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蒼with白苺のブログ一覧

2021年02月24日 イイね!

ファイナル変更試算:加速特性ほか

ファイナル変更試算:加速特性ほかみん友さんからのリクエストによる試算です。
S2000(AP1)のファイナルを変更した場合の加速特性について。



まず、計算のベースとした車両情報について。

●AP1 S2000 ベースグレード
エンジン:F20C (2L 直4 NA)
最高出力:184kW(250ps) at 8300rpm
最大トルク:217.7Nm at 7500rpm
変速機:6MT
1速 3.133
2速 2.045
3速 1.481
4速 1.161
5速 0.970
6速 0.810
減速1次 1.160
減速2次(Final) 4.100
タイヤ(後) 245/40R17 直径0.628m
車両重量 1250kg

・タイヤサイズは前後で異なるため、駆動輪(=後輪)で計算。
・トランスミッションから駆動輪までの間に減速が2回ありますが、この減速2次(4.1)を4.3もしくは4.4にすることを検討中とのこと。峠走行を重視、VTECゾーンをもっと活かしたい目的。
(・そういえば、縦置きトランスミッションだと思うのだけど、直結ギアがないのね〜)


●性能曲線(パワートルクカーブ)


トルクピークが7500rpmにあって8000rpm超までは大きく落ち込まないから8300rpmに250psという出力ピークを持ってこられる。
ホンダさん、さすがです。



●ファイナル変更前後で、まずは車速vs.回転数

4.1→4.3



4.1→4.4



S2000の場合、そもそもがかなりローギアードなんですけどね。ファイナル4.1でも。

(同じく6MT、S15シルビア オーテックバージョンとの比較)



許容回転数上限が高いからこそ、ローギアードにできるんですね。
S15オーテックもシルビアの中では高回転型かつローギアードなんですが。



●いよいよ、加速特性出します。
加速度 vs. 車速

ファイナル4.1(純正)と4.3



ファイナル4.1(純正)と4.4



6速MTなので同じ色の線が6本。
同じ色同士は同じセッティングの、左上の線から1速、2速、・・・、6速の特性です。
線の右端が9000rpm。

各ギアの線で右半分の盛り上がっているところがVTECゾーンなので、そこが活かせそうかどうか、車速との兼ね合いで読み取ってもらえればいいと思います(^_^)

もちろん、ファイナルの数値が上がるほど、同じギアでも低速からVTECを活かせるわけなので。


加速度そのものについて
ファイナル4.1でも相当楽しいと思います。が、
4.3以上にすると、2速、3500rpm以上で0.5G使えるんですね。
これ、かなりのもんですよ!

1Gっていうのは重力加速度、つまり物を空中で手放したときに重力で自由落下するときの加速度(9.8m/s^2)ですが、

実際の車の挙動で考えると、
街乗りで信号待ちから青になって発進加速するときが、0.15〜0.2Gくらいの加速。
0.3Gは、一般道ではかなり元気がいい加速です。
0.5Gなら0−100km/hが5.7秒です。

ちなみに、これもあくまで乱暴にまとめた目安ですが、
平地の乾いた舗装路で
FFなら0.45Gでホイールスピン
FRは0.6Gでホイールスピン
くらい。
それ以上はグリップしないので駆動力が逃げて使えない。
加速時に荷重がリアに移動するのでFFは駆動輪の荷重が抜けて不利。
加速に2速0.5Gが使えるのは後輪駆動の特権ですね。

ファイナル4.4だと2速7500rpmくらいで0.6Gにかなり近くなるので、これ以上のローギア化は不要でしょうね。4.4あれば充分かと。
2速フルスロットルでホイールスピンしちゃうと扱いづらくなるし。





それと、峠は必ず勾配があるわけですが、上り勾配での加速度の考え方について。

道路の勾配はよく標識で%で表されたりするけれど、
よくある数値の中では急な、10%の坂を考えてみます。
これは、水平に100m進む間に10m上るor下るということ。

10%勾配というのは、角度に直すとarctan(0.1)=5.71°

重力によって、この坂を上る車にかかる減速方向(斜面に平行な方向)の加速度は、1G × sin(5.71°)=0.099G つまり約0.1G

(角度が小さいうちはsinとtanはほぼ同値。)

10%勾配なら減速方向0.1G

だから、10%の坂を上るときは、加速特性のグラフから0.1Gを引いたのが実際にフルスロットルで出せる加速度。

平地で0.5G出せるギア&車速なら、同じ条件で10%上り坂では0.4G出せることになる。
0.4Gしか出せない車なら0.3Gの加速でしか上れない。
っていう感じ。

(この辺はあんまり面白くないかしら?)


VTECゾーンを活かせる車速はファイナルによってグラフに載せた通りなので、よろしければ参考にしてくださいm(_ _)m


個人的には、S2000がなんでこんなにローギアードなのか分かった気がします(笑)
VTECゾーンの美味しい回転数は高いところだから、ローギアードにしないと実用的な(というか現実的な)車速でVTECを堪能できないわけで。
改めて、これは凄いマシンだぞ、と再認識しました。




S2000がメインの話は、ここまで。




以下は余談だけど、ショッキングな話かも。
特に、私を含めてシルビア乗りにとっては。

読みたくなければスルーしてくださいm(_ _)m




S2000 AP1とS15シルビアを比較してみたんですけどね。。

2L直4で高回転型NAで、6MTで車重も似たようなものとあって。。。




あうーーー

S15オーテックバージョン(200ps)とS2000(250ps)のパワートルクカーブを一緒に描いたら、これなんで、




S15スペックR(ターボ250ps)に応援に来てもらいました(^_^;)


加速特性比較



一応言い訳すると、新車時の車両価格はS2000のほうがS15(スペックR、オーテック)の1.5倍くらいしますので・・・



じゃぁライバルは同価格帯のDC2くらいか?

うーん。(→以前の計算 vs. インテR 98スペック)

ホンダさんは高回転型エンジンに物を言わせてローギアードにして加速力を高められますから・・・

SRはそういうエンジンじゃないからなー。
その中じゃチューンドbyオーテックは7,200で出力ピークと頑張ってるんだけど。

日産で比較的高回転いけるのはRB26くらいだろうか?
(競技用ならFJ24とかあったけど)

あっ、でも、峠含めて日常使いは低〜中回転域ですから・・・


S15オーテック乗ってて思うのは、

高回転まで回るのは気持ちいいので好きだし、7500rpmまで回せるときは回すけど、そうできる場面って実はあまり多くなくて。
峠でも多いのは3500〜5500rpmの中回転域。
S15オーテックはこの辺が実は楽しい。比較的トルクがあるのと、音が好き。って、音という主観が入ってきました(汗)
峠でのコーナリングはやみつきになります(笑)

まぁ、それもありますが、私はS15オーテックLOVEです(*´艸`*)

・・・という強制終了の仕方 爆



以下、特性計算に使った車両データ(参考までに)

●S15 シルビア オーテックバージョン
エンジン:SR20DE (2L 直4 NA)
最高出力:147kW(200ps) at 7200rpm
最大トルク:213.8Nm at 4800rpm
変速機:6MT
1速 3.626
2速 2.200
3速 1.541
4速 1.213
5速 1.000
6速 0.767
Final 4.083
タイヤ 205/55R16 直径0.632m
車両重量 1200kg


●S15 シルビア スペックR
エンジン:SR20DE (2L 直4 ターボ)
最高出力:184kW(250ps) at 6400rpm
最大トルク:274.6Nm at 4800rpm
変速機:6MT
1速 3.626
2速 2.200
3速 1.541
4速 1.213
5速 1.000
6速 0.767
Final 3.692
タイヤ 205/55R16 直径0.632m
車両重量 1240kg




Posted at 2021/02/24 22:00:31 | コメント(8) | トラックバック(0) | 物理 | クルマ
2019年02月21日 イイね!

続・ダブルクラッチとトランスミッションの仕組みについて考えてみた

続・ダブルクラッチとトランスミッションの仕組みについて考えてみた前回のブログ記事(ダブルクラッチの話)の補足と、個人的に理解したことの追記です。
私自身が理解したことを忘れないために書くので、誤りがないことは保証しません。


●今回の内容

・最初に、マニュアルトランスミッションの構造について

・前回書いたダブルクラッチのときのトランスミッションの動作を、図を加えて説明

・ダブルクラッチでない普通のブリッピングのときのトランスミッションの動作について

・ダブルクラッチと普通のブリッピングの実質的な違いから、ダブルクラッチの意味を考察



●マニュアルトランスミッションの構造


↑FR車用の5速MTの概略図。

トランスミッションには、
・クラッチを介してエンジンの回転を受ける「インプットシャフト」
・インプットシャフトと1:1で逆回転する「カウンターシャフト」
・タイヤの回転と連動する「アウトプットシャフト」
の3本がある。

クラッチがつながっていれば、エンジンのクランクシャフトと、インプットシャフト、カウンターシャフトの回転数は同じ。

カウンターシャフトとアウトプットシャフトには、常時かみ合っている4組のギアがある。
(1~3速と、5速。4速はインプットシャフトとアウトプットシャフトを直結するので、ギア(歯車)はない)

カウンターシャフト側のギアは、カウンターシャフトに固定されているので、カウンターシャフトと同じ回転数になる。
アウトプットシャフト側のギアは、シフトノブで選択されたギア以外はアウトプットシャフトと固定されておらず、カウンターシャフト側のギアとかみ合うことで回っている。

各ギアの変速比が、各ギアの下に示した数値の通りとすると(これはS15シルビアのスペックSの例)、例えば3速は変速比が1.308なので、カウンターシャフトが1.308回転するとアウトプットシャフト側のギアが1回転する。
こうしている間、2速も選択されていなければ、カウンターシャフトの1/1.902の回転数で回転しているが、その回転はアウトプットシャフトには伝わらない。

アウトプットシャフトの回転数は、常に「タイヤ回転数×最終減速比」。
当然だが、車が停止していれば、アウトプットシャフトの回転はゼロ。

図中に名前を書き忘れたが、1速と2速の間、3速と4速の間、5速と後退の間にある紫色がスリーブ。シフトノブで選択したギアとアウトプットシャフトを連結する。




↑3速に入れて走行している状態。

スリーブが3速ギアをアウトプットシャフトに固定しているので、
アウトプットシャフトの回転数=3速ギアの回転数。
3速のカウンターシャフト側のギアは、回転数がその1.308倍。

カウンターシャフトの回転数=アウトプットシャフトの回転数×1.308
クラッチがつながっているので、エンジン回転数はカウンターシャフトの回転数と同じ。

エンジン回転数=アウトプットシャフトの回転数×1.308
エンジン回転数=タイヤの回転数×4.083(最終減速比)×1.308(3速の変速比)



●ダブルクラッチを、図を使って考える

3速→2速のシフトダウンの場合。



① 3速に入れたまま、クラッチペダルを踏む(クラッチを切る)

インプットシャフトとカウンターシャフトは、3速ギアを通してアウトプットシャフト→タイヤの回転に同期
(回転数はアウトプットシャフトの1.308倍)




② ギアをニュートラルにする

スリーブがギアから外れ、クラッチも切れているので、インプットシャフトとカウンターシャフトの回転はフリー。(エンジンともタイヤとも同期しない)
インプットシャフトとカウンターシャフトの回転は、放っておけば下がっていき、やがて止まる。




③ クラッチペダルを離す(クラッチをつなぐ)

インプットシャフトとカウンターシャフトの回転はエンジンの回転と同期




④ アクセルをあおる

アクセルでエンジンの回転を上げることで、同期しているインプットシャフトとカウンターシャフトの回転も上げる。3速ではエンジン、インプットシャフト、カウンターシャフトがアウトプットシャフトの1.308倍の回転数だったが、2速にシフトダウンする場合は、これをアウトプットシャフトの1.902倍、つまり、これまでのエンジン回転数の1.902/1.308 = 1.45倍まで上げる必要がある。
(実際にはシフトダウン完了までの時間で落ちる回転を見越して、1.45倍+αの回転数までアクセルをあおっておく必要がある)




⑤ クラッチペダルを踏む(クラッチを切る)

2速にギアを入れるために再度クラッチを切る。インプットシャフトとカウンターシャフトの回転は再びフリー(エンジンともタイヤとも同期しない)になるが、④でアクセルをあおっているので、アウトプットシャフトの回転数の1.902倍に近い回転数になっている。




⑥ ギアを2速に入れる

1速と2速の間のスリーブが2速側に動き、2速ギアをアウトプットシャフトに固定。④でカウンターシャフトの回転をアウトプットシャフトの回転の1.902倍程度にしてあるので、スリーブが固定する直前の2速ギアとアウトプットシャフトの回転はほぼ同一になっている。→シンクロがなくてもギアが入る。




⑦ クラッチペダルを離す(クラッチをつなぐ)

エンジン、各シャフトからタイヤまで同期してシフトダウン完了。



ここまでが、ダブルクラッチについて前回の補足。

単に仕組みの説明をしただけではダブルクラッチの意義がわかりづらいので、通常のブリッピングと比較してみます。



●普通のブリッピングの場合のトランスミッションの動作

これも、3速→2速のシフトダウンで説明



① 3速に入れたまま、クラッチペダルを踏む(クラッチを切る)

インプットシャフトとカウンターシャフトは、3速ギアを通してアウトプットシャフト→タイヤの回転に同期
(回転数はアウトプットシャフトの1.308倍)




② ギアをニュートラルにする

スリーブがギアから外れ、クラッチも切れているので、インプットシャフトとカウンターシャフトの回転はフリー。(エンジンともタイヤとも同期しない)
インプットシャフトとカウンターシャフトの回転は、放っておけば下がっていき、やがて止まる。




③ アクセルをあおる

エンジンの回転は上がるが、スリーブがギアを固定せず、クラッチも切れているので、インプットシャフトとカウンターシャフトの回転は上がらない。(フリーなので、むしろ下がる一方)






④ ギアを2速に入れる

2速ギアは回転が落ちてきているインプットシャフトとカウンターシャフトと同期しているので、スリーブが2速ギアをアウトプットシャフトに固定するとき、アウトプットシャフトとの回転差があり、シンクロがなければギアが入らない。
シンクロが働いて2速ギアに入れば、インプットシャフトとカウンターシャフトはアウトプットシャフトの1.902倍の回転数になる。




⑤ クラッチをつなぐ

アウトプットシャフトの1.902倍の回転数になったインプットシャフトとカウンターシャフトが、③で回転数を上げたエンジンの回転とほぼ同じ回転数になっているので、変速ショックを感じることなくクラッチをつなぐことができる。→シフトダウン完了。




●ダブルクラッチと普通のブリッピングの違い、ダブルクラッチの意味の考察

仕組み的に重要な違いは、ニュートラルにしてアクセルをあおるとき、インプットシャフトとカウンターシャフトがエンジンの回転と同期しているかどうか。

ダブルクラッチの場合:
クラッチをつないでいるので、アクセルをあおると、エンジンを通してインプットシャフトとカウンターシャフトの回転を上げることができる。→カウンターシャフトがシフトダウン後の回転数に備えられる。

普通のブリッピングの場合:
クラッチを切っているので、アクセルをあおっても、インプットシャフトとカウンターシャフトの回転には無関係。むしろ、インプットシャフトとカウンターシャフトの回転はフリーなので、下がっていく。
どう考えても、シフトダウン後のギアを通してアウトプットシャフトと同期できる回転数にはない


ということで、適切な回転数にブリッピングすると変速ショックもなくシフトダウンできるが、実際はインプットシャフトとカウンターシャフトの回転数は制御できず、シンクロに完全に頼っていると言える。

それでも、ここ20年?30年?くらいの車はシンクロが優秀なので、ブリッピングでショックなしのシフトダウンができると、トランスミッションに優しい運転ができていると錯覚してしまう。

シンクロを労わるならダブルクラッチをすべきなのは、現代の車でも変わらない

ただし、ダブルクラッチはやはり高度なテクニックが必要であるし、シンクロがきちんと仕事をしている車ではインプットシャフトとカウンターシャフトの回転を運転者が感じることはできないので、ダブルクラッチの効果を感じられないので、無理に習得しなくても良い技術であると思う。
(やり方を知っておけば、ギアが入りにくいとき等に応用できるかもしれないけど)

私自身、実際にダブルクラッチができるわけではなく、単に仕組みから見て言っているだけです。



●おまけ

このようにトランスミッションの動作が分かってくると、信号待ち等で
・クラッチを切って1速に入れておく
のと
・クラッチはつないだままニュートラルにしておく
のは、
実際は差があることがわかる。

後者はカウンターシャフトはアイドル回転数で回っているので、クラッチを切ってすぐ1速に入れるのにシンクロを働かせる必要がある。
車が停止していて1速に入りにくいと感じたら、クラッチを切って、カウンターシャフトの回転がゼロ(アウトプットシャフトと同じ)になるまで待てば良いことがわかる。

ちなみにmyフィットはアイドリングストップ機能がついていて、
停止→ギアをニュートラル→クラッチペダルを離す(クラッチをつなぐ)と、アイドリングが止まる。
エンジンの回転が止まるので、インプットシャフトの回転も止まる。
クラッチを切るとアイドリングが復活するが、クラッチが切れているのでインプットシャフトは回転しない→1速に入れやすい。
理にかなった動作であると思う。


●おまけ2

本当はS15オーテック(もしくはスペックR)の6速MTで説明したかったけど、5速直結の6速MTの構造が分からなかったので、今回は5速MTで説明しました。

4速直結の場合は、シフトパターンで4速は後ろ側にある→スリーブは前に移動させれば良いので、そのまま直結部分を掴めるけど、

5速直結の場合は、シフトパターンで5速は前側→そのままではスリーブが後ろに移動するので、ミッションの前側にある直結部分を掴めない。

何らかの前後反転機構があるものと思いますが、まだ把握できておらず。。。

Posted at 2019/02/21 17:30:20 | コメント(9) | トラックバック(0) | 物理 | クルマ
2019年02月19日 イイね!

ダブルクラッチとトランスミッションの仕組みについて考えてみた

ダブルクラッチとトランスミッションの仕組みについて考えてみた先日のブログのコメントでダブルクラッチの話が出たので、トランスミッションの構造と絡めて理解しようと試みました。

この記事では、理解したことと、疑問点を書きます。

詳しい方、ぜひ教えてくださいm(__)m



●前提その1

ダブルクラッチの目的は、
「シンクロに頼らず回転合わせをしてシフトダウンすること」
ですよね?



●前提その2

これから書くのは、一応、FR用の縦置きミッションの構造を前提にしています。
(インプットシャフト、カウンターシャフト、アウトプットシャフトの3つがある)

えっ、FF乗りのくせにって?(笑)

別にFFのミッションで話をしてもいいけど~
検索してもあまり出てこないし、
ミッションの構造説明の多くはFR用を例にしていることが多いので。

FF用の横置きミッションの場合は、役割的に
インプットシャフトがFRのインプットシャフトとカウンターシャフト
カウンターシャフトがFRのアウトプットシャフト
に相当するので、読み替えてください(笑)
(FFはアウトプットシャフトはありません)



●ダブルクラッチの操作

3速から2速のシフトダウンの場合、

①ギアが3速の状態でクラッチペダルを踏む
②ギアをニュートラルにする
③クラッチペダルを離す
④アクセルをあおる
⑤クラッチペダルを踏む
⑥ギアを2速に入れる
⑦クラッチペダルを離す



●各操作段階でクルマに何が起こっているのか考えます。


①クラッチペダルを踏む(クラッチを切る)
→ギアが3速に入ったままなので、インプットシャフト、カウンターシャフトはタイヤ側の回転に同調


②ニュートラルにする
→スリーブがギアから外れ、クラッチも切れているので、インプットシャフトとカウンターシャフトの回転はフリー(エンジンともタイヤとも同調しない)


③クラッチペダルを離す(クラッチをつなぐ)
→インプットシャフトとカウンターシャフトはエンジン側の回転に同調


④アクセルをあおる
→インプットシャフトとカウンターシャフトはエンジンに連動して回転数が上がる


⑤クラッチペダルを踏む(クラッチを切る)
→インプットシャフトとカウンターシャフトの回転はフリー(④をやったばかりなら、②よりは高い回転数)


⑥ギアを2速に入れる
→スリーブがアウトプットシャフトと2速ギアを同調させるので、インプットシャフトとカウンターシャフトの回転は、2速ギアを通じてアウトプットシャフト、タイヤと同調


⑦クラッチペダルを離す(クラッチをつなぐ)
→エンジン、各シャフトからタイヤまで同調してシフトダウン完了!


④~⑥素早くやるのが肝なんでしょうね?

ここまで、私の理解、合ってるでしょうか?



●疑問点

⑥→⑦の間にエンジンの回転が落ちちゃう気がするのですが、
⑦でクラッチをつなぐとき、変速ショックは出ないのでしょうか?

そこはクラッチ吸収してくれるからいいのでしょうか?

ギアのほうはシンクロがなければ回転合わせないとギアの歯が欠けちゃうけど。



●余談

普段のmyフィットの運転では、
4速→3速はブリッピング
3速→2速はH&T
が基本ですが、

4→3でブリッピングの代わりにダブルクラッチ練習してみようと思います(安全な場面で) 笑

さすがに3→2でダブルクラッチやる勇気ナシ(;^_^A

フルシンクロなので自己満足ですけどね(*^^*)


Posted at 2019/02/19 19:56:54 | コメント(7) | トラックバック(0) | 物理 | クルマ
2018年12月12日 イイね!

L13Bのエンジン音

ちょっと変わった話かな。

myフィットの搭載エンジン、L13Bの高回転での音の話です。

同じホンダのL型エンジンでも、1.5LのL15Bと違って1.3LのL13Bは搭載車種がフィットしかないので、なかなか注目する人がいないと思います。


L13Bはi-VTECが入っていて、回転数や負荷によって広開角カムと狭開角カムが切り替わるからか、4000rpmくらいから明らかに音が変わります。


この前高速道路で運転していたとき改めて思ったけど、4000rpmくらいからエンジンの音が澄んできます。
(あくまでも、低回転と比べての話)

低回転だとわりと普通の音だし排気音のほうが目立つのですが、4000rpmくらいから綺麗なエンジン音の音階が出る。

4000rpmでレの音から始まって、4500rpmくらいでミの音、・・・と上がっていき、最高出力の出る6000rpmではラの音。

(一応、私の絶対音感のレベルを言うと、誤差は±半音の範囲には入るレベルです。
例えば何のヒントもなく「ソ」の音を聞かされたら、大抵はソと正解するけどたまにファ#かソ#と間違えるくらい。ソをファやラとは聞き間違えない)


ここで、音程と周波数の関係は、音程が1オクターブ上がると周波数は2倍。

1オクターブの中には半音階が12個あるので、

半音上がる=周波数は2の(1/12)乗 倍になる、
つまり、
半音上がる=周波数は1.05946倍になる。



ここで、4000rpmのときに「レ」と判定したのが正確だとすると、
(括弧内が私が聴いてその音程と判定した回転数)

4000rpm レ 147Hz (4000rpm)
4490rpm ミ 165Hz (4500rpm)
5040rpm ファ# 185Hz (5000rpm)
5350rpm ソ 196Hz
6000rpm ラ 220Hz (6000rpm)
6350rpm ラ#233Hz
6730rpm シ 247Hz


ということで、だいたい合ってるのね。

レッドゾーンは6500rpmからなので、私の絶対音感の誤差を考慮すると、ラの音でシフトアップしておけばレブらずに済むわけです♪


ところで6000rpm、つまり1分間で6000回転というのは1秒間で100回転=100Hzですが、
6000rpmの音は約220Hz。
単純な整数倍高調波ではないのは、気筒の構造などによる共鳴の周波数とか関係するのかな?


ちなみに低回転も、高回転ほどいい音ではないにしても、音程はあります。

2000rpmは4000rpmの半分なので、4000rpmより1オクターブ下のレの音、
3000rpmは6000rpmの半分なので、6000rpmより1オクターブ下のラの音。

つまり、2000rpm縛りをしたければ低いレの音で、
3000rpm縛りをしたければ低いラの音で
シフトアップすればいいと分かります。

すると、タコメーターを見ることが減る。

これもMTを通したエンジンとの付き合い方のひとつかな。


あ、単純に自分の興味で書いたので、結論という結論はないんですが(笑)


勝手に1人で面白いな、と思った自己満足でした。

一度、オシロスコープか何かで検証してみたい(笑)



Posted at 2018/12/12 20:32:15 | コメント(4) | トラックバック(0) | 物理 | クルマ
2018年10月21日 イイね!

myフィットの吸気系共鳴音の謎

以前のブログにも書いた、myフィットの吸気系の共鳴音の件。

エンジンを3800rpm以上回すとエンジンルームから「フ、フ、フ、フ、」という音が聞こえるので、ディーラーで見てもらったら、音がするだけで特に問題ないということでした。(ここまでは先月書いた内容)

2週間前(つまり今月前半)に運転したときも、3800rpm以上では「フ、フ、フ、」と音がしていた。

でも、今日高速道路で運転していたときは、3800rpm以上(4000rpmとか)でこの音が聞こえず。
5000rpmくらいだと、これまで聞こえなかった音が、同じ場所から聞こえてきた。
これまでの共鳴音より1オクターブ近く高くて、「フフフフ」とも「シュシュシュシュ」とも聞き取れる速い音。

何だろう、これ?



これまでと明らかに違うのは、気温。

以前は25℃前後はあったけど、今日は15℃くらい。

気温で共鳴が変わるの?



調べると、気温で空気中の音速が変わるので、同じ気柱内の空気振動の周波数(音の高さ)も変わるという話がある。

高校物理でやった、
v = f * λ
(vは音速、fは周波数、λは波長)

波長は気柱の長さで決まるから、ここではmyフィットの吸気系の構造に変化がないのでλは一定。

音速v [m/s]は、気温が高いほうが速い。
気温をT [℃]とすると
v = 331.5 + 0.61 * T
15℃なら340.65m/s
25℃なら346.75m/s

すると、f (周波数、つまり音の高さ)は、λが一定なのでvが速いほうが大きくなる。

25℃のほうが高い音が出ないといけない。

なのに、実際は15℃のときのほうが高い音が出ているのはなぜ??

(ちなみに仮に上記の計算通りに音の高さが変化したとしても、周波数にして約1.8%。音楽で言う半音上がるのは周波数の比率で約5.9%増だから、周波数1.8%の違いなんて、余程の絶対音感の持ち主でなければ気づきません)


っていうことは、気柱の振動の話は適用できない。

ここまで計算しといて、今更ですが。。。



ってことは、

前提条件が何か違う?

と考えると、

気柱の振動の話は気柱自体は移動しないけど、myフィットは数十km/h~100km/hで移動しているということが関係?

波動の話だけでなくて、流体力学やんなきゃダメかな~。

流体力学、苦手だけど。

でも好きな車の仕組みに関わることだから、勉強し直してみるかなぁ。。

とにかくmyフィットの共鳴音は確かな原因は不明です(^_^;)


Posted at 2018/10/21 00:13:55 | コメント(2) | トラックバック(0) | 物理 | クルマ

プロフィール

蒼(あお)と申します。 MTがマイカー選びの最優先事項。 現在、マイカーはシルビア(6MT)とフィット(5MT)の2台体制です。(夫の車を除く。) ...
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S15 シルビア 構造変更(持込み車検) 
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2025/05/09 21:57:12

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