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元々は妻や妻の家族所有車だったのを結婚を機に我が家族車として使用していた2002年式GD型ホンダフィット1.5T…
子供が産まれてからは買い物や保育園への送迎・通勤にも大活躍し、6年前の結婚時に6万キロだった走行距離も現在20万キロながらエンジンはまだまだ元気で、これからももう少しは走れそうだから今年10月に迎える車検を通すべく何時もお世話になっているホンダディーラーに事前見積もりを依頼したのですが…そこで指摘されたのが
「車検の為にチェックしていたところ、下回りのフレーム部分のサビが酷く、穴が空いてしまっています。他にもリアフェンダー辺りにもサビによる穴が有り、これらを修理してからでないと車検は通りません、費用も板金だけで40万以上はかかりそうです。」
…と、事実上の乗り換え勧告発令。。。
サビ自体は2年前の車検時にも指摘されていましたが穴は無く、妻も乗れるんだったらサビ修理しないで次の車の為に乗り潰せば?と言っていたのでそのまま乗っていたのですが、北海道の塩カリ地獄は本当に酷くて、下廻り防錆処理した上に冬に洗車をマメにしないとすぐさまサビが進行して手に負えなくなります(フィットは妻所有時から防錆処理をしていなかったみたいです)。
流石に穴が開いて車検に通らない車に大切な家族を乗せる訳にはいかないので…家族会議の結果これを機に乗り換える事にしました。
今まで本当に大活躍してくれたGDフィットに感謝を込めて、長くなりますが備忘録的にレビューしたいと思います。
まず、初代フィットの偉大なところは何と言ってもコンパクトなサイズに驚くほどの室内スペースを確保しているパッケージング!
リアシートのニークリアランスや頭上空間は従来のコンパクトカーの概念を覆すゆとりを持ち、それでいてカーゴスペースはA形ベビーカーを収納してもなお余裕ある位の広さで…子供が産まれてからの日常使いでは本当に有り難かった!おかげで次に選ぶ車は最低でもフィット並みのスペースが無いと妻の許しが出なくなりましたが…(汗)
第2の美点はやはりその走行性能…とりわけエンジンはこの当時のライバルを出し抜く出来栄えで、日常域では重さ感の無い軽やかな回転フィールが20万キロ乗った今も味わえる点が素晴らしい!
1.5リッターは「VTEC」でありつつカムの切り替わりが分かりにくいのが少し寂しいものの裏を返せばスムーズにトップエンドまで吹け上がる様はファミリーカーのエンジンとして誠に適切、低速トルクも充分に確保されているので日常域では2000回転も回せば加速に事足りるのも扱いやすく、そのおかげで燃費も(エアコン無しで)市街地で14キロ・郊外を走れば容易に20キロは超えるなどこの当時の水準を考えればやはり優れていたんだなと思います。
その燃費にも貢献しているであろうCVTですが、初代フィットのそれはCVT大嫌いな自分でもある程度納得出来る纏まりを持っていて、特に踏めばスパッと吹け上がるキックダウンの素早さはまるで有段ATのよう!通常のアクセル開度ならなるべく変速を最小限にしようとする制御といい、トルコンではなく多板クラッチ式を採用する事による発進感といい、出来るだけダイレクト感を感じさせようという意図が伝わるのが嬉しい。
なおかつ1.5Tには7速マニュアルモードも付いており、しかもオートモードというDレンジで7速ATの様に有段変速するモードもあるためこれにしておくとDレンジでもダイレクトなアクセルワークが日常でも楽しめるのが大変有り難かったです。
また、キビキビとした回頭性を持つハンドリングも感心させられた点で、自分が乗り始めた6万キロ時のオリジナルサスはまだしっかりと減衰力も有った為交差点レベルのコーナリングでもあまりロールをしないでスッと回頭するのがなかなか気持ちよく、それでいてこの当時のマツダ車みたく少しステアリングを切っただけで直ぐに反応する過敏さは無いハンドリングバランス感覚はなかなか好みでした。(それが後述する欠点に繋がるのですが)
10万キロ時にリアの落ち着きが無くなって来た為に本来4本交換すべきところ予算の都合でリアダンパーのみモンロー製のリプレイス用に交換してフロントはそのまま使用してきましたが、かつてのキビキビとした反応はかなり無くなり、ジワリと荷重をかけてあげないとアンダーステアが出易くなりましたが、リアがしっかりとしているおかげである程度のハイペースでも不安感は無くスタビリティーは確保されていた点を考えると「止むを得ない場合」には優先してリアダンパーだけの交換も有りかなぁと思いました。
あと細かい点だと室内部品の品質感がなかなか高く20万キロ走行後も室内の建て付けは異音が出ない程に良かったり、とりわけウィンカーレバーのタッチが「ガチャ」ではなく「コクッ」としっとりしていてストロークも短めなのが日々運転していて気持ちいいです。
余談ながら近年のホンダ車のウィンカーレバーは軽自動車であっても全般にしっとりコクッとした感触で質感が高く感じられ、逆にマツダ車は自分のRX-8はもちろんの事つい最近まで(2018年マイチェン前までのCX-5みたく)どうもガチャっとした入り方でストロークも大きく質感が感じられないのがずっと不満でした。2018年マイチェン後のCX-5辺りからウィンカーレバーの感触がしっとりコクッとした物に変更されたり、マツダ3などではそれを売りにしていますが…ホンダ車はとっくに昔から改善されていたわけで…マツダ車もようやく改善されたかという思いです。
といった感じで長所も沢山ある車でしたが、もちろん短所も沢山あるわけです…
最大の短所は…とにかく乗り心地が悪い事!特に上家がハネる様な落ち着きの無い上下動はファミリーカーとしてはNGレベル…なんせフルノーマル脚どころか車庫調脚のRX-8よりも落ち着かない動きと硬さを感じるのですから…。
観察すると、どうも車重に対してバネが固めにセットされている感じで、そのおかげでロールも少なくスイスイ回頭するハンドリングも得られているのでしょうが、一般的にはもっとフラット感があって上屋が落ち着くセッティングがふさわしいのでは無いかと日々感じていました。前述のリアダンパー交換でそれを少しでも改善したくモンロー製を選びましたが、しなやかさは増したものの上屋の絶対的な動きは大きいままでしたのでやっぱりバネが硬いんだなと痛感した次第です。
あと電動パワステにもやや不満があって、素早く切り返した際のアシストが追従しきれなくて重たくなったり、回すフィーリングにもザラつき感がややあったりする辺りはコストとの兼ね合いを感じる所です。
また、走行に関わる部位の耐久性に難有りな箇所が数点あり、ハブベアリングの異音修理は10万キロ時点で結局前後輪共に交換となりましたし、CVTのスタートクラッチがジャダーを起こす現象もCVTオイル交換やアタリ付け作業をしてもらうと良くはなるもののしばらく走ると結局は再発を繰り返しました。特にエアコン使用時や坂道発進時が酷く、ダイレクト感のある発進フィールは良いもののこれだけジャダーが出るのでは2代目からトルコン併用になるのも致し方ないですね。
GDフィットでは定番の雨漏りにも遭遇しましたし、ABSユニットの故障により久々に雪道でポンピングブレーキをしたり…長く乗っていたらまぁ当たり前ではありますが様々なトラブルも経験しました。
あと車自体の短所としては…広大な室内空間のしわ寄せによる左寄り気味のアクセル&ブレーキペダルのオフセットやステアリングに合わせるとペダル類が近過ぎるドラポジ、感覚的に前下がりに感じて長距離で疲れるフロントシートなどは最後まで不満でした。
…と不満も多々有りましたが、良い所はライバルを圧倒するだけのインパクトが有るといったメリハリ・個性・ホンダらしい革新性が有るからこそ大ヒットしたし、クリーンで嫌みが無く飽きが来ないスタイリングも含めて未だに現役でよく見る程長く愛されているんだなと思います。
新車登録から17年間…何とか無事に家族の為に動いてくれたGDフィット…本当にお疲れ様でした!様々な場所に色々な思い出と共に運んでくれた事に感謝の気持ちでいっぱいです^ ^
次に選んだ家族車は…自分のRX-8では結局果たせなかった2つの事…「新車」と「サンルーフ付」を遂に実現しつつ、RX-8のロータリーエンジンとは真逆の特性を持ち、冬の保育園送迎にも頼もしいAWDな車がやって来ます。これまた妻との家族会議の結果いろいろな紆余曲折があっての選択でしたが、あと数日間のフィットとの生活と納車までの日々を楽しみたいと思います^ ^
Posted at 2019/10/10 17:37:27 | |
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