レヴォーグは
以前の愛車
(BPレガシィ)からの乗換えのときに
欲しかった1台でもあります。
結果的には、ジャンル違いのXVを選んだのですが
いまでも気になる一台であることには変わりありません。
そんな、レヴォーグをXVの車検時の代車として
1日お借りした機会があったので個人的な感想をまとめてみました。
ちなみに、レヴォーグとの比較対象は
いまの愛車(XV)と以前の愛車(先々代レガシィ(BP5-2.0GT/MT(280psモデル))です。
※ほとんどの点で「XV」=「インプレッサ」と思っていただいても間違いありません。
----【代車レヴォーグ】---------------
2.0GT-Eyesight (2015年式)
ビルシュタインではない標準グレードですが、300
ps/40.8kgのハイスペック仕様です。
---【ドライブコース】-------------------
10月休日(9月大型連休の翌週)
横浜~≪東名高速≫~大井松田~≪三国峠≫~山中湖~≪道志みち≫~横浜
(市街地、高速、郊外路、山路、渋滞路の約200km)
---【レヴォーグに乗りこんで】----------------------
レヴォーグがデビューして1年半が経ち(東京モーターショウでの発表からだと2年)
珍しくもなくなったレヴォーグです。
デビュー当初に1.6GTを試乗しているのですが、当時の愛車(先々代レガシィ)と変わり映えしない印象をもった記憶があります
。(先々代レガシィの後継車としてのコンセプトなので当然と言えば当然ですが・・・)
そんなレヴォーグに、久しぶりに乗りこんで
最初に感じた印象は
着座位置が低い! ・・・でした。

地上高200mmのXVに乗換えたので135mmのレヴォーグでは数値以上に低く感じたようです。それでも着座位置が高めのクルマが多い昨今では珍しい低さだと思います。
まさに運転席に潜り込む感じで、この感覚は、先々代レガシィと同じ印象です。
(腰痛のときに乗り降りがツライ低さです。。))
その運転席に納まるとXV(インプレッサ)でお馴染みの景色が広がっています。
室内のモール類や装飾などのデコレートや、太めで楕円のハンドルでXV(インプレッサ)との差別化を図っているようですが
(革質はXVと同じ硬い手触りの革ハンドルです(GT-Sはmomoっぽい高品質な手触りです))
基本的にXV(インプレッサ)と変わりがありません。
使いやすい機能的な車内なのは◎です・・・が
レヴォーグの価格を考えると、XV(インプレッサ)と同じなのは如何なものか・・・と感じたのが正直なところです。
実際、XVと同じ車内なので、レヴォーグを運転中にXVを運転している錯覚を感じたことも一度や二度ではありませんでした。
≪室内のまとめ≫
総じて機能的な車内ですが、各所の細かい造りはレヴォーグの価格帯(350万クラス)としては安っぽいと思います。(特にドアの内張りがプラスチッキーな箇所は、XVでは許せてもレヴォーグでは×です。)
出来の良い先々代のレガシィからの乗換えでは気になるポイントでした。
※2.0GTの柔らかくて滑りやすいシート素材はレヴォーグにはミスマッチと感じました。
----【市街地のレヴォーグ】---------------------
最近のSIドライブではエンジン始動時のデフォルトは「Iモード」です。
SIドライブが初搭載された先々代レガシィ(後期)での「Iモード」はレスポンスも悪く積極的に使うものではありませんでしたが、レヴォーグの「Iモード」は違和感もなく運転しやすかったです。
かえって「Sモード」や「S#モード」では、加速が強烈過ぎて街中では危険を感じるほどでした。
≪市街地のまとめ≫
1.5tを超える重いクルマを運転している感覚はありません。ハンドルも軽くて低回転のトルクも豊かなので100kgも軽量な先々代レガシィより運転しやすいかもしれません。
ただし2000ccのレヴォーグにはアイドリングストップが未搭載なので、渋滞での燃費はガタ落ちとなりました。
---【高速道路のレヴォーグ】--------------------
レヴォーグが高速道路を得意とすることは、ICからの合流でスグに感じることが出来ました。
料金所から本線へ向かう急なカーブの安定性、本線へ合流する加速・・・ともにストレスなく気持ち良く走ってくれます。
しかし、意外と思われるかもしれませんが
アクセルを踏み込んでも300ps/40kgというパフォーマンスほどの刺激はありません。
過去のレガシィ(2代前(BP)や3代前(BH))のようなシートに押しつけられるほどの強烈な加速力は感じられません。あくまでもスムーズに伸びて行く印象です。

また、回転を上げたり、アクセルを踏み込んだりして積極的に走らせてもエンジン音が感じられません。
過去のレガシィと異なり、レヴォーグのハイスペックは高速クルージングの余力を狙ったものなのでしょう。
そんな高速道路のレヴォーグですが、高速走行でもハンドルが軽い印象を受けました。
油断するとフラフラして、そのたびにアイサイトで警告されるのでちょっと煩かったです。(前車追走機能は便利です)
≪高速道路のまとめ≫
人に言えないほどのスピード域での刺激は先々代レガシィほどありませんが、長距離の高速クルージングがレヴォーグのメインステージのようです。
扱いやすくて高効率な2.0DITのハイスペックは高速道路の余裕のためと理解すれば納得です。
乗り心地も静粛性も先々代レガシィより上質になったようです。
(XV(インプレッサ)よりは明らかにワンクラス上のクルマです。)
---【山路のレヴォーグ】---------------------
山中湖から神奈川へ抜けるR413「道志みち」を走った印象も◎でした。
その理由は、最近のスバル車に共通したストレスなく反応するハンドリングと、低回転(1300回転くらい)からアクセルを少し踏むだけで加速するレスポンスの良いエンジンによる気持ち良さにあります。
(CVT悪者論が蔓延っていますがそんなネガは感じられません。限界まで攻める乗り方をすれば別かもしれませんけどね)

ただし、山路が愉しいと言ってペースを上げると思ったほど気持ち良く走れないようです。
(1550kgもの車重のせいなのか不自然なロールに違和感を感じました)
先々代レガシィのように、スポーツカーをも追っかけ回すクルマではない・・・と言うことのようです。
≪山路のまとめ≫
レヴォーグでの山路も気持ち良くドライブ出来ます。
それもチョット早めぐらいのペースがとても気持ち良かったです。
※山路の楽しさは、100kg軽量な先々代レガシィの方が楽しいかもしれません。
ちなみにレヴォーグより200kg軽量で脚の硬いXVも山路は愉しいです。(快適性は△ですが)
---【レヴォーグの燃費】--------------------
この日の燃費は12km/lでした。(満タン法)

ちなみに、XVでの同一ルートは15km/lなので
燃費の差に加えて、ハイオク仕様のレヴォーグはXVより3割ほど不経済になります。
-----≪まとめ≫---------------------------
レヴォーグは走りが良いイメージがありますが
その印象は2.0DITモデルでは間違っていないようです。
300馬力ターボ・・・の過激なスペックとは裏腹に、低回転からぶ厚いトルクによる気持ち良い走りを目指したクルマです。
「運転が楽しい」「気持ち良い」といったクルマ好きにはど真ん中なクルマです。
レガシイを2世代乗継いだ立場からも、運転が楽しくて◎なクルマでした。
ボンネットにエアダクトが開いているのも、スバルのターボらしいのですが
歴代のレガシイと変わり映えしないな・・・と思ったのも正直なところです。
※先々代レガシィからレヴォーグに乗換えなかった理由の一つでもあります
確かに走りは良いのですが
先々代レガシイ以前に感じられた水平対向エンジンの鼓動や、ターボならではの刺激が無くなり少々物足りなさを感じたのも事実です。
歴代のレガシィから路線変更した・・・と理解すれば納得ですが、少々残念ではあります。
※レヴォーグから200kg軽量なXVに乗り換えた直後にも、軽快で硬い足回りのハンドリングと、適度に聞こえるエンジン音で、よりスポーティに感じたのが正直なところです。
レヴォーグを1日ドライブしての印象は、走りが良くて乗り心地が良いXV(インプレッサ)」でした。
XV(インプレッサ)の運転のし易さを継承しているのは、レヴォーグの利点でもありますが
室内がXV(インプレッサ)と基本的に同じ・・・と言うのは如何なものでしょうか。
装飾類で差別化されていますが、それでも350万円ものプライスのクルマの内装か?
と問われれば微妙なところです。
それでも、レヴォーグをインプレッサの派生車種と見方を変えると
その感じ方も少々変わって来ます。(実際にレヴォーグはレガシイの後継車ではなく、インプレッサベースです)
カタログ数値はともかく
歴代のレガシィほど広くもなく使い勝手もイマイチなラケッジルームなど
レガシィではなく、インプレッサの上級ワゴン・・・と解釈すれば納得が出来るかもしれません。
それでもアイサイトが標準装備とはいえ割高感は拭えませんけどね。
最後に
レヴォーグは、快適でありながら運転も愉しいクルマです。
なによりもクルマの運転が好きなドライバーにとって、最良の一台になりそうです。
エコ最優先でもなく、高級志向でもなく、決して一般受けするクルマではありませんが
興味があるなら試乗して運転してみることをお薦めします。
エコカーやミニバンとは違った魅力を感じることができると思います。
≪おまけ≫
レヴォーグにMTを望む声は大きいと聞きます。(レガシィがMTだった自分もその一人でした)
しかし実際にレヴォーグに乗ってみて、コレはMTが似合わないかもしれないな・・・と感じたことを付け加えておきます。