
錆びが好きな人はいないとは思いますが・・私は極度に錆びが嫌いでして・・。
画像は最初の愛車のAE86ですが錆びが嫌いになったのはこの車の錆びに随分苦しめられたからです。
この車を入手した当初はリヤ周りにかなり腐食があったのですがその時は全然気になりませんでした。
中古だし、どうせぶつけてボロボロになるだろう・・とその時は錆びが全く気にならなかったのです。
納車時に一応直させましたが1ヶ月位で再び塗装が膨れてきて錆びが再発してきました。
まぁこんなものだろう・・と全然気にせず乗っていたんですが次第に愛着が深まってきて・・すると今まで気にならなかった錆びが少し気になるようになってきました。
膨らんだ塗装をドライバーで突くと中はボロボロ・・(゚o゚)完全に錆びを除去出来る状態ではなく、ある程度錆びを落としてパテ盛り、塗装で直しましたが・・その頃はまだ技術も無く・・すぐに錆びが出てきてまた同じ作業・・当時はPOR等の高性能な防錆剤がなく唯一入手出来たのはカーショップにある錆び転換剤でしたが正直、気休め程度の効果しかありませんでした。
かなり気合を入れて再修理するも結果は同じ・・この頃になって初めて錆びの怖さを認識するようになりました。
周知のように錆びの再発を防ぐには錆びを完全に除去する事が一番なのですが手が入らない個所は切開板金で直すしかなく費用がかさみます。
そうなると・・錆びを出さないようにする事が重要になってきます。
新車のボディーは鋼板にリン酸化成処理(鋼板表面を酸化させて錆びない不動態皮膜を形成する)を行いさらに電着塗装等で錆び対策されていますがそれでも古くなると錆びが出て来ます。
塗膜には目に見えない穴が沢山あるので長い年月の間に塗膜を酸素や水分が通過して鋼板に到達してしまうからです。
あとは鋼板の材質の品質もあるようですが・・。
鋼板表面にはリン酸化成処理で皮膜が形成されていますが昔のアニオン電着塗装ではこの不動態皮膜が流出してしまう欠点があったようで鋼板に達した水分や酸素が錆びを発生させてしまうのです。
そこで80年代になると電極の取り付けを逆にしたカチオン電着塗装に換わり、更に鋼板表面に鉄より活性化しやすく犠牲腐食で鉄の錆びを防ぐ亜鉛をメッキした防錆鋼板が採用されるようになり現在の車は錆びにくくなりました。
それでも酸素と水分が存在する限り錆びと無縁である事は不可能ですがなるべく水分を付着させないようにして水分や湿気が溜まりやすいパネル接合部やインナーパネルに防錆塗料を塗布しておけばかなり錆びの発生を抑える事が出来ると思います。
錆びには乾食と湿食があり、乾食は高温時に水分がなくても起こる錆びで溶接部や高温になるエキマニ等の錆びがこれにあたりますが湿食は水分がある事で低温でも錆びが出るというものですから水分の付着を抑える事で湿食の可能性を少しでも低くする事が旧車においては重要な事だと思います。
私の理想としては防錆塗料による対策に電子防錆装置をプラスして、あとは手入れを怠らないようにすれば良質のボディーコンディションを維持出来ると考えています。
ちなみに私が13年愛用したFDは新車時に自分で防錆処理をして電子防錆装置を付け、雨の日でも塩カルを撒いた冬の路面でも普通に乗っていましたが錆びの発生はありませんでした。
FD自体が錆びにくい車なのかも知れませんがフロア下も錆びませんでしたから防錆対策の効果はあったのかな。
旧い車に錆びは付き物ですからあまり神経質にならない方がいいのでしょうけれど・・^^;
Posted at 2008/07/01 23:50:25 | |
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