• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2009年01月30日

ロータリーエンジンの中身を観察

ロータリーエンジンの中身を観察 ガレージの中から以前にバラしたFDのエンジンの一部が出てきました。
サイドハウジングやエキセントリックシャフトは廃棄してしまいましたがローターハウジングとローターは飾っておこうと保管していました。
ちょっと見てみましょう・・^^;






      

お馴染みの焼きオニギリ(笑)ことローターです、意外と重くて?5Kg位あるでしょうか。
これがローターハウジングの中をグルグル回転するわけですね。

      

ローターを裏返すと、このように穴がありローター内部に空洞があります。
エキセントリックシャフトにあるオイルジェットという穴からオイルが噴出してこの穴からローター内にオイルが入りローターを冷却するようになっています。

      

これがロータリーエンジンにとって重要なアペックスシール、レシプロエンジンでいえばコンプレッションリングに相当します。

      

アペックスシールは年式で種類が多数ありますがこのエンジンは3型のFDのエンジンでアペックスシールはこのように3分割になっていて気密性の高いものです。

      

ローターの頂上にある丸い物がコーナーシール、その両側の細長い物がサイドシールで縦溝の部分にアペックシールが入るわけですね^^;

      

ローターハウジングを見てみましょう、2つの穴はプラグホール(連通孔といいます)ですが左側の穴(T側)はとても小さいですね、これはT側の穴をアペックスシールが通過する際に燃焼ガスがこの穴から吸入工程中の作動室へ吹き抜けるのを防止するために穴の大きさを小さくしています。

      

これは圧縮上死点の位置ですね。

      

リープス5のロータリーエンジンは排気ガス対策として低中速回転の時はT側を失火させてL側だけの点火にしています。
ロータリーエンジンは画像のように圧縮上死点の状態の時はS/V比(燃焼室の表面積と燃焼室の容積の比率)が大きいのでこの状態で点火すると燃焼室表面に形成される消炎層によって未燃焼成分(HC)が増えてしまいます。
S/V比が大きいと前述のようにHCの排出量が多くなるので昔のアイドルHC特殊エンジンの認定要件の一つにもなっています。

      

そこでL側のみの点火にして燃焼を遅れさせてローターが移動して燃焼室の容積が増えS/V比が小さくなったところで燃焼させる事でHCの発生を抑え、尚且つ燃焼遅れによる排気ガス温度の上昇でサーマルリアクターの反応性を向上させるというものです、当時の排気ガス対策の苦心ぶりが窺えますね^^;リープス5Eではサーマルリアクターの改良と構造の簡略化でT側の失火制御は廃止され常時点火となっています。


      

こうして見ると本当にコンパクトなエンジンですね、補機類を外した状態だとミカン箱くらいでしょうか?(笑)このコンパクトさがRX-7のように低いノーズやフロントミッドシップならでは回頭性の良さを実現出来たわけですね(^^)












ブログ一覧 | 日記
Posted at 2009/01/30 23:53:55

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

デカ過ぎるのも問題・・
一生バイエルンさん

【今週末開催のイベント情報】6月8 ...
VALENTIさん

リア・クォーター・ウィンドゥ
THE TALLさん

初夏の玄関花棚つくり(2)
IS正くんさん

祝・みんカラ歴9年!
s-k-m-tさん

今日も暑い中!徘徊に😅
S4アンクルさん

この記事へのコメント

2009年1月31日 4:40
勉強になります☆

しかしあらためて見ると不思議な形してますよね~(笑)

造ってるのが今マツダだけって言うのが残念ですよね?


コメントへの返答
2009年1月31日 18:49
40年以上前の鋳造技術でよくこれだけの物が作れたな~と感心します(画像は新しい?FDのエンジンですが・・笑)

工作機械部門を持つマツダだから出来たんでしょうね(^^)
2009年1月31日 9:08
↑ 同じく大変勉強になります。

昔、S10シルビアにロータリーエンジン搭載の話がありましたが、
ロータリー積んでいたら評価は変わっていたかも・・・
コメントへの返答
2009年1月31日 19:03
確かにS10シルビアにロータリーが搭載される予定でしたよね。

日産のロータリーは性能等の詳細は不明ですがレース用ロータリーと同じペリフェラルポート方式だったようで走行テストの段階までいったようですがオイルショックで世に送り出される事無く消えてしまったのは残念な事ですね。

同時期にアメリカのGMもロータリー搭載車を出す予定でしたがこちらは排気ガス規制のクリアが難しくてGMは開発を断念してしまいました。

S10シルビアがロータリーだったら確かに評価も変わっていたでしょうね、そうなれば面白い車がもっと世に送り出されたと思いますが排気ガス規制にオイルショックとロータリーエンジンは時代に翻弄されたエンジンと言えますね。
2009年1月31日 22:13
日産のロータリーの記事が載ってるドライバー誌が私の家に子供の頃からあって、『走ったニッサンロータリー』と題してロータリーを載せたサニークーペが出てまして取材人を呼んで実際に試乗をさせてます。

もう出せる段階にまで完成してたわけですが、この記事は排ガス規制が始まる頃で、後の課題は排ガスをどう処理するか?と記事に書いてますので、ロータリー搭載がダメになったのはオイルショックの影響とゆうよりは排ガス処理のあたりではないかと想像したりしますね?

ニッサンロータリーが販売されなかったのはとても残念な歴史ですね。
コメントへの返答
2009年1月31日 23:48
なるほど~排気ガス規制が日産ロータリーの誕生を阻んだ可能性の方が高いのかも知れませんね。

日産がNSUバンケルから特許を買ったのが70年ですがマツダはその頃すでに対米輸出に対応してサーマルリアクターを完成させていましたから後発である日産はマツダの周辺特許への抵触を避けて排気ガス規制をクリアするのが難しかった可能性はありますね。

日産がロータリーを販売すればトヨタもロータリーを出したかも知れませんし、そうなればロータリーはもっと普及したと思います、そう思うと残念ですね。


プロフィール

「初始動 http://cvw.jp/b/293527/48382128/
何シテル?   04/20 16:59
はじめまして、CD23Cと申します。 子供の頃から車が大好きで現在はコスモAPを所有しております。 車バカな私ですが宜しくお願いします。
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/6 >>

1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     

ブログカテゴリー

愛車一覧

トヨタ マークII トヨタ マークII
普段乗り用です。 平成9年式で走行距離は現在55万kmですが調子は非常に良く不具合個所は ...
マツダ コスモ マツダ コスモ
1976年式コスモAPリミテッド13Bロータリーエンジン車です。 現在の走行距離は2万k ...
マツダ コスモ マツダ コスモ
76年式コスモAPリミテッドです。 現在の走行距離は実走12万Kmでボディーは部分的に補 ...
マツダ コスモ マツダ コスモ
現在所有している77年式コスモAPリミテッドです。 子供の頃に近所にあったコスモAPに ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation