実家にいる間にレンタカーを借りて出かけることになったため、その車を実家の近くにある猫峠へと駆り出して、走ってみることにした。
今回用意されたのはフィット3(13G/CVT)で、27年2月の登録で走行距離は約25000kmの車体であった。
サスペンションの硬さは、ボディを手で押さえて沈めてみた感じでは、7月にレンタしたノートとスプラッシュの中間位の硬さであった。
運転席に乗り込みシートポジションを合わせると、結構すんなりと決めることができた。
スプラッシュは狭い室内で居住性を確保するために、アップライトなポジションを取るようになっていることもあってか、ポジションが合う範囲がかなり狭く、購入して最初の頃はポジション出しにかなり試行錯誤した。
一方、フィットは室内長に余裕があるため、前後にリラックスした姿勢でポジションを決めることができた。
これはノートでも同様であった。
シートはスプラッシュと比較すると、バックレスト、座面共にやや柔らかめ。
ところで、これはノートでも同じだったが、ポジションを決めステアリングを自分に合ったようにチルトさせると、速度計の10時から2時の辺りがステアリングに遮られてしまい、気にしなければいけない速度付近が隠れてしまうのがちょっと気になった。
身長180cmで特に座高が高いとは思ってないが、普段からバックレストを立て気味にセットし、ステアリング位置を低めに調整しているのだが、そうするとこうなってしまう。
走り出すと重ステのスプラッシュに比較するとステアリングはかなり軽く、乗り始めは違和感が大きかったが、ノートで感じられた中立付近での遊びはほとんどなかった。
乗り心地については、スプラッシュのどっしりとしたフラットな乗り味に比較すると、サスがやや柔らかめなせいかどこか軽く落ち着かない感じがあり、エコタイヤ(BluEarth 175/70R14)を履いているためかと思うが小さな段差もコツコツと拾う感じがした。
このように乗り出しは、普段乗っている車との違いからくる違和感もあって、それほどいい印象はなかったのであまり期待せずに猫峠へと向かった。
以下の写真は猫峠へと登る途中のワインディングロードであるが、その昔はローリング族が集まっていた場所である。

ギアをDモードからSモードに入れ、アクセルを踏みつける。
エンジン回転と共に速度がグングンと上がって行く!
速いよ、これ (@_@)
排気量1300ccで100psとスプラッシュより9ps高いだけなのに、中~高回転域に渡ってそれ以上のパワーが上乗せされた感じだ。
しかも、奏でるサウンドがレーシーとくれば、期待感は一気に上昇。
さすがVTECエンジン!
速度の上昇と共にステアリングは重くなり、サスペンションもかなり落ち着いた感じとなって、右へ左へとコーナーをしなやかに抜けて行く。
タイヤのグリップもまずまずで、パワーはあるし、ブレーキも良く効き、かなりその気にさせるクルマだ!

しばらく走って乗り慣れてきた後に、ダウンヒルのコーナーの入りでステアリングをクイックに切るとリアが早めに流れ出した。
フロントとリアの重量はスプラッシュの650/400kgに対して670/350kgで、前後比ではフィットは4ポイント程度フロントヘビーになっている。
しかも、サスペンションも若干柔らかめなことから、ダウンヒルのブレーキング時にはかなりフロントに荷重が移り、リアが流れやすくなっているのかと思われる。
クルマを降りてみるとフロントタイヤへの負担はかなりのものだったようで、結構焦げ臭い状態だった。
エコタイヤでこんな走りをすること自体、良くないのかもしれないが、こんなものなのか?
ひとしきり走った印象だと、タイトなコーナーが連続している椿ラインのようなところはちょっと苦しいが、伊豆スカイライン辺りだととても気持ち良く流せる車だと感じた。
以前に代車で、ホンダのロゴに乗ったことがあった。
このクルマが、またなんでこんなサスペンションにしたのかと思う位にフワフワの足回りで、スピードが乗ったままコーナーを曲がると怖い思いをする代物であったが、その一方でエンジンはとにかく低速トルクがあって、出足が良くて、何故かそれがやたらと楽しくて、意味もなく街中をグルグルと駆け回った思い出がある。
ホンダという会社は超大企業になり過ぎたせいか、最近は面白いと思えるクルマがないと感じていて、本田宗一郎の魂は一体どこ消えてしまったのか?と思っていたが、今回フィットに乗ってみてちょっと印象が変わった。
ノーマルのフィットでこれだけ楽しめるのであれば、RSだとかなり期待できるだろうし、シビックTYPE-Rとかだったらメチャメチャ楽しいんだろうな。
自分の好きなロードを思い通りに気持ち良く走れるクルマが、自分に合ったクルマなんだと改めて思った。
Posted at 2015/10/31 18:40:07 | |
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