
ロータリエンジンは40周年を迎えましたが苦難の末に誕生したロータリーエンジンは進化を続けて遂にレネシスへ発展しました。
このレネシスの最も革新的な事は従来ローターハウジングに設けられた排気ポートをサイドハウジングに移行させ、吸排気ともサイド方式にした事がこれまでのロータリーと大きく異なる事です。
これによってポートタイミングを変更しオーバーラップ(吸排気ポートが同時に開いている状態)を0にする事が出来ました。
オーバーラップが大きいと吸排気効率が上がるので高回転時には有利ですが低回転時は不利になります。
スロットル開度が小さい低回転時はインテークマニホールドの負圧が高いためオーバーラップ時に排気ガスが負圧の高い吸入側に誘引されて混合気が希釈されてしまうので燃焼状態が悪くなるためです。
スロットル全閉のアイドル時や特に減速時はインテークマニホールド負圧が非常に高く燃焼室に供給される混合気の量が少ないうえに排気ガスで混合気が希釈されるので失火してしまうためリッチな空燃比を要求されます。
サーマルリアクター式のREAPSではこの対策として減速時はコースチングバルブやコースチングリッチャーを用いていました。
レネシスではオーバーラップを0にする事で従来のロータリーの低速域での弱点を克服し更に吸気ポートの設計の自由度が広がり吸気ポートを拡大する事が可能になりました。
今までロータリーエンジンは本体が大きく改良された事はありませんでしたがレネシスはサイド排気という大きな改良に成功しました。
これもロータリーの灯を消すまいと奮闘された技術陣の熱意が実を結んだ結果ですね。
ロータリー車を所有する私としては今後もロータリーの発展を願い、応援し続けたいと思います(^o^)
Posted at 2008/02/19 23:32:42 | |
トラックバック(0) | 日記