
昨日は今年最初のエンジン始動を行いました、調子も良くて幸先の良いスタートでした(^^)
そして今日もエンジンを始動してみました、赤コスモは長期間エンジンを始動させないとローター内の冷却室のオイルが燃焼室内に侵入して始動直後は猛烈な白煙が出るのですが昨日始動したばかりなので今日は殆ど白煙は出ず・・^^;
青コスモのエンジンもすぐに始動(^^)ちなみに私のコスモは3台とも寒冷地仕様ではないので冬だとセルモーターの回転は遅いですが、それでもエンジンは一発で始動します。
エンジンの調子は良いのですが青コスモはサーマルリアクターの排熱パイプからも排気ガスが・・

メインマフラーの横にあるこの小さなパイプ・・本来はこのパイプから排気ガスは出ない構造です。
まぁ実際のところは、このパイプから排気ガスが出ているパターンは多いですが・・^^;
青コスモはこの排熱パイプが結構腐蝕していまして・・メインマフラーのように熱を持たないので排気ガス中の水分が蒸発しないのでしょうね。
腐蝕したパイプにはマフラーコーキングが塗られていましたが、これは気休めですね、剥がれて浮いてきてそこからも排気ガスが漏れています、まぁいずれ補修しましょう。
ところでこの排熱パイプとは何か・・この頃のロータリーエンジンはエキゾーストマニホールドに替わってサーマルリアクターというチャンバーの中で排気ガス中の未燃焼成分(HC)を酸化反応させて(要は燃焼させるわけですね)排気ガスを浄化していますが、内部で燃焼させるわけですから当然サーマルリアクター本体は高温になります。
サーマルリアクター内で酸化反応を起こすには高温が必要ですが必要以上の高温はサーマルリアクターの耐久性を損なうのでエンジン回転が4000回転以上になるとサーマルリアクター本体にエアを送って冷却するようになっていて、その冷却したエアを排出するのがメインマフラー横のパイプです。

これはサーマルリアクターの断面図です、排気ガスはポートインサートからスリーブを経て燃焼室に入り、燃焼室から更に排気ガス通路を通過する事で排気ガスが燃焼室内に滞留する時間を設けて十分な酸化反応を起こさせています。
エアポンプからのエアは低回転時は酸化反応のために使われますが4000回転以上ではコントロールバルブの切り替えで冷却層に送られ、サーマルリアクター本体を冷却して排熱パイプから排出されるので本来はエンジン回転4000回転以上の時にエアしか出てこないはずです(※訂正します、エアコントロールバルブからは4000回転以下でもサーマルリアクター冷却層にはエアが供給されているので排熱パイプからは2000回転程度から徐々にエアが吐出され4000回転以上で大量にエアが吐出されるのが正常です。2018年9月訂正)
にも関わらずアイドリング時に排熱パイプから排気ガスが出ているという事は・・考えられるのはサーマルリアクター内の冷却層と燃焼室の仕切りが何処かで破損して燃焼室と冷却層が繋がってしまっているか、サーマルリアクター直後の排気管の内部の破損でエアの排出通路と排気ガスの通路が繋がってしまうといった可能性が考えられます。
サーマルリアクター内部の破損だとしたら本体を切断しないと修理は出来ませんがサーマルリアクターは特殊合金なので通常の溶接で上手く接合出切るかは何とも言えません。
ちなみに当時のロータリーエンジン開発リーダーだった山本氏は当初、サーマルリアクターはメンテナンス出切るように本体をボルト接合とする構造を主張したそうですが技術者は高熱で歪むからと溶接による接合を主張し、結局は溶接による接合になったわけですが歪みの事はともかく、山本氏が主張した分解式なら部品が出ない今でも容易に修理が出来たかも知れませんね。
ちなみにマツダ以外でもサーマルリアクター式のエンジンはありまして・・

これは三菱のエンジンですが、三菱もマツダと同じくサーマルリアクター式を採用していました、このサーマルリアクターも本体は溶接で接合されていますね。

これはトヨタのエンジンですがTTC-Lという排気ガス浄化方式でサーマルリアクター式ではありませんが排気ガスの酸化反応を維持する目的で排気ガス温度を保温するためにサーマルリアクターと似たような形状のエキゾーストマニホールドになっています。
このエキゾーストマニホールド本体はボルト接合ですね。
排気ガス中のHCを燃やすのではなく排気ガスの温度を下げないようにしてHCの酸化を促進するものなのでサーマルリアクターほど高温にはならないのでボルト接合でも良かったのかな?
リープスのサーマルリアクターもボルト接合だったらな~まぁ走行には支障ないのでいいか・・^^;
Posted at 2011/01/03 02:31:02 | |
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