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2015年07月05日 イイね!

クロスオーバー7試乗インプレッション

クロスオーバー7試乗インプレッション









シャシー設計の古さとボディ形状による剛性の低さは隠しきれない。

今から12年前に登場した2世代前のBP/BLレガシィのシャシーをベースに7人乗り化したクロスオーバー7はスバルの現行のどの他車種(普通車)に比べても剛性感に乏しい。

ステアリング操作への応答が遅れる。
そして路面からの入力の室内への伝わり方もいかにも緩やか。
エクシーガよりも全高を10mm高めたことで否が応でもロールセンターは高くなる。

乗り味は”緩い”方向性で良くまとめられておりミニバンとしては多分良く走る部類だと思われる。ロール感も適切で実にしっとりとした乗り味。ダンパーの収束具合もボヨンボヨンと跳ねることもなく決して悪くはない。

しかし試乗日は雨だったためグリップ限界が下がっており、履いていたヨコハマのせいかもしれないけどグリップ不足。いつもの試乗コースのコーナーで怖くて踏めなかった。今まで試乗したスバル車で”怖い”と感じたのは初めてだった。

しかし無茶をしなければそこそこ良く走り快適で燃費も悪くなく7人が乗れ値段も手頃な魅力の沢山詰まった車だと思う。

リファインされた2500ccポート噴射フラット4、FB25エンジンのフィーリングは新型レガシィアウトバックで確認済みだが間違いなく良好。ただしその走り・質感は旗艦アウトバックと比べると残念ながら歴然たる差がある。

総じて他の最新のシャシーや愛車レガシィと比べると・・・、という感じだった。
それだけ今時のスバル車は高剛性になっているということでしょうね。
特にVAB型WRX STI type Sはゴルフ7Rにも引けをとらない、と思う。


BP/BLレガシィと基本設計が共通のステアリング、パドルシフト。
現在のDシェイプよりこちらの形が好み
オートクルーズのボタンもこちらの方が分かり易い。


基本設計が古いため電磁ブレーキは装備しておらず足踏み式パーキングブレーキ。
足踏み式は個人的には嫌いだけどフットレストがある所は良いと思う。


試乗車でこの燃費は良いと思う。


インパネも基本設計はBP/BLと共通。オレンジレザーがアクセント

アイドリングストップも装備していたがずっとブレーキペダルを踏んでいないと有効にならない。停車時Nレンジに入れて、パーキングブレーキを掛けて後続車が接近していないときはブレーキペダルをリリースしている自分にとっては微妙。ブレーキペダルをリリースするとブルル、と再始動するのはちょっとチープ。
Posted at 2015/07/05 23:03:54 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2015年05月28日 イイね!

B型レヴォーグ1.6GTアイサイト試乗インプレッション

B型レヴォーグ1.6GTアイサイト試乗インプレッション
A型の試乗インプレッションはこちら

B型レヴォーグ1.6GTアイサイトに試乗して来ました。
(レヴォーグはB型からアイサイトなしのモデルがなくなり、全グレードアイサイト搭載となりました。)

<静粛性が高まった>
乗ってすぐ気付くのが静粛性の高さ。外の音がしっかり遮音されています。
快適なGTカーとして素晴らしい域に来ました。
当時遮音性に力を入れていたとされるBPレガシィよりも静かになっています。
ゴルフ7HLにも負けず劣らず。

<ハンドリング>
切りはじめはマイルドな味付け。乗り易い電動パワステの躾です。
切れ味鋭い、というよりは肩の力を抜いてナチュラルな感覚で乗れる、そんな乗り味。
軽すぎず重すぎず違和感の少ない好ましい味付けでした。

<足回り>
装着タイヤはDUNLOP SP SPORT MAXX 050。215/50R17。
バネ&ダンパーは柔らかい。印象としてはインプレッサスポーツ2.0iに近い。ダンパーはどちらもKYB。
ダンパーの効きが緩やかなのでそこそこスピードを出して大きめのアンジュレーションを超えると上下に揺すられる。収束も緩やか。タイヤの接地性に問題はないけど上屋は結構揺すられる。
一方スタビライザーの効きはしっかり目なのでロールは少な目でフラットライド感はある。スバルの典型的FWD強めAWDの足回り。
コーナリング中にアクセルオンするとアクティブトルクベクタリングが働いてハンドルにも反力が伝わってきます。VTDのBPに比べるとさすがにアンナチュラルですがほとんどの人は気にならないのでは。

<エンジン&変速機>
パンチ力はないが、とてもスムーズ。滑らかにターゲットの速度域まで持って行けます。出だしはワンテンポ遅れるけれどA型よりもラグ感は減った(気がする)

ダイレクト感、パワー感ではゴルフ7HLに負けますが、スムーズさではレヴォーグが圧倒しています。特に発進停止時は滑らかに加減速Gをコントロールすることが可能です。この素晴らしいスムーズさを伸ばしていけばDCTとは違った魅力が発揮できてとても良いと思うのですが、
国産のスポーツCVTは疑似変速モードを持つステップ変速に向かっていて自分の思惑とは少しずれているようです。ダイレクト感、パワー感で勝負してもCVTはその分野ではDCTに絶対に勝てません。
でも変速モードがないのは乗っていてつまらないし。CVTのジレンマですね。

<個人的要望>
・アクセルペダル側へもフットレストが欲しい(ゴルフにはある、追従クルーズコントロールの利便性を最大化する)
・電動パーキングは停止時自動で掛かるようにしてほしい(ゴルフでは掛かる)

<まとめ>
レヴォーグの最量販モデルとしてとても完成度の高い仕上がり。普通に走る分には文句のつけようがありません。内装の質感も個人的には良く出来ていると思います。バリューフォープライスを考えれば十分以上では。
走りもしっかりしています。スポーツツアラーとはいいますがこの1.6GTモデルでは「スポーティー」という感じでしょうか。コーナリングも楽しみたければやはり1.6GT-Sでビルシュタインダンパーを選びたい所。

Posted at 2015/05/28 22:48:43 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | 日記
2014年11月16日 イイね!

日本のレガシィからグローバルモデルLEGACYへ 新型レガシィB4/アウトバック試乗インプレッション

日本のレガシィからグローバルモデルLEGACYへ 新型レガシィB4/アウトバック試乗インプレッション
写真)愛車と新型レガシィB4の2ショット(ちょっと離れてますが)
愛車レガシィの12ヶ月点検の合間に10/24に登場したばかりの6代目レガシィB4・アウトバックに両方とも試乗させて貰って来ました。
B4はベースグレード、アウトバックはリミテッドでした。
いつも快く試乗させてくださるスバルディーラーに感謝です。


写真)アウトバックの顔とB4のおしり

外装 写真で見るより実車の方がまとまりが良い
写真で見るとボッテリしていましたが実車を見るとそんな感覚はありません
フロント、サイド、リアそれぞれにまとまりがあり、1840mmの横幅にヘッドライトの形状がサイドまで回り込む形状も加わって非常にどっしりとした佇まい。特に好感を持ったのは大味に感じていたヘッドライト・ブレーキランプのデザインが洗練されたことでしょうか。
 個人的にどうも最近の国産のDセグメントセダン(どこのとは言いませんが)はヤンチャ味が強すぎるなぁと思っていたので自分には好ましく映ります。地に足のついたスバルの車両開発の伝統は外していません。
アウトバックではSUVらしい下回りの樹脂パーツが加わりさらにエクステリアの統合感が得られています。フォレスターともXVとも違った成熟した大人の佇まいです。



内装は歴代トップの出来栄え
とても質感が高くなっています。一例をあげるとセンターコンソールボックスが硬質樹脂からソフト革張り+クッションになっていたり全体的にしっかりコストを掛けて作り込んだなという印象。グローバルモデルLEGACYとして抑えるべきポイントとスバルが考えているのではないかと感じました。4代目レガシィから5代目レガシィに移行した際は内装は却ってコストダウンで質素になったのでは?と感じていましたが6代目はスバル過去最高の出来かもねと思いました。

走りはそれぞれ個性がある
今回試乗した
B4は225/55R17にDUNLOP SPORTSMAXX050、
アウトバックは225/60R18ブリジストンDUELER H/Pタイヤを装備しており当然のことながら車高も異なります。

まずは車を数メートル走らせただけで重厚さがあると感じ、車体剛性の向上が効いているなと思いました。ステアリングレシオをクイックにしてなおこの重厚感はやはり大柄になったボディならではだと思います。長くなったホイールベースも影響しているでしょう。遮音性は大したもので今までのレガシィで一番静かではないでしょうか。

B4は思っていたよりも固めの足回りでしたが、スバルらしいスポーツ感を演出してあり走りはかなりしっかりとしています。コーナリングではVDCにトルクベクタリングを採用してあるとのことでしたが効きすぎず出しゃばらない制御だと感じました。よくアンダーを消してくれますが曲げ過ぎずあくまでも自然さを感じるチューニングです。タイヤはさすがSPORTS MAXX、よく粘りしっかり路面に食いつきます。B4のスタブレックスライドは従来のカヤバの足に似ているような感触でした。(ダンパーはどこのか不明です。)

さらにバランスに優れているのはアウトバックです。重心の低さ、ボディの堅牢さ、ほど良いロール感としなやかな車の動きがよく伝わって来ました。総合的な完成度が高く、車と一体になってドライブしているような気持ち良さがありました。今までのACT-4のスバル車で一番良いと感じました。レヴォーグ1.6GTに感じたバランスの良さに通じるものを感じました。個人的な見解ではありますが乗り比べた結果を申し上げると、アウトバックは似たようなディメンジョンの現行ハリアーよりも走りの質感が1クラスも2クラスも上だと思います。

電動パワステは油圧パワステのBP5に比べればやはりフィーリングは劣りますが、かなり良くまとまっています。同じスバルということもあってか微妙な差ながらGolf7HLよりも違和感は少ないです。ちなみに腕利きのメカさんによればスバル電動パワステの最高峰はWRX S4とのことでまだ試乗していないのでぜひ乗ってみたい所です。(実はまだ試乗できていないのです)

エンジンは改良された2500ccFLAT4のFB25です。このエンジン、決してアンダーパワーではなく必要十分の動力性能を持っています。プロフィール的には94.0mm×90.0mmでほぼスクエア、ややショートストローク型です。
静粛で回転フィールも悪くなく下から十分なトルクが出ているし音色も心地よい。成熟した水平対向エンジンだと思います。レギュラーガソリン仕様でポート噴射なのでフィーリングは全然悪くない。エンジンが静かなのでCVTなのも気にならず。改めてCVTに注目してみるとやはりベルト駆動の物よりもチェーン駆動の方が明らかにダイレクト感が上ですね。
そしてターボよりもNAエンジンの方がリニアニティ・コンティニュアスの面で質感が高く満足度が高いです。FB25+リニアトロニックのバランスの良さに6気筒NAがあれば・・・と思わずにはおられません。5代目の頃も6気筒モデルは試乗車を作ってなかったらしいので買わないと乗れませんが(笑)

そういえばアイサイトの車線中央維持機能を省略についてですが、レヴォーグは国内専用だったので採用したけれど、LEGACYはグローバルモデルとして開発されておりほとんど白線がまともに引かれてない海外では意味がない&却って誤作動の原因となるため省略されているそうです。

日本のレガシィからグローバルモデルLEGACYへ
総評すれば今回のモデルチェンジはグローバルモデルとなったLEGACYを日本市場に落し込む上で売れるモデルのNA2500ccに絞りつつ全体的に質感を高めて送り込んで来ています。あの合理的で厳しい北米の市場で売れているのにはれっきとした理由があります。世界最高レベルのアクティブ・パッシブセーフティーとコストパフォーマンスを持った車だと思います。それにドライブする楽しみも捨てていない。B4はほんの少しだけスポーティーに振りすぎかなと思わなくもありませんがおっさんセダンに陥ったレガシィなど誰も見たくないでしょうからこれはこれでスバルらしくて自分としては納得。
どちらとも思ったよりも質感が高く、満足度の高いカーライフを送ることが出来そうな車です。正直な感想として横幅のことさえなければもうちょっと年を取ったらこういう車も良いなぁと思いました。派手さはないもののしっかりと熟成と進化を果たしており地に足の着いた変わらぬスバルっぷりに大いに納得した試乗でありました。

余談ですがディーラーは活況で他社車種からの乗り換えも多くこの間まで閑散としていた中古車売り場が一杯になっていました。自分の担当営業さんは中古車担当なので嬉しい悲鳴をあげていました。

こんな車が売られていたり。なんだか嬉しくなりました。


スバル レガシィB4(LEGACY_B4)ベースグレード(2014年10月)カタログ・スペック

新車価格 2,862,000円

ボディタイプ     セダン
ドア数     4ドア
乗員定員     5名
型式     DBA-BN9
全長×全幅×全高     4795×1840×1500mm
ホイールベース     2750mm
トレッド前/後     1580/1595mm
室内長×室内幅×室内高     2030×1545×1220mm
車両重量     1530kg

エンジン・燃料系
エンジン型式     FB25
最高出力     175ps(129kW)/5800rpm
最大トルク     24.0kg・m(235N・m)/4000rpm
種類     水平対向4気筒DOHC16バルブ
総排気量     2498cc
内径×行程     94.0mm×90.0mm
圧縮比     10.3
過給機     なし
燃料供給装置     EGI(電子制御燃料噴射装置:マルチポイント・インジェクション)
燃料タンク容量     60リットル
使用燃料     無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費    14.8km/リットル
足回り系
ステアリング形式     パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション形式(前)     ストラット式独立懸架
サスペンション形式(後)     ダブルウィッシュボーン式独立懸架
ブレーキ形式(前)     ベンチレーテッドディスク
ブレーキ形式(後)     ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ(前)     225/55R17
タイヤサイズ(後)     225/55R17
最小回転半径     5.6m

駆動方式    フルタイム4WD
トランスミッション    CVT(無段変速車)
変速比 CVT     3.581~0.570
変速比 第1速     3.581
  第2速     2.262
  第3速     1.658
  第4速     1.208
  第5速     0.885
  第6速     0.618
後退     3.667
最終減速比     3.900

フロントフォグランプ     標準
リアフォグランプ     標準
リアワイパー     標準
セーフティ
運転席エアバッグ     標準
助手席エアバッグ     標準
サイドエアバッグ     標準
ABS(アンチロックブレーキ)     標準
前席シートベルトプリテンショナー     標準
前席シートベルトフォースリミッター     標準
後席3点式シートベルト     標準
サイドインパクトバー     標準
ブレーキアシスト     標準
衝突安全ボディー     採用
EBD(電子制動力配分装置)     標準
盗難防止システム     標準
その他安全装備     VDC(ビークルダイナミクスコントロール)
ナビゲーション     オプション
ナビゲーションメディア     メモリータイプ
エアコン     フルオート
パワーウィンドウ     標準
集中ドアロック     標準
ステアリングテレスコピック機構     標準
ステアリングチルト機構     標準
クルーズコントロール     標準
本革巻きステアリング     標準
運転席パワーシート     標準
ウッドパネル     標準
サンルーフ/ムーンルーフ     オプション
アルミホイール     17インチ標準
分割可倒式リアシート     分割式
UVカットガラス     標準
プライバシーガラス     標準




スバル アウトバック(OUTBACK)リミテッド(2014年10月)カタログ・スペック

新車価格 3,402,000円

ボディタイプ     SUV・クロスカントリー・ライトクロカン
ドア数     5ドア
乗員定員     5名
型式     DBA-BS9
全長×全幅×全高     4815×1840×1605mm
ホイールベース     2745mm
トレッド前/後     1575/1590mm
室内長×室内幅×室内高     2030×1545×1240mm
車両重量     1550kg

エンジン型式     FB25
最高出力     175ps(129kW)/5800rpm
最大トルク     24.0kg・m(235N・m)/4000rpm
種類     水平対向4気筒DOHC16バルブ
総排気量     2498cc
内径×行程     94.0mm×90.0mm
圧縮比     10.3
過給機     なし
燃料供給装置     EGI(電子制御燃料噴射装置:マルチポイント・インジェクション)
燃料タンク容量     60リットル
使用燃料     無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費    14.6km/リットル

ステアリング形式     パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション形式(前)     ストラット式独立懸架
サスペンション形式(後)     ダブルウィッシュボーン式独立懸架
ブレーキ形式(前)     ベンチレーテッドディスク
ブレーキ形式(後)     ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ(前)     225/60R18
タイヤサイズ(後)     225/60R18
最小回転半径     5.5m
駆動系
駆動方式    フルタイム4WD
トランスミッション    CVT(無段変速車)
変速比 CVT     3.581~0.570
変速比 第1速     3.581
  第2速     2.262
  第3速     1.658
  第4速     1.208
  第5速     0.885
  第6速     0.618
後退     3.667
最終減速比     4.111
装備・オプション
エクステリア
フロントフォグランプ     標準
リアフォグランプ     標準
リア/ルーフスポイラ―     標準
リアワイパー     標準
セーフティ
運転席エアバッグ     標準
助手席エアバッグ     標準
サイドエアバッグ     標準
ABS(アンチロックブレーキ)     標準
前席シートベルトプリテンショナー     標準
前席シートベルトフォースリミッター     標準
後席3点式シートベルト     標準
サイドインパクトバー     標準
ブレーキアシスト     標準
衝突安全ボディー     採用
EBD(電子制動力配分装置)     標準
盗難防止システム     標準
その他安全装備     VDC(ビークルダイナミクスコントロール)
ナビゲーション     オプション
ナビゲーションメディア     メモリータイプ
エアコン     フルオート
パワーウィンドウ     標準
集中ドアロック     標準
ステアリングテレスコピック機構     標準
ステアリングチルト機構     標準
クルーズコントロール     標準
本革巻きステアリング     標準
運転席パワーシート     標準
サンルーフ/ムーンルーフ     オプション
アルミホイール     18インチ標準
分割可倒式リアシート     分割式
UVカットガラス     標準
プライバシーガラス     標準
Posted at 2014/11/16 13:21:24 | コメント(6) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2014年10月13日 イイね!

プリウスを倒せる車は、DJデミオ+スカイアクティブディーゼルしかない(プリウスインプレッション含)

プリウスを倒せる車は、DJデミオ+スカイアクティブディーゼルしかない(プリウスインプレッション含)

(写真は山口宇部空港に展示してあったDJデミオ)




プリウスを倒せる車は、DJデミオ+スカイアクティブディーゼルしかない。

それがプリウスの助手席で往復6時間の下道ドライブをして感じたことだった。

プリウスは言わずと知れた非常に優れた燃費車です。
ストップアンドゴーや渋滞が多い日本に特化した車とも言えるでしょう。
ガソリンエンジンでは効率の悪い領域をモーターアシストで回避してしまうことでガソリン車の弱点を克服しています。
かなり急峻な山道を含む片道130kmの走行でも25km/L~30km/Lほどの燃費が得られていました。(ただしインフォメーションパネルの表示値なので1~2割の誤差は含まれると思われますが。)
この燃費に追随できる車はガソリン車ではありません。実燃費で20オーバーはやはりプリウスしかないでしょう。
アクアやフィットハイブリッドもありますが多少の走りの余裕まで持たせるとなると1800ccエンジンを積むプリウスの天下なのではないでしょうか。プリウスがハイブリッドカーのベストパッケージングなのではないかと思います。

プリウスの車としての出来ですが、車に特にこだわりのない人が乗った場合ネガとは思わない仕上がりは十分にあると感じました。

まず動力性能。まさに必要十分という感じ。NA2500ccクラスを謳っているようですがフル加速して貰ったときの力感はNA2000ccぐらい。モーターアシストで出だしのトルクに余裕があるし通常使用で不満が出ることはないでしょう。

他にはいかにも見切った質感のインパネ、
かなり薄い鉄板のドア(軽量化&コストカット、側面衝突安全性は大丈夫か?)、
Cセグメントとしてはかなり低い遮音性(ただし基本的にエンジンは静か)、
先進的なシステムの割にインフォメーションパネルは単色液晶(コストカット)、
長時間では腰が痛くなる硬いシート、ロールを抑えるために高めのバネレート、
カローラフィールダーと同じフィーリングの動きの渋いダンパー。
しかしこれは実際はそこまで問題視されていないと思います。

そうすると残るのは圧倒的な燃費性能です。強い訴求力となってユーザーにインパクトを与え、結果として売れる。もちろん室内のこまごまとした収納空間の用意などトヨタ流の細かい気配りも感じられました。

乗ってみてプリウスが沢山売れる理由が良く分かりました。プリウスは燃費性能特化の”レーシングカー”だったのです。
近頃めっきりと走りの面ではここまでエッジの効いたスペシャルカーを出してくれないトヨタに複雑な思いもありますが(86はスバルが作っているので私的に除外させて頂きます悪しからず)
売れる車には容赦なく企業力を注ぎ込むトヨタの底力を感じました。燃費面でここまでやられたら多少のことは黙るしかないな、と思いました。売るために必要のない所はスッパリと見切り、商品力を向上させるために全力を注ぐ。実に潔い車なのです。

もしプリウスの実燃費が20km/L程度ならガソリンのダウンサイジングターボでもそこそこ戦えるでしょう。しかし実燃費で25km/Lとなるともはやガソリンエンジンでは追随が困難ではないかと思います。
まさに日本における燃費車の王座に君臨するのがプリウスだと言えるでしょう。

対抗するために残る一つの手段はダウンサイジングディーゼルターボ。すなわち日本においてはスカイアクティブディーゼル1.5Dが唯一の選択肢になると思います。
走りにおいては185mmとトルクを考えるとやや細いタイヤ設定、Bセグメントのパッケージングの限界とコストからリアサスペンションがトーションビーム、同じくコスト面からであろうリアブレーキがドラム式であることなど若干の気になる点はありますが、燃費で張り合えさえすればプリウスの走りの素質は決して高くはありません。カタログ燃費26.4km/L(6AT・2WD)で燃料が安価な軽油ということも考えれば実燃費で五分で分ければ車両自体の魅力で勝てる可能性があると思います。デザイン、内装質感、動力性能などです。
Bセグメントでレシオカバレッジが6にも迫る6ATを採用したこともドライバビリティの面で大きくプリウスを突き放し得ると思います。CVTでもDCTでもなくATを磨くという選択肢はマツダ流で実におもしろいと思います。(マツダの企業状況を考えるとそれしかなかったとも言えるようですが)

DJデミオを始めに見たときに、今までのスカイアクティブデザインで最も優れていると直感しました。厳ついけれど愛嬌もあるフロントマスクと洒脱なリア、サイドビューの造形も美しい。フォルクスワーゲンポロと堂々と渡り合うことが出来ると思います。NDロードスターのヘッドライトももう少しDJデミオ寄りなら良かったのにと思いました。(DJデミオがカーオブザイヤーも受賞しましたね。)

少し気が早いですがアクセラ1.5XDの登場が待たれます。やはり”本戦”はCセグメントで争われるべきでしょう。BセグメントとCセグメントのパッケージングの差を超えて比較するのには車両自体に求められている物の違いもあり限界があります。(タイトルを否定してしまった)

またプリウスも来年6月に出るとされる次期型では60kgの軽量化とリアサスペンションのマルチリンク化という情報があり、走りの面でも強化されることが間違いありません。良い意味でのデッドヒートが見られそうです。
Posted at 2014/10/13 23:57:42 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2014年10月01日 イイね!

スバル WRX STI type S(VAB)試乗インプレッション

スバル WRX STI type S(VAB)試乗インプレッション
試乗車が出てからしばらくスバルディーラーへ行くことことが出来ず、
遅ればせながらようやくWRX STI typeSへ試乗してきました。

6MTとドデカいリアウイング故に自分が買うことはないであろうモデルですが、スバルの走りのフラッグシップの最新モデルとあっては自分としては乗らずにはおられない心境でした。今回も担当のWさんに同乗して頂きました。

今回の試乗車はtypeSということで、愛車レガシィBP5と同じくビルシュタインダンパーを装備していることが素のWRX STIと違うポイントのようです。(素のSTIはカヤバ製ショック)

早速乗り込みます。
クラッチとブレーキを踏んで、エンジンスタートボタンでエンジン始動。実はMTを運転するのは7年ぶりで内心ドキドキでした。
その7年前に運転したのがモデルチェンジしたばかりのGRB型インプレッサWRX STIでした。なんとなく縁を感じないでもありません。

その時乗ったのはこの車。なんか雪降ってますが・・・

クラッチペダルは想像していたよりも軽かったです。クラッチが繋がるまでの遊びは大き目でしたがなんとか発進。
ステアリングは本革でグリップ部分にディンプル加工がしてありなんだか固い握り心地。太くてしっかりしており好感触です。
GTカーのレガシィのしっとりとした本革MOMOステとは性格が違うんだということが伝わってきます。

段差を乗り越えてみて思ったのは、ボディの剛性感から来るサスペンションの動きの正確さ。
実はこれはゴルフ7Rでも感じたことなのですが、まるでサスペンションが丸太ぐらいの太さがあるように感じるようなしっかりとした動きをします。(何とも変な例えですが・・・)
GRBではスパルタンだなと感じた乗り心地が比べれば随分しっとりしています。大人のスポーツカーになった、という感じ。
もちろんレガシィに比べれば確実に固いのですが路面のいなし方はハイレベルでボディとサスペンションの進化を感じました。ゴルフ7Rと遜色ありません。この新型WRX STIはより太いタイヤ(なんと245/40R18)を堂々と履きこなしています。
流石にBPレガシィもこれらの車と比較するとボディ剛性が劣るなと思わざるを得ません。進化具合に時の流れを感じます。

コーナリングですが、今回からトルクベクタリングが装備されておりどんなものかなと思っていたのですがとても気持ちの良い回頭をする仕上がりになっています。ステアリングを切り込むとノーズの入りが実に自然で「スッ」と入っていきます。コーナリング中もドライバーの意志通りに支持します。というのも作動音が聞こえたからトルクベクタリングが効いていることが良く分かりました。WRX STIのトルクベクタリングではブレーキを作動させるためブレンボの鳴きがかすかに聞こえます。シューっという微かな金属音でした。ODOは1800kmでしたが試乗車ゆえに乗られ方がハードなせいで音が鳴っているだけかもしれませんので悪しからず(笑)
車を操る楽しさ、思い通りに曲げて思い通りに加速し、思い通りに減速する。そういったスバルの車作りの頂点に位置する車として恥じない仕上がりになっていました。ロールはしっかり抑え込みながらもどこか動きはしなやか。BPレガシィとキャラクターは違えどその仕立ては自分としてはただただ心地良い。動物のようなしなやかな走りはまさにスバルスポーツだと感じました。

ところで素人の杞憂でしょうが、トルクベクタリングによりブレーキの容量を食っていってしまうので発熱(フェード)は大丈夫なのかな?と思いました。普段の走りで問題になることはまずないでしょうが・・・。これはWRX STIに限らずゴルフ7HLについても感じていたことです。蓄積したブレーキ系の発熱により緊急時の制動性能に影響が出なければ良いことですが。

スバル車の内装のレベルは年々向上しており、安っぽさは感じません。シートのホールド性も当然ながら全く問題なし。
遮音性も向上しており、GRBではスパルタンそのものでカツンカツンと跳ねた石がフロアを叩く音がよく聞こえていましたが新型WRX STIではしっかりとカットされていました。
そのことを担当さんに質すと売る相手の年齢層が高くなっているのでその対策もあるだろうとのことでした。(低い質感・快適性では目の肥えた層に選んで貰えない)
WRブルーパールの色も抑え目になったし、リアウイングの有無も賛否両論だそうです。まあ確かに価格帯を考えれば止む無しでしょうね。メーカー側も売れなきゃ話にならないから大変だなと感じました。

エンジンの性能。
愛車と同じ、勝手知ったるEJ20ターボではありますが、躾けが随分違いました。
2000回転でMAXトルクを出す愛車のEJ20Xとは違い、より高回転側に振られています。
低速回転は細いというほどではないですが、やはり回さないと本来のパワーは出てこない印象でした。
そのかわり3500回転を超えた頃から強烈なトルクと快音を発しつつレブまで駆けていきます。高回転型エンジンの持つフィールは心地良いものでした。(さすがに試乗でレブまでは回してないですが)
サウンドジェネレーターなどなくてもエンジンの素性の良さを耳でも楽しむことが出来ます。
この点はゴルフ7Rにも勝ってると思いますネ。

乗る前に気になっていたのは電子スロットルの制御。
スロットル開度にリニアな燃料噴射をするのがスバルイズムだと信じていたのですがなんでもこの新型WRX STIでは低開度の燃料噴射量を増やしてトルク感を増しているとのこと。
「なにーっ、そんなのは邪道だー!」とまでは言わないですがどんな仕上がりになっているか心配していました。
心配は杞憂で、全然分かりませんでした。(この恩恵で低速トルクが細いと感じなかったのかもしれませんね。)短時間の試乗では感覚とパワーの出方の差による違和感は全くありませんでした。長く乗って行けば違った感想も出てきそうです。
(そういえばGRBはもっと高回転型だった気がする。)

担当さんはEJ20ターボは次世代WRX STIでもキャリーオーバーするかもしれないとは言っていましたが、このような細工をせざるを得ないということは限界も見えつつあると思います。
今月号のベストカーにてWRX STIとWRX S4の0-400mタイムの差がほとんどないとありましたが6MTとリニアトロニックのレシオカバレッジの差とMTの変速時トルク抜けタイムロスが伝達効率の差をほとんど埋めてしまったものと思われます。より低い回転数からMAXトルクを出し続けるFA20DITとリニアトロニックの組み合わせの実力は侮れないということでしょう。(95年のインプランエボ対決の頃よりタイムが遅くなったともありました。パワートレーンが環境性能対応で思う様に実力UPできなかったのと安全基準によるボディ重量増のせいかな。時代は変わっているということでしょう。)
同じEJ20ターボに乗っている身としては出来るだけEJ20ターボにはカタログ落ちして欲しくないですがどうなることやら。
よりハイパワーレンジをカバーするFB25DIT(?)の登場も噂されています。まだまだスバルから目が離せません。
Posted at 2014/10/01 01:37:44 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ

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