買おうかどうするか考えている方のために、
「パーツのアップ画像」とともにコメントを掲載します。
・「各部の観察&考察」
・「調整量と注意点」
・「インプレッション」
■ブーツ周辺
・ゴムブーツ(大野ゴム工業製…らしい)
・ナット & ワッシャー(鉄/ユニクロ)
※フランジではない
アテンザ(GG/GY)の場合、ゴムブーツ側のワッシャー(1枚)は不要。
■ジョイント付近
・ボールジョイント(作用角75°)
・シャフト末端部分(径12mm)
・ナット、ばねワッシャー、ワッシャー
とにかくサイズの大きいジョイントです。
※各部に干渉があるか注意が必要。
■シャフト中央部分(ジュラルミン:メタリックブルーアルマイト処理)
実物の見た目は、アルマイト・ブルーが綺麗。
しかし、これが「A2017」なら、アルマイト表面処理は当たり前。
「Cu」が多く、環境変化に弱い、傷がつきやすい、耐食性しやすいゆえ。
アルマイトの本来の意図は、
装飾よりも、耐久性の向上。
なので、わたしには特別感はなく、
これをアピールするのは滑稽と考える。
ただ、何度も言うけど、外観は綺麗。
個人的には、「ブルー」より「ブラック」が良かったけど。
そんな色の需要なんて普通は無いでしょうからね…(苦笑)
■■ 強度について ■■
強度と耐久性。
このパーツメーカーが、散々アピールしている部分。
であれば、試験データを公表して欲しいところ。
「ボールジョイント」は問題ないと思います。
気になる問題はアルミ合金の「シャフト中央(ブルー部分)」。
私は、こういう、常に大きい入力が入る場所(スタビリンク)に、
アルミ合金を使うのは疑問。
アルミは基本、柔らかい金属。
いくらジュラルミンで剛性はあっても、
断裂の前に「曲がる」危険性は高い。
やはり多少重くなっても、「鉄」素材がふさわしいと考えます。
加えて、アルミ合金は大抵↓
・強度が高いもの=耐食性が低い。
・耐食性が高いもの=強度が低い
この商品のジョイント部分の素材が、
「A2017(ジュラルミン)」であると仮定して話を進めると、
「引張強度」はアルミ合金中そこそこ高い。(425N/mm2程度)
最強は「A7075(超々ジュラルミン)」(560N/mm2程度)。
確かにアルミ合金の中では、強度はあるけど、
上記の法則?ゆえに、やはり「耐食性」は低い。
ゆえのアルマイト表面処理。
とはいえ、それはアルミという金属の中では、という話。
他金属と比べると、決して強くは無い。
※クロモリ(鉄)の半分の強度しかない。(SCMは980N/mm2程度)
■靭性破壊参考資料
→https://www.jstage.jst.go.jp/article/hpi/42/5/42_5_261/_pdf
以上のことから、定期的な点検は必要であり、
パーツの交換サイクルも、
待ち乗り程度で、2年に1回。
スポーツ走行もするなら、1シーズン(もしくは1年に1回)ぐらいで1回。
にしたほうが、使用上、安全であると考えます。
サーキット走行する方には、使用をお奨めできません。
固めたボディ。固いスプリング。減衰の高いダンパー。高剛性で高グリップのタイヤ。
加えて、サーキットの高い路面μとそれゆえの大入力。
これらが揃うと、こういう弱い部分に応力がかかりやすくなるので。
グニャっと逝きますよ。
ストリートの使用でも、ガチの車、ガチの速度、ガチの人の運転には…ね。
耐えられないかと(苦笑)
アルミの比重は、鉄の1/3ですから、
バネ下重量の低減をアピールしたい所なのでしょうが・・・。
アルミでいくならば、
素材を超々ジュラルミンにし、
願わくば、もう少し、アルミのジョイント部分を「太く」「厚く」してほしいところ。
でもそうすると、高価になるし、
調整用のスパナが一般的なサイズではなくなるので、
無理なんでしょうね。
あちら立てればこちら立たず。
■■ バックルターン式調整範囲等について ■■
・調整範囲:約+3~80mm(約158~228mm)
・数値上の対応車高範囲(純正~-118mm)
※アテンザの場合
これは強度無視の数値なので、強度を考えると、
「180~185mm」ぐらいが伸ばせる限度と考えたほうが良いかも。
コレを超えると、たぶん中央のアルミジョイントが曲がりやすくなります。
アテンザ(GG/GY)の純正のリンク長は「155mm」です。(フロント)
※アテンザ(GG/GY系)純正リンク情報
「コントロール リンク(R)」(品番:GJ6A-34-150A)・・・約¥3,040-
「コントロール リンク(L)」(品番:GJ6A-34-170A)・・・約¥3,040-
で、純正の値段の約2倍の価格の「調整式リンク」ですが。
今回、私の場合、
・運転席側「173mm」。
・助手席側「175mm」
にして装着しました。
左右のウェイトバランスを考えて、
車高ダウン量が左右で違うので。
これができるのが、「全長調整式」の利点です。
他車のスタビリンク流用では、こうはいきません。
《全長調整の目安》 ※AoutExe資料参照
アテンザ(GG/GY)の場合―
車高ダウン量/スタビリンク全長
0mm/155mm
-10mm/161mm
-20mm/167mm
-30mm/173mm
-40mm/179mm
- 50mm/185mm
■■ 取り付け ■■
取り付けの際、スタビの末端角度が「水平」になるのが基調と言いますが、
GGアテンザの場合、ノーマル車高で、
元々、末端が「上向き」でリンクに接続されているので、
勘違いして、この末端の角度を水平にするのはNG。
タイヤを降ろして1Gの時に、
奥側のフレームと平行に走るスタビの高さ位置(黄色部分)と、
この「末端」(赤○部分)が同じ高さ位置(水色の線のように)ぐらいになっているのが、
正しいかと思います。(※下記の整備図解参照)
この状態か、コレより若干角度が浅くなる程度が良い塩梅かと↓
【悪い所…というか気になるところ】
クルマによっては、「シャフトの太さ」や、
上下の「ボールジョイントのサイズ」がネックとなって、
サスのストローク時や、タイヤの切れ角しだいで、
アームやボディの一部に干渉してしまう箇所が出てくるかもしれません。
加えて、
このスタビリンクは、アルミ製で「軽さ」をアピールしていますが、
実際はけっこう重いです。特にボールジョイント部分のせいで。
純正のリンクのほうが、シンプルな構造ゆえ明らかに軽いですが、
強度や耐久性を考えれば、あの太さ、あのサイズや重さは、
いたし方が無いところでしょうか。
【簡易インプレ】αチューン製調整式スタビリンク
体感したのは…
●外乱に対して、クルマが落ち着いた。
●凸凹道での直進安定性が増した。
●ストローク初期からのロール剛性復活。
パーツの効果を、物凄く大雑把に言えば、
スタビを細くしたような乗り心地(荷重変動)で、
スタビを太くしたようなロールの遅延。
とはいえ、結局、もとに戻っただけの話です(笑)
以下、少し詳細に―
・凸凹路面通過時の無駄な左右「ユサユサ」「ゆらゆら」が激減。
・これまでのコーナーワークは、
基本、「フラ…」としてから「ググッ」とロール剛性を感じながらストローク。
さらに、長く回り込む奥のRがきつい複合コーナーだと、
クリップの前後あたりでもう一度ロールが来て「つんのめる」。
OUT側フロントタイヤに荷重が集中するような感じ。
コレに替えて、まず最初の「フラ…」がなくなった。
ストロークしてからの、ロールも遅い。
よって、“初期”のロール量は減っている。(最大ロール量は変わらず)
最大ロール量まで、終始踏ん張ってくれる印象がある。
「効いたり効かなかったり」の、違和感のあるストローク変化が無い。
・道路の凹でタイヤが落ちて、乗り上げる時の入力(衝撃)が、“軽く”、“張り”がある。
以上のことを言い換えると-
トレッドブロックがしなやかで、
サイドウォール剛性の高いタイヤを履いたかのようでもある。
つまり、路面からタイヤへの入力が柔らかくなって、
ストロークの初期からロール剛性を感じるようになった。
外乱に弱く、舵を入れたときに、重心が高いかのようだった挙動が、
重心が下がったかのように落ち着いたというのが、走行印象です。
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