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2014年10月08日 イイね!

「台形が良いというけれど、、、」という話

「台形が良いというけれど、、、」という話"荷重移動"の話とか、「達人の運転はどこが違う」なんて話で、運転操作の始めで素早く荷重を移動し、それを一定に保てることが運転が上手である事には重要で、それが上手な運転にも有効であると書いてきました。

これが出来ればi-DMも青ランプを点けて教えてくれますし、G-Bowlなどで走行ログを取れば、綺麗な台形になりますから一目瞭然なんですが、、、(^_^;)

実際に走ってみるとなかなか綺麗な台形にならなくって、これも意外に難しいというのが良く解ると思いますが、理論的に台形が理想というのはソレとして、じゃぁ何が何でも台形じゃなきゃダメなのか?という話。d(^.^)

例えばタイトル画像のように、右下がりの台形、右上がりの台形、こんな風に変形してしまったら、それは

・どっちもダメなのか?
・どっちも良いのか?
・どちらかが良くてどちらかがダメなのか?

さぁどれでしょう?d(^.^)

今まで書いてきた基礎知識をちゃんと消化出来ていれば、答えは解ると思いますんで、書かなくてもイイかな?(゜゜)☆\バキッ


いや、きっと解ってない人も居るだろうからこんな話題を持ち出すワケですけどね(^_^;)。

正解を最初に言ってしまうと、右肩下がりは良いですが、右肩上がりはダメ、です。(^_^)b


理由はこれから説明しますが、今まで書いてきた基礎知識を念頭に考えれば、自ずと答えは出るんです。理由はボクが「こっちが正しい」と言うからでも、「上手い人が正しいと言っている」からでもなくて、言うなれば車両運動力学的に考えれば明らかになるんですね。勿論「乗員に優しい」は理由では無く、車両運動力学的に正しい運転(運動)が、乗員にも優しいという結果をもたらすだけです。

みんな、読んだ内容を鵜呑みにする(或いは反発する)だけじゃなくって、ちゃんと理屈を考えましょうね♪それが本当の意味で、理解するということに繋がりますから(^_^;)。

先ず、右下がりが良い理由をコーナリングを例に考えましょう。

綺麗な台形というのは、カーブに進入するときにハンドルを切って荷重移動(ロール)した後、カーブを抜けるまでずっとハンドルの角度は一定(速度も一定)で抜けていくことです。
では、同じカーブを通過するときに、綺麗に台形にならずに右下がりの横G変化が生じていた場合、一体何が起こっているのか?もし通過速度が一定なら、貴方はカーブの出口に向けて、徐々にハンドルを真っ直ぐに戻し始めていることになります。だから横Gが減るんですね。

これが何を意味するのか?

この状態になるということは、クルマは既に十分に向きが変わっており、ハンドルの舵角をそれ以上、維持する必要が無いという事です(=だからハンドルを戻せる)。クルマが「カーブを曲がり切れない」という状態ではないということです。つまり安全性の面から見ても◎
ハンドルを戻して横Gが減っているということは、車両に掛かるGを一定にする原則に照らせば、貴方はアクセルを踏める状態にあります。つまり「速く走る」という面から見ても◎

唯一デメリットがあるとすれば、ターンイン初期の横G(旋回G)のピークが、綺麗な台形のG変化に比べれば若干高くなるくらいですが、同じカーブに同じ速度で進入する限りは、1.5倍とか2倍などになるわけではありません。僅かな差でしかありません。

では逆に、右上がりはなぜよろしく無いのか?

右下がりの例とは逆で、もし通過速度が一定なら、貴方はカーブを通過しながら徐々にハンドルを切り増していることになります。でなければ横Gは増えていきません。

これが意味するところは、貴方はカーブを曲がりつつも、ハンドルの舵角を一定にしていたのではカーブを曲がり切れないという状態にあることになります。ハンドルを切り増して曲がれれば問題ありませんが、タイヤに余力が無ければ速度を落とさなければなりません。つまり安全性の面から見るとあまり好ましく無い状況です
ハンドルを切り足して横Gを増やさなければならないとすれば、それが減る(つまりカーブを曲がれる事がハッキリする)まではアクセルを踏む余力はありません。つまりこのような状況になっては速く走る事も出来ません

コーナリングの例に止まらず、これはブレーキングでも同様の事が言えます。

右下がりという事は、減速或いは停止に向けてブレーキを弱めている状況ですから、止まり切れ無いという事はありません。カーブに進入する際にはハンドルを切る余裕をいつでも作り出せる状態です。
一方右上がりというのは減速Gを強めなければ止まり切れない状態でしょうから、希望する停止位置をオーバーランするリスクがあるって事だし、カーブに進入するなら速度を落とし切れずハンドルを切れない状況ということです。実際の公道ではグリップ限界を使い切ることはほとんどありませんから、ブレーキを強める/ハンドルを切ることによって止まることも曲がることも出来ますが、乗員に掛かるGがその瞬間にグッと増えて、同乗者に不快な思いをさせることになるでしょう(^_^;)。

というワケで、台形が理想ではあるけれど、実際の走行に於いては台形よりむしろ"右下がり"のG変化を意識した方が良いケースは多いです。逆に右上がりになってしまった場合には、多くの場合は操作の遅れが原因でしょう。


ってな感じで、基礎知識についていくつかブログを書いてはみたものの、こんな感じの「素朴な疑問」みたいな話題の広がりにはなかなか繋がらなかったので、自分で書いてみました(苦笑)。

右上がりと右下がり、実際には非常に些細な違いに思えるでしょうし、実際の走行シーンでも些細な差にしか感じられないかもしれません。しかし理屈に照らせば、天国と地獄というくらいに大違いでしょ?(^m^)。
Posted at 2014/10/09 16:36:33 | コメント(4) | トラックバック(0) | "上手な運転"の基礎知識 | クルマ

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