
コスモAPは年式によってメーターが違う事はオーナーさんなら御存知の事と思います。
初期型のコスモAPはスピードメーターが210Km/hスケールのものが付いています、私の青コスモは初年度登録が昭和51年2月で210キロメーターですが51年5月登録の白コスモは190Km/hスケールに変更されているのでその間に変更になったようです。
タコメーターも初期では6500回転からイエローゾーンになり7000回転からレッドゾーンになりますが、後にイエローゾンの表示が廃止になります。
これらの変更は単に表記が変わっただけなんですが・・。
コスモAPのメーターはこのスピードとタコ以外にも途中で変更されているメーターがあります。
それは・・水温計と燃料計です。

これは前期型の水温計と燃料計です、水温計の指針が振り切った状態で静止しているのが特徴です。

これは後期型の水温計と燃料計です、後期型では水温計の指針が下を指して止まっている一般的な?タイプです、よく見ると前期型の水温計とは表示部のデザインも違いますね。
燃料計はどちらも同じ?・・表示部分だけ見るとそう思いますね、ところが中身は全然別物なのです。

単体にしてみます

更に水温計の部分だけを外してみました、緑色の線が巻かれてコイル状になっているのが分かると思いますが、このように2組のコイルが90度に交差しています。
作動原理は難しいので簡単に書きますが、センサーの抵抗値の変化でコイルに流れる電流が変化するので2組のコイルに発生する磁界が変化する事で、永久磁石が取り付けられている指針を動かすようになっています、燃料計も同じ構造です。
つまり磁力で指針を動かすわけですね、このようなメーターを交差コイル式といいます。

次に後期型のメーターを見てみます

構造は単純です、コの字の金属板がありますね、これはバイメタルといって熱で変形する金属です。
センサーの抵抗値の変化でバイメタルに巻かれた電熱線の温度が変化し、その温度変化によりバイメタルが変形してバイメタルに接続された指針を動かす仕組みです。
構造は交差コイル式より簡単ですが、このバイメタル式はバッテリー電圧の変化で誤指示をしないようにバッテリー電圧より低い電圧(一般的には約7V)で作動するようになっています。

これが電圧を約7Vに保つ電圧調整器(レギュレーター)です。

このレギュレーターは機械式なので画像の接点が常にON、OFFを繰り返して電圧を調整しています。
ただ、このレギュレーターが故障するとメーターが誤指示をしてしまいます、まして機械式のレギュレーターはちょっと信頼性に欠けますね・・。
交差コイル式はバッテリー電圧が変化しても2組のコイルの両方に電圧の変動が作用するので指針を動かす磁力の合力の向きは変化しないため誤指示をする事がありません、なので電圧調整レギュレーターは必要がありません。
そうなると前期型のメーターの方が信頼性はあるように思いますね、何やらコイルが巻かれて見た目も高級そう?ですし(笑)
私の赤コスモは後期型のメーターですが電圧調整レギュレーターの不調で誤指示をしたので個人的には前期型メーターの方が信頼性を感じますね。
ただ、電圧調整レギュレーターを電子式に改造すれば後期型メーターも信頼性の高いものになると思います。
メーターを変更した理由は分かりませんがコストの問題なのかな?^^;
Posted at 2010/11/14 22:19:51 | |
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