
気が付けばもう12月、今年も残り少なくなってきました、時の流れは早いものですね。
白コスモは先週にバッテリーを外してダッシュボードに毛布を掛け、完全に冬眠に入りました。
冬はコスモに乗れませんから春まではインドアになってしまいます^^;なので冬の間はコスモに関する勉強に励みます(笑)。
今の季節は冬・・冬と言えばエンジン始動時に欠かせないチョーク機構について書いてみたいと思います(ちょっと強引ですかね)コスモAPのチョーク機構はREAPSの種類によって若干異なる点がありますが、今回はタイマー付きのREAPS-5について書いてみます。
冷間時のエンジン始動時はチョークノブを全引きしてクランキングし、始動すると同時にタイマーが作動してチョークノブを全引きの位置で保持するようになっていますがチョークノブを全引きの状態で放置すると50秒後にタイマーが切れて一気にチョークノブが戻るのでエンストしてしまいます。
なので40秒程チョークノブを全引きにして、タイマーが切れる前にエンジン回転が安定する位置に手動でチョークノブを戻すと、タイマーと別の回路でチョークノブが保持されるので、その状態で暖気をするのが正しい使用方法です、チョークノブを全引きしてほったらかしという使い方は出来ません^^;
チョークノブが完全に戻らないとファーストアイドル機構でチョークと連動しているスロットルバルブも開いたまま戻らないので、温まってもアイドリング回転数が高いまま放置するとサーマルリアクターの耐久性低下や熱害の恐れがありますから水温が上昇するとチョークノブは保持出来なくなって完全に戻るようになっています。
REAPS-5E以降はチョーク機構が改良されてタイマーは廃止になり、チョークノブを全引きのまま放置しても水温の上昇と共にチョークノブが戻るようになっていて操作が簡便化されています。
コスモAPのREAPS-5ではチョークを全引きにすると点火がL側のみとなり、更にL側の点火時期を正規より遅れさせて点火するようになっています、このチョーク全引き時のL側遅れ点火用のポイントがデスビの一番上にあるポイントです。
L側のみの点火で更に点火時期を遅れさせる事で燃焼を遅れさせ、いわゆる「後燃え」にする事でサーマルリアクターの温度上昇を早めて急速暖気を行うようになっているのです。
なぜこんなに複雑な事をしているのか・・それは50年排出ガス規制から始まったコールドモードテストに対応するためです。
コールドモードテストではエンジンを始動して冷えている状態での排出ガスの有害成分も規制されるので早急にサーマルリアクターを機能させなくてはならないからです。
排出ガス規制の影響はチョークの機構にも及びます、コスモAPはチョークノブを引くとキャブヒーターに通電され、チョークバルブ作動用のバイメタル(バイメタルとは熱膨張率の異なる金属板を貼り合わせたもので温度変化で変形する)を温める事でチョークノブの位置と関係なくチョークバルブが開いていくようになっています。
大昔の自動チョークでは排気系の熱をチョークバルブ作動用バイメタル部分に導入してチョークを解除するものがありました、しかしこれは排気系が温まらないとチョークが解除されないので、その間は濃混合気ですから冷間時の有害排出ガスを抑えたいコールドモードテストに適しません、でも電気式ならチョークノブを引いた時からチョークバルブ作動用バイメタルのヒーターに通電が始まってチョークバルブが開いていきますから冷間時の有害成分を抑えるのに有利です。
それにしてもREAPSは奥が深いですね、もっと勉強しないと・・^^;
Posted at 2015/12/07 02:29:26 | |
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