昨日のニュースは「眞子様のご結婚延期」の話題がトップニュースでしたが、個人的には北陸の豪雪が非常に気になります。
私の実家は福井県福井市。
まさにニュースで連日の猛雪を報道している場所です。
2月7日時点で福井県に入ることができません。
南は原発の町「敦賀」から北方面のJR全線運休、高速道路は閉鎖。
主要幹線道路である国道8号線が断続渋滞で50km移動に10時間掛かるとの報道です。
北は石川県「金沢」から南方面がJR全線運休、高速道路は閉鎖。
こちらも国道8号線の断続渋滞で移動が困難な模様。
(ニュースで1500台立ち往生との報道の場所です)
ちなみに他の主要道路は国道8号線を経由するため、仮に通行できたとしても通れません。
陸の孤島化しています。
実家は国道8号線沿線でJR福井駅から徒歩圏の繁華街のど真ん中ですが、物流が止まっているため食品はスーパーの棚から消えたそうです。
問題は灯油。
昨今のハイブリッド車の普及、人件費の高騰でガソリンスタンドが潰れている状況。
実家近くにスタンドが無い上に、物流が止まっているため販売制限が開始されたところもあるようです。
昭和56年に起きた「56豪雪」。
当時私は通常と違う学区外の中学校に通っていましたが、平時でも片道1時間ほどの通学コース。
朝がた家を出て学校に到着するのがお昼という雪でした。
オヤジは15kmほど離れたゴルフ場に勤めていましたが、朝、家を出てゴルフ場に着いたのが16時とかいう世界。
道路わきの歩道は、除雪後の雪が3mほど積みあがっている状況で4車線道路も2車線分ぐらいしか除雪されなかった記憶があります。
さすがに非常事態宣言が行われて人生で初めて「雪で学校閉鎖」を経験しました。
(それでも閉鎖されたのは3日間だけw)
実家前は当時は除雪車が入らない小さな脇道。
積雪も2m近くになり家の2階から出入りするような状況でした。
さて、北陸の豪雪はこの「56豪雪」、昭和38年の「38豪雪」が有名です。
今回、これらの豪雪を上回る状況という事で尋常ではありません。
実家に電話をしました。
年寄が1人で住んでいるため心配なのですが、電話越しから聞こえる話は「あー、大丈夫、大丈夫」のみ。
食べ物は米があるので1週間ぐらいは大丈夫といい、ガスはプロパンなので大丈夫でしょう。
水道も雪が積もっている間は意外に凍らないので多分大丈夫。
やはり灯油が問題です。
実家には18Lのポリ缶が3本ありますが1週間で無くなる量。
計算では今週末には無くなる計算です。
このまま物流が動かないと今週末に購入できない可能性が出てきました。
実家のエアコンは「冷房」しかできない糞タイプ。
電気ストーブは1機ありますが、あれ暖かくありません。
これらをしのいでも更に重大問題があります。
屋根に積もった「大雪」。
実家は雪国なのに屋根に傾斜がない「平屋根」。
オヤジが当時関東圏で流通していた「軽量鉄骨」の組み立てハウスのデザイン性に惚れ込んで購入したもの。
確かに当時はモダンな感じで他との違いがハッキリとわかる住宅でした。
しかし、雪国仕様になっていないので雪がそのまま屋根に残る平屋根なんですよ。
雪は降り始めより、解け始めた頃が最もヤバイです。
現在、実家の屋根には1.5mぐらいの雪が積もっているそうです。
これ解け始めると解けた水が雪にしみ込むんです。
1立方メートル(1辺が1mの四角柱)あたりの水の重さは1トンです。
車ぐらいの重さになるんです。
屋根の広さは10m×5mぐらいあります。
雪が解けると半分くらいは蒸発や流れ落ちますが、残りは重さとして屋根に残る感じ。
20トン~30トンの重さが屋根に掛かっています。
ボロ家だと屋根が落ちます。
実家は40年モノのボロ家ですが「軽量鉄骨」なのがまだ救い。
ただし部分的に錆が出ていたらヤバイので最悪を想定する必要があるんです。
雪国の男の人はこの「ヤバさ」を感覚で解っていますが女の人は解らないようです。
電話でお袋に説明しても「大丈夫、大丈夫」だけw
解け始めがヤバイと説明しているのに「明日になれば解けて量が減るから大丈夫」と話がかみ合いません。
基本的に「腰高まで積もったら解ける前に雪下ろし」が原則です。
積もった直後より解けて凍った状態が一番やばいです。
現在、雪下ろしのアルバイトを探していますが、こういう状況なので見つかりません。
お袋には「3,4日ほど避難所に行け」とも言いましたが年寄は言う事を聞きません。
福井県には私の弟が住んでいますが、実家まで車で30分ぐらいの距離。
すでに自分の家から動けない状態らしく、実家に向かうのは不可能との連絡がありました。
急きょ、私が実家に帰り雪下ろしをすることを検討中ですが福井県入りが出来ないので困りました。
お金で解決できることも多いのに親のわがままで周りが迷惑する良い例です。
年寄はそういう気配りが出来ません。
年寄は「そういうもの」と割り切る必要があります。
福井県に住んでいる方、屋根の雪の重さには注意ください。
また、車両の中で一酸化炭素中毒で亡くなる方が出てきました。
マフラー周りの雪に注意ください。
雪下ろしの最中に屋根からの落下、雪山と家の間に出来た隙間への落下が危険です。
落下後腰ぐらいまで埋まると動けずに凍死の可能性があります。
2人以上で作業する、笛などを装備する、人通りが少ないなら業者に委託するなど十分な対策が必要です。
道路わきの雪山で隠れている用水路。
雪山の下は用水路の水で空洞になっています。ここに落下して死亡するケースが多いので子供が雪山に登らないように指導しましょう。
歩道は雪山で歩けないため車道を歩くと思いますが、ドライバーからはホワイトアウトしていて歩行者が見えません。
派手な服装を心がけて、夜は出歩かないことが大事です。
住宅の脇を歩くのも危険。ドカンと屋根の雪が滑り落ちてくる可能性があります。
近所に老夫婦が住んでいる場合、声掛けは大事です。
灯油切れで我慢している可能性もありますので「助け合い」精神で。
限界集落化している町内は要注意です。
住宅より先にカーポートが危険。
先月の雪で弟の家のカーポートが倒壊しました。
幸い車は外に出してあったため大丈夫でしたが、福井の様なところで車が潰れると生活できなくなる可能性があります。
可能な限りガソリンは満タン状態を維持、カーポートから外に出しておきましょう。
(ただし、道に停めるのはNG。除雪車が入れなくなるため)
雪による倒壊は意外かもしれませんが火災保険の対象です。
カーポートも対象にしているケースは多く事前に保険を確認しておきましょう。
(昔の保険は損害額が20万円以上じゃないと駄目という変な縛りがある場合があり要注意)
弟のケースは損害額50万円以上だったので火災保険で全額補償される模様。
ちなみに雪による車の被害は車両保険扱いなのでお間違え無く。
1週間で高さ2m近く積もる雪。
久しぶりの非常事態です。
この週末に向けて少しドキドキしてきました。