While driving a Mazda 6 2.3 GG ATENZA 23Z (235/40 R18)
on mostly country roads for 200 spirited miles.(TBE)
今年からアテンザに履く夏タイヤを、「NANKANG」の「NS-2R」にしました。
皆さんご存知、かつて、某YH社のタイヤ製造技術指導を仰いでいて、
かつ、ロゴがそっくりなのは気のせいじゃない「NANKANG」さん。
最近では、某カーアクション?映画(「MAD MAX」)などでサポート契約を結んで、
徐々に世界的知名度を上げていったり。
数多くの海外チャンピオンカップレースのコントロールタイヤ(「NS-2R 」)として採用されたり。
(BMW330チャレンジ、BMW M3カップ、Civicカップ、MX5チャンピオンシップなど)
「
AR-1」という新開発のSタイヤも承認待ちということで。
(※1 2016~2017発売開始予定/日本への入荷は今のところ不明)
(※2 15~18インチのラインナップ)
(※3 カップレースでの次期コントロールタイヤ候補)
(※4 海外では多くのナンカンファンが発売を熱望)
意欲的にレース界に挑んでいて。
徐々に存在と実力がEUでも浸透していっているようです。
で、わたしが今回購入したのは「NS-2R」。
あのですね、最初に断っておきますが。
今回は、自分の頭にこのタイヤの有様を叩き込む意味もこめているので、
「NS‐2R」の観察から始まって、皆さんご存知のようなタイヤに関する細かいウンチクも含めて、
無駄に長い文章をダラダラ綴っている乱文状態ですので、読むのが面倒くさいと思います。
読み疲れにご注意ください。
加えまして。発売されてから、数年経つタイヤですので、
履いたことのある方には退屈極まりないものになるかもですが。
これから「NS-2R」を買おうか迷っている方には、悪くない判断材料になるかと思います。
タイヤの特性が想像(希望)通りかは、個人の感覚とドライビングスタイルの違いによりけりなので、
責任は持てませんけど(苦笑)
わたしの場合、夏用ホイールに3月末に組替え2週間、
諸事情…計算外のトラブルがあって…↓
(※これは初代アテンザ乗りの方には大事な情報なので、
参考にしたい方のために後日詳細と対策方法を記載します)
数百キロkmもの慣らしが終わったばかりでガチで走っていないので、
「走行インプレ」は4月下旬ごろになりそうです。
ですので、今回の記事(第一弾)では、スペック、評判、商品としての信頼性を見て。
次回の記事(第二弾)では、
このスポ-ツ・ラジアルと言うより、セミスリに近い位置づけの「NS-2R」の性能面を、
トレッドなどから「浅く」考察しまして。(構造解析やコンパウンド分析をするわけではないので)
なんとなくの “成り立ち” のようなものを、ざっと掴んでおきたいと思います。
最後(第三弾)の記事で、
わたしが感じた簡単な「走行インプレ」を掲載したいと思います。
■■ タイヤ・スペック ■■
■メーカー:
NANKANG Rubber Tire
■ブランド:
SPORTNEX NS-2R
■サイズ:
235/40ZR18 95Y XL
■タイヤ幅:
241mm
■外径:
645mm
■ショルダー形状:
スクエア
■ストレート・グルーブズ数:
3
■UTQG TREAD WEAR:
120
■RAC MSA List Ranking:
1-b
■EUラベリング
・転がり抵抗係数:
F (10.6~12.0)
・騒音レベル:
72dB
・騒音クラス:
2 (※2016年から有効なEUの規制値をクリアし、規制値の最大3デシベル以下)
・ウェットグリップ性能(G):
B (140~154)
→
日本(JATMA)ラベリングに置き換えた場合
・転がり抵抗係数:
C
・ウェットグリップ性能(G):
b
以上、あくまでも表記だけ、このタイヤ単一だけで評価するとすれば―
・「燃費」:かなり悪い=グリップする。
・「寿命(ライフ)」:非常に短い。
・「騒音」:静かではないが、ウルサ過ぎでもない。頑張って抑えているほう。
・「ウェット性能」:
B(“
b” )評価は侮れず、大健闘。ハイドロは起きてもグリップはする。
という感じで―
『ドライ良し。ウェット性能も意外と良い。
……という走り以外の面を見れば、悪いことだらけ。』
と、あまり良くない第一印象になるのですが。
■■ 海外での評判 ■■
日本でも3年前の発売後から、
一部のサーキット・ガイたちの練習用タイヤとして重宝されてきていますが、
海外での評価も伸びてきているタイヤです。
海外の方たちの感想を総括すると↓
『
試しに買ってビックリ! 見た目も、性能も、こりゃ半スリック・タイヤだ!』
『
メジャーなタイヤから、お金(コスパ)を考えてこのタイヤに履き替えたら、
予想外のドライ・グリップにビックリ!ただし、雨の日は十分温めるべし。』
『
硬い!ちょっとうるさい!でもすげー曲がる。』
で、レビューの最後にはほぼ確実に―
このタイヤ、『
絶対に、また買う!!』、と締めくくられていて、
「
Buy Again 率」が「
90%」近いという異常事態(良い意味で)。
日本のメジャーなタイヤ・メーカーを含め、数あるアジアンタイヤの中でも、
EUで突出して人気が高騰しているタイヤです。
自己記録更新にチャレンジするときは別として、
「メジャーどころで、いくらハイグリップでも、お値段が高いタイヤ…」より、
「コスパに優れたスポーツ・タイヤを欲する」というのは、万国共通ですね。
■欧州ラベリング制度での評価
「EU Tyre Label 」などで検索して、各タイヤのラベリング表示を比較すると、
スポーツ・タイヤとして、「NS-2R」はかなり優秀なタイヤであることがわかりますので、
お時間ある方は、是非試してしてみてください。
(※タイヤサイズによって違いはでますが)
NANKANG、FEDERAL、HIFLY、KENDA、ATR、NEXENなどのアジアン・タイヤメーカーをはじめ、
ヨーロッパ、日本の主要メーカーのスポーツ・モデルのタイヤと互角かそれ以上の評価です。
もちろん「絶対的CP」や「耐熱ダレ性」などはまだ負けるかもしれませんが、
ラベリング規格対決という土俵では、たとえば・・・。
「NS-2R」は、日本のタイヤ・メーカー。同サイズのAD08R。ポテンザ・全シリーズ。
アジアンでは、FEDERAL 595 RS-R。
などよりも、イコールか、それよりも良い認証を受けています。
(※今回購入した「235/40R18」の場合)
日本のラベリングに置き換えても、
スポーツ・タイヤとしてはかなり良いほうなんです。
あくまでも、同一条件での試験内でのハナシ…なんですが(苦笑)
それでも、2015年以降に発売された新タイヤたちには、
2016以降の規格に合わせこんだ性能向上が著しいので、
さすがにもう敵わなくなってきました。
で、問題は―
「履いたら、予想以上に良かった」、「履いたら、意外とダメだった」という、
「性能表記」と「実走行」でのギャップです。
実際に履いたことがある人の感想では、
「熱ダレ」と「オペレーション・ウィンドウの狭さ」から、
日本では「595 RS-R」のほうに軍配が上がることが多いですね。
海外では、日本人とはドライビング・スタイルの違いからか、
乗り比べた人の感想だと「NS-2R」のほうに人気があります。
日本の公道路面や、海外より路面ミューの高い国内サーキット。
さらに日本人にありがちなドライビング・スタイルと、
日本の気候・環境で乗り続けた場合では、
どうしたって日本のタイヤ・メーカーのほうに分があります。
■■ タイヤ本体表記から見る成り立ちとバックグラウンド ■■
2015年11月半ば頃の製造。(※買ったモノは、45~47の範囲内でした)
ローテーション指定方向あり。
製造国・製造工場:DOT U8WF
HSIN FUNG FACTORY OF NANKANG RUBBER CO.
TAIWAN, REPUBLIC OF CHINA
ナンカンタイヤ株式会社 台湾 新豊工場
あまりカッコ良くない(苦笑)謎のチェッカーフラッグ模様。
サーキットユーズを主張?
メーカー名・ロゴ表記。いたって普通。
《U.T.Q.G.規格》
●Treadwear:120
●Traction Grades:AA
●Temperature (Resistance) Grades:A
《CCC認証(China Compulsory Certification)マーク》
画像の右隅(TRACTION AA の下)に見えるマーク。
これは日本には関係ないマークですが、
「CCC」のあとに「S(安全認証)」が刻印されているので、
中国政府によって審査されて、安全が保証されたゆえに、
中国に輸出&販売しても良い商品ですよ、ということを示唆しています。
《MAX LOAD;MAX PRESS》
●最大負荷能力:690kg
●許容最大空気圧:350kPa (51PSI)
《タイヤ構造》
●サイドウォール:ポリエステル×2枚
●トレッド:ポリエステル×2枚+スチール2枚+ナイロン
《生産国;製品登録番号;製品名;指定ホイールリム幅》
最適リム幅:8.5J (※許容リム幅:8~9J)
《タイヤ・シリーズ名》:「SPORTNEX」
《タイヤ・パターン名》:「NS-2R」
性能には関係ないことですが、
サーキット走行を視野に入れたブランドとしては、
字体デザインも形状もやや地味…ですし、
ちょっとカッコ悪いというか、殴り書き過ぎるような…。
文字が浮かび上がるように金型加工してあって、
タイヤから少し離れて見てもけっこう目立つのですが、
もうちょっと、デザインそのものをカッコ良くしてほしかったところ。
GY社「RS」シリーズの、
「S-spec」「V-spec」「R2-spec」の超地味表記よりはマシですけど。
《E4エトルト規格(EC)マークと製品(「NS-2R」)認証番号》
エクストラロード(XL)規格であると同時に。
国連欧州経済委員会(UNECE)によって義務付けられ、2012年11月1日以降、
欧州市場で販売される商品に法律で定められた最低性能基準をクリアし、
欧州の認証機関による認証を受けた証拠。
《安全マーク:
BSMI(安全認可機関:
台湾)製品(「NS-2R」)認証番号(4108)》
台湾の標準検験局(工業製品の「安全性」「品質」製品検査を行う機関)による、
検査を経て認証を取得したもので、品質保証された製品である証し。
《ISO-9001(品質マネジメントシステム規格)》
一会社として、当然、認証取得済み。
こういう感じで、なんだかんだありますが、
ある基準に、正式に達していて(製品として当たり前の話ですが)、
世界的になかなかの「高評価」であるということは、
胡散臭いものではなく、合法的手順で近年の社会規制に見合った、
ちゃんと作られているタイヤだと安心できますね。
次回の記事で、「性能」に関わる観察をお送りいたします。