• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

タッチ_のブログ一覧

2015年12月10日 イイね!

マツダのFR回帰報道に想う

マツダのFR回帰報道に想う少し前になりますが、マツダがC/Dセグメントの車種を後輪駆動にすることを検討しているという報道がメディアに流れました。

ちなみにこの報道を受けて実に多くの人が「次期アテンザがFR化」と書いていたんですが、もし本当にマツダがそれをやるとしても、FR化されるアテンザは次期型(第7世代)ではなく次々期型(第8世代)からだと思いますょ(^^;)。

これが本当に実現するか?その方が本当に良いと言えるのか?色々と思ったことがあるのでツラツラ書いてみます。

このC/Dセグメント以上の車種を後輪駆動にすること、これのハードルは主にメーカーであるマツダ側にあります。単にクルマ(プロトタイプ)を開発するだけならどこのメーカーだって可能でしょうが、現状FF専業とも云える生産体制を敷いているメーカーが新たにFR車を量産するとなれば、その設備投資は普通なら膨大なモノとなる筈です。その資金がそもそも賄えるか?という、マーケティングでも技術力でもなんでもない、先ずは会社の懐具合がどうなのか?というのが最初にして最大のハードルです。

ところがマツダは例の「モノ造り革新」の取り組みによって、このハードルをブレイクスルー出来ちゃう公算があるようです(^o^;)。実際に後輪駆動のロードスターを量産している実態もありますし、今の工場でFF/FRの混流生産が可能となれば、設備投資に必要な資金というハードルは非常に低くなります。

では、マツダが自社のC/Dセグメント車種をFR化するメリットが本当にあるのか?という点。

ちなみに該当車種はSKYACTIV-BODYのカバー範囲から考えるとアクセラ、CX-5、アテンザ、CX-9ですが、これらにもしかしたら今仕込中wのプレマシー、そしてKOERUの市販版も加わることになります。

極めて単純に○×を付けるとすると

アテンザ:◎
CX-9:○
CX-5:△
KOERU市販車:△
アクセラ:×
プレマシー:×

という感じでしょうか。こうして眺めると結構、微妙ですね(^_^;)。

今まで通りC/Dセグメント向けSKYACTIV-BODYを一本化する前提でFR化を図るとすると意外に微妙で、FF用・FR用と二種類用意出来るならデメリットは無くなりますが、当然お金は掛かります(^_^;)。マツダの台所事情はボクにはわからないので何とも言えませんが、じゃぁ個別の車種がそれぞれFR化して何が嬉しいのか嬉しくないのか?これを十分に吟味しなければ、FR化一本なのか?FF・FR二本立てが良いのか?あとは掛かるお金のバランス(費用対効果)を見ないと判断が出来ません(^^;)。

アテンザ:◎
これはもうメリットしかありませんね(笑)。
以前ブログで少し触れましたが、アテンザが属するDセグメントではジャガーやアルファロメオがそうした通りで、このセグメントで戦うためには「後輪駆動であること」が、もはや参加資格であるかのようです(^^;)。

CX-9:○
もう直ぐ新型が出る、、、というかまだ出てないCX-9ですが、これの次期型(苦笑)がFRベースになるのは、まぁOKでしょうね。新型がFF/AWDなのかAWDオンリーなのかはまだハッキリしませんが、FRベースとすれば二駆/四駆のラインナップが可能でしょうし、このサイズのクルマならキャビンスペースにも問題無く、むしろメリットがあるかもしれません。ただ、FFベースのAWDが作れる以上、FRベースにせねばならない、ということはありませんが(^^;)。

CX-5:△
KOERU市販車:△

この2車種は微妙です。云わば「ベースシャシーをFR化しても良い/しなくても良い」という感じ(苦笑)。
CX-5は現状FF/AWDというラインナップですが、これがFR/AWDに変わると思えばメリットがあるようにも見えます(というか思いたいですw)が、この手のSUVの2輪駆動の駆動輪が前か後ろか?に関してメリットかデメリットかは意外に微妙。四輪駆動になればもう、FFベースだろうがFRベースだろうが「どっちでもイイ」でしょうし(^^;)。

アクセラ:×
Cセグメントでは唯一BMWが後輪駆動を市販していますが、そのBMWも2シリーズではFF化していますし次期1シリーズもFF化する可能性は極めて高い。駆け抜ける喜びのBMWですらFF化を画策する中で、次々期アクセラをFR化するとなれば「正気か?w」と云われかねません(苦笑)。現実問題としてCセグメントの大半がFFベースである点と、唯一のFRであるBMW 1シリーズが必ずしも大人気というワケでは無い以上、アクセラをFR化することのメリットは薄いと言わざるを得ません。

プレマシー:×
これをFR化したら恐らくデメリットの方が遥かに大きいでしょうね(苦笑)。
そもそも多人数乗りミニバンというこのカテゴリーが本来的にユーティリティ重視で、走りの質感などが売りになり難いワケですから。

以上のように並べてみると、マツダがFR車に回帰するのはアテンザ、CXー9、CX-5、KOERUの市販版の次期型wの四車種。アクセラをまぁどちらでも良いと仮にしたとしても、プレマシーをFRシャシーベースにするのはあまり上手くなく、となると

・C/Dセグメント向けFRシャシー
・Cセグメント向けFFシャシー

の二本立てがよろしいように、ボクには見えます。

それでは改めてFR化を推進した場合のマツダのメリットは?に着目すると、これはもうロードスターを代表とする人馬一体の乗り味なワケですが、現在FFベースでもそれを実現している中で、FR化することによって何が嬉しいのか?これはもう「更なるレベルアップ(質感の向上)」以外には無いワケですが、これに掛かる費用と効果をどう見るか?は、なかなか悩ましいですね(^_^;)。

一方でこんなのもあります。

このRX-VISIONはハリボテwですが、2020年頃を目途にマツダは市販化したいと思っています。
これは流石にFRシャシーとなるでしょうが、これ単独で採算に乗せるのはかなり厳しいハズ。一方でNDロードスターのシャシーを流用するのはクラスが違うのであまり上手い考えとは言い難い気がします。

しかしRX-VISIONは出したい!

となれば、コレとアテンザなどの他車種をなんらかの形で"抱き合わせ"られれば開発効率も上がる筈。
どーせ作るFR版SKYACTIVボディ&シャシーなんだからさ!と思い切れば、ベースとなるボディやシャシーを共用(流用)できるラインナップは何なんだ?という逆方向からの視点が生まれます。

そうするとFR化のメリットが薄いと思われるのがアクセラと言うのは実に好都合で、マツダのラインナップ中の最量販車ですからFF版SKYACTIVボディ&シャシーの採算計画は比較的立てやすい。
後はCX-5とKOERU市販版の次期型をFF/FRのどちらに寄せるか?ですが、仮にKOERU市販版(CX-4?)をFFベース、CX-5をFRベースと分けてしまえば一見同じように見える両車の差別化が鮮明になる上、FF/FR双方の採算計画は更に立てやすくなって、C/Dセグメント向けにFR版、FF版という二種類を持つこともなんとなく「出来そうじゃない?」という気がしてきます(笑)。

最後にこんなメリットも。
ボクは以前、この駆動輪が「前か後ろか?」という議論に関連して二本ほどブログを書いています。

FF専業メーカーが超えなければならない壁

なんでFFじゃダメなのか?

もし第8世代以降のアテンザがFRに回帰してくれたら、こんなつまらない議論をする必要がそもそも無くなる(爆)、というのは意外なメリットかな?と思います。

さてどーなるでしょうね?(^_^;)
恐らく第7世代のアテンザが登場するのが2017年前後とすると、第8世代は2022年です。
ボクが還暦を迎える2年前という事になるんですが、楽しみに待ちたいと思います。
Posted at 2015/12/10 20:38:46 | コメント(2) | トラックバック(2) | マツダ | 日記
2015年12月08日 イイね!

【祝】マツダ・ロードスターCOTY2015受賞

【祝】マツダ・ロードスターCOTY2015受賞いやー、ボクの予想は見事に外れてしまいました(^_^;)>ポリポリ

がっ!

日本カー・オブ・ザ・イヤー2015-2016はホンダのS660を僅差で抑えて、マツダのロードスターが受賞しました♪

関係者の皆様、どうもおめでとうございます。m(_"_)m


イヤーカーの予想は外れましたが、S660との接戦となることと、僅差になるであろうことは当りましたね(^_^;)。

何しろロードスターに10点を投じたのが25人、S660は23人ですから(苦笑)。


しっかし、第六世代のマツダ車はスゴイですねぇ。。。(・_・;)

2012年のCX-5を皮切りに日本市場に投入された第六世代商品は2015年までの4年間で6車種。

内、CX-5、デミオ、そしてロードスターと3車種がイヤーカーに選出されています。

日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞率、実に5割!!!(爆)

新型車2台に1台がイヤーカーってどゆこと?(^_^;)


しかもアテンザはCOTYは逃したものの、RJCは受賞してますからねd(^_^)。

両方合わせたら勝率67%です(爆)。


この調子で、第7世代もよろしくお願いします(笑)。
Posted at 2015/12/09 00:00:08 | コメント(2) | トラックバック(0) | 自動車市場 | 日記
2015年12月03日 イイね!

運転力診断ってヤツをやってみて

先週末の話になりますが、Yahoo!カーナビで三井住友海上(自動車保険の会社)が提供するスマホ向けアプリの機能で、その「運転力」なるものを診断して貰いました。

この機能と言うか、スマホアプリの存在はちょっと前から知っていましたが、何しろドコモのAndroidはハイドラ、iPadはG-Bowlと2台共に運転中はアプリがフル稼働しているため、3つ目のアプリが動作する余地がありませんでした(笑)。ところが先週、妹がiPhone6sに機種変更するに伴ってiPhone5sを譲り受けたため、めでたく3台体制となってYahoo!カーナビを起動できるようになったワケです(^-^)v

ただ、元々iPhone端末を譲り受けた理由はオフミにG-Bowl非所有者が参加した際に貸してあげられる予備端末が欲しかったからで、別にこの「運転力診断」に強い興味があったワケではありません。
まぁ、折角なんでお試しにやってみた、というところです(^_^;)。

果たしてi-DMとG-Bowlを使って日々「運転の上手さ」を追求し続けるボクの「運転力」なるものはどのくらいなのか?(笑)

ちなみにYahoo!カーナビのインフォメーションによれば11/21~11/23期間の平均点は66点だったそうです。(-o-)ホォー

先ずは土曜日にいつもの往路一般道約30km、復路首都高約30kmで診断を実施。何をどう診断するのか良く判っていない上に調べもしなかったため(爆)、先ずはいつも通りに走ってみます。

往路の診断結果はコチラの通り。
アッサリ90点超え(苦笑)。
ただ細かく見ると加減速の安定性について若干の指摘がありブレーキの安定性で減点されています。これはルート上で2箇所の工事渋滞に引っ掛かったせい?と想像。コーナリングの安定性も減点が多いですが、そもそもこのルートでコーナリングと言うか「曲がる」ところは6箇所しかなく、何を見て良し悪しを判定しているか良く解らず。ハンドリングの安定性は満点だしw。更に難解なのが「ふらつき運転」で、これは結局何が減点要因なのか未だに良く解かりません(苦笑)。
ちなみに言うまでもありませんが、i-DMの今回のスコアは当然5.0点でした(^^;)

次に復路ですが、非常に面白い診断結果がでました(笑)。
スコアはご覧の通り73点ですが、どんな走り方をしたかというと、やはりいつも通り
2ヵ月前くらいまではブレーキングのトレーニングを兼て目標0.2Gとか0.3GにG-Bowlを設定して走っていましたが、或る程度は身に付いたということで最近は目標Gは0.3Gに固定。コーナー毎に旋回Gを目標に合わせるという意識はあまりせず(爆)、速度調整は直線部分のアクセルワークのみで助手席のカミさんが文句を言わない程度のペースで走行。まぁほとんどの区間を「流して走る」イメージで、Rのキツイコーナー3箇所のみ減速→旋回→加速でボールを回しては、たまに"何してる?"にG-Bowlログを上げたりしてました。

で、そんな走り方にアプリが出したボクの「運転力」とやらですが、減速の安定性が-15点と大幅減点!運転中の注意状況を細かく見ると、なんと急減速2回、カーブでの減速で実に57回も注意されてしまいました(^_^;)>ポリポリ

解説をちょっと真面目にw読んでみると、どーもコーナリング速度が速過ぎると仰せです。
まぁこんな感じで走っちゃいましたからね(苦笑)。
急減速が目立つとの指摘も、恐らくこの2箇所でしょう。
ちなみにi-DMはどちらも青三連コンボ、G-Bowlは両方とも8点台でまぁまぁ(苦笑)。

i-DM的には◎、G-Bowl的にもまぁ○、でも運転力診断的には×ということで、どうやらこれらは3つは両立しないらしい?短絡的に考えるのはお○鹿さん(苦笑)。

取り敢えず二度診断して貰って何を診断しているのかなんとなーく解かったので、翌日同じルートをもう一回走ってみました。

先ずは往路ですが、時間帯の関係で工事渋滞が無かったため、こんな結果でした。


さて問題の復路です。
今度はアッサリ90点超え(笑)。どんな風に走ったかと言うと単純明快で、コーナリングスピードが速過ぎると仰せなので、減速Gも旋回Gも0.2Gを大きく超えないように意識して、まぁ平たく言えば「カーブをゆっくり曲がる」ように走ってみました(^-^;)。
i-DMは2個目はG一定の青でしたが一応両方とも青点灯、G-Bowlの目標Gは0.3Gのままなため低得点でしたが、目標Gを0.2Gに設定して走ればそこそこの点は出たでしょう。

というワケで、i-DMとG-Bowlで培ったボクの運転力は、そこそこよろしいらしいという結果となりましたv(^o^)v。

まぁ自動車保険の会社が作っている診断アプリですからね。そのベースにある考え方は「安全運転」であって、カーブでは十分に速度を落とすこと、そのブレーキングも一般に「急」と認識される強いブレーキはご法度ということですね。

勿論、評価結果の細かな説明を読むと加速も減速も旋回も加速度一定(つまり上手な運転)をスマホのGセンサーを拠り所に判定していることは明らかで、このアプリが言うところの「運転力」にも一定の説得力がありそうですが、i-DMと4年も付き合っているボクにとっては、些か簡単過ぎるというか、新たに得るものは少なかったですね(^_^;)。 多分もう二度と診断はしないけどw

改めて際立ったのはi-DMの優秀さ。i-DMの評価ポイントってこのアプリの運転力診断も完全に包含しています。運転力診断が「公道走行を前提とした安全運転」に特化していて、それがある種の制約(早い話がスピードの出し過ぎは×)となっていますが、i-DMにはそれがありません。推奨されるか否かは別にしてドライバーが速く走ることを制約しません。一方でゆっくり走っても全然構わないワケですが、どんなペースで走っても評価できるというのは或る意味、画期的です。
それに比べるとG-Bowlの採点機能は融通が利かないと言えなくもないですが、i-DMが教えてくれないその道の走り方を教えてくれるので、コレはこれでかなり重宝します。

しっかし試しに「運転力診断」でみんカラを検索してみましたが、全く盛り上がってないですね(苦笑)。平均点が66点というのもそうですが、上手な運転とか運転の上手さとかいった話題に興味があるドライバーが少ないというのは、個人的には非常に残念だと常々思っています(^_^;)。

個人的には運転が上手ければ女性にはモテると思うのですが、、、(゜゜)☆\(^o^;)ポカッ
Posted at 2015/12/03 23:33:48 | コメント(3) | トラックバック(0) | i-DM:その他 | 日記
2015年12月01日 イイね!

今年のカーオブザイヤーは難しい

今年のカーオブザイヤーは難しい例年、選考委員の諸先生方の選考には多分に文句を書いてきたカーオブザイヤーですが、今年は難しい。
と同時に、今年の一台を選ばなければならないとなると、今年のようなケースは或る意味、お気の毒と思いました(^^;)。

言うまでも無いですが、ホンダS660マツダ・ロードスターです。

もしボクが選考委員だとしたらS660がイヤーカーでロードスターが次点です。

ちなみに諸先生方が選ぶイヤーカーの予想もS660。これは最後に理由を述べます。


悩ましいというかお気の毒と書いた真意は、選ばれた一台は良くも悪くも長く記憶(記録にも)残りますが、2位以下はほとんど記憶に残らないからです。それが僅差でも大差でも。ということは、もしも甲乙付け難いと散々悩んで苦渋の選択?をしたとしても、それは半年と経たずに忘れ去られてしまいます。そして後年、場合によっては「アイツらなんでアノ車を選ばなかったのか?」なんて文句の種にもなるワケですが、そのときにはもはや「甲乙付け難く僅差で」などという経緯は誰も知りません(苦笑)。

さて、d(^.^)

ボクがイヤーカーにS660を推す理由は細かく見ると色々あるのですが、、、

・軽自動車でありながら、専用設計の本格スポーツカーであること
・本格派でありながら、いたずらに速さを追及していないこと
・多くの顧客に向けて「走る楽しさ」「クルマを持つことの喜び」を訴求している点

といったところ。
日本で発売間近の新型シビックTYPE R、来年デビューする新型NSXと、スポーツカーに多くが期待する「速さ」を備えたラインナップも用意する一方で、全く逆に速さを敢えて求めず「楽しさ」と多くの人に対して「求めやすさ」を追及したのがS660というワケです。
加えて「若者のクルマ離れ」が叫ばれて久しい昨今、その「若者」を開発責任者に大抜擢した異色の開発ストーリー。

と、ここまでエポックメイキングな要素が揃えば、華のあるオープン・スポーツカーでしかも日本独自規格の軽自動車ということとも相まって、すんなりイヤーカーに選出されてもなんら不思議はありません。

と・こ・ろ・が、、、d(^_^;)

コレに強力なライバルが存在するから悩ましい(苦笑)。

ロードスターもS660と同様に、敢えて速さを求めず楽しさを追求したクルマという共通点があります。開発責任者が旧型より遅いと明言してますしw。しかし歴史のあるロードスターはデビュー時期が前後するとはいえS660の後追いなどでは決してなく、むしろこちらの方がパイオニアです。
今回のND型は初代のNA型の持っていた価値に回帰しているとマツダは謳っていますが、そのNAロードスターがデビューした1990年前後は正に国産車のパワーウォーズ真っ盛りという時代。R32GT-Rや初代NSXが280psのパワーユニットを搭載して欧州スポーツカーと真っ向勝負を挑んだ最中です。1.6Lでたったの120psしかないNAロードスターは、当時の各社スポーツカーはおろか、セダンなどの普通のクルマwは元より、下手をしたら1.3Lターボを積んだスモール・ホットハッチにすら遅れを取りかねない程度の動力性能でした。しかしそんなロードスターが爆発的に売れて、当のマツダを含む多くの自動車メーカーが「ライトウェイト・オープン・スポーツカーの意外な需要」に気付いたという歴史があります。

結局多くのライバルが生まれ、そして消えていった中で未だに生き残ってギネスブックの記録を更新し続けるマツダ・ロードスターの真の価値とは一体なんだったのか?

NDロードスターは、この問いに対するマツダの回答であると同時に、マツダという世界的には小さな自動車メーカーが生き残っていくために必要な、自社製品が持つべきエッセンスをもっとも色濃く反映したモデルでもあります。

このクルマに対する高評価も枚挙にいとまがないくらいで、S660というライバルが存在しなければ文句無しにイヤーカーに選出されて不思議じゃありません。


というワケで、両車甲乙付けがたいこの2台のオープン・スポーツに、無理矢理でも何でも甲乙を付けねばならんから悩ましい(苦笑)。

そこでボクが何でS660を推すのか?といえば、誤解を恐れずに端的に言えば「S660が軽自動車だから」という事になります。

これには説明が必要ですね(^_^;)。

勿論「軽自動車だからS660の勝ち」などという単純な理由ではありませんょ。S660は軽自動車という枠組み(規格)の中で、スポーツカーとして妥協の無いクルマ造りがなされています。仮に800ccくらいのエンジンを載せて軽の規制に縛られない海外に出しても、全く問題ないどころか各国のジャーナリストや顧客には絶賛されるであろうと予想できるくらいのクルマの出来です。先ず軽自動車でこのレベルのクルマ造りをしたことが高評価のポイントです。次にホンダが軽に拘った理由が「より多くの人にスポーツカーを楽しんで貰うため」である点。S660が技術研究所の企画コンペから生まれた製品であることは有名な話ですが、選考過程でトップ3に残った企画が全て軽のスポーツカーであったという事が示す通りで、会社の方針でも商品戦略でもなんでもない。「軽のスポーツカーをお客様に届けたい」というのは、本田技術研究所に勤めるエンジニアたちの願いでもあったのです。しかし当然のことながら軽自動車は日本市場の独自規格ですから、このクルマは日本市場でしか手に入りません。少なくとも現時点では。
となれば、このS660というスポーツカーを評価出来るのも日本の市場のみということになります。

一方でロードスターは販売される世界の全地域で評価されることが可能です。

甲乙付け難いこの両車を天秤に掛けて、ボクが若干S660の方に傾けたいもっとも大きな理由がコレなのですが、実は一方で「ホントにそれでイイのかょ?」と後ろ髪を引っ張るもう一人の自分が居たりもします(^^;)。

なぜならS660は軽規格に拘ったが故でしょうが、オープン・スポーツカーとしては類希な個性を持ちながら、自動車に求められる実用性という面では、もう劣悪というか失格と云われても仕方がないレベルです。オーナーは自動車というよりは「ヘルメットを被らなくても良い大型二輪車」みたいな感覚で、所有というか付き合わなければならないでしょう。
この点は、S660が心底気に入って購入された方には別に致命的な欠点にならないとボクは思っているんですが、ちょっと気になるとか、興味がある程度の顧客にとっては意外に高いハードルになってしまうと考えています。

このS660の実用性の低さ(ラゲッジスペースの欠如、小物入れの少なさ、オープンにする煩雑さ)はけっしてホンダのフォルトではなく、軽規格の枠内で本格的なエンジニアリングを行ったあくまで結果でそうなったワケですが、日本市場の「より多くの人の選択肢に入るように」と軽自動車に拘りながら、結果的にそれがこうした「多くの人が気軽には手を出し難い」要素を内包してしまったというのは、もう皮肉としか言いようがありません。

その点についてはロードスターは優秀というか、極めて真っ当に出来ています。オープンスポーツカーに乗りたいと思い立った人があまり深く考えずに購入に踏み切ったとしても、自動車としての実用性という点で大きな不満を持つことは少ないでしょう。

そもそも、オープン・スポーツカーというのは嗜好品であって実用品ではありません。その観点から云えばナンセンスな論点で、ファンやオーナーにとっては「実用性をスッパリ切り捨てた割り切りの良さや拘りの強さ」は、全く逆に魅力として映る場合すらあります。

そう、ひとりの顧客として「どっちが欲しい」という命題であれば、恐らく議論にもならないような話なんですが、購入する気の無い第三者がイヤーカーとして「どっちか選べ」と思うから、S660のこの欠点をどう捉えるか?と悩むワケですょ(^^;)。

で、天秤に載ってほぼほぼ釣り合っている両車を眺めてウンウン唸った挙句、一円玉一枚wをS660の方に載せようかな?とというのがボクの選考です、、、(^^;)。
実用性の低さ?それがどーした!?(爆)


最後にCOTY2015の予想がなぜS660なのか?について。

先ずマツダが過去3年でCX-5とデミオで2回受賞していることが選考委員の方々の"心理的"な面でマイナス要因になるという点がひとつ。「またマツダ?」というのはどーなのか?なんていう余計な心理ですね。

そしてこのCOTYの受賞に際して自動車メーカーから選考委員に対して行われる接待攻勢がどうなのか?という話があります。マツダがこれに力を入れてきたという話(噂)はあまり聞きません。多少はやっていると思うんですが、、、
一方でトヨタ、日産、ホンダ辺りではデビューしたモデルの「COTY取りたい度w」によっては相当に強烈なようで(苦笑)、CR-Zで2010年受賞以来久しく遠ざかっていて、一昨年フィットで賞を取り損なっているホンダが主たる選考委員に熾烈な接待攻勢を掛ける事は想像に難くありません(爆)。投票結果は公表されますから誰がどのクルマに何点入れたかが丸判りになる以上、接待を受けちまった諸先生はホンダに嫌われたくない(否、また接待を受けたい、かw)限りはS660に高得点を入れるでしょうから、ホンダが競り勝つ可能性が極めて高いとボクは見ました(苦笑)。

ホントはね、こんな裏の話など知らなければ無邪気(純粋)にどっちが選ばれるのかとワクワクドキドキするんでしょうけど、お○鹿な選考委員の或る自動車評論家が余計な事を暴露しちゃうもんだから仕方がない。まぁボクの中ではCOTYの権威は既に失墜しているので何が選ばれよーがどーでもイイんですが、そんな諸々も含めて何が選ばれるのかを「予想」するのは、こうしてブログネタにはなりますね(^_^;)。
Posted at 2015/12/01 23:22:37 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車市場 | 日記

プロフィール

「毎年の結婚記念日旅行に来てますが、昨日は道中に雹に降られて😨、流石に終わったかと思いました😵

幸い奇跡的にも凹み等は見当たらず超ラッキー😅」
何シテル?   11/04 11:17
意のままに、思い通りにクルマを操ることに興味があります。 ドライバーの意のままに反応するクルマが好きです。 そんなクルマの技術的背景、メーカーのクル...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2015/12 >>

   12 345
67 89 1011 12
13 141516 1718 19
20 2122 2324 2526
2728 293031  

リンク・クリップ

G-Bowlはなぜ0.4Gまでなのか? 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/07/21 21:31:10
ミスターロードスター 貴島孝雄さんインタビューまとめ① 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/09/23 17:58:12
予想外の反響? 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/07/19 07:55:58

愛車一覧

マツダ MAZDA6 セダン 家族車[ファミリーカー] (マツダ MAZDA6 セダン)
Mazda6に乗っています(笑)。
ホンダ NSX 玩具車[おもちゃ] (ホンダ NSX)
別名「愛人」。つまり家族車は「正妻」(笑)。 極めて従順。しばらく放っておいてもスネたり ...
ホンダ CBR1000RR(SC57)後期 なんちゃってサイクロン号 (ホンダ CBR1000RR(SC57)後期)
2007年式の300台限定、国内仕様。 アラカンとなって、人生やり残したモノが何か無い ...
マツダ アテンザセダン マツダ アテンザセダン
フルSKYACTIVの何かに買い替えるまで、とBLアクセラに15ヶ月。 XDのAWDが出 ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation