「ふぅ～」

「ふぅ～」
男はおおきくため息をついた

搭乗手続きを終え、第二出発ゲートに入ってから２時間が経過していた





中には「どうなってんだ！　ちゃんと説明しろ！」と怒鳴るおぢさんもいた

皆がちょっと不穏が空気になった
だが、周りの空気は冷めた目でおぢさんを見ていた

「着陸前に雷が落ちて整備をしようとしたが悪天候で出来ず天候が収まったところで整備を開始して故障箇所を見つけたけど飛行に影響があるかどうかを確認中」

とのアナウンスは流れていたのである
『べらんめぇ　文句があるなら、雲の上の雷様にいいやがれってんだ！』
おっと　私としたことが・・・


男の様子は・・・

ベンチでうたた寝をしているようだ

搭乗案内があったり、中断したり、また搭乗案内があったりと、二転三転したが、無事に飛ぶことができた

飛行中は揺れることもなく快適・・

男はずっと寝ていた



無事に羽田に着陸したが、皆一様に疲れた様子であった
中には走っていくひとも




ホテルについた男
休も間もなく、出かけていく

行った先は

東京駅である

なぜ東京駅？

男の目的は「東京ばなな」なのか？





否

そんなはずはないだろう


男は地下街に降りていく

その先は・・・






「東京ラーメンストリート」だ

２１時過ぎであるが、各店舗２～３人並んでいる
さすが東京である

男は２～３周し、お店を選んでいた

入ったお店は


「東京駅　斑鳩」である

本枯れ鰹節、特注鯖節などを使った魚介系スープと、コク深く臭みのない豚骨・鶏ガラなどの動物系スープをブレンド。こってりしつつあと味あっさりなバランスの良い味わい。

だそうだ

男が注文したのは

本枯れ鰹節の塩ラーメンだ
スープを一口すする

「うまい・・・　でも　ぬるい」

出てくるまでに１５分ほどかかった
なにかあって、麺が茹であがる前にスープを準備したのだろう
麺は熱々だったのだ

麺はぷりぷりでうまい
久しぶりにうまい麺にであった

これならつけ麺で食べてみたいと思った。


「ごちそうさま」

男は満足気な顔でお店をでる

「さぁ～て」


と言いながら歩いていく男であった


つづく