボクは、この遅れがあることが素晴らしいと感じているわけですね(^_^;)。

この遅れはボクなりに表現すると、微少舵角を与えるとアテンザは「曲がろうと反応はするけれど、曲がり始めない」絶妙な間がある、という感じでしょうか。

それに一体、どんな価値があるのかと言えば、自然、かつ極めてコントロールし易いハンドリングを提供するのです。ここがアクセラと決定的に違う部分で、以前動画で紹介した「拳一個分、舵を入れてi-DMの青ランプが点く」というのが全く簡単に出来るのです。その一方で、超高速域の直進時にも、全く神経質な面がありません。

ちなみにアテンザを契約してから随分後になって気付いたのですが、この微少舵角時のクルマの反応が、NSXとも良く似ているのです。アレも、極めて自然かつ鋭いハンドリングを持ちながら、超高速の直進安定性も見事なものです。NSXで首都高を走りながら「確かアテンザも、こんな感じの動きをしたよなぁ」なんて思ったくらいですから、そら文句も出ませんよね(^_^;)。

こんな調子で極めてハンドリングには満足したものの、不満だったのがステアリングフィール。ハンドルを切り込んでいくにしたがい重さ(手応え)が増していく自然さに不満はありません。不満なのは全体的に、絶対的に"軽い"という点です。

特に中立付近の軽さで、ボクが乗った試乗車は80~100km/h付近で顕著でした。特定の速度域で軽くなるというのは、タイヤの空気圧などのコンディションによって稀に起こる現象ですし、もしかしたら車体の個体差ということもあります。ここは納車後に真っ先に確認したいところですが、それにしても全体的に軽い点には疑問を感じました。

試乗車は25Sですから225mm幅の19インチタイヤを履きます。キャスター角も6度あります。これらを考えればその中立付近の"軽さ"が自然とはとても思えません。期待した手応えが無いため、クルマとの一体感が希薄になってしまいます。あくまでドライバーが感じる印象の話で、性能的には問題もなく素晴らしいのは既に書いた通りです。つまり"軽くすることで損をしている"とかし思えません。

これがとっても残念だったワケですね。

マツダはアテンザの開発で"人馬一体"を更に進めた"天馬行空"というキーワードを掲げていますが、まさか「宙に浮いたような手応えの無さを目指した」ワケではないでしょう?なーんて皮肉を言いたくなった程です(苦笑)。

アクセラもそうですが、なぜそんなにマツダはハンドルを軽くするのか?には、ボクなりの理解があります。まぁ下種の勘ぐりの類ですが。ところが今日紹介したCX-5の走り味の記事は、ボクの想像を覆す内容で、おぉ?と思ったのでした。

もし記事のマツダ技術者の言っていることが真実であり、その走り味が狙い通りに仕上がっているとするならば、ボクの"軽過ぎてけしからん!"という意見は、全くアテハズレな指摘ということになるワケですね(^_^;)。

こうなると、改めてアテンザのステアリングを握って、早く自分の様々な疑問を確認したいところなのですが、クルマが来ないと話が先に進みません。/(^_^;)\

果たしてアテンザのハンドルは"けしからん程、軽い"のか?それが"自然な軽さ"なのか?

続きは納車後、、、かなぁ。。。(^_^;)
Posted at 2013/04/05 02:21:33 | コメント(5) | トラックバック(0) | 備忘録 | クルマ
2013年03月16日 イイね!

ステアリングフィールの話(1)

ステアリングフィールの話(1)先ずはプロローグから。

最近「ステアリングフィールとはなんぞや?」なんて思いながらクルマを走らせている自分が居ます。
なぜそんなことを考えるようになったかといえば、アクセラとNSXをとっかえひっかえ乗るようになったことと、アクセラと、次の愛車であるアテンザのステアリングが"軽い"ということが少し気になっているから。

ステアリングが軽いことの一体何が悪いのか?については追々述べようと思っています。

正直なところ、それ以前はステアリングフィールについて、昨今のように突っ込んで色々と考えたこともありませんでした(^_^;)。それはなぜかと言えば、理由は極めて単純で「所有しているクルマのステアリングフィールに、全く不満が無かったから」です。

インテグラRとNSX、両車共にホンダ車ですが、NSXは平成3年式の所謂初期型。今の時代には化石にも等しい「ノン・パワーアシストのマニュアルステアリング」です。パワステ無し(苦笑)。

当然、パーキングスピードでは目茶苦茶重く、高速域で横Gが掛かるとやはりズシリと重くなります。しかしボクにはほとんど不満がありませんでした。そしてインテグラRととっかえひっかえ乗り分けても、両車でほとんど違和感が無く、ボクにとっては「自然なステアリングフィール」だったわけです。

もちろんインテグラRはパワステですから極低速でも軽く、高速での横G状態でもNSX程には手応えは重くなりません。

ということは、ステアリングフィールとハンドルの重さに相関はないのか?

いやいや、ボクはアクセラのハンドルが「不自然に軽い」場面があり、長く馴染みませんでしたし、アテンザのハンドルの軽さにも不安があります。これは納車されて距離を走らないとなんとも言えませんが、心配の原因はやはり"軽さ"です。

こんなことは今まで深く考えなかったワケですね(^_^;)。


よく「自然なステアリングフィール」という言い方をします。プロも素人もです。じゃぁ「自然な」とはなんだ?パワステは油圧であれ電動でアレハンドルの重さを軽くします。いわば人工的にどうにかしているわけですね。

じゃぁパワステ無しが自然なのか?

ちょっと待ってちょうだい。ボクはノンパワーアシストのNSXを所有しているからソレを体験出来ますが、そもそもパワステ無しのクルマが市場にほとんど存在しなくなって随分経ちます。ノンパワーアシストのハンドルの味(重さ)を全く知らないドライバーの方が、もはや多数派でしょう。

しかしそんな彼らも「自然なステアリングフィールが・・・」ということを言います。まるで知った風に(笑)。

そんなことを考えていると、「自然な」「不自然な」ステアリングフィールとドライバーに感じさせるものとは一体何なんだ?なんて思ったりするワケですね。

「ボクは一体(インテグラRやNSXの)何が自然と感じ、(アクセラやアテンザの)何を不自然と感じるのだろうか?」

これをちゃんと説明できなければ、話は先に進みません。「単なる貴方の好みの問題でしょ?」と言われて終わりです(^_^;)。


ここで、恐らくこのブログを読むほとんどの人が知らないノンパワーアシストのNSXのステアリングフィールについて紹介しておきます。

繰り返しになりますが、極低速、パーキングスピードではズッシリ重いです。思わず「よいしょ」と云ってしまいたいくらい(苦笑)。フロントにエンジンの無いミッドシップのNSXですが、ハッキリ言って据え切りはしたくありません。したがいゆっくりでもクルマを動かしながらハンドルを回すのですが、それでも重い。。。

ところが、、、

速度が20km/hも出ると、これが夢のように軽くなるのです。その重さはインテグラRをはじめ、パワステのホンダ車と比べると「気持ち手応えがあるかな?」というレベル。よってステアリング操作に全くストレスは無くなります。
それは以降、速度が高くなっても基本的には変りません。高速道路を走る80km/h以上においても同様で、拳ひとつ切るようなコーナーでもステアリングを切る腕に「ズシリ」と反力を感じる場面はほとんど無いのです。

"意外"かもしれませんが(^_^;)。

逆にズッシリと重くなく場面は拳一個以上、ハンドルを切るような場面である程度、横Gが高まるような場面。そんなときにはハッキリとパワーアシストが無いことを実感します。軽く手を添えて舵角を維持、、、というワケにはいかないのです。
つまりこのような場面では、ステアリングの切り始めは軽く、しかし舵角が増えて旋回が始まり横Gが高まっていくにしたがってハンドルがググッと重くなっていく、という感じになるのです。

そんなハンドルの手応えの変化を感じながら「自然なステアリングフィールとは何か?」と改めて問うと、どうやら中立からハンドルを切っていくにしたがって重さ(反力)が徐々に高まっていく様が、ドライバーに"自然な"と感じさせるひとつの要素のように思えるのですが、どうでしょうか?

もちろん、それ以外にも様々な要素があって"ステアリングフィール"とひと言で語られる印象を形成しているのでしょうが、それらについては次回、、、かな(^_^;)。
Posted at 2013/03/16 00:54:12 | コメント(3) | トラックバック(1) | 備忘録 | クルマ
2012年01月23日 イイね!

備忘録:VWゴルフ6(DSG)に試乗して

備忘録:VWゴルフ6(DSG)に試乗して昨年(2011年)の10月中旬、アクセラSKYACTIVに試乗した後、ちょっとした事をキッカケにゴルフの試乗に行った。
最新の7速DSGを体感するためだったのだが、ボクにとっては複雑な印象だったので、備忘録として記載しておく。

なんせ、DSGの登場を期に「次に買うならツインクラッチ!」と決めてた身だ。なぜVWゴルフに食指が動かなかったかは既にブログに書いた通り。
結局、DCT搭載車にはしなかったものの、そのときはまだ最終決断の前であり、SKYACTIV-Driveに決めるにしても、一応、元祖のDSGの最新モデルには、チョイ乗りでもしておいた方が後悔もないかな?と思ってのことだった。

VWのショールームは自宅とマツダディーラーの丁度中間辺りにある。
思い立ってお店に行くと、どうもモデル入れ替えの時期、Premium Editionの入荷待ち状態で試乗車が無いという。
そら困ったなぁ、、、と思案していたら、1.4ツインチャージャーのゴルフ・バリアントならあるという。

とりあえず適当な理由をつけて(笑)、それに試乗させてもらうことにした。

確認したいのはもちろん7速DSGなのだが、ポイントは「極低速でのギクシャク感」。

この更に数年前に先代のゴルフに乗っていたのだが、このときもそのギクシャク感は体感出来ず。
今回は意を決してのリベンジ(笑)である。

お店を出ると、その発進性のマナーの良さといったら、まるでトルコンATのよう。
で、そのDSGの印象の前に感じたことが、なんか凄く高級車に乗っている感。
別に内装が豪勢とか、足回りがフワフワとかいった、直接的な印象ではない。クルマから受ける印象がとってもコンフォートなのだ。

当時の家族車や玩具車が、いってみれば「地ベタにゴザ敷いて座ってる」感じだとすると、「分厚いクッション」の上に腰掛けているような。
VWって、こんな高級車然としたキャラクターだったっけ?っと、ちょっと面食らう。

話をDSGに戻す。

これはトルコンATか?と感じるほどの洗練を確認するも、何度か発進、停止を繰り返すと、やはりブレーキペダルのリリースと共に乾式単板クラッチを半クラッチにしている、硬い板を滑らせている感触をかすかに感じ取ることが出来る。M/Tに乗っている自分には馴染みの感触ながら、自らクラッチペダルを操作せず、クルマが勝手にやってくれる様は異質ではある。
しかしそれも一瞬であり、速度が上がると思うともう1速にエンゲージ。後は例のシフトショックは皆無なまま、トントンとギアを上げていく。
1.4Lツインチャージャーは、これまたボクには異質なエンジンだった。自然吸気では絶対、こんなトルクの出方はしない。しかしターボ特有のトルクの上乗せ感もない。なにかとっても不思議なフィールである。そう言えば、ボクはスーパーチャージドエンジンには乗った経験がなかった。この感覚はスーパーチャージャーか?いずれにしても、とても1.4Lとは思えない力感が頼もしくも心地良い。

で、肝心のギクシャク感であるが、やはり体感できなかった。
セールスマンを助手席に乗せていながら、我ながら相当な意地悪アクセルワークもやった。でもダメ。最新の7速DSGは最後まで良好なマナーに終始し、ボクの仕打ちを跳ね返してみせた。

セールスマンさん曰く、数年前のモデルでは、特にパーキングスピードでの違和感を訴えるお客様が多かったらしい。擬似クリープも弱く、アクセルをどうしても踏まないといけない微低速域で、トルコンATに及ばなかったと。毎年改良を続けて、最近になってそういった声もほとんど聴かなくなったとか。今ではトルコンATと思い込むお客も居るんだそうな。

成る程、そうかもしれないな、と素直に納得。

ということで、DSGの弱点を体感すること適わず、マナーの良さを再確認したのではあるが、ミッションの出来としては必ずしも印象が良くなく、複雑な気持ちで試乗を終えた。

正直、う~んと唸ってしまったのだ。詳細に記そう。

VWのDSGはシフトポジションがインパネに常時、表示される。オートモードでも。
試乗車にはシフトスイッチがなく、フロアのレバーでシフトを行うのだが、マニュアル操作を試すのは少し先。先ずはオートモードで幹線道路と、駅前の繁華街を低速で走らせてもらった。
7速あるが、速度が60km/hを超えないと7速には入らない。一方、1速は相当にローギヤのようで、半クラの制御はミニマム。シフトショックも皆無。とってもスムーズであり非の打ちどころは無いように思えるのだが、このとき「なんか以前の印象と違うなぁ」と感じてしまう自分がいた。

以前に乗ったDSGは、トルコンATとは明らかに異なるダイレクト感とショックの無い変速のコンビネーションが、如何にも新世代のミッションという雰囲気を醸し出していたと記憶していた。
数年前だし一度きりだし、記憶が美化されたか?とも思わないでもない。
でも今、転がしている最新のDSGは、洗練されあまりにスムーズであるが故に”ダイレクト感”という単語が思い浮かぶフィーリングを感じないのだ。

更にショッキングだったのが、

6速で流れに乗っていたときに、前走車が車線を空けたために前が開けた。何気にアクセルを軽く踏み増すと、DSGはシフトショック皆無で5速にシフトダウンし加速を始めた。そして巡航に戻るとまた静かに6速にシフトアップ。そのマナーの良いことといったら・・・

アクセルを踏みます→5速にシフトダウン=回転上昇
 →加速→アクセルを戻す=巡航→6速へシフトアップ=回転ダウン

あまりにスムーズなそれはまるで

アクセルを踏みます→トルコンがスリップ=回転上昇
 →加速→アクセルを戻す=巡航→トルコンスリップ解消=回転ダウン

という、トルコンATの振る舞いと、なんら変わりがないではないか!?(*_*)

いや、DSGの振る舞いは悪く無い。巧みな制御だし合理的な動きだろう。
「この動きが気に入らないのなら、どーすれば良いのさ?」と問われても、ボクに回答はない。

なんも悪くはないのだが、ボクが夢にまで見た理想のATが、洗練を重ねていった結果としてボクの忌み嫌うATに近づいていったのだ。

これに複雑な想いを抱かずにいられようか。

この後、マツダのディーラーに行き、あらためてアクセラに試乗もさせてもらったのは言うまでも無い。間を置かずに乗り比べることで、両車の違いはより鮮明になるからだ。

ただ、このときに明確になった両車の違いは、ミッションよりもクルマの印象だった。
アクセラはゴルフ・ヴァリアントの「分厚いクッション」に比べて、明らかにその厚みは半分以下である。しかし「地ベタに」ということもない。その”座布団の厚み”がボクには丁度良いと感じさせた。スポーツカーではないけれど、普通のクルマともチト違う。乗り心地は快適ながら、締まるべきところは締まっている、みたいな。

で、肝心のSKYACTIV-Driveの改めての印象は

「数年前に乗ったDSG(のダイレクト感やメリハリの印象)は、確かこんな感じだったよーな・・・?」

ってな感じでした(^_^;)。

そう考えてしまうと、「これって洗練が足りないってことか?」とか、これまた複雑な思いを抱いてしまうのだが、とにもかくにもその日の結論は、やっぱりボクにはゴルフよりアクセラの方が良さそうだ、色々な面で、ということだった。


DSGの印象は、某掲示板に投稿することを考慮しつつの試乗だったのだが、以上のようなモノであったため、投稿するのは止めた。

「最新のDSGはトルコンATのよう、SKYACTIV-Driveは数年前のDSGのよう」などと投稿したら、物議を醸し出して炎上必至である(苦笑)。

ボクはそう感じたんだから仕方がないのだが、こんなおっかないインプレは公共のBBSにはとても書けないので、自分のブログにコッソリ投稿(爆)。
Posted at 2012/01/23 21:31:02 | コメント(3) | トラックバック(0) | 備忘録 | 日記
2012年01月06日 イイね!

備忘録:ATについて

備忘録:ATについてSKYACTIV-DRIVEを検討するにあたり、今更ながらATについて少し勉強した。

元々MT車にしか興味は無く、ATについてはDCT登場以降、他のトルコンATやCVT、AMTは眼中に無かったため、各形式の比較はおろか、メリット/デメリットなども考えたことも無かった。
調べてみると、色々と面白いことが解かったので、備忘録として記述しておく。

いつか、誰かの役に立つこともあるかな?


オートマチックトランスミッションの効率について、正直まじめに考えたことは無かったが、思い返せばトルコンA/T車はM/T車に比べて最大10%くらい燃費が悪いことを経験的に知っている。また、メーカーが謳う「CVTは燃費が良い」についても、ことM/Tとの比較においては5%~程度燃費が悪いことも、e-燃費のランキング情報等を見れば判る。

じゃぁ、DCTは?

トルコンATの燃費の悪さは「トルコンのスリップによるもの」というイメージがあった。
であれば、トルクコンバーターが無くM/Tと同様にソリッドクラッチと平ギヤで構成されるDCTはM/Tに限りなく近い効率を実現出来るのでは?と単純に考えてしまうところだ。

実際、M/T並みの効率であると"誤解"している輩も多いようだ。
そんな彼らは、SKYACTIV-DRIVEがトルコンATベースであることを指して、DCTには敵わないと決め付けていたようだった。

そんな中で、ある人物が以下のような書き込みをした。

一説によると、総合効率としては 
6速MT:94%,6速AT:83%,6速DSG:85%,7速DSG:91%,CVT:低速85%~高速75%
という数値があります。


「総合効率」というのも何を指しているのか解からない。そもそもこの数値が正しいのかどうかも。
興味を持ってネットで調べてみると、同様の数値を記載しているブログ等を複数見つけたので、きっとどこかで披露されたデータなのだろう。

ちなみにこの話題に食いついた人は少なく盛り上がらなかったが、各数値の真偽を”正しい”と仮定すると、なかなかに面白いデータである。

ボクが注目したのは、6速ATと6速DSGの効率の差。たったの2pointしか違わない(笑)。

DCTを”効率の良いAT”と信じている輩にとっては、許しがたい数値である。

次の注目は6速DSGに対して7速DSGが6pointも改善している。なぜか?
この書き込みをした人物は、段数が増えたことによって改善したと信じていたようだが、、、(苦笑)


ボク自身、日本のメーカーがなかなかDCTの開発に着手しないことに落胆し、かつ不思議に思っていたが、実はその答えがこのデータに現れているように見えるから興味深いのだ。


以下、憶測を交えて述べるが、M/Tに比べて効率の劣るトルコンA/Tながら、長らく抜本的な改善には至らず塔載されるクルマのモデルチェンジ等に伴った小改善を続けて来たというのが事実のようだ。

なぜか?

それはライバルがM/Tであり、A/Tが圧倒的に優位な立場であったからだ。日本メーカーの主戦市場である日本、アメリカではA/Tの比率が年々上昇しており、日本市場においては2000年代前半に90%を超えている。動力性能、燃費性能で劣るにも関わらず、である。
結局、ユーザーは「燃費性能を重視してM/Tを選択する」という購買行動を採らなかった。であれば、抜本的な解決策を打つ必要は無い。
日本のメーカーは抜本的な対策として別の手を打った。CVTの開発である。
ところが、CVTは3つの問題点を抱えてしまう。
1.ドライバビリティの悪さ
2.高速燃費の悪さ
3.大トルク対応の困難さ
1.は長い時間を掛けてようやく解決しつつあるが、2.と3.については構造上の問題でもあり、未だに改善過程にある。

結局、トルコンA/Tを一気に置き換えるには至らず、それぞれ得意分野で棲み分けという形となった。

そこへ登場したのがDCTである。

これが本当に、M/T並みの高効率であれば、一気にそちらに世の中は流れただろう。
ところが、VWが最初に市場に出した6速DSGは、効率の面でトルコンA/Tをわずかに上回るに留まり、発進性では劣後していた。それでもCVTの苦手な高速燃費に優れ、トルコンA/Tに比べて低速燃費も良好。
折りしも、CO2削減が社会的な課題となっており、ユーザーの嗜好に関わらず燃費性能の向上を求められているメーカーにとって、構造的に燃費性能に優れるDCTは、今後の熟成次第で大きく性能を伸ばす可能性があり、相当な脅威である。

こうなると当然、新たにDCTを開発するか?既存のA/T、CVTを改良して対抗するか?という選択に迫られる訳だが、日本メーカー、及びサプライヤーは後者を選んだということである。

その理由をマツダは明確にしているが、アイシンAWも同様に、DCTへの対抗は可能と考えているようだ。両社のこの判断の背景には(自動車情報サイトなどでは話題には上らないが)当然、既存の生産設備や開発ノウハウの活用という経営資源の有効利用と、新たな投資リスクの回避という経営判断もある。(これは憶測ではなくて事実)

結局、DCTというライバルの出現を受けて、トルコンA/TとCVTは「効率改善」という熾烈な開発競争に突入した、というのが昨今の状況なのかな?というのがボクの見解。

それまでの機能改善は、特に変速ショックの低減などの変速品質に傾倒しており、決してM/Tに遜色ない効率を目指していたとは思えないのだ。これは今回初めて知ったのだが、日本市場はとても変速ショックに神経質なんだそうな。言われてみれば確かに、専門家も素人も、ATに関しては必ずと云ってイイほど「変速ショックは・・・」とコメントしている。
変速時になんらかショックがあることが、なんでそんなに悪いことなのか、ボクには今一、ピンと来ないが。

ちなみに欧州車を中心に採用が拡大しているDCTだが、そのサプライヤーであるZF社は、FF車用の横置きトランスミッションをトルコンATベースで新規開発するという。

検討の過程でDCTの採用も模索しており、なかなか興味深い。

また、少し古いが、日経Automotive Technology2009年1月号で「DCTはATを置き換えるか?」という記事がある。この中にRicardo社が調査した各形式のミッションの効率に関する記事がある。
これは信頼性が高いデータだろう。但し、このデータは少なくとも2年前よりも以前のモノであり、各社効率改善に邁進していることだろうから、最新のDSGやSKYACTIV-DRIVEなどのトルコンATなどは、この数字ではないだろう。

いずれにしても、ATの形式もさることながら、エンジンも含め総合的にどうか?がポイントであり、DCTだから優れているとか、トルコンATだからダメだとか、一概には言えないというのが真実であろう。

ちなみに、効率のみに注目するのであれば、もっとも構造的に高効率なATは、AMT(自動MT)である。

フィアットの500やランボルギーニの各モデルに採用されている。

なぜか?

AMTは電動のアクチュエータによって変速制御を行う以外、MTと構造的に違いは無い。
つまりトルコンA/TやDCT、CVTのような油圧を使わないため、ポンプロスが無いのだ。
MTと基本構造が変わらないから、DCTのようにカウンターシャフトの連れ回りロスも無く、湿式クラッチのオイル撹拌ロスも無いのだから。
Posted at 2012/01/06 02:47:38 | コメント(0) | トラックバック(0) | 備忘録 | クルマ

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何シテル?   10/10 16:53
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