
毎日、毎日強烈な暑さが続いていますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
アスパラは先週久し振りにぎっくり腰をやってしまい、しばらく安静にしておりました。家の中に籠もってエアコン漬けの日々を過ごすのは、独居老人には精神衛生上は誠によろしくないと感じました。
腰の具合が治っても雨に降られてテニスが流れたりして、どうにも気分が乗りません。一昨日(7月28日(木))は、とてつもない暑さな上に何も用事はなく、そのまま静かにしていることになりそうでしたが、それではもう世捨て人です。ここは「なにも用事がなくてもクルマを走らせてこよう」と、「阿房自動車」をやる気分になりました。
いろいろ思案を巡らしましたが、起きるのが遅いアスパラですから出発は午後になります。西伊豆スカイランをぶっ飛ばし、かねて気になっていた沢田公園露天風呂に入って、夕陽を撮影しようかというプランを描きました。
夕陽を撮影するなら一眼レフを持っていかなければとカメラリュックを用意したり、露天風呂に入るならお風呂グッズの入ったカバンが必要だろうと、段々大荷物になりました。
長泉町を出発して、海岸沿いに県道17号沼津土肥線を進み、古宇(こう)から県道127号船原西浦高原線で真城峠を越えて西伊豆スカイラインに入るつもりでした。ところが初めから大失敗で、海岸線があんまり気持ち良くて、海に気を取られながら走っていたら古宇での分岐を見落として、なんとそのまま県道17号を進んでしまいました。何度も走っているところなのにどうしたことでしょう。
後からドライブレコーダーを確認したら、まったく頓着せずに分岐点を通り過ぎています。
ナビはセットしていますが、うるさいので音声案内は切ってあります。蓼科に行ったときもナビの道案内を見落として遠回りしているので、ここは素直に音声案内を復活させましょう。いまは女性の優しい声に導かれています。
間違えたので海岸周りに変更しましたが、富士山も姿を見せたので、それなら丹念に岬めぐりをしていきましょう。
【7月28日の行程図】

長泉町→下田街道(国道136号)→伊豆中央道→長岡IC→三津(みと)
→県道17号沼津土肥線→
①西浦 足保(あしぼ)
→大瀬崎→
②井田 煌めきの丘
③戸田 出逢い岬
→戸田(へだ)→
④戸田 御浜(みはま)
⑤碧の丘(みどりのおか)
→小土肥(おどい)→
⑥旅人岬
→土肥(とい)→国道136号→
⑦富士見駐車場
⑧恋人岬
→宇久須(うぐす)→堂ヶ島→
⑨沢田公園
→堂ヶ島→宇久須→県道410号仁科峠宇久須線→
⑩仁科峠
→県道411号西天城高原線→土肥峠
→西伊豆スカイライン→戸田峠→県道127号船原西浦高原線
→真城峠(さなぎとうげ)→古宇→
⑪木負(きしょう)
⑫三津
→口野(くちの)→国道414号→沼津→長泉町
【走行記録】

出発 :13時30分
帰着 :19時07分
走行距離:156km
【①西浦 足保(あしぼ)】

海の間近を走る気持ち良さに思わずクルマを停めて撮りました。
既に道を間違えているのですが、まだ気がついていません。
それよりびっくりしたのは、スマホで撮ろうとしたらスマホを入れたバックが見当たりません。
思わぬ大荷物に気を取られ、いつものバッグを忘れました。
これは困ったことです。スマホだけでなく、財布もクレジットカードも、免許証だってその中です。
免許不携帯な上に、スマホが無くては非常時に連絡が取れません。まあ仕方ないかと走り出しましたが、どうにも挙動不審です。
道を間違えたり、大事なバッグを忘れたりと、顕著に老化現象が現われ始めました。
【②井田 煌めきの丘】

定番の構図です。なんとか富士山も姿を現わしました。
【③戸田 出逢い岬】

御浜岬に抱えられた戸田の港を見下ろします。
【④戸田 御浜(みはま)】

高足蟹を楽しんでいる戸田を通り抜け、今度は反対側から御浜海水浴場とその向こうに富士山です。
【⑤碧の丘(みどりのおか)】

いつもは勢いよく通り抜けてしまう「碧の丘」に立ち寄りました。

戸田と土肥の中間ですが、土肥側を見下ろしています。
ご覧のように西伊豆の海岸線は断崖続きです。
【⑥旅人岬】

崖の上を走ってきた道が海岸線に下りると小土肥(おどい)という集落で、ここの出口に旅人岬があります。

どういう意味があるのか分かりませんが、モニュメントが置いてあります。
【⑦富士見駐車場】

土肥からは国道136号線になりますが、しばらく走ると海側に小さな駐車スペースがあり「富士見駐車場」と名付けられています。
国道から富士山を撮れる場所がないので、目立たない駐車スペースですがここは隠れたポイントです。
【⑧恋人岬】
その名前で昔から人気のスポットですが、駐車場から展望台までは結構あります。
700m 15分と表示されているので、初めて歩いてみることにしました。

「幸せの鐘」だそうです。恋人と一緒に鳴らすという設定でしょう。

さて、ここから展望台までが難儀です。
立派なボードウォークが整備されていますが、これは足に来ます。
700mという距離だけでなく、高低差も書いといてくれとついグチがこぼれます。

辿りついた展望台は、文句なしの絶景です。
ここは恋人岬らしいモニュメントでした。
【⑨沢田公園】
恋人岬からさらに南下して、堂ヶ島を過ぎたところに「沢田公園」があります。

海に面した夕陽撮影の景勝地です。

堂ヶ島の遊覧船が次々やって来るので写真は撮りやすいです。

そして沢田公園が有名なのは、崖の上にある町営露天風呂です。
お風呂からの絶景がウリです。
駐車場でカメラを抱えて歩き出したら、管理のおばさんから大声で呼び止められました。
「お風呂ですか。散歩ですか」
「写真を撮ってから、お風呂に入ろうと思ってます」
「だったら先にお風呂代を払ってください。風呂を覗いて写真だけ撮って帰る人がいるので」
「風呂で写真を撮るのはマズイよね~」
「いや、入っている方に了承を貰えばいいですよ」
駐車場には他にクルマがいないので貸切かもしれないし、お風呂にカメラを持っていくことにしました。
崖を登ってお風呂に行きましたが、中から賑やかな声が聞こえます。
「これはダメか」とカメラはバッグにしまってから風呂を覗きました。
いや~っ、びっくりしました。
なかには6人いらっしゃいましたが、みなさん立派な彫り物をされています。
「すみません。お邪魔してよろしいですか」と尋ねれば
「どうぞ、どうぞ」とご親切です。
筆頭格の方は丁寧な言葉遣いだし、フレンドリーに話しかけてくれます。
「こちらから海を見るといいですよ」と仰有るので、
「すみません。私は写真を撮っているので、ここで写真を撮ってもよろしいですか」と意を決してお願いしたところ、こころよく許していただけました。

「まずいところはぼかしますのでご心配なく」
「自慢のものだからね。見せても構わないよ」
「いやいや、ご覧になる方がビックリされるので」
なんて、会話も弾みました。
「お背中も撮らせていただけませんか」
「いいけど、背中は凄いよ」
「ぜひ、お願いします」

という訳で、3人が並んでくれました。
みなさん、鍛えた凄い体です。
貴重な写真を撮らせていただきました。
このあと夕陽を撮る計画でしたが、緊張して疲れ、あと2時間待つ気力は無くなりました。
【⑩仁科峠】
当初は国道をひたすら帰る計画でしたが、前半を海沿いにしたので西伊豆スカイラインがまだ残っています。
帰りは山を回りましょう。
宇久須から国道を離れて仁科峠を目指しますが、この区間はハンドル操作の練習場です。
なかなか難度が高いです。
仁科峠に着いたら、雲が上がってきて眺望は利きません。
ここから、土肥峠、戸田峠、真城峠を越えて古宇に下りるまで、しっかり鍛錬が続きます。
町では通勤ラッシュの時間ですが、山の上はまったくクルマがありません。
存分に走りを楽しめました。
【⑪木負(きしょう)】

海岸線に戻ると夕暮れの景色です。
富士山が神々しい姿を見せてきたので
、大慌てで駐車スペースを探しました。
【⑫三津(みと)】

水平線に雲が出ましたが、空の色と怪しげな雲に魅力を感じます。
写真はやはり夕暮れが勝負です。
家でくすぶっていないで外に出てみたら、たくさん収穫がありました。
人混みはまだまだ恐いですが、自然に飛び込むのなら問題ないでしょう。
懲りない「阿房自動車」でした。