
キーを回しても時々セルモーターが反応しない症状がある青コスモですが・・。
初めてこの症状が出たのは確か2年前だったか、走行中エンジンの調子が悪くなって急遽自宅に戻り、何とかガレージに入れようとした時の事でした。
エンジンの調子が悪くてアイドリングしないのでアクセルを戻すたびにエンストし、その都度何度もセルモーターを回している時に急にセルモーターが反応しなくなり・・何度かキーを回している内にセルモーターが回ったので、その時はエンジンの調子の事で手一杯だったので気にはしませんでした^^;
症状がひどくなれば修理を・・と思っていましたが忘れた頃に症状が出る程度だったので本当に忘れていました(笑)
先日、症状が出た事もあり、燃料タンクの問題も解決したのでちょっと調べてみようかな~と思い立ちました。
故障原因を探すには故障の状態が再現出来ないと難しいですが、何度かセルを回せば症状が出るだろうという軽い気持ちでした(笑)
ここでちょっとセルモーターの構造を・・

これはセルモーターのマグネットスイッチの回路図です。
今回はモーター本体の事は省略してこのマグネットスイッチについて・・。
キーをスタートの位置に回すと画像のC端子に電気が流れます、この電気はプルイン・コイルとホールディング・コイルに流れます。
プルイン・コイルの磁力でプランジャが画像でいうと左方向へ引かれて移動し、プランジャがメーン接点に接触します。
この回路図には書かれていませんがバッテリーからの電源は太い線で直接B端子に接続されていて、プランジャがメーン接点に触れるとプランジャの金属箇所を通じてB端子からの電流がメーン接点を通りモーターへ流れてモーターを回転させます、この時プルイン・コイルにはC端子からの電気は流れずホールディング・コイルのみにC端子からの電気が流れ、プランジャはホールディング・コイルの磁力で引かれたままの位置に保持されます。
キーを戻せばC端子への通電がなくなるのでホールディング・コイルの磁力は消え、プランジャはスプリングの力でメーン接点から離れます・・これがマグネットスイッチの仕組みです。

コスモの物ではありませんが、これがプランジャです。

メーン接点とプランジャの位置関係はこんな感じです。

C端子に入力があるとプルイン・コイルの磁力で矢印方向にプランジャが引かれてメーン接点に接触します。

プランジャのメーン接点との当り面です、配線と同じく安価で通電性の良い銅が使われています。
当り面が荒れているのが分かるでしょうか、メーン接点と接触すると数百アンペアの大電流が流れますからね^^;

これがメーン接点です、プランジャとの当り面が円形状に磨耗してますね。
画像の右側の方の接点がB端子に接続されていて、左側の方の接点はM端子に接続されます、B端子側の接点の方がより磨耗します。

B端子側のメーン接点の磨耗の具合です、この角度から見るとかなり磨耗している事が分かりますね。
このようにメーン接点が磨耗してくるとキーを回してもセルモーターのマグネットからカチン、カチン、と音がするだけでセルモーターが回らなくなるという症状が出ます。
ところで青コスモの場合、症状が出た時はキーを回してもセルモーターは反応しません、マグネットからも音がしませんので先ずC端子に電源が来ているかを調べてみます。
MT車のコスモなら13B車では安全対策(シフト位置がPかN、若しくはクラッチを踏まないとセルが回らない)インタロックリレーがありますが青コスモはATなのでインヒビタスイッチからC端子に入力されます。
C端子に電源が来ていないか、あるいは電源が来ていても電圧降下でプルイン・コイルの磁力が弱くてプランジャを引っ張りきれないのか・・C端子への電源の入力の有無で調べる箇所も違ってきますから先ずはそこを調べて見る事に・・^^;

C端子にテスターまでの延長用の配線を割り込ませ・・

その配線を室内のテスターに接続、あとは症状が出るのを待つ?だけです。
ところが、いくらセルを回しても全く症状が出ません、配線を割り込ませるのにC端子を一旦抜いて差したから端子の通電でも良くなったのか?(笑)まぁとりあえず様子見です、症状が出ないと調べようがないですからね・・^^;
Posted at 2010/08/31 00:14:32 | |
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