
本州のプログレスコスモのオーナーのOさんがアイドリング不調になり、AAVを殺して応急処置をしているとの事で、修理を試みる事にしました。
Oさんのコスモはレシプロエンジン車なので私はレシプロ用のAAVを見るのは初めてです。
AAVはロータリーでもレシプロでも作動や構造は同じです、ただロータリー用のAAVはケースがビス留めなので容易に分解出来ますがレシプロ用AAVはケースがカシメの非分解式なので気軽に分解は出来ません。
本日、Oさんから送られたAAVが到着し、まずエアの吸い込みがあるか検査をします。

Aの矢印はインマニ負圧をAAVの作動室内に導入するパイプでBの矢印はエアクリーナからのエアが入るパイプです、Cの矢印はAAVが開いた時にBのパイプからのエアをインマニに供給するパイプです。
AAVが正常ならBのパイプを口で吹いた時にCのパイプに通気しないハズですがOさんから送られたAAVをテストをしてみると通気します、これでは常にインマニにエアが供給されてしまうのでアイドリング不調になります。

まずは作動室のケースを外してダイヤフラムやバランスホールの状態を確認します、どちらも問題はありません。
当初はダイヤフラムのバランスホールが詰まってバルブが開いたままになっているのでは?と思って分解してみました。
ダイヤフラムの破れがあった場合、AAVの不作動の原因にはなってもエアの吸い込みの原因にはならないのでダイヤフラムは分解する前からシロと思っていましたが可能性が高いと思っていたバランスホールの詰まりがないとなると、AAVの内部のバルブが開いたままではなく、バルブは閉じているものの密着不良になっているとしか考えられません。
となるとバルブの部分の金属ケースを外してみるしかありません。
ケースはAAV本体に嵌め込まれていて引っ張った程度では抜けませんからコジって外すしかありませんが、AAV本体はアルミ製ですし、壊さないように集中して慎重に行ないました。

何とか無事にケースを外す事ができました。

バルブのゴムは完全に劣化してボロボロでした、これでは密着も何もあったものではありませんね。
あとは同じ大きさのゴムを付けてやればOKですが、原因が分かったところで今日はここまで・・^^;
Posted at 2010/05/19 23:48:06 | |
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