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2007年01月16日 イイね!

死して屍拾う者無し

今日も家に帰った後、小山ゆうの「あずみ」(第三十一巻)を読んでいたのですが、その凄惨な殺陣を見てふと思い出したのは、白土三平の「カムイ伝」でした。
私が「カムイ伝」と出会ったのは高校生の頃で、友人から「激しく面白い漫画があるよ」と紹介されてのことでした。実際に読んでみると…本当に激しい内容でした。圧倒的にリアルな自然描写に、手足が飛び交う血生臭い戦闘シーン。二重三重に張り巡らされた伏線に、破綻寸前まで膨張していくストーリー。そして、一般的な倫理や善悪を超越した観点から問いかけられる「生きる」ということの意味。平凡な高校生が読むにしては、あまりにも濃過ぎる作品でした。それ以来、私は「カムイ伝」のファンになり、今でも第一部は全巻揃えて持っています(ちなみに「カムイ外伝」も)。漫画好きであれば一度は読むべき傑作と言えるでしょう。
「カムイ伝」と「あずみ」を比較対照した場合、その類似点・相違点は極めて複雑に絡み合っていて、とてもこういうブログでは語りきることができません。ただ、今回「あずみ」を読んでいて一つ気になったのは、「カムイとあずみ、戦ったらどちらが勝つのだろう」ということでした。子供みたいな興味の持ち方で申し訳ないですが、これはある意味夢の対決でもあります(もし実際に対決したなら、必ずどちらかが命を落とすことになるわけですが…)。変幻自在の忍術でカムイがあずみを翻弄するのか、それとも圧倒的な剣術の技量であずみがカムイを追い詰めるのか、いずれにしろ予断を許さぬ展開になることは必至です。
そもそも、カムイとあずみとでは立場がかなり異なっています。抜け忍として一生日陰の道を歩み続けなければならないカムイと、美しい女刺客としてあちこちで伝説を残していくあずみとでは、住む世界が全く違うとさえ言えます。両者に共通する点があるとすれば、それは常に死と隣り合わせという過酷な生活環境と、根源的に生きる目的を持っていないという虚しい精神状態くらいです。普通に出会えたなら、意外に両者は共感し合える仲になれるかもしれませんが、そうでなければ逆に互いの心境を思い量って一切関わりを持たないようにするでしょう。特にカムイの方は24時間365日命を狙われているわけですから、元来そういう余裕が無いのですけどね。
寺の御堂の隅で片膝を付いて仮眠を取るカムイの姿は、限りなくストイックであり格好良くもあります。しかし、迫り来る数多の追手を撃退し、何の希望も目的も無いまま只ひたすらに逃亡生活を続ける彼の気持ちを考えると、私のような俗物は到底共感などできません。むしろ、生きる希望を見つけて、その結果として命を落としてしまうなら、そちらのほうがまだ幸せではないのかとさえ思ってしまいます。「生きる為に生きる」とは何やら禅問答みたいですが、「カムイ伝」及び「カムイ外伝」における彼の生き様はそれを如実に示しています。最近刺激的な漫画を読んでいない方、濃厚で辛口な物語を堪能したい方には、一読をお薦めします。
Posted at 2007/01/19 03:58:50 | コメント(0) | トラックバック(0) | 趣味 | 日記
2007年01月15日 イイね!

Merci Gilles !!

2回連続でフェラーリのF1マシンになりますが、今回は1982年に製作された「126C2」について述べたいと思います。
126C2は前作の126CKと同じハーベイ・ポスルズウェイトによって開発されたモデルであり、ウイングカー時代の最後を飾るに相応しい極めて戦闘能力の高いマシンでした。フェラーリは1979年にドライバーズ・コンストラクターズの両部門でチャンピオンシップを勝ち得たものの、翌1980年は悲惨なリザルトしか残せませんでした。そこで彼らは心機一転し、今まで幾多の栄光を築いてきた巨大な水平対向12気筒エンジンを捨てて、新たにV6ターボエンジンと本格的なベンチュリ構造を持つマシンの開発に乗り出します。その結果、習作として誕生したのが1981年の126C及び126CKであり、これを完成させたものが1982年の126C2でした。
当時のF1マシンはその名の通り全体的にウイングの形をしたものが多く、アロウズ・A2のようにとことん割り切ったものならまだ面白いのですが、大抵は即物的で味気無いものばかりでした。しかし、その中でもブラバム・BT50やこのフェラーリ・126C2は洗練されたスタイルをしていて、明らかに格好良く目立つマシンでもありました。同じ126C2でもフロントウイングが無いバージョンやリアウイングが二つ付いているバージョンなど様々なタイプがあるので、自分好みのモデルを探してみるのも一興でしょう。
結局、フェラーリはシーズン途中の相次ぐ事故により二人のレギュラードライバーを欠くこととなるにも関わらず、この1982年にコンストラクターズタイトルを獲得します。それは、いかに126C2が優れたマシンであったかを証明しているといえるでしょう。モデルカーの世界においても、No.27の126C2はマストアイテムと呼べるくらい人気があります。その理由としては、もしかしたらこの年にワールドチャンピオンになれたかもしれないジル・ヴィルヌーヴの姿をそこに見出しているから、かもしれませんね。
Posted at 2007/01/18 04:21:03 | コメント(0) | トラックバック(0) | | 日記
2007年01月14日 イイね!

情熱の赤いバイオリン

それが奏でる音は素晴らしく官能的で、通り過ぎれば誰もが振り返ったそうです。Ferrari 641/2 (F190)。レーシングカー史上最も美しいとされるマシンの内の1台です。
641/2は真上から見ると何か弦楽器のような形をしています。これは前年(1989年)のモデルである640 (F189)のスタイルを踏襲したものであり、640を各部リファインしたモデルが641/2であるといえます。640はジョン・バーナードが開発を担当したモデルで、前期型(エアインダクションがドライバーの即頭部後方)と後期型(エアインダクションが頭頂部に集約)があり、私は過去に両方ともプラモデルを所有していました。640に比べると641/2はノーズ先端とサイドポンツーン先端が微妙に延長されており、当時の私にはそれが冗長に感じられて640のシンプルなデザインの方を好んでいました。しかし、歳を取ると共に好みも変わっていくもので、今は641/2の方が美しいと思います。ボリューム感を増したノーズやエアインダクションの開口部など、当時は「変に太りやがって」と腹を立てていましたが、今見ると「セクシーだなぁ」と惚れ惚れしてしまいます。640にしろ641/2にしろ、冷静に考えるとレーシングカーとしては本当に有り得ないようなスタイルをしていますね。
この当時のF1マシンは、フェラーリに限らずどのチームもそれなりに個性的なスタイルをしていて、見ているだけでも興味が掻き立てられました。また、極太のタイヤに極細のサスペンションロッドという組み合わせや、巨大なリアウイングを健気に支える薄いステーなど、造り自体がとても繊細であり、まさしく走る芸術品といった趣がありました。今回の641/2は非常に完成度の高いスタイルをしていますが、繊細さという点ではレイトンハウス・CG891も引けを取りません。ギリギリまで軽量化を追及しておきながら曲線ラインを多用したボディは、悲壮ともいうべき美しさを醸し出していました。エイドリアン・ニューエイのこのデザイン路線は、やがて1992年のウィリアムズ・FW14Bで結実することから、ある意味報われているとも言えるでしょう。むしろ、期待されていたにも関わらず遂にタイトルを奪取できなかった640及び641/2の方が悲劇的なのかもしれませんね。
ここ数日、各F1チームからニューマシンの発表が相次いでますが、「美しい」とか「格好良い」と言えるマシンは1台も見当たりません。レギュレーション上どうしてもギクシャクしたデザインにならざるを得ないのかもしれませんが、この辺で一つ革命的なスタイルのマシンが出てきてくれることを切に願いたいと思います。
Posted at 2007/01/17 23:20:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | | 日記
2007年01月13日 イイね!

世紀末最高の徒花

今日、会社の上司からGUNS N' ROSESのDVDを借りました。このDVDには1988年のリッツクラブでのライブが収められていて、今一度破壊欲を喚起させられる映像が満載されています。あの頃は皆シャープで格好良かったなぁ…。
GUNS N' ROSES(以下GUNS)については、あまり冷静に語る自信がありません。何故なら、彼らこそが私にとってのROCKだからです。BEETLESもLED ZEPPELINもDEEP PURPLEもリアルタイムで経験していない私にとって、GUNSは真に共感できる同時代のヒーローでした。あの煌びやかな80年代の後期に突如始まった銃と薔薇の物語は、享楽的かつ破滅的な世相とシンクロして世界中に一大センセーションを巻き起こしました。我侭で気分屋のアクセル、クールでニヒルなスラッシュ、ハンサムで楽天家のダフ、目立ちたいくせにウジウジしているイジーに、お調子者で暴れん坊のスティーブン。彼らは全くバラバラの個性を持っていましたし、演奏も調和が取れていたとは必ずしも言えませんでした。しかし、ファーストアルバムを聞いていただければわかるように、彼らの間に発生する緊張感は中途半端な調和よりも遥かに魅力的・刺激的であり、俗にいうROCK SPIRITとは何であるのかを如実に教えてくれるものでした。決して馴れ合うことなく、ただお互いのセンスをぶつけ合う…本当の「理解」とはその先にあるはずだから。当時の彼らのスタンスからは、そんなメッセージが読み取れるような気がしていました。
90年代に入ると、NIRVANAの台頭によりGUNSの活動は急速に勢いを失っていきます。NIRVANAの楽曲自体は私も嫌いではないのですが、あの鬱屈した世界観・雰囲気を格好良いとする世間の風潮(そこにはGUNSに対する反発心も含まれていた)には、正直苦々しい思いをしました。1993年にAEROSMITHが「GET A GRIP」でROCKの素晴らしさを一発ぶちかましてくれるのですが、残念ながら当のGUNSからは現在に至るまで何もヒットが生まれていません。結成当時のメンバーがアクセル一人しか残っていないことを考えれば、80年代後半の勢いを蘇らせるのはもはや不可能だといえるでしょうね。ただ、理屈でどうこう言う以前に、私にとってGUNSがヒーローであることはこの先も変わりがありません。今でもこうして古い映像などを見て喜んでいられる限り、GUNSに対する熱は冷めないと思います。
Posted at 2007/01/14 02:18:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | 趣味 | 日記
2007年01月12日 イイね!

御対面

御対面今日の午後4時頃、VWのディーラーから電話がかかってきて、車が届いたことを告げられました。私は5時半くらいに家を出て、途中帰宅ラッシュに巻き込まれたものの6時過ぎにディーラーに到着し、無事御対面を果たしました。久しぶりの白兎は案外コンパクトに見えて、街中でも気兼ねなく走れそうでした。後は各種パーツの取り付けとコーティング、フィルム張りの完了を待つばかりです。納車は23日を予定しています。
VWは前年の成績により「7年連続輸入車ブランドNo.1」を達成しました。そのためVWは3月まで各種キャンペーンを行うようで、私もローンを組み直した結果、利息が半額になりました。まさにグッドタイミングで、無理して12月納車にしなかった甲斐があったというものです。
半年以上に亘る購入計画もいよいよ大詰めに差し掛かりました。あと十数日ですが、楽しい気分の日々が続きそうです。
Posted at 2007/01/12 22:25:24 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記 | 日記

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「カシオーク、最終章 http://cvw.jp/b/241312/48217041/
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