
初期型のコスモAPはブロワーファンのスイッチを入れるとリヤウインドーの熱線のスイッチがオフでもファンと連動して通電する構造になっています。
親切設計なのかも知れませんがファンを回すたびに熱線を入れる必要がなくても熱線に通電してしまいます。
熱線は消費電力が多いので不要な時は使いたくないのですがファンと連動で強制的に通電してしまうのは如何なものかと・・^^;旧車は電装系の負担を少なくしたいものです。
そこでファンと熱線が連動しないようにして熱線はスイッチだけで通電するように出来ないかと考えました。
まず配線図を見てみました、初期型のコスモAPはきちんとした配線図がなくて、何と手書き!!の手帳位のサイズの配線図があるのですが、その配線図はクーラー関連の配線が載っていません(当時、クーラーは最上級グレードのリミテッドでもOPでしたからね)。
そこで以前にお友達のX208さんに送って頂いた配線図を見てみます、その配線図にはクーラー関連の配線も載っています。

この配線図を見て少々新しい発見をしました、私は今までファンのスイッチを入れればとにかく熱線が連動して通電するものだと思っていました、でもクーラーを入れるとファンを回しても熱線に通電しない事が分かりました、あとファンはクーラーを入れていない時はスイッチをHiにしても電流は抵抗を介していて完全な全速になっておらず、クーラーを入れた状態でファンスイッチがHiの時に電流が抵抗を介さずに完全な全速になる事が分かりました(但し回転の違いは微妙な差ですが)。

ではファンが熱線と連動しないようにするにはどうしたら良いか配線図を見て考えてみます、熱線はリレー(配線図ではウインドリレーと記されています)の作動で通電するようになっていますがリレーは熱線のスイッチとファンのスイッチで作動するようになっています、となるとリレーとファンスイッチの間の接続を断てば良いのです。
図の赤く示した部分とリレーとの間の部分の接続を断つと熱線のスイッチで通電しなくなりますし、マイクロスイッチとファンスイッチの間の接続を断つとクーラーのスイッチを入れてもクーラーが作動しませんので赤く示した部分内で接続を断たなければなりません。
配線図で見るとX-205という番号のカプラーがあります、1本線なので多分ギボシ端子で接続されていると思うので、それを抜いてやるだけでOKです。
では早速やってみます。

まずはインパネを分解します。

ヒーターユニット右側(クラッチペダルの根元付近)にマイクロスイッチがあります。

マイクロスイッチにはこのように2つの接点があり、一つはクーラーを入れた状態でファンスイッチがHiの時に抵抗をバイパスしてブロワーモーターを全速にするための接点で、もう一つはクーラーを作動させるのと同時にファンが熱線と連動しないように接続を切り替える接点です。

レバーを操作してクーラーの位置にするとこのようにマイクロスイッチの接点が両方ともオンになります。

配線図によると今回の目的の配線の色はLYとなっていますから青に黄色のラインの配線という事になりますので、画像右側のマイクロスイッチのカプラーからその色の配線を辿ると矢印のようにギボシ端子で接続されている青に黄色のラインの配線があります。

その配線のギボシ端子です、これが配線図の中でX-205で示されている端子だと思われます。

あとはこれを抜くだけです(゚∀゚)

ブーツを被っているのでまず大丈夫ですがメス側にはフタをしておきました、まぁ仮にこの端子が車体金属部に触れたとしても熱線に通電するだけでショートするわけではありませんが。

熱線のスイッチだけでリレーの作動音がするのを確認、ちなみにリレーはグローブボックスのすぐ裏に付いていました。
作業自体はインパネさえ分解すれば、あとは配線の端子を抜くだけなので簡単です、これで電装系の負担を減らす事が出来ます(´▽`)
ところで・・熱線の通電を確認するためテスターの棒をリヤウインドーの端子に当てようとイジったら端子がモゲてしまいました、せっかくファンとの連動を解消したのに肝心の熱線を壊したら意味がありません(苦笑)まぁ、あとで熱線補修剤で直します、余計な仕事を作ってしまいました^^;。
Posted at 2015/03/17 00:19:42 | |
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