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イイね!
2015年10月29日

実験してみました

実験してみました ちょっと実験をしてみました、コスモマニアでないと分からないネタで恐縮ですが・・^^;

お友達のX208さんがDCバルブについて色々と試みておられましたので私もDCバルブに関する実験をしてみました。

DC(デセラレーションコントロール)バルブとは簡単に言えば減速時の運転性の確保と有害排出ガスの低減対策装置で、本体の中にAAV(アンチアフターバーンバルブ)とCst.V(コースチングバルブ)という2つのバルブがあります、これらを一つのボディ内に収めたものをDCバルブと称しています。

減速時の運転性の確保と有害排出ガスの低減対策とはどういう事かと言うと・・まず減速した瞬間・・つまりアクセルを全閉にした時は当然ながらスロットルバルブも全閉になるわけですが、その瞬間に吸気管(インテークマニホールド)内の負圧が急激に上昇して吸気管内壁に付着している液膜状の燃料が一気に蒸発して気化する事で混合気が過濃になって失火するため、排出された未燃焼の燃料が排気管内の熱で着火して「バン!」という爆発音を伴うアフターバーンという現象が起こります。

それを防止するためにAAVというバルブが開いてエアを吸気管に供給する事で混合気の過濃を防ぎ、不快なアフターバーンを起こさないようにしています、これが運転性の確保ですね。

更に減速が続くとスロットルバルブは閉じているためキャブレターのアイドルポートからの燃料供給になりますが、これだけだと回転数に対して燃料が少ない上に減速時は吸気管内の負圧が高いためにオーバーラップ時に排気ガスが吸入側に戻される事で排気ガスによる希釈により空燃比がリーン(薄い)になって、やはり失火を起こしてアフターバーンやCO、HCの排出量の増大の原因になるので、その対策としてCst.V(コースチングバルブ)と更にキャブレターに装着されているコースチングリッチャーという燃料を供給するソレノイドバルブが有害排出ガスの低減対策装置となります。

先述のように減速時は残留排気ガスによる混合気の希釈が失火の要因なのですが、吸気管負圧が高くなると残留排気ガスの量が増えるためスロットルバルブを閉じている減速時は吸気管負圧が高くなりますからコースチングリッチャーというソレノイドバルブが作動して燃料を供給する事で混合気を濃くし、Cst.Vでエアを供給し尚且つ吸気管負圧を下げる事にも寄与しますから減速時でも安定した燃焼を行う事で減速時のCO、HCの排出量の増大を防止するものです。

ロータリー車のキャブレターには排気ガス規制前のノンAP車でもコースチングリッチャが装着されていますが、これはコスモのREAPSのコースチングリッチャとはちょっと意味合いが違っていて、減速した瞬間にエア供給は行わずコースチングリッチャだけによる過濃混合気にする事で排気管内でも着火しないほどHCを多く排出させて可燃状態にならないようにする事でアフターバーンを防止するものでREAPSのAAVとは全く逆の考え方ですね、ノンAP車はサーマルリアクターが付いていませんからREAPSとは異なる発想になっているわけですね。

では実験をしてみます、ちなみに何の実験かというとCst.Vを作動させないで走行すると、どうなるかというものです。

X208さんがDCバルブで海外仕様と同じくCst.Vを作動させないようにして走行したらどうなるかという実験をされていますのでMTの私のコスモでも実験をしてみようと思ったのです、もしCst.Vのソレノイドが故障して、どうしても部品が手に入らないとして(実際に新品で入手は出来ないんですが)Cst.Vを作動させないようにせざるを得なくなったとしたら、Cst.Vを作動させること無く走行出来る事が分かれば今後の維持のデータになりますからね(^^)

白コスモに乗るのは広島から帰ってきて以来です、漏れていたパワステのホースはとりあえず赤コスモのホースを外して付け替えました^^;


まず準備としてバキュームゲージを取り付けました、実験が終わったら外すのでガムテープで固定^^;


では実験してみます、まずはCst.Vを生かした状態で下り勾配で時速60km/h3速でアクセル全閉、エンジン回転数2500回転という条件での吸気管負圧です、当然ですが減速中はアフターバーンもなく走行上で何の問題もありません。


次にCst.Vを作動させないようにしてみます、コントロールユニットG端子からの配線を抜いてオルタネータB端子から電源を取ってCst.Vのソレノイドに接続します、これでソレノイドはエンジン回転数に関係なく常にONなのでCst.Vは減速瞬間にAAVと一緒に開きますが、すぐにバランスホールの作用で閉じて後は減速中でも開きません。


では同じ条件で実験してみます、Cst.Vが開かないので吸気管負圧は高くなっています、これだけ吸気管負圧が高ければ残留排気ガスによる燃焼への影響が出そうな気もしますがフィーリングは全く変化は無くアフターバーンも出ません。


ではコースチングリッチャーを作動しないように配線を抜いてみたらどうなるか・・何とこちらもフィーリングには全く変化はありませんでした、まぁ排気ガスの有害成分は増えているかも知れませんが運転している分には全く変化は感じられませんでした、外気温や湿度等で結果が変わる可能性もあるので何とも言えませんが今回の実験ではフィーリング上では何の変化も感じられませんでした、こういう事は机上でいくら考えても実験してみないと分からないので面白いです・・といってもコスモマニアにしか分かりませんね^^;
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2015/10/30 00:31:04

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この記事へのコメント

2015年10月30日 22:55
お疲れ様です!ありがとうございます!

これは面白い結果になりましたね!
コースチングバルブやコースチングリッチャは排ガス浄化にはかなり作用してるんでしょうけど?それはドライブフィーリングにはあまり関係ないって事ですよね?MT車も!

コースチングバルブソレノイド不良や、コントロールユニット不良でソレノイドが作動せずエア漏れによるアイドル不良が起きた時は、DCバルブにつながるエアの配管を潰して…っと言う修理ではなく。ソレノイドを常時閉にする修理方法がアフターファイヤも無くアイドル不良を直す事ができる良い方法になる訳ですね!!

私はコースチングバルブソレノイドに電源をとるのをバッテリーから引っ張ってとか考えてましたがオルタネーターのB端子?から取れるなら配線も短く見た目もわからなくできるのでイイですね!これはエンジンきったら電源供給も切れるんでしょうか??

これでREAPS-5のアイドル不良 がまたひとつ怖くなくなってきましたねf^_^;)
コメントへの返答
2015年10月31日 20:08
X208さんの走行実験が興味深くて私も実験したかったんですが天気の悪い日が続いて、なかなかコスモに乗る事が出来ず、路面が乾いた隙にようやく、ちょっとだけ乗る事が出来ました、夜の撮影だったのでストロボの光が乱反射してバキュームゲージの画像を撮影するのがちょっと大変でした^^;

さて実験の結果ですが、面白い事になりましたね、MTでもAT同様に走行フィーリングに全く変化はありませんでした、まぁ排気ガスの有害成分の排出量は増えてしまうかもですが走行には支障がないようですね、ただ外気温やエンジンのコンデイション等、条件によっては違いが出る可能性もあるので一概には言えませんが大きく走行フィーリングを損なう事はなさそうですね、こういった事は実験してみないと分からないので貴重なデータになりますね(^^)

実験の際のソレノイドへの電源はオルタネータのB端子が近いのでそこから取りましたが、B端子はエンジンを止めればオルタネータの出力は出ませんがバッテリーのプラスが直に繋がっているのでIGキーがオフでもB端子に繋ぐと電源が入ってしまうんですよ・・見た目はスマートに出来るんですけどね^^;

こうしてデータを積み重ねていけばREAPSも怖くない?(笑)

2015年10月31日 1:14
こんばんは。

DCバルブの説明が分かりやすくていいですね。

また実験も面白いですね!
不具合確認の実験でもフィーリングが変わらないんですね!?
やはり排気ガス的には良くないんでしょうね?

色々考えてたらWVの不正ソフトの件が頭をよぎりました(笑)

当時の排気ガス規制の対策にエンジニアの方々は大変な苦労を
されたんでしょうね・・・・

40年前、2年落ちの中古(S49年式)のサバンナAP-GT 5速での
加速の悪さやカーバッキングやアフターバーンの酷かったことが
思い出されます。
3年程のあいだにかなり改善されたんですね!



コメントへの返答
2015年10月31日 21:48
DCバルブは一見すると何の役目をするのか分からない得体の知れないアルミの塊?といった風情ですが(笑)不調になればエンジンの調子に大きく影響を及ぼすので構造の理解が大切ですからちょっと細かく書いてみました。

今回の実験は確かに排気ガスの面では良くないでしょうね、HCの排出量が多いロータリーエンジンにとって当時は最適の排気ガス浄化システムだったサーマルリアクターですが、そのサーマルリアクターの性能を引き出すための装置の機能を殺すわけですから^^;

REAPSを理解するために色々な事を勉強していますが、その都度思うのは排気ガス規制が始まった頃の技術的な苦労の大変さですね。

更に排気ガス規制に加えてロータリーエンジンは燃費改善も急務でしたから当時のエンジニアの方々は、さぞかし苦労をされた事でしょうね、複雑なREAPSのシステムがその苦労を物語っていますね。

REAPSは何度も改良されて年式によって中身が違いますが、試行錯誤の連続だったのかも知れませんね。

私の白コスモはREAPS-5ですが、そこから更にREAPS-5E、REAPS53年規制、そして希薄燃焼型へと、短期間に改良されていきました、その開発スピードは凄いですよね、しかもその頃はロータリーエンジンが市販されてまだ10年ちょっとですから、まだ歴史の浅いエンジンだったにも関わらず様々な難題をクリアしていった事は大変素晴らしいですね!

2015年10月31日 8:02
おはよう御座います。

其方は雪が降った様ですね、これからはドライブ出来ない分CD23Cさんのこの手の話が楽しみです

私の持っている車に当てはまる事なので、とても勉強に成って助かります、私だけでは無く全国のAP車乗りの為に、どんどん発信して下さいね。

此方はまだ雪は降りませんので、今年最後のプチミーテングしませんか、何時でも大歓迎ですよ。

今年は広島のイベント参加もしましたし、楽しい年でしたね。
コメントへの返答
2015年10月31日 22:15
こんばんは(^^)

こちらは先週の日曜日にちょっと積もりましたね、今はなくなってますがこれからの季節は憂鬱ですね^^;

そういえばロータリーヤマさんはノンAP、REAPS、希薄燃焼型、電子制御インジェクションと、あらゆるロータリー車を所有してますからね(笑)これからも頑張って構造の勉強に努めます。

プチミーティングいいですね!根雪になる前にやりたいですね、広島に行った時の思い出話で盛り上がりましょう(^^)




プロフィール

「初始動 http://cvw.jp/b/293527/48382128/
何シテル?   04/20 16:59
はじめまして、CD23Cと申します。 子供の頃から車が大好きで現在はコスモAPを所有しております。 車バカな私ですが宜しくお願いします。
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