• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

タッチ_のブログ一覧

2020年05月26日 イイね!

アフターコロナの自動車市場

アフターコロナの自動車市場たまにはちゃんとしたクルマの話題も書かないとマズいですねA^_^;)。

ということでアフターコロナの自動車市場の変化(変質)が今日のお題。

経済活動が従来の水準に戻るまで3年とも5年とも言われていますが、この「従来通り」の定義というか、考え方が非常に重要です。なぜなら我々は好むと好まざるとに関わらず行動変容を求められ、例えばボクなどはもう1ヶ月以上ずっと在宅勤務になっています。ワクチンが開発されて新型コロナ感染が終息したとして、果たして再び通勤する身に戻るのか?とか(^^;

コロナ禍の非常事態宣言下でも出勤せざるを得なかった人たちは大勢居ますが、一方で在宅勤務でなんとかなっちゃった人たちも大勢居て、もし「ウチは別に在宅でイイじゃん」と経営者が納得出来れば、何も高い賃料を払って家賃の高い東京にオフィスを構える必要は無くなります。これは企業にとって物凄いコスト削減になります。

ってな具合に、社会の様々の領域でコロナ以前に意思を持って「戻らない」人たちも相当数出る可能性があって、それはつまり社会が変わることを意味します。

短期的には自動車メーカー各社は大打撃を受けていますが、一方でこんなニュースもあります。

電車ガラガラ、道路は渋滞 米国の通勤風景にも変化(EPOCH TIMES)

これは短期的な動きだとは思いますが、こんな特需で自動車販売が潤う場面だって有り得ます。

さて本題。いくつかのトピックについて述べます。

①電動化の流れの変質
以前のブログで書きましたが、地球温暖化は阻止すべきであり、そのための手段として自動車の動力源は電動化するのである、という流れ(雰囲気)がありました。
そんな中で今回のパンデミックに見舞われ、欧米の多くの都市で封鎖(Lock down)が行われたワケですが、結果としてほとんどの乗用車が不稼働となった筈です。そしてこれは「乗用車の動力源がモーターになって、CO2を出さなくなった世界」を疑似体験させてくれた、と考えられます。
さて一体、温暖化ガスはどの位減ったのか?

温室ガス減少、過去最大の見込み 新型コロナ影響もパリ協定達成は困難―英分析(jiji.com)
世界のCO2排出量はコロナの影響で17%下落へ(note.com)
欧州ロックダウンで温室効果ガス25%減少へ、最新調査(Forbes JAPAN)

数字が5.5%、17%、25%と幅がありますが、違いは恐らくそしてロックダウンの期間をどの位と見ているか、に拠るものと思われます。当たり前ですがロックダウンが解除されれば乗用車の利用は或る程度、元に戻りますしね。

上記の記事から仮に、個人所有の乗用車がほとんど電気駆動(つまりCO2を出さなくなる)としても、温暖化ガスの削減はいいとこ25%減と言えるのかもしれません(^_^;)。

しかしパリ協定の2030年の中期目標は各国独自のものですが、2050年の長期目標は2013年比で80%削減です。

自動車の電動化が地球の温暖化対策として話題に上り易いのは、産業規模として大きいなど我々の社会に影響が大きいからだと思うのですが、温暖化ガス削減は何もクルマのエンジンをモーターに置換するだけではありません。これはみんな解っていることだと思うのですが、他の分野の対策があまり話題に上らないことから、世間では
「クルマのエンジンが全部モーターに置き換われば温暖化対策は完成!」
みたいに思っている人たちが居るかもしれません(^_^;)。

しかし今日、紹介した事実はそんなおめでたい人たちに
「仮にクルマのエンジンを全部モーターにしたとしても温暖化ガスは25%しか減らなくて、残りの55%は他の領域で減らさないとダメなんですよ」
という現実を突きつけることになります。

そしてここに至るともしかしたら
たった25%しか減らないエンジンのモーターへの転換、本当にやるの?
と言い出す人たちが居るかもしれません(^_^;)。

何しろ忘れてはならないLCA(Life Cycle Assesment)という話もあります。クルマが電動化すればバッテリーの製造、そして廃棄というこれまでに無かった温暖化ガス発生要因が増えます。発電時の温暖化ガス発生もあります。エンジンが出さなくなる温暖化ガスが全体のたった25%だとして、しかしバッテリーの製造/廃棄、そして充電のための発電量の増加で増える温暖化ガスの分は、この25%を目減りさせるワケですよ。残る削減効果は20%なのか15%なのか(苦笑)。

しかもそのために自動車メーカーは多額の投資をして電動化車両を開発しなければなりませんし、我々消費者もお金を払ってエンジン車から買い替えなければなりません。現状の電気自動車は今後、なんらか技術革新が起こらない限り、航続距離は短く車両価格は高いです(苦笑)。

な~んてことが色々と明らかになってくると、今の電動化の流れは一定の変質を強いられるようにボクには思います。恐らく電動化を止めるという動きにはならないと思いますが、もっとも温暖化ガス削減効果の高いソリューション(PHEV, HEV, Other?)は何なのか?という議論が起こることを、個人的には期待しています。

②自動車の普遍的な価値の再定義
世界中でロックダウンが行われ、日本でも緊急事態宣言で外出が自粛となりました。これが全面的に解除されて移動の自由を取り戻すのにはまだ1~2年くらいは掛かると思いますが、今回のパンデミックは世界中の人々に移動の制限を課すことによって、逆に個人の移動の自由という価値を再認識させたと思います。

このことがCASEと言われる自動運転やシェアリングの流れ、所有から利用(モノからコト(サービス))という変化にどのような影響を与えるかは、興味を持って見守りたいところです。

短期的には上記で紹介したアメリカの事例のように、感染リスクを避けたい人が公共交通機関を敬遠して自動車の所有に動く、なんて話がありますが、日本の場合は所有するコストが特に都心部では高いので、シェアリングには追い風になるでしょう。
そういう人たちにとっては自動運転(つまり自分で運転しなくて良い)は魅力的なハズで、法整備含めてまだ実用化は先ですが、意外にニーズとして明確になってくる可能性があります。

ただその一方で、今回の件を機にハンドルを握ったドライバーが「運転って楽しいじゃないか」と感じるようなら、そこは潜在需要が掘り起こされることに繋がります。


ってな感じでこの2点は個人的には注目していますが、これ以外にも色々な動きがありそうです。各国(地域)の市場動向とかね。その辺はまた折を見てw
Posted at 2020/05/26 17:42:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車市場 | 日記
2020年05月24日 イイね!

WiFiルーターをリニューアル

WiFiルーターをリニューアル突然ですが、、、(^_^;)

本日、WiFiルーターをリニューアルしました。

事の発端はここ数ヶ月、WiFiの接続が度々不安定になることがあって、他方でWiFi6の登場もあり、ウチのルーターもそろそろ潮時かなぁ~、なんて思い始めてまして。

WiFiが不安定になったのは心当たりがあって、本体の不具合というより接続機器が増えたため?という疑いを持っていました。
因みに旧型はコレ。

NEC Aterm WR8700N

ボクはずっとNEC党wで、これは11nが登場した直後に購入して8年くらい使ったでしょうか。既に11acが登場して随分経ちますし、WiFi6(11ax)も登場しましたのでいつ取り替えても良かったのですが、特段の不具合が無ければモチベーションも上がりませんA^_^;)

と、こ、ろ、が、、、

このコロナ禍で夫婦揃って在宅勤務になると、ネットワークの安定性は商売道具というか、度々瞬断するのは死活問題なワケです。

ということで選んだ新しいWiFiルーターがコレ。

NEC Aterm WG2200HP

実は最新ではなくひとつ古いシリーズのモデルなのですが、Amazonを徘徊していたら新品が手に入るというのでコレにしました。最新モデルにしなかった理由は非常にマイナーな要求wがあったのですが、ここでは割愛(笑)。

で、今日の夕方に届いたので旧モデルの設定を移行して、SSIDやアクセスキーを全く同じに設定して起動してやったら、ほとんどの端末の設定は全く弄らずに接続が出来て目出度しめでたし。

さて、実はこの世代のモデルからWiFiルーターへの接続端末を管理できる機能が利用できるようになりまして、今回機器を入れ替えたのはコレが理由のひとつでした。

接続機器の多さが無線接続の不安定さに繋がっているのでは?という疑いを持っていたのですが、果たしてウチ(夫婦二人子供なし)には一体何台のWiFi接続機器があるのか・・・?



なんと!19台!!(爆)

因みに今回買ったWG2200HPの推奨される接続台数は18台(苦笑)。

もっとも19台が全て常時接続ってワケではありませんから、まぁ暫くはもつでしょう(^_^;)。

そしてWiFi6の機器導入は、もう少し各社の製品の評判をチェックしてから、、、ですかね。。。d(^^o)

ま、こんだけ速度が出てれば、普通の利用では問題ないですし(笑)。
Posted at 2020/05/24 22:40:05 | コメント(3) | トラックバック(0) | その他 | 日記
2020年05月20日 イイね!

武漢ウイルスが変えた世界の風景(19)

武漢ウイルスが変えた世界の風景(19)
トランプ米国大統領への期待


ボクは別にトランプ大統領が完全無欠の素晴らしい人物だとは思っていませんょ(^_^;)。昨今の武漢ウイルス対策のニュースを見ていても、思わず(苦笑)してしまう場面は非常に多いですが、それでもボクは今、彼に大きな期待を寄せています。

理由は前回のブログでも書きましたが、現在の西側(自由主義)世界は、中国共産党の浸透戦略によって、かつてない危機に晒されているからです。

実はその流れに敢然と立ち向かったのがトランプ大統領でした。

トランプ大統領は一言で云えば「メイド・イン・アメリカの復活」を掲げて当選しました。それはナショナリズム(自国第一主義)という文脈で広く理解され、非難する人も居ると思います。

実は今回、トランプ大統領の主張するところを改めて勉強したのですが、
・外国から安い商品が輸入され、国内産業が駆逐され雇用が失われること
・自国の企業が安い労働力を求めて海外に移転し、国内の雇用が失われること
これらの動きが無秩序に、経済合理性(つまり資本の論理)のみで行われることによって、一部の富裕層と大多数の貧困層という二極化が生じていることが問題なのである、ということのようです(^_^;)。
自国第一主義、という一言では眉をひそめたくなりますが、こう丁寧に説明されると、現在の米国が置かれている状況と、是正の方向性という意味で、極めて真っ当な考え方に思えます。

しかしながら昨年以前、この考え方はアンチ・グローバリズムということで非難する人が特に経済界では多かったと思います。流石に米国大統領に逆らうことが出来る企業(経済人)は少なく、日本では例えばトヨタが米国に新工場の建設を決めたり、まぁそういった動きもありました。

と、こ、ろ、が、、、

今回の武漢ウイルス・パンデミックが、昨年以前の価値観を一変させてしまいました。

経済活動、もっと言えば人と物の動きが制限される中で、グローバル・サプライチェーンの負の面が否応なく前面に出てきてしまいました。各国が国内の手当てで手一杯になる中で、当然他国を支援している余裕が無くなれば、各国は自前で何とか出来なければ国家安全保障上の大問題になります。

この事実はトランプ大統領が掲げた政策を肯定するものです。そしてそれは米国に限らず、全ての資本主義経済の各国で同じことが云えます。

とはいえ、、、

構築されたグローバル・サプライチェーンを一瞬で断ち切り、即座に再構築するなど出来ません。したがい目の前の危機は現在の状況を容認しつつ、なんとか乗り切らなければなりません

と、こ、ろ、が、、、(^_^;

今回のパンデミックで需要が急増したマスクをはじめとする医療品のシェアをガッツリ押さえていたのが中国でした。そしてマスク外交と呼ばれる様々な物的、人的支援を行い世界貢献をアピールしていますが、実は品質基準を満たさない粗悪品が多く、各国から顰蹙を買っています。

チェコ、中国から購入した検査キット エラー率8割
スペイン、中国製検査キットの感度30% 「使用する意味がない」と返品へ
フィリピン保健相「中国製の検査キット、精度40%で使用しない」
フィンランド、中国から購入した200万枚のマスク「全部不良品」
中国製検査キットの正確率5% インドが注文取消し
不良品の報告相次ぐ EUが中国製マスクの配布を中止

にも関わらず、中国は自国の利益を得つつ、更にその先にまで阿漕な手を打っています。

欧州の軋轢を利用しマスク外交で肥える中共 マスクだけで輸出収入1190億円

上記の記事の中で語られている通り、マスクの提供を条件にフランスに5Gインフラ構築にファーウェイの採用を迫るなどの動きですね。

しかも、今回のパンデミックは一連のマスク外交で各国に恩を売ろうとしている当の中国が感染の初期段階でWHOを抱き込んで情報を隠蔽したことが発端であることを全世界の人々が知っています。

ここに至り、欧州の各国も中国、否、中国共産党の本質に気付きはじめ、今後の姿勢の変化が大いに注目されるのですが、各国政府の姿勢はともかく、世界中の多くの人たちが中国共産党に対して物凄く怒っています。日本のメディアが取り上げないので、日本人の対中感情がどうなのかはイマイチ不透明ですけどね。

各国政府が対中姿勢を急激に変化させられないのは各国の事情に拠りますが、米国のトランプ大統領は昨年以前からの流れもあって、対中強硬姿勢を強める一方です。

そしてこの動きが世界に広がるためには、中国に対抗できる国力という点に於いても、米国以外の国がリーダーシップを取れるとは考えられません

誤解が無いように整理すると、元々トランプ氏は打倒・中国を掲げていたワケではなく、メイド・イン・アメリカを復活させて国内の雇用を確保し、かつての強いアメリカを取り戻したかった、というのが大統領に就任する動機のひとつでした。
それを実行しようとしたとき、中国が目の前に立ちはだかりました。
中国共産党の覇権主義は、過剰生産とデフレ輸出によって富を自国に集める一方で、他国経済の弱体化を図ることなので、トランプ大統領の自国第一主義とは真っ向からぶつかるワケです。
結果、米中は今回のパンデミック前から経済戦争に突入しましたが、中国共産党の戦略は資本主義経済のメカニズムを悪用してサプライチェーンの要所を抑えるという経済活動に止まらず、政界、財界、学会、マスコミとあらゆる所に浸透していることが判ってきました。

こうなると、その影響を排除することは経済活動に止まりません。
米国ではこんな動きが起こっています。

米議員ら、中国共産党の学術スパイ活動を調査 「これ以上の危害を許さぬ」
米エモリー大学の生物学教授、中国「千人計画」に参加 虚偽申告で有罪
米当局、中国系米国人の大学教授を逮捕 中国政府や企業との関係を隠す
米ケース・ウェスタン・リザーブ大学の医学部教授を逮捕
米委員会、「中国の大学との協力関係制限すべき」 宇宙技術窃盗の可能性
【全米大学の逮捕者リストまとめ】チャイナの浸透工作を受け逮捕された米大学の関係者リスト

また米国以外でも、少しずつですが中国共産党の影響を排除しようとする動きが出始めています。

英デイリー・テレグラフ紙、中国のプロパガンダ記事を掲載中止
豪州ウォガウォガ市議会、中国・昆明市との友好関係を解消
スウェーデン、中国との姉妹都市を相次ぎ解消 孔子学院の閉鎖も

というワケで、前回のブログで書いたサプライチェーンの奪還を待つことなく、世界は中国共産党という独裁体制から距離を置こうと動き始めています。しかし米国に並ぶ経済大国となった中国、更にはその資金力にモノを言わせた表向き、裏からの各国各界への浸透を排除することは容易なことではありません。
因みに表向きは組織・機関に対する資金供与であり、裏は文字通り関係者に対する裏金(賄賂)です。

恐らく日本のマスコミが、今日のブログで紹介している各国の動きと中国に対する国際世論を日本国内にほとんど報じないのは、日本のマスコミ各社にも相当な表・裏の金が流れ込んでいると考えて良いでしょうね(苦笑)。

というワケでトランプ大統領には是非、踏ん張って頂かないと下手をしたら自由主義世界の未来は独裁政権に牛耳られてしまうかもしれんと心配しておるワケです(^_^;)。しかし冒頭で書いた通りトランプ氏は決して優等生ではないので、え?っと顔をしかめたくなるような言動が後を絶ちません(苦笑)。

そういったスキに中国のプロパガンダは容赦なく付け込んで来るワケです。
例えば最近の対中強硬姿勢を日本のマスコミが報じるとき、決まって
「中国への非難を強めているのは、11月の大統領選に向けて国内の感染症対策の失敗を中国の責任にして、自身への批判の矛先を変えたい思惑があるようだ。」
という解説が付いて回ります。
これなんかは中国プロパガンダの典型ですが、ハッキリ言って11月の大統領選でもしトランプ氏が敗れて別の人が大統領になったら、今の対中戦略が継続するかは極めて不透明です。それは中国共産党の望むところですから、米国内でもこういったプロパガンダが頻繁に行われているのは想像に難くありません。

そしてそれをそのまま垂れ流す日本のメディア、更にそれを見て「トランプ氏はさぁ~」なんて呟く個人は、まさか自分が中国共産党のプロパガンダの片棒を担いているなんで、夢にも思っていないでしょうね(苦笑)。

繰り返しになりますが、ボクはトランプ大統領を完全無欠の人物などとは思っていませんが、只今現在、中国共産党の向こうを張って毅然と自由主義世界を守れる米国大統領は、彼以外には見当たらないと思っています。

ボクが様々な問題点に全部目を瞑って彼を支持しているのは、この一点に於いてのみです。

この記事は「経済的国力の基盤争奪戦争について」について書いています。
Posted at 2020/05/20 20:58:32 | コメント(3) | トラックバック(1) | その他 | 日記
2020年05月19日 イイね!

武漢ウイルスが変えた世界の風景(18)

武漢ウイルスが変えた世界の風景(18)
戦争は、とっくの昔にはじまっていた


現在の世界の状況を「戦争状態である」と言えば、多くの人が「大げさな」「荒唐無稽ない」と思うかもしれません。それは無理からぬ事と思いつつ、興味のある人はお付き合いください。

ただ最初に明記しておきますが、ここでボクが言う「戦争」って「新型コロナウイルスが細菌兵器である」とか、パンデミック(世界的な感染流行)が「中国の生物兵器による攻撃である」、という話ではありませんので念のため(^_^;)。

先ず前提知識として、例によって池田直渡氏のコラムを2本ほど紹介。
2020年の中国自動車マーケット(前編)
2020年の中国自動車マーケット(後編)
記事で紹介されている通り、このパンデミックが始まる以前から米国と中国は「経済戦争」と呼ばれる状態にあり、文中で

「米国は明らかにこれまでと別種の決意をしていると見るほかはない」
「今回の米中摩擦が一時的な問題ではなさそう」


と紹介されていますが、この記事を読んでボクはふとあるエピソードを思い出しました。

かつて日本と米国が「貿易戦争」と呼ばれる貿易摩擦の時代があり、家電製品や自動車などから鉄鋼、繊維製品まで、1960年代の中頃から1990年代の初頭まで両国間の大きな問題となりました。

この問題が或る程度終息した1995年頃だったと記憶しているのですが、或る米国の通商代表部の要人が、メディアに対して以下のような趣旨の回述をしていたんです。

「我々は日米貿易摩擦が、日本の通産省が描いた戦略に基づき、民間企業が経済活動を通じて仕掛けた経済戦争ではないか?という懸念を真剣に抱いており、調査を続けてきた。第二次世界大戦で敗戦した日本が、今度は資本主義のメカニズムを用いて米国を支配しようという野心があったのではないかと考えていたのだ。しかしながら、いくら調査を進めてもそのような陰謀はどこにも無かった。今回の日米貿易摩擦の背景に日本政府の戦略も戦術も何もなく、純粋に日本の民間企業の努力によって引き起こされていたことがわかった。」

我々は「戦争」と聞けば、兵器を使った武力行使(つまり暴力)によって他国に侵攻し領土を奪うことという先入観があり、経済戦争などと言われてもピンと来ません。そこでは「兵器は使われない」「人が死なない」ワケで、(リアルな)戦争に基づく危機感を持つことは難しい(イメージできない)のは無理からぬことだと思います。

まぁライバル企業同士の市場(シェア)争い辺りがもっともイメージし易い話で、それを「戦争」と表現しても、別に物騒なものではないでしょう?というワケ(^_^;)。

アメリカ映画で良く「ナショナル・セキュリティ(国家安全保障)」というセリフを聞いた記憶のある人は多いかもしれません。

それはスパイ映画など、最終的には主人公や兵士が武器でドンパチやるクライマックスに繋がるパターンが多いのですが、今回、米国並びに西側諸国が直面している「ナショナル・セキュリティ」は、実はかつての米国通商代表部が日本に対して疑念を持ち、しかし実際には取り越し苦労に終わった懸念が、現実の脅威となったと言えます。

なぜ米国がその危機感を持てたのか、ボクは非常に興味深い話だと思っています。かつての日本との貿易摩擦の教訓が付け継がれていた?或いは誰かから何らかの情報がもたらされたからか、真相は判りません。

判りませんが、池田氏の記事に記載の通り、米国、否トランプ大統領は明確な危機感と決意を持って行動を起こしていましたが、既に述べた通りで、この危機感はイメージし難いが故に欧州など他国と必ずしも共有できていたワケではなく、したがって足並みは揃っていませんでした。

と、こ、ろ、が、、、

この新型コロナウイルスのパンデミックと、それによって炙り出された様々な事実によって、どうも米国の持っていた危機感に気付き始めた国が多いようです。
(欧米のマスメディアには「Wake up call」なんて言い方がされています。)

孫氏の兵法に「戦わずして勝つ」という中国のコトワザがあります。

国家の安全保障といえば、エネルギー、食糧の自給率は一般に良く知られています。しかし現代の我々の生活、そしてリアルな戦争に於いても、エネルギーと食料さえあれば良いかと言えば、それだけでは立ち行きません。

グローバル化がもたらしたサプライチェーンは戦争に置き換えれば補給線であり、それを敵性国家が押さえてしまえば、彼の国は正に「戦わずして勝つ」ことが出来るばかりか、そもそも戦を挑まれることすら無くなります。

このリアル戦争に於ける補給線が、現在の平時の自由資本経済に於けるグローバル・サプライチェーンと見立てると、某国の進出(侵略)は防衛する必要がある、という結論に帰着します。

これがタイトルでいうところの既に始まっていた戦争の中身ですが、医薬品(ジェネリックドラッグ)と医療製品(マスク等)は既に中国に侵略されてしまっていました。この問題は米国・医療関係者の間でかなり前(2004年とか)から問題視する声が上がっていたようですが、当時は単なる貿易問題、或いは経済問題として取り扱われていたようです。

しかしながら今回のパンデミックで、医薬品、マスク・防護服などの医療品に於いても他国依存度が高過ぎたり、その「他国」がどこなのかによっては大きな問題になることを、米国のみならず世界中の国が気付かされたと言えます。
もし日本が市場を独占していたら、どこも何も思わなかったでしょうww

そしてこの問題は、何も医療品に限らず市場のあらゆる分野で起こっていることも判ってきました。この流れは2000年以降、米国が中国との自由貿易を推進し、2001年に中国がWTOに参加して以降のことです。当時のアメリカ大統領はビル・クリントン氏で、その思惑は恐らく中国を自由主義経済に招き入れることによって、中国がかつてのソビエト連邦のように民主的・自由主義的な国家に変貌していくことを期待していた、と言われています。

ところが現実は全く逆で、かつての米国通商代表部が日本の通産省に抱いた懸念(これは単なる幻想でした)が、中国共産党によって現在進行形で実行されているワケです。

これに対する防衛(というよりもはや奪還)は当然、一朝一夕にはいきません。数年単位、もしかしたら10年以上掛かるような話ですが、具体的な動きは既に始まっています。

中国・新興カフェ「深刻な不正会計」のつまずき(東洋経済)
中国の動画配信大手「iQIYI」に不正会計疑惑(東洋経済)

こんなことです。このタイミングで米国に進出した中国企業の不正経理の問題が明るみになるのは、恐らく偶然ではないでしょう。この戦争が「武器を使って殺し合う」モノではないが故に、こういう動きになるワケですね(^_^;)。

実はサプライチェーンの奪還に留まらず、米国内では様々な動きがあるのですが、もう既に十分長くなっちゃったので、それは別の機会に。




最後にオマケですが、判り易い具体的な例をひとつ挙げましょう。

4月の初旬に米国トランプ大統領が「3M社のマスク禁輸を要請」と報じられて、批判を受けた件は記憶にあるでしょうか?

日本では表面的にはそういう風に報じられていますが、意外に報じられていない事実があります。

米3M、マスクの生産・輸入増加表明 トランプ氏の批判「正しくない」(朝日新聞)

問題の本質は記事の最後の一文に隠れています。

マイク・ローマン最高経営責任者(CEO)談
「3Mが中国で生産するN95マスク1000万枚を米国向けに出荷する許可を中国当局から得たことを明らかにした。」

3Mは米国の民間企業の筈ですが、3Mの中国工場から米国に向けてマスクを輸出するのに、どうして中国当局の許可が必要なのでしょうか?(苦笑)

これは3Mの中国工場(現地法人)が中国共産党に株式を買い占められて事実上、国有化されてしまい、株主(つまり中国当局)の意向に逆らえなくなっていることを示唆しています。

トランプ大統領からしたら、国家の危機に自国の企業に最大限の協力を得たいところが、3M社の中国法人は中国共産党の支配下に下り、彼らの言うことは聞いても大統領である自分の言うことは聞けない、となったらハラワタが煮えくり返ったことでしょう。

つまり3M社の経営陣は中国への工場進出、そして現地法人の株式売却などで巨額の利益を得た可能性があり、結果として中国の外交カードとして3Mのマスクは使われたワケです。

3Mの経営陣がやったことは真っ当な経済活動でありますが、米国民からすれば売国奴ということになるのでしょう(^_^;)。これが中国共産党のやり方で、しかも我々自由主義経済の中には、彼らに懐柔され協力し、利益を得ている資本家が大勢居るのです。それ故に厄介、、、というか自由主義世界は非常に厳しい(きわどい)状況にあることは、覚えておいた方が良いと思います。


この記事は、環境戦争が体制の死期を速めた。について書いています。
Posted at 2020/05/20 00:20:55 | コメント(2) | トラックバック(0) | その他 | 日記
2020年05月15日 イイね!

武漢ウイルス・ジャパニーズミラクルの謎

武漢ウイルス・ジャパニーズミラクルの謎昨日、緊急事態宣言が大半の地域で解除され、新型コロナウイルスに相対する我々日本人の取り組みも、新たなステージに入りました。

ところで、、、

日本の対策は世界的に、必ずしも高い評価を得てきたワケではありませんでした。象徴的なのがPCR検査で、諸外国に比べて突出して検査数が少ないです。

日本のPCR検査に関するボクの見解は過去にブログに書いた通りですが、もちろん全く問題が無かったとは思っていなくて、これも先日書いたブログの通り、検査を受けたい人が円滑に受けられ、陽性者の濃厚接触者をタイムリーに漏らさず検査できる程度までキャパを増やすことは必要です。実際、PCR検査を保健所に断られたために重症化して亡くなられた方々がいらっしゃるワケで、今後は二度と同じような悲劇が繰り返さないように検査体制の強化は必要と考えます。しかし闇雲に出来るだけ多くの人にPCR検査を受けさせる、というのが現実的とも有効であるとも思えません。

と、こ、ろ、が、、、

PCR検査妄信論者wは、とにかくPCR検査数を増やすべきだと主張して譲りません(苦笑)。例えばTVにも度々登場するこの人とか。

日本批判を繰り返す謎の海外在住日本人・渋谷健司氏の問題

この渋谷って人、日本のメディアでは「WHO事務局長上級顧問」の肩書で紹介されるのですが、WHOの対応が褒められたモノじゃなかったと感じていたボクは、TVの向こう側で偉そうに喋るコイツは全く信用ならないと常々思っておったのですが、上記の記事を見付けてボクと同じように思っている人が世の中に居ることが判って、ちょっぴり気分が良くなりました(笑)。

話が脱線しましたが、感染症学的なセオリーに沿えば、出来るだけ多くの人を検査し、感染者を隔離することが感染拡大を防ぐ王道であって、日本の「出来るだけ検査対象を絞る」とさえ思えるような対応は、渋谷氏の指摘を取り上げるまでもなく邪道です。

故に世界各国から「日本は大丈夫か?」といった心配の声が多数上がりました。

しかもG7の主要各国が「ロックダウン」という強制的な外出制限をしても尚、1ヶ月以上も掛けてようやく感染拡大を減速させたという実態がある一方で、日本では罰則のない「外出自粛の要請」という極めて緩い(ぬるい)対応でした。

ここでも同様に、そんなグダグダな対応で感染拡大を抑え込めるのか?否、そんなぬる~い対策で日本がもし、感染拡大を抑え込めたら、ロックダウンまでして散々苦労していた他国は非常に複雑な気分になったでしょう。「そんなんで抑え込めるなら、オレたちの苦労は一体何だったんだ!?」とね(^_^;)。

ところが日本は見事に感染拡大を減速させ、抑え込んじゃったワケです、実際に(苦笑)。

そしてこの日本の状況が今、世界ではジャパニーズミラクルと呼ばれはじめているようです(^_^;)。

昨日の安倍首相の記者会見でも質問が出たように、この「なぜこんな緩い対策で感染拡大が抑え込めたのか」「なんでこんなに死者数が少ないんだ」という素朴な疑問に対しては、BCGの接種であるとか、土足で室内に入らない生活様式だとか、医療機関の頑張りだとか、諸説ありますが真相はまだ謎です。

と、こ、ろ、が、、、w

この謎を解くカギ?と思えるような情報を今日、たまたまカミさんが見つけました(^_^;)。

【医療の現場から】開業医が明かす 厳しい経営と昨年末からいた原因不明の肺炎患者

ポイントは記事本文ではなく、実は200以上も寄せられているコメント欄にあるのですが、多くの開業医が昨年12月からインフルエンザではない正体不明の肺炎患者になやまされていて、今となってはアレはコロナウイルス感染症だったのではないか?と書き込んでいます。

これが一体、何を意味するのか?

感染経路は不明ですが、昨年12月には新型コロナウイルスが日本に持ち込まれ、徐々に感染が拡大していた、ということ。ところが感染者が爆発的に増えることも、次々に死者が出ることもありませんでした。

なぜか?

12月と言えば、ネットで知られている限りでも武漢で感染者はまだ数名でした。しかし新型コロナと特性の「無症感染者」は、数倍の人数が居た筈です。

その無症感染者が日本にウイルスを持ち込んで、多くの無症感染者を生み、一部は有症発症したが死に至ったケースは少なかったのではないか。
なぜなら、このときの武漢型コロナウイルスはまだ感染初期であったため弱毒性だった、とか。

もしそうであれば、このときにある一定数の日本人が感染していて、しかも大半が無症感染で知らぬ間にウイルス抗体を獲得していたとしたらどうでしょう。

武漢ウイルスはまだわからないことが多くて、感染して完治しても再感染する事例があって抗体がちゃんと出来るのか、いつまで有効なのかも不明です。また最近日本で拡大しているのは、武漢型ではなく渡航者が欧州から持ち込んだ欧州型ということもわかっていて、武漢型の抗体が欧州型ウイルスに有効かどうかも不明でしょう。

と、わからないことはまだまだ多いのですが、日本の奇跡がもし、まだ「新型コロナウイルス」なんて言葉が無かった12月から始まっていた感染初期において、多くの人が獲得した抗体が感染抑止力として機能していた、となったら、それはそれでやはり奇跡と言えるのかもしれませんね(^_^;)。

尚、日本の新型コロナウイルス対策を高く評価している人が海外にも居るようです。

医療ジャーナリスト・村中璃子氏「WHOにもまっとうな人が」

さて、折角なので久々に東京の感染者状況など(^_^;)。

かなり減っていますが、なるほど緊急事態宣言を解除するにはもう一歩、というところでしょうか。ところで最近、都は「確定日」による情報の提供も開始しました。それがコレ。

見れば一目瞭然ですが、グラフのカーブが綺麗ですね(苦笑)。
このグラフで推察すると、14日平均と7日平均が交錯するのが大体21日から23日の辺りで、それは感染者数が20人以下で一週間以上続くことを意味します。
ということで、ボクの今日の予想として都が設定した感染者数をクリアするのは21日から23日の間としておきましょうか(^_^;)。

都は12日からようやく感染者の情報管理がまともになってきたようで、4月中は毎日情報はチェックはしていましたが、とても実態を発表しているとは思えませんでした(苦笑)。
もっとも12日以降は数字が正しいという前提で眺めていると、1日の退院者数が138人、193人、154人ってホントかよ!?というのはありますが(^_^;)。

最後に都の発表だけではなかなか判り難いコレ。1日の死者数は毎日報告がありますが、1日に重症化する患者数は読み取れません。この数字がもし本当であれば、医療現場は引き続き臨戦態勢だと想像できますね。
Posted at 2020/05/15 23:39:32 | コメント(3) | トラックバック(0) | その他 | 日記

プロフィール

「無事帰宅しました。
トロフィー争奪戦参加の皆様、お疲れ様でした😋」
何シテル?   12/08 20:22
意のままに、思い通りにクルマを操ることに興味があります。 ドライバーの意のままに反応するクルマが好きです。 そんなクルマの技術的背景、メーカーのクル...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2020/5 >>

      1 2
3 4 5 67 89
10 11 1213 14 1516
1718 19 20212223
2425 2627282930
31      

リンク・クリップ

G-Bowlはなぜ0.4Gまでなのか? 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/07/21 21:31:10
ミスターロードスター 貴島孝雄さんインタビューまとめ① 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/09/23 17:58:12
予想外の反響? 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/07/19 07:55:58

愛車一覧

マツダ MAZDA6 セダン 家族車[ファミリーカー] (マツダ MAZDA6 セダン)
Mazda6に乗っています(笑)。
ホンダ NSX 玩具車[おもちゃ] (ホンダ NSX)
別名「愛人」。つまり家族車は「正妻」(笑)。 極めて従順。しばらく放っておいてもスネたり ...
ホンダ CBR1000RR(SC57)後期 なんちゃってサイクロン号 (ホンダ CBR1000RR(SC57)後期)
2007年式の300台限定、国内仕様。 アラカンとなって、人生やり残したモノが何か無い ...
マツダ アテンザセダン マツダ アテンザセダン
フルSKYACTIVの何かに買い替えるまで、とBLアクセラに15ヶ月。 XDのAWDが出 ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation