■2013年9月29日(日)
東北新幹線古川駅近くのビジネスホテルで1泊した翌日、8時半にホテルをチェックアウトして出かけました。
ナビに「松山御本丸公園」と入れても全くヒットしないのですが、「松山コスモス園」と入れたらちゃんと案内してくれました。ホテルから御本丸公園までは約15Km、30分ほどの距離なので、9時過ぎには現地に着いてしまいました。
人車とは人が押して動かす鉄道で、大正11(1922)年から昭和4(1929)年まで、松山人車軌道として実際に営業されていたものです。現在の御本丸公園はかつての千石城の跡地で、その城下町と東北本線の松山町駅を結ぶ約2.5Kmの軌道を15分ほどで運転されていたといいます。
コスモス園で再現されているのはレプリカなんですが、運転されるのは「
コスモス祭り」開催期間(今年は9月22日~10月14日)の日曜日と祝日のみ(土曜日はやってません)ということなので、ピンポイントで狙って行かなければ乗れないというレアぶりなのです。

人車の運転開始は10時からと言われたので、1時間近く待つ間、コスモス園を見てまわりました。
高台のコスモス園をグルッと2/3周するように敷かれたレール(軌間610mm)。よく見るとヘロヘロで軽便鉄道っぽくて味わいがあります。コスモスは満開と言うにはまだ早いのか、そちらは少し残念でした。

レールの終端部に人車が停まっていたので中を見せてもらいました。ロングシートで8人乗りでしょうか。この車両は、コスモス祭りが終了すると、麓の「酒ミュージアム」というところで展示、保存されるのだそうです。

10時少し前に幼児を連れた若夫婦を乗せて運転が始まりました。親子水入らずのなかによーのすけも乗せてくれと申し出る勇気がなくて、見送りました。
写真の角度でわかりにくいですが、車夫は2人がかりで人車を押しています。車夫は高校生のアルバイトみたいでした。

真ん中の女の子は車掌さんで、乗車券を売ってくれました。

脱線事故発生です。レールがヘロヘロなうえ、無理な急カーブになっていることもあり、脱線はしょっちゅうおこっているみたいです。

乗客に降りてもらって、車夫と見物人も手伝って、よいしょっと車両を持ち上げてレールに復帰。
もう一度乗客を乗せて無事に動き出しました。
しばらく家族連れの乗客が続いて、人車が行ったり来たりするのを眺めた後、ようやく乗客が途切れたところで、よーのすけも乗せてもらいました。

人力だから元々たいしたスピードも出ていないのですが、さっき脱線事故が起こった箇所を通過するときは、ことさらスピードを落として慎重になったりします。

軌道の途中に車庫へ入る引き込み線があるのですが、転轍機がありません。車夫のひとりに、どうなっているの?と尋ねたら、車掌の女の子が、毎回、レールの付け替えをしています、と答えてくれました。
直接見ることはできませんでしたが、ネット上にはちゃんと作業の様子を表示した情報があるものなんですね。
松山人車軌道--車庫入れの様子

念願の人車に乗ったあとは、コスモス園を後にして、麓の「酒ミュージアム」に寄って見ました。
「一之蔵」という宮城県でも有名な酒造会社の酒造りの工程などが興味深く展示されていました。
酒ミュージアムの見学のあとは、まっすぐ東北道に乗り横須賀へ戻りました。
この日の走行距離 509Km(古川~松山町~横須賀)
2日間の累計 1024Km
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知られざる鉄道 | 日記
Posted at
2013/10/09 18:12:29