
先週のつづきで、プレオの燃費悪化の原因はMTFの粘度が怪しいことに気がついた訳だが、昨年秋の候より冷却水の撹拌抵抗を弄り出し、LLCを希釈してBRZのフリクションロス軽減がほぼ完了し、弄りの目標を失っていた。
S208は3年保証も切れたし、LLCでも希釈しようか、また今年の法定点検はエンジンオイルを何にしようかなとWEBを徘徊し、爺の正月はオイルの粘度特性について勉強した。BRZは電動パワステだが、S208は油圧式、ハンドルのカタカタ音の対策で粘度を上げているし、うむ、パワステポンプのフリクションは増えてる。LLCよりオイルの方が撹拌抵抗がある訳で、また燃費悪化のプラシーボ的感覚を抱き始めていたため、「そんじゃ手始めにPSFを交換しましょ。」こんな乗りでオイル粘度についての知恵を付けた爺のWeb徘徊が始まった。
自分が選んだのは欧州車のPSFに使われているハイドロオイルとデキシロン系のATF、最新のDEXRON-Ⅵの動粘度について調べてみた。しかしハイドルオイルの低粘度には及ばない、それとプレオは冬になってから燃費が悪化した訳なので、オイルの動粘度@40℃と@100℃の粘度特性で判断するのでは低温時の撹拌抵抗を知ることはできないと悟ったのである。
何はともあれ、DEXRON外のCVTFも検討した中から選んだのは、トヨタのオートフルードWS。このフルードは規格がJWS3320、手前勝手にGMのDEXRONⅥの上位互換と解釈し、試用に踏み切った訳である。
動粘度は@40℃=23.0、@100℃=5.45、これを元にWEBよりダウンロードした日本フローコントロール社のオイル粘度計算エクセルソフトを活用し、動粘度@0℃、-10℃と粘度指数を計算してみた。
結果は動粘度@0℃≒131.0、@-10℃≒242.27、粘度指数≒187・・・?って、どのぐらい柔らかいのか見当がつかない。そこでBRZ、プレオに使用したENEOSのX PRIME 0W-20の缶を揺すって(振って)比較してみると同じくらい感覚だった。
ENEOSのX PRIME 0W-20は@0℃≒125.3、@40℃=28.3、@100℃=7.6、比較した時の気温は5℃位で動粘度を計算するとどちらもほぼ100で一緒であった。
ついでにハイドロリックオイルのCHF11Sは@0℃≒65、@40℃=18.7、@100℃=6、粘度指数は313と高いが超シャパシャバ、でも液体色が青や緑色、みんカラの先人ではロードスターの先人が居ましたね。でもDへ如何にも社外品を入れましたアピール度が強い。よって見た目のわからないATFを入れました。(デキシロンじゃないけどね。)
プレオへ入れステアフィールの悪化は無し、車下からのお漏らしも無かった為、先日勇んでS208にも投入しました。
どちらの車もドライブフィールはアクセルの付きが良くなった感じでした。これで撹拌抵抗がまた1つ減りました。そう言えばプレオのミッションオイルってコメリセレクトの80W-90ベースだった。昨年の7月にちょっと硬いと感じたてBRZに使用したSUZUKIエクスター75Wの余り分0.9LをMTFへブレンドし、デフはSUBARUのEXTRA MT 75W-80へ全交換した。この時のメリセレクトOILを空き缶へ回収していたので、大寒の候、その缶を振ってみると「何じゃこりゃ。」振った感覚は冷蔵庫で保管していた水飴か蜂蜜の如きであった。
箸で攪拌したら確実に折れる。そのぐらい硬い粘度に感じました。

よって写真のSUZUKIエクスターシンセティック75Wの再登場です。
粘度は昨年7月に交換した際とその3週前に行ったBRZのデフオイル交換に使用したMOTUL、MOTYLGEAR 75W-80と比較し、約半分のシャパさと整備手帳に記載していた。
同じ75W規格のMOTUL、MULTI DCTF75WやトヨタのMT GEAR OIL LV75W とその時の印象から遜色ない動粘度と判断した。
MULTI DCTF75Wは@0℃≒212、@40℃=33.8、@100℃=7.3で、MT GEAR OIL LV75W が@0℃≒237、@40℃=29.5、@100℃=5.7とAUTO FULID WS比較しても同等並みに柔らかい。そんじゃATFを入れちゃおうかなと思いながら入れません。
プレオのサービスデータでは純正エクストラ75w-90のGL-5指定が気に掛かり、昨年の交換時は投入を断念した。その後、2006年以降のプレオのサービスデータで75W-80のGL-4と記載されていることを知ったため、75Wの投入を決行した次第である。これで壊れたらプレオ君とお別れ、老体へ鞭を打ってみることにする。今のハチミツ攪拌よりは格段にやさしい、骨密度が下がった老体には都合が良いかも知れない、75Wフルシンセティックにはコラーゲン?、いやセサミンと同じような衰えに良い物質が含まれているかも知らない。
参考までにSUBARU EXTRA MT 75W-80の粘度は手持ちのCasrolのGTX ULTRACLEAN 5W-40と類似した粘度で、0℃以下でSUBARUのギヤオイルが硬く、5℃以上だと逆に柔くなる感触であった。あくまで缶を振った感覚だが、よって推測される動粘度は@40℃≒67〜74.5、@100℃≒9.5〜10.7、粘度指数は134以下、@-10℃では2000を超えると予想する。
動粘度が1500以上は冷蔵庫のハチミツ状態、600ぐらいがメイプルシロップかな。だから@0℃=500以下の粘度でないと氷点下ではギヤオイル、エンジンオイルはハチミツの撹拌状態だと思う。箸が折れるほどの硬さではプレオ君のやる気を損なってしまう。これを踏まえ前回の表を添付しておく。

SUBARU、EXTRA、75W-80を⑤としたが、今は③ぐらいかも想定している。でも比較は10℃以下の粘度でのこと、20℃以上では③や⑤よりは柔らかいと思わる。
自分はこの表より80W-なんかもう使わない。もちろん75W-140などの高粘度も選択肢には無い。こんな硬いオイルを撹拌すればエネルギーは全部熱に変換されるだけ、オイルの劣化は早くなるし、歯車の焼入れ硬度も焼きなまされてしまうかも、純正ならともかく、わけのわからん社外品だとあり得ると思う。従って、目指すはシャパシャバのHONDAテクノロジーである。
ホンダスピリットのオイルも良し悪しが議論されるが、フリクションロスの軽減はSUBARUよりHONDAの方が10歩以上進んでますね。やっぱりMotoGPに出てるメーカーの方がシャパシャパ感が強いです。S208の宿敵FK8 TypeRとS660へ勝手に対抗心を燃やすプレオ君へ宗一郎の教えを吹き込みましょか。
最後にHONDA ULTRA MTF-Ⅲの密度は0.8605、動粘度@40℃=32.26、@100℃=7.544、粘度指数=214。動粘度@0℃は177と超シャパシャバな鉱物油ベースのフルードみたい。俺は絶対使わないが同等を入れないと阿HONDAには勝てません。言っておきますが爺は生粋のスバリストではありません。にわかであります。次はエンジンオイルです。
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フリクションロス軽減 | クルマ
Posted at
2022/02/02 14:22:17