今度は両車のユーティリティについて。
2台とも2シーターで乗用車とは到底言えない車ですが、それでも普段の乗り易さや使い勝手はあるほうがいいですね。

着座位置はMR-Sのほうが低くもぐりこむようになります。バケットシートなどを取り付けて、座面が下がるとそれはもう浴槽に首まで使っているような視界になります(笑)小柄な方では確実に前が見えませんし、横の視界もさえぎられることでしょう。横から見たら髪の毛しか見えない可能性があります(笑)
ドアの位置も高いですから腕をドアにかけてだらしなく運転することはできません。
フロントウインドウの傾斜はきつく、オープンの開放感という意味ではロードスターに劣るといわれています。しかし、この非日常的なポジションにより、
なんかよく分からない楽しさがありますw
ドアミラーがドライバーの顔面に風が当たるように設計しており、調子乗って窓全開で走るとドライアイになります(笑)そして冬は寒いですw
顔面に風が当たるように設計しているくせに風の巻き込みに関しては、とても優れています。オープンでタバコに火が付けられる。女性の髪の毛が乱れないといった優れた一面を持ちます。風を拒絶することも出来れば友達になることもできるオープンカーです。そして幌がZ字型に織り込まれ、オープン時の見た目がスッキリすること。リアウインドウが熱線入りのガラスであること。同世代のロードスターやS2000よりも格段に優れていると個人的に思っています。オープンカーとしての完成度はさすがトヨタクオリティと言ったところです。どこかの英車なんて未だに雨漏りが標準装備ですから。
サイドウインドウの操作ボタンがセンターコンソールにあり、初めて乗ったとき操作が分からず、しばらく窓を開けることができませんでした(笑)
その他ボタンの配置は操作性に問題なく、シンプルでいい感じです。内装の質感は少々?プラスチッキーでゴルフボール柄の素敵なデザインになっております(笑)
3連独眼のメーターは見やすくてかっこいいです。

続いて、MR2。こちらは非常に乗用車的な視界で、バケットシートに変更してもさほど低くありません。つるっとしたフロントも全体的に見渡せることができ、前後左右の視界は良好で死角を限りなく排除しています。スポーツカーにありがちな、後ろも前も見えねぇ!的な車ではありません。MR-Sでは幌クローズ時は合流などで必要な斜め後方が死角となり、結構恐い思いをします。MR2はそのような場面はありません。
リトラを上げるとフロントの長さを視覚的にも捉えることができます。
センターコンソールの盛り上がりが特徴的で包み込むようなドライビングポジションになります。座っただけでやる気にさせるポジションはスポーツカーとしては大事な要素です。高いセンターコンソールに腕を置きシフトノブを握ります。ショートストロークの小気味いいシフトフィールはワイヤー式であることを忘れてしまいます。これはMR-Sより優れています。
黒一色のシンプルな内装ですが、質感は意外と高く、こちらもMR-Sより優れています。メーターは今となっては昭和を感じさせるデザインですが。
収納も小物入れ的なものがいくつかあります。しかしどれも容量はたかが知れています。グローブボックスの容量は最悪で、車検証ですら曲げないと入りません(笑)
しかしこの車にはトランクという強力な武器があります。従って積載性能ではMR-Sを凌駕します。ただしMR-Sはオープンにすれば全高を越えた積載が可能であり、本気を出すとMR-Sもなかなかの積載性を発揮します(笑)
・普段乗りの使い勝手
MR-Sは着座位置による視界の悪さや丸っこいボディデザインのせいで四隅が分かりにくく、狭くごちゃごちゃした道は通りたくないですね。
ハンドルは適度に軽く、舵角少ないのでスムーズに楽に乗れます。MR2はハンドルがかなり重いです。電動油圧パワステの機構は優秀ではありますが、なかなかに重いです。舵角もMR-Sより多いので狭い場所や駐車は大変です。片手でグリグリと回す下品なヤンキー運転はできません(笑)
半クラの使いやすさはMR2に軍配が上がります。エンスト知らずの推進力で坂道もドンと来い!です。
・静粛性能
MR-Sはオープンカーなので仕方ないにしても、GTカー的なポジションでもあるMR2が意外と悪いです。結構うるさい。篭り音もあり、風きり音などがノーマル状態でもしてきます。現在のMR2では過給音、吸気音、ギアノイズ、ロードノイズなどなど騒音オーケストラと化しています。MR-Sのようにオープンカーならそれを心地よい自然の音と捉えることもできるのですが(笑)
・燃費性能
比べるまでもなくMR-Sです。ノーマルECUならレギュラーですし、財布にやさしい仕様です。全開時と街乗り時の燃費に差が少ないですね。MR2は大人しく乗ればリッター10kmを越えることも容易いですが、ひとたびアクセルを踏み込めば、タンクに穴が空いたが如く減っていきます。サーキットではリッター2km前後まで落ちます。

上3S-GE 下1ZZ-FE
・耐久性能
エンジンの耐久性ですが、重厚長大な鉄エンジン3S-GTEと最新機構を持ち無駄を省いた軽量高効率アルミエンジンの1ZZ-FEでは差が出ます。当然3Sエンジンのほうが、経年劣化や高負荷に対しても余力を多く持っています。無駄を省いたエンジンはその分、余力の少なさに直結します。複雑な機構はその分、トラブルの確率を上げてしまいます。パワーを上げたとき、メンテを怠ったとき、温度を上げてしまったとき。そのときのツケが重くのしかかります。
しかし、この軽量エンジンはMR-Sを非常に相性がよく、このエンジンでなければMR-Sは成立しなかったでしょう。
長く付き合っていくためにはしっかりしたメンテナンスが必要ですね。
それぞれ良いところ悪いところありますが、どちらもオーナーの愛情次第で素晴らしい車になります。「あばたもえくぼ」なんて諺もありますし^^
やっぱり車は個性があったほうがいいよね♪
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日記 | クルマ
Posted at
2014/10/23 00:06:42