2011年12月29日
いよいよ講演。詳細は省きます。
当時のスバルは経営環境はよくない状況の中だったが、あのクルマを作るに必要な技術、ノウハウ、信頼性評価基準が十分でなかったということが、改めてよくわかった。判っちゃっいたけど、やっぱりそうだった。
自分もモノづくり側なので解るが、作ってる側がすべてを知り尽くして生み出しているわけではない。
作ったら出来ちゃった。試験もパスしたから売っちゃった。使われて初めて至らないところ、考え及ばなかったことがあることに気がつく。
買う方、使う方はそれぐらい判ってるだろ?と思って当たり前だが、意外とこれがそうでもなかったりする。
当時のスバルには高級車としての作り込み、3300ccのトルクへの対応、衝突安全性とボディ剛性と軽量化のバランスなどは未踏の領域であり手探りだった、ということだ。
講演の後に伺ったが、当時社内ではミッションなんてギヤが変わればいい、走行耐久試験をクリアしたから問題ない、ぐらいにしか考えてなかった風潮があったとか。
結果、ひところのスバルはマニュアルもよく壊れ、スバルはミッションが弱いって言われていたとか。
SVXのミッションはアメリカでもよく壊れ、アメリカの営業側から大変つき上げられていたそうだ。S4のミッションは故障率が低いのだが、ミッション担当じゃないので詳細は知らないけど、きっと変更できるタイミングでなんらかの対策がされたと思います、とのことだった。
耐久試験に合格しているというのは、試験基準、試験内容が甘かったんだろう。試験方法や基準は都度フィードバックされて育てていくものなので、その過程の中にあったんだろう。
皆さん20万キロ近く乗られているけど、そこまで使われると思ってないし、高級車を乗る人が長く乗るなんて思ってなかったとのことだった。
そんな距離で試験してないって言われていたのが印象的でした。
SVXを開発した経験は、その後のクルマづくりに活かされていったとのこと。ビジネス的には黒歴史なクルマかもしれないが、スバルのモノづくりの歴史の中では必要なクルマだった。
今のスバルはよく出来ていると思う。トヨタと提携して、さらに良くなっているだろう。
Posted at 2011/12/30 00:55:35 | |
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SVXオフ会 | 日記