
現在の車は電子制御やマルチリンク等サスペンションの構造が昔の車に比べて格段に進歩しました。
コスモAPのフロントサスペンションは一般的なマクファーソンストラット、リヤサスペンションはコイルスプリング&5リンク式リジッドと現在の目で見ると平凡な型式です。
ただ個人的に評価したいのはリヤサスにコイルスプリングを採用していた事です。
乗用車のリヤサスは70年代半ばまではリーフスプリングを使用している車種がまだ多かったので当時でリヤにコイルスプリングを使っている車は比較的上級の車種でした。
さらにコスモはリヤアッパーリンクの取り付け位置の高さを左右で変えてエンジンからの駆動トルクによるホーシングへのモーメントに対処する工夫がなされています。
ショックアブソーバーはキャビテーション防止に効果的なガス封入式、最上級のリミテッドではリヤスタビライザー装着・・リジッドながらも凝ったサスペンションだと思います。
フロントサスペンションは平凡なストラット式ですがロワアームはA型の2点支持タイプを採用し、ストラット式で一般的なテンションロッド+Iアームより剛性の高いものになっています。
ホイールアライメントの基準値を見るとキャスター角がノンPSで1度35分、PS付きでも2度05分と小さい数値ですが操舵力の軽減を重視したのかな?
テンションロッド+Iアーム式はテンションロッドのネジ部でキャスター角を調整出来る利点がありますがテンションロッドを持たないコスモのAアームではストラットのアッパーマウントのショック取り付け部が偏芯されていてアッパーマウントを回転させて位置をズラす事でキャンバーとキャスターを同時に調整出来るようになっています^_^;調整範囲は28分と僅かではありますが・・。
70年代のマツダ車はまだ4輪独立懸架がありませんでしたがその当時としてはそれなりに拘ったサスペンションだったのだと思います(^o^)
Posted at 2008/02/17 23:25:14 | |
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