
あまり話題になる事もない?コンデンサーですが、これは非常に重要な部品です。
ポイント式点火ではポイント接点が開いて点火コイル内の1次コイルに流れる電流を遮断する事で2次コイルに高電圧を誘起するわけですが、1次電流を確実に遮断しないと2次コイルに高電圧が誘起されません。
コンデンサーがないとポイント接点が開き始めて接点の隙間が狭い状態の時に接点に流れる1次電流が接点間でアーク放電してしまう事で1次電流の遮断が不確実になってしまいます。
コンデンサーは電気を貯める作用があるのでポイント接点と並列に接続する事でポイントが開き始めるとポイントにかかる電気はコンデンサーに充電され、充電が完了する頃にはポイントの隙間は広がっているのでアーク放電は起こらず1次電流が確実に遮断されます。
今回は点火系に関して、ちょっと実験をしてみました。
エンジン不調に関しては点火系が関連した事が多いものです。
特にロータリーエンジンはL側とT側という別系統の特殊な点火系統を持っています。
この点火系統に不具合が出ると、どうなるか?
まずはT側のプラグコードを抜いて常時失火状態にして、L側のみの点火としました。
リープス5のロータリーエンジンは排ガス対策のために低速域はL側のみの点火ですが運転していてフィーリングに違和感はなく、ポイント調整の裏技でもL側のみの点火でエンジンを回しながら調整したりしますし、ロータリーエンジンはL側の点火がメインですからL側のみの点火でも普通に回る?と予想します。
で・・エンジンをかけてみると・・始動性は良好でアイドリングも安定しています、走行してみると・・全然問題なく走ります、6000回転位まで回してみましたが問題なく回ります。
違いを感じ取ろうと神経を集中しても違いが感じられませんでした、但しこれはエンジンが暖まった状態なので冷えている時は違う結果になるのかも知れませんが・・。
次はL側を常時失火にしてT側のみの点火にしてみました。
これはエンジンは始動しましたがアイドリングがラフで空吹かしをしても全然吹けません、走行しようとしても全然吹けなくて走行は無理でした、T側は燃焼効率を上げる為の補助の点火ですからメインのL側が点火しなければ十分な出力燃焼が得られませんね。
次はL側とT側のプラグコードを入れ換えてみました。
ロータリーエンジンはL側が点火した後にT側が点火するのですが、この順番を変えてT側、L側の順番で点火させてみました。
エンジンは普通に始動してアイドリングも安定しています、走行すると少し回転がバラつきながら上昇する感じでしたが、そこそこ?普通に走ります。
L側が点火しているので点火の順番が違っていても取り敢えずは走行する事が出来るのですね。
次の実験は・・
L側のポイントのコンデンサーの配線を抜いてコンデンサーが断線した状態にしてみました。
エンジンを掛けると・・T側のみの点火にした時と全く同じです、つまりL側が点火しなくなったわけですね、この実験では断線を再現しましたがコンデンサーがショートすると1次電流は常にアースされてポイントが開いても1次電流の遮断が行なわれなくなるので点火プラグに火が飛ばなくなります。
このようにコンデンサーはポイント式点火には欠かせない非常に重要な部品である事を改めて認識させられました^^;
Posted at 2009/08/08 00:33:46 | |
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