先週の日曜日スバルディーラーに用事があったのでついでに(?)フォレスターとXVに試乗させて貰ってきました。
(担当のWさん。いきなり頼んだのに嫌な顔1つせず付き合って頂きありがとうございます。)
フォレスターはJEEP COMPASSとの比較をしたいので2LNAが一番良かったのですがあいにく試乗車はXTつまり2Lターボのアイサイトモデルしかないとのこと。
XVも2LNAに乗れればと思いましたがハイブリッドモデルしかないとのこと。
(NAで4か月待ち ハイブリッドも3か月待ちだそうです
おかげでNAの試乗車を作りたくても作れないそうです スバルの快進撃は止まりませんね(嬉))
まずはフォレスターのインプレッションから参ります。

今回試乗させてもらったのが写真の車です。
スタイリングですがフルモデルチェンジで力強く、先進的で本当に格好良くなりました。(黒、カッコいいです、惚れ惚れします)
実はレガシィBP5を買うか、新車でフォレスターXTを買うか検討していた程です。
(今のレガシィは大きすぎるので・・・)
欲を言えばお尻がちょっと大人しいですね、トヨタのヴァンガードと似ている気がします。
エンジンの力感は愛車レガシィツーリングワゴン(BP5E)と非常によく似ています。
心配していたCVTの違和感はありませんでした。ごく自然に回ります。
S#モードで吹かしてもちゃんとトルクがリニアに湧き上がってきました。(疑似8速スポーツシフトは試していません。)
ターボラグはフォレスターの方が少ないかもしれません。
ハイトルク対応型CVT「リニアトロニック」は相当出来が良さそうです。
CVTなのでトルコンATのようにミッション冷間時、車を停止させる際のシフトショックがないというのも利点かと思います。
BP5Eが1480kgで260ps、フォレスターXTが1590kgで280psということで
パワーウエイトレシオやトルクウエイトレシオが非常に似通っているのが力感が同じ程度であると感じた理由でないかと思います。
エンジン音はEJ20ターボの音の方が好きです。感性に訴えかけてくる良さがあります。
フォレスターのFA20ターボは「これぞ!」という音ではなく優等生的な印象を受けました。
(もちろんレブまでは回してないのではっきりとは分からないのですが)
聞くところによると燃費も良くなっているようです。さすが新世代エンジンと言った感じ。
次にハンドリング。
非常にニュートラルで思ったように曲がれるところはさすがスバルです。
何の不満もありません。
そして足回り。スプリングの固さはJEEP COMPASSの方が上でしょう。
フォレスターの方がよりしなやかに足が動いている感じを受けました。(それでも固めですが)段差もごく自然に乗り越えていきます。
(フォレスター2LNAモデルは足回りがターボとは異なるそうなので
そちらに乗ってみないとJEEP COMPASSとの真の比較はできないと思いました。)
コーナーでは限界の高さを感じさせてくれました。(とても試乗では計り切れないぐらいのポテンシャルが伝わってきました)
重心の低さはJEEP COMPASS以上でオンザレールのコーナリングが可能です。重量からすると車の動きはかなり機敏で高い走行性能を物言わずして語ってくれていました。
この車が293.7万円で買えるのは驚きです。個人的にはバーゲンプライスだと思います。
営業さんによればターボモデルが売れないので力を入れて値段設定(安く)しているそうです。
走行性能はダントツで同クラスのSUVに敵はいないでしょう。スバルにしか作れないまさに唯一無二の存在かと思います。
ブレーキは自然でJEEP COMPASSのようにいきなりストッピングパワーが立ち上がることもなくやはり自分はこちらの方が好みです。
意のままに操るためにはニュートラルな方がやりやすいと思っています。
というわけで
当然の結果ではありますが走行性能はフォレスターXTが圧倒的です。走りの質感はJEEP COMPASSも決して悪くないと思います。
フォレスターXTの内装は値段なりという感じ。決して安っぽくはありません。
(ステアリングはBP5EのMOMOステと比べるとどうしても劣って感じてしまいますが格好良くまとまっていると思います。)
JEEP COMPASSと内装の質感は互角という感じでした。
ただフォレスターXTの合成皮革のドア内貼りはお洒落だなと思いました。
遮音性はフォレスターもしっかりしていました。完全に外界の音が聞こえないレベルではなくほどよく入ってくる感じ。
同じスバルですからどうしても自分のレガシィツーリングワゴンと比較してしまうのですがレガシィの方がスバルの旗艦車種なだけあって、走りの質感がすべての面で上回っているという印象を受けました。
値段帯が レガシィ>フォレスターと設定されているので作り分けをしているのは当然と言えば当然でしょうか。
上記の内容を話すと担当の営業さんもそうですねと頷かれておられました。
足回りもレガシィの方が固いと聞きましたが、フォレスターの方が固く感じました。
BP5Eレガシィの足回りは非常に良く出来ています。
快適さとスポーティーさのバランシングが理想的です。まさにベスト。17インチの”GT”にして良かったと思っています。
フォレスターXTは悪路走破性がアイデンティティーなので快適さに振りすぎる訳にもいかないという事情もありますね。
という訳でBP5の直系の子孫としてレヴォーグがどのぐらいの仕上がりになるのか今から楽しみです。新しいレガシィが北米の方を向いているので日本のスバリストを納得させるために富士重工業の技術の粋が注ぎ込まれた車になることでしょう。MTがなくなるのでオールドファンが離れないためにも乾坤一擲の出来が期待されます。
それでは次にインプレッサXVのインプレッション。
自分はハイブリッド搭載車をドライブするのは初めてでした。
スタイリングは非常に格好良くなりました。


営業さん曰く「昔はスバルの車は中身はいいのにデザインが・・・と言われることが多かったのですが最近はデザインも良くなってきました」
まさにその通りだと思います。ノーマルのインプレッサスポーツではお尻がちょっと大人しすぎたのがXVでSUVルックにすることで上手く打ち消せてバランスが良くなっています。

まず乗り込んで目に飛び込んでくるメーター類がハイブリッド限定の仕様になっていて格好良かったです。未来的なデザイン。
営業さんに聞くところによるとXVのハイブリッドは時速30kmまでパワー感を上乗せする目的でついているらしいです。いわく2.5LNAエンジン級のフィーリングを生み出すとのこと。
モーターのトルクは4輪ともに配分されているそうです。さすがスバルですね。手を抜きません。(ここでモーター駆動は2輪だけですとか言われたら自分としては大減点でした。)
走り出してみると確かに出だし加速は力強く伸びます。
S#モードはついていないのでSモードで走行しましたがアクセルを深く踏み込めばエンジンがしっかりと吹けます。
下からトルクが出るNAエンジンの感触を楽しむことが出来ました。もちろんターボラグもありません。
XVに搭載されるボクサー4、FB20型エンジンも優等生なサウンドの印象です。パッションを刺激する類の音ではありません。
ハンドリングはニュートラルで癖がなく、コーナリングでも曲がっていく感覚が自然でした。腰に伝わってくるGのフィーリングが良好です。
ハンドリング褒めてばかりですが本当にスバルの車はどれもハンドリングが良く出来ています。
SUVルックスの車ですが腰高感はなく非常に運転しやすい車です。
足回りはこれまた固めです。
フォレスターと比較すると走行音などが聞こえてきて遮音性は劣ることがうかがえます。車種の住み分けを考えれば致し方なしといった所。
車重はノーマル(1390kg)とハイブリッド(1510kg)でなんと120kgも重くなっています。
鈍重では決してありません。かといって軽快、というのもちょっと違う気がします。(何しろBP5Eよりも重いのですから)
かといって重厚感があるわけではないのでハイブリッドも相まって不思議なフィーリングでした。
そういえば下り坂の信号停車中にジジジという謎の異音が出ていました。
原因は営業氏にも分からずギアをニュートラルにすると消え、また走り出すと消えました。
駆動力を繋いでいてなおかつエンジンONの状態だけで出現するとなると、
もしかしたらモーターの躾の余地があるのかもしれません。
平地では停車するとエンジンが停止されオーディオの音だけになります。
アイサイト付のXVハイブリッドは価格が278.3万円にも達します。
自分としてはコストパフォーマンスはあまり良くないのかなと思ってしまいます。
アイサイト付きの2.0i-L アイサイト 4WDでも248.9万円で買えます。
走りを求めるのであればフォレスターXTを買うべきだと思うし、
スタイリングが気に入っているのであればより安価で軽量な2LNAモデルで十分ではないでしょうか。
燃費を求めるにしても30万円の価格差を回収できるドライバーが果たして何人いることやら。
はたしてハイブリッドシステムにおよそ30万円高くなり、120kgも車が重くなることほどの価値があるのでしょうか。1390kgのノーマルモデルの方がXVという車種の持つ本来の魅力がより輝くように思いました。
やはりこのクラスは軽快な走りを持ち味とするべきだしそれを活かして欲しいという自分の願いです。
(現実にはハイブリッドモデルもバカ売れしているので1ユーザーの世迷言です。ただ自分は「良い走りに必要のない物は要らない」と思っています。)
もちろんスバルのチャレンジングなハイブリッドシステムの採用の仕方には惜しみない拍手を送りたいと思います。(いつかポルシェ918スパイダーのような車を生み出してくれることを密かに期待しつつ・・・。)
ノーマルのXVとJEEP COMPASSを比較すると価格の面でXVが上回ります。
XVにはアイサイトという武器もあります。燃費も良いです。走りも勝るとも劣らないでしょう。
ただJEEP COMPASSの持つ走りの質感、適度な重厚感、希少性(台数が少ない)、唯一無二の優れたスタイリングも十分な輝きを持っていると思います。
価格差は愛情(笑)があれば乗り越えられなくはないレベルではないかなと思っております。
<フォレスター 2.0XT アイサイト 4WD>
標準車両本体価格 293.7万円
駆動方式 4WD
車両形式 DBA-SJG
トランスミッション CVT
全長×全幅×全高 4595×1795×1695mm
室内長×室内幅×室内高 2095×1540×1280mm
ホイールベース 2640mm
最低地上高 220mm
車両重量 1590kg
種類 水平対向4気筒DOHC
エンジン形式 FA20
過給器 ターボ
総排気量 1998cc
使用燃料 ハイオク
燃料タンク容量 60L
最高出力 280ps(206kw)/5700rpm
最大トルク 35.7kg・m(350N・m)/5600rpm
パワーウェイトレシオ 6kg/ps
燃料消費率(JC08モード走行) 13.2km/L
最小回転半径 5.3m
タイヤ 225/55R18
ブレーキシステム(前) Vディスク式
ブレーキシステム(後) Vディスク式
サスペンション(前) ストラット式
サスペンション(後) ダブルウイッシュボーン
<スバルインプレッサXV ハイブリッド 2.0i-L アイサイト 4WD>
標準車両本体価格 278.3万円
駆動方式 4WD
車両形式 DAA-GPE
トランスミッション CVT
全長×全幅×全高 4450×1780×1550mm
室内長×室内幅×室内高 2005×1490×1205mm
ホイールベース 2640mm
最低地上高 200mm
車両重量 1510kg
乗車定員 5名
種類 水平対向4気筒DOHC(NA)
エンジン形式 FB20
総排気量 1995cc
使用燃料 レギュラー
燃料タンク容量 52L
最高出力 150ps(110kw)/6000rpm
最大トルク 20.0kg・m(196N・m)/4200rpm
パワーウェイトレシオ 10kg/ps
燃料消費率(JC08モード走行) 20.0km/L
最小回転半径 5.3m
タイヤ 225/55R17
ブレーキシステム(前) Vディスク式
ブレーキシステム(後) ディスク式
サスペンション(前) ストラット式
サスペンション(後) ダブルウイッシュボーン