
赤コスモのエンジンOHで分解して発覚したローターハウジングのメッキ剥離・・白煙が酷かったもののエンジンの調子は良く、厳寒期の始動性も良好だったので、まさかハウジングにダメージがあるとは思っていなかったので、まさかのメッキ剥離は予想外の事でした。
新品のハウジングがあれば交換すれば済む事ですが既にハウジングが生産中止になっている事は知っていましたからメッキ剥離を発見した時はショックでしたね(^^;)
メーカーから新品ハウジングが出ない以上は中古良品、デッドストック品、流用品のいずれかを見付けるか、エンジン自体をFDやRX-8といった新しい13Bに載せ替える事になりますが、それは簡単な事ではないですし私としては出来るだけオリジナルを維持したいので何とかローターハウジングを見付けたいところです。
中古良品やデッドストック品は何処かにあるのかも知れませんが、それを探す術がありませんし必ず出て来るという保証もありません。
そこで流用品を考えますが旧式の13Bは新しいタイプの13Bとは全然別物なので部品の互換性は殆どありません。
う~ん、どうしたものか・・。
そこで色々と手を尽くしまして何とか流用が出来そうなハウジングを入手する事が出来ました、ただ詳細は良く分かりませんので何用といった事はここでは書きませんがREAPS用ではないのでポン付けというわけにはいかず、多少の加工が必要になります。

では入手したハウジングを見ていきます。

コスモのハウジングと比較・・インマニの水穴が塞がっているのと排気ポート下の二次エアー用の穴がありませんね。

二次エアーの穴はこれです。

反対側にもあります、このハウジングではインタメから二次エアーが供給されるようです、熱交換器が付く前のREAPS-4以前の古いタイプと同じですね、なのでこのハウジングは前後ローターの区別はなくどちらでも使用出来るものです。

加工は、ここに穴をあけて水路に貫通させ、Oリング用の溝を掘る事になります。

二次エアーの穴は本来の位置に穴を開ければ・・。

ちょうどエアーの供給穴の辺りに貫通しそうです、ただしREAPS用では穴からの二次エアーはノズルで直接排気ポート付近に噴射されますが、これだと二次エアーはハウジングの左右の穴に分かれて流入して噴射される事になるので排気ポートへの噴射圧力は下がるのでは・・その代わりREAPSのノズル1か所の噴出と違って二か所の穴からエアーは噴出されますが、果たして上手く排気ガスの酸化反応が行われるかどうか・・。

プラグです、これはコスモのハウジングに旧タイプのB7EMのプラグを装着した状態。

これは入手したハウジングに旧タイプのプラフを装着した状態、プラグは入るんですが周囲の穴が狭くてプラグレンチが入りませんので締め付けが出来ません。

これはFDのプラグですが、FDやRX-8の新しいタイプのプラグは取り付け座面から締め付け用の六角部分までの長さが長いので新しいタイプのプラグは装着出来ますが旧タイプのプラグは使えないんですよね・・(´Д`)

排気ポートを比べてみます、コスモAP用に比べると小さいですね、それとポート下端がコスモAP用より下なので排気が開くタイミングが少し早いですね。
排気ポートが開くタイミングが早くてポート自体が小さいとなるとオーバーラップも小さくなる事になりますね、排気ポートが小さいというのはちょっと気になるな~ポートタイミングが変わる事も気になりますが。

古いデータで恐縮ですが昭和40年代のRE車のポートタイミングです、車種によってポートタイミングが異なりますね。
ところでコスモAPの13Bのポートタイミングは吸気側の開きがATDC32°で閉じがABDC40°、排気側の開きがBBDC71°で閉じがATDC48°となっています、オーバーラップは16°ですね。
ちなみにプログレスコスモの希薄燃焼タイプの13Bのポートタイミングは吸入側はコスモAPと同じで、排気側が開きBBDC75°で閉じがATDC38°となっています、オーバーラップは6°と、コスモAPよりかなり小さくなっています。
そうなると入手したハウジングのポートタイミングだとプログレスのポートタイミングに近いようです、排気の開きがコスモAPより4°早くて閉じるのが10°も早いとなればプログレスはコスモAPより排気ポートが小さいと思われます。
それで入手したハウジングですが・・そのままの状態だと排気の開くタイミングが早くなってオーバーラップが、かなり小さくなるというポートタイミングになります、、まぁレースをするわけではなく街乗りがメインですからオーバーラップは大きくする必要はないですが排気ポートがコスモAP用より小さいというのは気分的にどうも・・(^^;)
排気ポートの上側を削ってポートの高さをコスモAP用と同じにすれば、コスモAPの排気ポートの開きと閉じを少し早くしたオーバーラップが少し小さいポートタイミングになる・・元のポートタイミングに一番近くするにはそれしかない・・。

削りました、気分はチューナー?でも本当はポートの加工とかはしたくないんですが仕方ありません。

適当な作業台がないのでレジャーテーブルにハウジングを置いて座って削っていたら何と!私の重さで?椅子の部分が突然割れて尻もちをついてしまいました、弾みでリューターを持つ手元が狂ってしまいましたがハウジングの内側には保護のためにガムテープを何重にも貼っておいたので幸いハウジング内壁には傷を付けずに済みました、危なかったな~ハウジング内壁に大きな傷を付けてしまったらハウジングはゴミになってしまいますから・・それにしても、そんなに私は重たいのだろうか?いやきっと素材の樹脂が劣化してたんですね、きっとそうだ(爆)

削り終えたところでFDのハウジングとポートタイミングを比較してみます、FDのほうが開き始めが少し早いですね、FDの排気の開き始めはBBDC75°でプログレスと同じですが入手したハウジングはそれよりも少し開き始めが遅いようですね、コスモAP用の71°より早くてプログレス用より遅いとなると入手したハウジングの排気の開き始めはBBDC73°位?そうなればポートの大きさ(高さ)は上側に削ってコスモAP用と同じ大きさにしたので排気の閉じ終わりはATDC46°位?するとオーバーラップは14°なのでコスモAPのポートタイミングと大きくは違わない事になります、まぁこんな事はいくら考えても実際にやってみないと分かりません、果たしてこれで上手くいくのか全く自信はありませんが・・まぁこれから冬に向かっていきますし今すぐにエンジンを組むというわけではないので、とりあえず暫定の方法としておきます、もう少し旧タイプのハウジングを探してみます(^^;)
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2020/09/23 01:11:51