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2016年12月05日

【観察してみよう】 NANKANG NS-2R 235/40ZR18 95Y XL ③ ~時間がない方々のためのなるべく短めのインプレ・レビュー編~


「NS2R」を、“ガチ攻め ”用で「2セット」使い切って。
街乗りオンリー ”用で「1セット」使用中。計「3セット」使用。

  ■使用期間:7ヶ月。
  ■走行距離計:約1万キロ。
  ■ステージ:峠。ワインディング。高速道路。街乗り。

…で、わたしなりにこのタイヤの特性を掴んだかな、というタイミングなのと、
スノータイヤ&ホイールに履きかえる時季になったので、
インプレ、レビューさせていただきます。

 (※詳細なレビュー。加えて、装着デメリットの緩和方法などは、別記事にて書く予定です。)






■■ 魅力・メリット/ 不満・デメリット…10選 ■■


 【魅力/メリット】

     その①…抜群の縦グリップ。特に制動力は段違いにUP。

     その②…今までのアジアン・タイヤの概念を超えた高いケース剛性。

     その③…高剛性のおかげで、かなり低い調圧が可能。(※165kPa~OK)

     その④…実は豪雨でもかなりイケる、高いウェット・グリップ。良好な接地感。

     その⑤…鋭いステアリング・レスポンス。小舵角でノーズの向きがクイクイかわる。

     その⑥…意外な省燃費。トントンか少し良くなるほど。

     その⑦…トレッドウェア「180」のわりに、街乗り(負荷を抑えた走り)では減りはかなり遅い。

     その⑧…タイヤが重いだけに、高速直進安定性は良くなり、高速コーナーでの外乱に強い。

     その⑨…溝がほぼ消える最後まで、パンクせず良い摩耗で美味しく使いきれる。

     その⑩…国産ハイグリップのだいたい半額~1/3の値段で買える高性能。
           


 【×不満/デメリット】

     その①…期待過多注意の横グリップ&その特性。とはいえ一昔の国産ハイグリ並み。

     その②…タレると、グリップは恐ろしいほどのクリフ傾向。

     その③…オペレーション・ウィンドウが狭い。

     その④…タイヤが重く、フットワーク(車全体の向きが変る軽快さ)は明らかに鈍くなる。

     その⑤…雨の日の “深い”水たまりには要注意。ハイドロへの警戒だけは解けない。

     その⑥…かなり溝が浅い(ブロックが低いとも言う)ため、排水性の寿命は短い。

     その⑦…走行騒音(特にロード・ノイズ)は増大。

     その⑧…(タイヤが冷えていると) 乗り心地は若干~かなり悪化する方向。

     その⑨…粘着するゆえのトレッドが拾ってしまう小石が、タイヤハウスに当たる音が増す。

     その⑩…ハンドルが重くなり、ワンダリングも悪化。(低偏平化・トレッド増しのせい?)



総評 (Ver.短め)


履き替えて走り出しすぐに、
溝の少なさとトレッドの粘着具合から小石がくっついて拾い上げられ、
タイヤハウス内にバチバチ当たる音がし、「ああ、ハイグリップを履いたんだなぁ」と実感。
相当グリップが高いんだろうなぁと予感させ、気分は高揚。


まず悪いことから取り上げると。


現行国産ハイグリップ・ラジアルタイヤの、最大グリップには負ける。
さらに国産の「熱ダレ、摩耗に強い」。「きれいな摩耗面」。「グリップ低下が緩やか」。
というハイ・バランス、ハイ・スペックには敵わず、それらの点では2、3歩は劣る。


オペレーション・ウィンドウが狭く、タレると手に負えないほどグリップが下がるので、
最大グリップの美味しい所で走らせ続けようとすると、気難しい面もある。
なので、要クールダウンの周期が頻繁で、90%ぐらいでの走りが良い意味でピークとも言える。


さらに、CF特性のグラフにて、ある特定のSAで谷間がある感じ。
言い換えると、ある領域の横グリップに、やや“癖” がある。


また、ハイグリップとしては「排水性」が非常に良いのに、
溝の浅さ(ブロックの低さ)が、公道でのライフを短くしてしまっているのが残念。
せめてあと1.5~2mmはブロックを高く(溝を深く)して欲しいトコロ。
でも、サーキット・ユーズのドライ使用なら問題なしと思われます。


しかし。


国産ハイグリにあと一歩と迫る、素晴らしい縦グリップ。
セカンドクラスのスポラジを余裕で超える、横グリップ。
柔らかいとされるアジアン・タイヤの概念を覆す、硬いケース剛性。

濡れた路面であっても、
比較的高いグリップ、安心感(ドライ路面との極端な差も無い)を維持できるのも魅力。


そこらの軟弱な車高調のキャパでは補えない実力の持ち主。


というものの、
「わたし一般人ですから、タイヤの違いはよくわからない…」という方が、
街乗り~峠でちょっとハイペースぐらいの領域で走っても、
ステアリング・レスポンスの鋭さ。コーナリングでの「しっかり感」。グリップの高さなど。
ハイグリップの醍醐味を十分、楽しく味わえて、満足できる懐の広さを持つ。


個人的に一番嬉しかった点は、
全体的な高い剛性ゆえに【「低い」タイヤ・エア圧で済む】こと。
グリップは高いし、気温路面温度にマルチで対処しやすいし、乗り心地とのバランスも取りやすい。

このタイヤサイズ(235/40ZR18)の場合―


 【スポーツ走行】→温間で、フロント:「205kPa」。リア:「195kPa」。

 【街乗り(乗り心地重視)】→温間で、フロント:「185kPa」。リア:「170kPa」。

     ※アテンザ純正の指定エア圧は前後「220kPa」


…『低すぎじゃない?!』と、思える人もいるかもしれないけど、なんの、これでイケちゃう。
「180kPa」付近でさえ、ステアリング・レスポンスも損なわれず、剛性感もほぼ保ったまま。
乗り心地も良いし、曲がる止まる。


摩耗もスリックになる最後まで、かなりキレイ。
ややOUT側が減りやすいようにも感じるが(ネガキャンで調整可能範囲)、
総じて、トレッド面は均等に減り、ブロック飛び・欠けもない。


ケース剛性はかなり硬く、トレッドも硬いほう(冷えていると)なので、乗り心地は悪化する。
さらにタイヤが異常に重いほうで、フットワークがかなり「鈍チン」になるのがネックだが、
それを、高いトレッド・コンパウンドと全体的な高剛性で補って余りあるCPを生み出す。
その結果、舵を入れたときの初期のレスポンスは鋭くなり、
コーナリング中は『重いなぁ』と感じるものの、コーナリング・スピードはかなり高い。


この、ネックである「硬さ」と「重さ」を裏返せば、
高速直進安定性と省燃費に寄与するメリットでもある。


ブロックが低い割りに、(峠にて)ガチで攻めて3800~3900キロぐらいでスリック。
ハイグリップとしてライフはかなり長いほうで、あのRE11Aより良い。経済的。

使用率95%は街乗りで、たま~に峠や高速道路を走る程度であれば、
ライフは、10000~13000キロぐらいに伸びると思われる。
危険で法律違反だが、もし溝の残りが1mmぐらいまで交換を粘ったとしたら、
18000キロぐらいは使えそうな勢い。

現に、街乗りオンリー用の「NS-2R」を見ると、
5000キロ走って1~1.2mmぐらいしか摩耗していない。


グリップの高いタイヤをこのタイヤで初めて履く人でも、
このタイヤのグリップを最大限引き出しつつ、
磨耗を極力抑えられるドライビングを身につけられれば、
国産ハイグリップ・ラジアルはもちろんのこと、
Sタイヤすら長丁場で使いこなせる引き出し、センサーが確実に身に付く。


さらに、初めてハイグリップ系を履く人なら、
このタイヤに合わせてボディ剛性、サス・セッティングを見直し、
ひいては、低いタイヤ・エア圧でのマシンセッティングを修得すれば、
確実に1ランク、2ランク速いクルマに仕上がるはず。


海外製品の物価上昇によって、コスト的に見れば、
アジアン・タイヤ購入の旨みが少し薄れてきているとはいえ、
このタイヤの性能と魅力を考えると、「買い」。


安価でハイ・グリップを味わいたい人には、間違いなく、超お奨め。
タイヤを潰せる人なら、なおお奨めの逸品。
サーキットを走る人の普段乗り、兼、公道練習用タイヤとしてもイケる。


少しでも走り好きの人なら、
『アジアンタイヤだから…』という食わず嫌いは非常にもったいなく。
高いレベルでのコスパの優れた、リピート買い必至の高性能タイヤと言える。

ブログ一覧 | タイヤ | クルマ
Posted at 2016/12/05 12:40:58

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