
前回はフロート油面調整について書きましたが今回はニードルバルブの話でも・・^^;
画像は13Bロータリーのキャブレターに付いているニードルバルブです。
このニードルバルブはキャブレター内のフロートの上下で燃料の供給量を調整する重要な働きをするものです。
キャブレターの中にはフロートチャンバーという燃料を溜める部屋があり、このフロートチャンバーからメーンジェットで燃料が計量されてエンジンに供給されるのですが、フロートチャンバー内の燃料の量(油面)は空燃比に影響するので一定に保つ必要があります。
そこで油面の変化に応じて上下するフロート(浮き)がニードルを動かす事でニードル先端が燃料の供給穴を閉じたり開いたりして油面を一定に保ちます、水洗トイレの水タンクと同じですね。
では画像のニードルバルブを分解してみましょう。

中央の物がフロートによって直接上下するニードルです、先端は尖っていて、この尖った部分が燃料の供給穴を閉じたり開いたりするわけですね。

これが燃料の供給穴です、ニードルの先端の尖った部分がこの穴を塞ぐと燃料の供給が止まるわけですが、ここにゴミが噛んだりすると燃料の供給が止まらずオーバーフローの原因になります。

ニードルの中にはこのようにスプリングが入っています、これは走行時の振動でフロートが振動した時でもその振動を吸収してニードルの密着性を確保するためです。

これはニードルの先端部分、尖った箇所がゴムになっているのが分かるでしょうか?
こうして先端をゴムにする事でニードルの密着性を高くしているのです、バイトンチップニードルとも呼ばれます。
バイトンとは商品名ですが、耐油性の高いゴムとして認知度が高い?ので先端にゴムが付いたニードルをバイトンチップニードルと呼称しています。
このようにニードルには密着不良による油面上昇やオーバーフロー防止の対策が行なわれています、小さな部品ですが働きは重要ですね。
Posted at 2010/04/09 23:13:48 | |
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