2009年04月26日
最近の経済関連のニュースを見ていますと、早ければ今年中にも景気が上向きに転じるというような意見に遭遇することがあります。自動車業界でも新型インサイトや新型プリウスの圧倒的な受注状況が話題になっていて、確かに消費が停滞しきっているという雰囲気も薄らいでいるように見えなくもありません。しかし、日本の場合は経済の問題よりも政治の問題(無能な政治家と強欲な官僚が幅を利かせ過ぎていること)を解決しない限り、未来は暗雲に包まれたままだと言えます。先日、とあるきっかけで中小企業の社長さんと世間話をする機会があったのですが、その際の地元の政治に関する話はなかなか興味深いものでした。結局のところ、市・県・国のいずれのレベルであっても、効率の悪い行政システムとそれに奉じる怠惰な政治家や役人連中が諸悪の根源になっていることは紛れもない事実です。資源無き工業立国として海外貿易に依存している日本は、国全体が企業的な合理性に基づいて動かなければ、国民の生活に即致命的な損害を及ぼす危険性があります。世界規模での不景気の中、高給を受け取っている割にその場しのぎ的な言動に終始する我が国の政治家や官僚達を見るにつけ、最早あらゆる公的組織が整理縮小されるべき段階に来ていると思うのですけどね。どうなんでしょうか。
と、何やら唐突に不満を並べた後で、最近気になる車について語ってみたいと思います。
■VW ・up !
先日のVW のアナウンスにより、2011年初頭からup !シリーズの生産が開始されることが明らかになりました。up !については前回のブログで取り上げたばかりだったので、このニュースを知ったときはあまりのタイムリーさに少々びっくりしましたが、これでVW が世界制覇に向けて進軍を開始したことも疑う余地が無くなったと思います。同グループ内のセアトやシュコダからも同型車が販売されるらしく、これにより前回述べたような懸念・問題も解消できることでしょう。元来up !はバリエーション展開を前提としている車種なので、各ブランド間でバッティングしないように調整することは難しくないはずです。RRのままかFFになるのかも定かではない(名前も「ルポ」になるかもしれない)のですが、VW グループ全体のボトムレンジを担うモデルとして開発に多大な資金やスタッフが投入されることは間違いありません。果たして、コストと品質の妥協点をどのレベルまで高められるのか。このモデルが成功するか否かは、その微妙な匙加減によって決まると思います。それさえ上手くいけば、VW は自動車史上に残るような大きな革命を今一度成し遂げる事ができるでしょう。もっとも、軽自動車という独自の規格があるここ日本では、ある程度低価格でない限り話題にすらされない可能性もありますが。
■BMW ・Z4 / マツダ・ロードスター
BMW の新型Z4が5月16日から販売開始されるそうです。幌ではなく電動ハードトップが採用されたことにより、新型Z4は旧型と異なるコンセプトの車に生まれ変わったと言えるでしょう。つまり、ユーノス・ロードスターの呪縛から抜け出して、メルセデス・SLK 路線に切り替えた、ということですね(対ロードスターのポジションはZ2が引き継ぐはずです)。新型Z4はボディラインが流麗で内装も旧型より格段に洗練されていますし、このまま中量級のハイソ向けオープンカーとして王道を突き進んで欲しいと思います。
個人的には、ルーフを収納した際に荷物を入れるスペースが殆ど失われるのが気になる部分でもあります。旅行先でオープンエアを楽しもうにも、荷物のせいでそれができないとなれば少々悲しいですからね。メーカーとしては二泊三日程度の旅行であれば手ぶらで出発できるクラスの人たち(必要なものは全て現地調達できるくらいの余裕がある人たち)をターゲットにしているはずですから、こんな心配はそもそも無用なのかもしれません。ただ、同じオープンカーでもマツダ・ロードスターやVW ・ブルースポーツが荷物の収容スペースの確保に拘っているのを見ると、そちらの方がまだ幾らか気兼ねなく使えると思えるのです。まあ、こういう発想をする時点でオープンカーを所有するのに相応しくないとも言えますが…。
VW からブルースポーツというコンセプトモデルが発表されて以来、私は俄かにオープンカーに対して興味を持つようになりました。そして、その流れの通例として、最近はマツダ・ロードスターにも惹かれるようになりました。一旦関心を抱くと不思議なもので、路上でも雑誌でもTVでも、ロードスターを目にする機会が増えたような気がします。近いうちに試乗に行く予定ですので、その時にはオープンカーに対する私の気分が単に浮ついたものなのか、それとも本気のものなのか、判明すると思います。何か引っかかりを感じるようでしたら、ブルースポーツも諦めなければなりません。逆に、高揚感を味わえるとしたら、その時は次期愛車候補としてゴルフVI のハイラインやGTI も含めて真剣に検討(妄想)しなければならないでしょうね。
Posted at 2009/04/26 04:56:23 | |
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車 | 日記