「ふぅー」　VOL.Ⅱ

男はまだ地下街を
正確にいえば「東京ラーメンストリート」うろうろしていた

さすがに各店舗並んでいる人はいない

だが、店内は７～８割がた埋まっている


不意に男の歩がとまる
メニューをじっと見つめているようだ



まだ食うのか？　っと　思うが




食べるのであろう

入ったお店は

「蟹専門けいすけ北の章」である。

渡り蟹からとった極上のカニ味噌が入った濃厚なスープに、特注麺と更に味玉をトッピング。これぞあなたの記憶に残る味噌ラーメンだそうだ

でてきたのは


極上渡り蟹の味噌ラーメン（味玉100円含む）950円

だ　

北海道の形をした丼
ネットで評価を見たが、やはり　ちょっと食べにくい（苦笑

それと　味玉である
写真では、ちゃんと二つに割って入っているが、今回はまるごとドボンである
見た目も大事！　なんか手抜きをされた気分になった

実は、この男、品川のけいすけで文句を言ったことがある
あの温厚な男が　　である

それはなぜか
丼と蓮華が欠けていたのだ
客にかけた丼をだす
怪我でもしたらどうする　論外である



金沢のけいすけがいい仕事をしているだけに残念である

ラーメンの味自体は蟹の風味がしっかり残る味噌味が美味しい
スープは最後まで熱々であった

それだけにメニューの写真のように見た目にもこだわって欲しかった



東京駅のドームを見上げる男

「さぁ　帰るべ」

JRの切符を買い、人ごみの中に消えていく男であった




つづく