
古い車を所有していると悩み事の一つに錆があります^^;
錆といっても軽度なものから重度なものまで状態は様々ですが錆は当然ながら自然治癒はしませんので放置すれば拡がる一方ですから発見したら対策をしなければなりません。
一度錆びてしまったら錆を完全に除去するのが最善の方法ですが場所によってはそれが出来ない事もあり、むしろ錆は完全除去が難しい部分に限って発生する事が多いものです^^;
錆の発生メカニズムは腐食電流等の難しい話もあるのですがちょっとそれは省略しまして、簡単に言えば大きな要素となるのは水分と酸素である事は良く知られています、これらを鉄から遮断するのが防錆塗料です。
錆を防ぐという目的はどの防錆塗料も共通の目標ですが防錆塗料の種類によって使い方は大きく異なります。
例えば剥き出しの鉄に何の処理もせずに上塗りをした場合・・塗膜には目に見えない小さな穴が無数にあるので酸素や水分がこの穴を通過して鉄の表面に到達してしまい錆を発生させます。
これを防止するのが下地塗料です、その代表的なものがウォッシュプライマーで、これは金属に塗布する事で金属表面を酸化させ、その酸化皮膜が水分や酸素を遮断するというものですが現在はウォッシュプライマーの機能と凹凸をならす下地処理機能を併せ持ったプライマーサフェーサー(プラサフ)が一般的です。
作業時間の短縮のために登場したプラサフですが防錆面でいえばウォッシュプライマーを塗布してからプラサフを塗布した方が確実です、私は作業時間は充分あるのでコスモのエンジンルームの塗装の際は確実な防錆のためにウォッシュプライマーを塗布しました。
あとは亜鉛含有塗料・・いわゆるジンクですね、これは鉄の表面に塗布する事で鉄より酸化しやすい亜鉛が鉄の代わりに酸化して皮膜を作る事で水分と酸素を遮断するというもので、鉄の表面に酸化による不動態皮膜を形成して水分と酸素を遮断するという考え方はウォッシュプライマーと同じですね、ただしジンク塗料は上塗り可能なものもありますが基本的には上塗りするのに不向きな塗料なので上塗り可能かどうかの確認をしてから塗装しないと後で剥がれてしまう可能性もあります。
あとは有名な?POR15・・これは乾燥後も塗膜に穴が出来ないようになっているようで、それによって水分と酸素を通過させないというスグレモノのようです、なので錆の上から塗布しても大丈夫というのがウリですね、ただし上塗りはコツが要りますが・・。
あとは・・錆チェンジャーと防錆ワックスについて・・錆チェンジャーは錆の上から塗布する事で錆を科学的に変化させるというものですが効果の程は・・まぁ錆の程度にもよるでしょうけれど一時的な応急処置と考えた方がいいのかも・・私は大きな効果は感じられませんでした・・。
そして防錆ワックス・・これも色々ありますが代表的なものはノックスドールですね。
スポット溶接で接合されているパネルの隙間は外観上では問題なく見えてもスポット溶接を剥がすと隠れているパネルの合わせ面が錆びている事はよくあります。
だからといって全てのスポット溶接を剥がして防錆処理する事は技術的には可能かも知れませんが膨大な時間やコストを考えればそんな事は不可能です、ここで便利なのが防錆ワックスで、特にノックスドールのサイドシル等の中空部分用は浸透性が非常に高くて毛細管現象で狭いパネルの隙間の中にも浸透していくので便利です、普通の塗料と違っていつまでもベタベタした状態なので水分や酸素の遮断能力も高くて錆の上から塗布しても進行を抑えている感じがしますね。
これから先も高性能な防錆塗料が登場してくれる事を切に願う私です^^;
Posted at 2009/11/16 01:54:15 | |
トラックバック(0) | 日記