
職場のアウディA4に乗っている先輩が「新型チェロキー試乗した?? すごく良いよ。まるでQ5並の質感だよ」とべた褒めするので、乗って来ました。
昨年にコンパスを試乗した時は、走りはともかく内装のチープさに萎えました。
そのジープがQ5並の質感とはちょっと信じられません。
最初にチェロキーのカタログスペックを紹介します。
全長4630mm×全幅1860mm(1905mmのモデルも有)×全高1700mm。
車重は1730kg~1990kg。
グレードは3つあります。
・Longitude
直4 2.4L(177ps/23.4kgm) FF 10.4km/L 379万円
・Trailhawk
V6 3.2L(272ps/32.1kgm) 4WD 8.8km/L 430万円
・Limited
V6 3.2L(272ps/32.1kgm) 4WD 8.9km/L 461万円
Trailhawkはオフロードにかなり特化したモデルです。
全てのグレードでZFの9速ATを採用。
またアメ車らしくレギュラーガソリン対応です。
写真で見た時は独特のグリルと細いヘッドライトがかなり印象的でしたが、実車を見るとまとまったデザインで違和感は少ないです。
それよりも平凡なリアデザインと噛み合っていないように感じます。
内装は先代もコンパスも比較にならない程に質感が高まっています。
展示車は最高グレードのLimitedでしたが、シートも結構柔らかい革を使っていました。
ナビの画面も大きくて見やすい。
クライスラー300などと同じアメリカ製とのことです。
ただしちょっとおバカで、立体交差を直進する時も必ず側道を走らせようとするとのこと。
後部座席もカーゴスペースも十分な広さ。
内外装共に価格以上の高級感はありますが、Q5並は言い過ぎかな。
試乗車は2.4LのLongitudeでした。
乗り込むとこの大きさの割りには左足の置き場が狭く感じます。
走り出すと9速もあるのに意外と引っ張り、簡単に3500回転位まで上昇します。
この大きさで2.4L NAだとどうかなと思いましたが、出足で多少モタつくものの、街乗りでは殆ど問題ないと思います。
足回りはソフトで乗り心地に優れます。
接地感もあり、煮詰めてありますね。
ステアリングも予想以上に軽くて扱いやすい。
ただし操舵感は稀薄。
この車の一番の問題はブレーキです。
効きがとても悪く、ヒヤッとしました。
この車を試乗した殆どの人がこのことを指摘するそうですので、早めに改善すべきです。
9速ATは平たんな道ならばとても滑らかで良いのですが、坂道でアクセルを踏み込んだりするとギクシャクする場面が何回か見られました。
同じATのイヴォークではこの現象を感じなかったので個体差かも知れません。
乗り終えて中々悪くないと感じていたら、「グランドチェロキーにも乗りませんか」と言われました。
折角なので乗り比べてみることにしました。
グランドチェロキーのカタログスペックを紹介します。
全長4835~4880mm×全幅1935mm~1985mm×全高1805mm。
車重は2160kg~2400kg。
グレードは4つあります。
・Laredo
V6 3.6L(286ps/35.4kgm) 4WD 8.6km/L 450万円
・Limited
V6 3.6L(286ps/35.4kgm) 4WD 8.6km/L 569万円
・Summit
V8 5.6L(352ps/53.0kgm) 4WD 6.4km/L 700万円
・SRT8
V8 6.4L(468ps/63.6kgm) 4WD 5.5km/L 756万円
全車8速AT。
試乗車はベースグレードのLaredoでした。
カタログスペック以上に大きく見えます。
チェロキーよりも2回りほども大きい。
日本では持て余す大きさだと感じます。
デザインはチェロキーよりは保守的ですが、車の大きさもあってかなりの威圧感。
ベースグレードと言うこともあるのか、内装の質感はチェロキーと同じようなものです。
走り出すとチェロキーよりも格段に重厚な印象を与えます。
ステアリングも重いですが、フィールに優れたネットリとしたものです。
こちらはV6なので当たり前ですが、チェロキーよりもかなり速くて良い音を奏でます。
硬過ぎず柔らか過ぎない足回りは、長距離ドライブでも疲労が少ないものと予想できます。
シートは大きいですが可動域が大きいので決して座りにくくはありません。
チェロキーと違ってブレーキの効きも悪くなかったです。
チェロキーのLimitedだとグランドチェロキーのLaredoよりも高くなってしまいます。
それならいくらファブリックシートとは言え、グランドチェロキーの方が良いかな。
軽い走りのチェロキー、落ち着いた乗り味のグランドチェロキーですが、上質さが圧倒的に上ですので。
グランドチェロキーの大きさを許容できればの話ですが。
チェロキーもV6だとかなり印象が変わる可能性はあります。
ちょっとチェロキーとグランドチェロキーの間の価格差が小さ過ぎる気がします。
だけど一昔前に比べて、本当にアメ車の質感は高くなりましたよね。
一昨年にクライスラー300に乗った時、本当に質感が高くて感動しました。
もう少し燃費が良いといいのですが、その分は安いレギュラーガソリンでカバーするということなのでしょう。