
13年の峠アタックRd2の衝撃映像。
FFでリアが浮くことはあってもMRで浮くなんて想像もしませんでした。これは車高調の調整をミスった結果なんですが。綺麗に走らせている分には気が付きませんでしたが、ギャップの走破性やトラクションの抜けが不自然だったのを覚えています。LSDの不調なのかバネレートのミスなのか。ストロークが足りないのか。色々悩みました。原因は馬鹿じゃないの?っていうミスでした。四輪の車高調整のミスです。足の長さがバラバラでまともに接地していない、まるでガタガタの椅子のような状態でした。コーナーウエイトが左右で100kg以上違うような異常な状態です。リアが接地しないMRなんてお話になりません。
これがバッチリ改善されてから走りの質感は劇的に変わりました。左右でのコーナリングの違和感やトラクション抜けがなくなって楽しくなりましたね。
MR2はリアヘビーですが、それを長所と捉えるのか短所と捉えるのかで、セッティングの方向性が変わってくると思います。自分の場合は長所だと思っています。駆動輪に荷重が掛かることは強力な武器だと思っています。FRの走りを見て、軽快な走りだなー。と思う反面、その程度でリアが破綻するのか?などとも思ってしまいますからね。しかし、当然短所もあって、重い分遠心力もかかるわけで、コーナリング中のオーバーステアにも悩ませれることになります。リアが滑れば踏んでいけませんので、結果的にMRであることが足を引っ張ってしまうことになります。低速コーナーはフロント荷重不足でアンダーステア、高速コーナーはリアヘビーによりオーバーステア。自分の場合はとにかく高速コーナーのオーバーステアが嫌いだったので、リア荷重セッティングになっていきました。フロントなんて軽くてもどうにでもなるわ、と開き直っていました。
軽量化とある程度足を硬めること。高速コーナーでのふらつきを抑えていきます。リアのハイグリップ化。当初は235程度でいいだろうと思っていました。足の具合もあまりよくない状態でしたので、これで十分だと。足回りを変えて走るうちに、まだまだリアのグリップが足りないことに気が付きます。コーナーに思い切って突っ込めない。245でも足りない。255でまぁいい具合。そして265でようやく求めていたものに近くなりました。ターボのパワーがあり、車重もそこそこ。現代の進化したハイグリップタイヤを265の18インチまでサイズアップしてようやくバランスが取れてきた感じです。MR2・NAのサーキットアタッカーも245、255サイズがスタンダードなのも納得できます。
そう思うと、MR2販売当時のタイヤのグリップ力では足りないと言われても「当然だろう」と思わざるを得ません。パワーに足が負けているとかそういう次元ではありません。ベストモータリングでドリキンやガンさん、中谷さんが筑波の最終コーナーでずっとカウンターステアを当てていたのも理解できます。だってリア出ちゃうんだもん。ということでしょう。
パワーウェイトレシオや重量バランスの近い、同時期のポルシェ911が255や265サイズのタイヤを純正装着していた意味も今なら分かる気がします。トラクションを活かすも殺すも結局行き着く先はタイヤのグリップ力です。タイヤが太ければいいと誤解されてしまうのは、真意ではありませんが。
全てはタイヤのグリップを活かすためのサスペンションであり、ボディであり、パワーであり・・。
掛かる荷重に応えられるグリップがあって、初めてミッドシップ或いはRRであることのメリットが活きてくるのだと思います。トラクションマシンとしてはMR2もとい日本車の遥か上を行く911から学ぶものはたくさんある気がします。自分の中ではNSXと並んで、マイMR2を仕上げる上での教材です。知ったところで何をフィードバックできるわけでないのですが^^;
以前も書いたとおりMR2ターボはNSXや80スープラを上回る荷重がリアに掛かります。それなりのグリップを与えてあげなければまともに走らない・・。と言い切ってもいいのかと思います。
これからもセットアップの道は続きます。
Posted at 2014/03/30 23:00:56 | |
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