
これは30年前の自動車雑誌に出ていた広告です。
「東洋工業への提言」と題した意見広告なのですが、広告を出しているのは自動車部品の取り扱いを行っている会社です。
昔の自動車雑誌には独自に?開発した点火系性能UPを謳った装置や燃焼効率を改善して燃費改善や出力を向上・・といった部品販売会社の広告が良く見られました、中には胡散臭い物もありましたが・・^^;
で・・この広告なんですが、この会社が取得した特許に東洋工業が異議を申し立てたようで、それに対する反論?のようです。
何が問題になっているのか・・ロータリーエンジンはT側のプラグホール(連通孔)がとても小さくなっています、以前にもブログで書きましたがアペックシールが穴を通過する際に吸入過程の作動室に燃焼ガスが吹き抜けるのを防止するのがT側の連通孔を小さくしている理由です。
広告を出している会社はT側の連通孔を横長の楕円に加工して拡げる事で混合気への着火性を高めてT側の失火を防ぎ燃焼改善が出来るとして、このT側連通孔の楕円加工をOPICと名付けてエンジンを車載のまま加工出来る装置を開発して3万円前後の費用で加工が出来るとし、これについての特許も得ているようです。
このOPICと名付けられた連通孔の楕円加工という発想は日本の大学の工学科に留学していた外国人学生が考案したようで、それを特集した雑誌の記事を読むとリープス4の新車のサバンナにその加工を施したところ低速トルクが向上して走行フィーリングも良くなったという旨の事が書かれていました。
このOPICはその後に商品化されたわけですが当時この加工をした人がどれだけ居たのかな~。
発想は面白いと思いますがエンジン本体に加工するというのは勇気が要ると思いますね~^^;
考案した学生さんは東洋工業にも出向いたそうですが反応は冷たかったそうです、東洋工業としては大変な労力と費用を掛けてやっと実用化したエンジン・・当然ながら様々なテストを行ってデータもあるわけですから当然ながら部外者の突飛な?アイデアを簡単に受け入れる筈がないですね。
でもこのアイデア・・私も雑誌で見るまでは知りませんでした。
本当に効果的ならもっと普及しそうなものですが・・^^;
Posted at 2009/03/22 23:22:29 | |
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