
平成14年12月初旬に赤コスモが納車されてから今月で18年になりました、トップ画像は赤コスモを手に入れて1年位の頃ですが、この当時はデジカメを持っていなかったのでフィルム特有の写真の感じがまるで昭和のような・・(笑)
コスモを探し続けて約3か月、思ったより早く見付ける事が出来ました、何せ当時でも既に希少車でしたからそう簡単には見付からないだろうと覚悟はしていました。
コスモを探し始めた頃、関西の旧車ショップに1台赤のコスモAPリミテッドの販売車両があったんですが高価(今の相場ならバーゲンプライスですが)だったので手が出せませんでした。
当時はPCを持っていませんでしたから情報といえば中古車雑誌だけ・・しかしさすがにそれでは見付からないだろうとネットカフェに通い詰めてコスモ探しをする日々・・人生であんなに頑張った事は他にありません(笑)
その頃の私の希望は赤のリミテッドだったので赤内装が必須条件でした、赤内装であればボディー色が赤でなくても全塗装すれば赤のリミテッドになりますからね(笑)
ネットカフェに通って探し続けましたがそう簡単に見付かるはずもありません、そんなある時、書店で中古車雑誌の北関東版があったので北海道では珍しいな~とパラパラとページをめくっていたら・・何と!リミテッドの販売車が!これは衝撃でした、ネットであれだけ探しても見付からないのに、まさかこんなアナログな手段で発見するって・・販売されていたのは群馬県だったかな~確か51年式で走行距離が5万km位のシルバーのリミテッドでした、ただ写真が小さくて白黒だったので内装の色は分からず・・色もシルバーと書いてあるだけで白黒の小さな写真からは詳細が分かりません、それでも遂に発見したコスモAP!まだ手に入れたわけでもないのに嬉しかったですね。
そこで早速ネットカフェに行き、その中古車雑誌のHPで群馬県で検索すると何故か出て来ない・・え?雑誌には出てたのに・・売れてしまったのかな・・ガッカリしながらも、どうせ無いだろう、と全国で検索したら出て来たのが現在の愛車となった赤コスモと白コスモでした!おぉ~出た~!この中古車雑誌のHPも当然ながら頻繁にチェックしてたんですが、それまでは全然コスモが出て来なかったのに出て来る時はあっさりと、しかも2台・・何か運命的なものを感じました。
この時は赤コスモを選びましたが後に白コスモも愛車になりました、不思議な縁です(笑)それにしても最初に中古車雑誌で発見したあのコスモ、どうなったかな~今でもたまに気になったりしますね(^^;)
やがて青コスモも愛車となり、現在に至りますがこれまで大きな問題もなく無事にここまで維持して来れたのは大変ありがたい事です。
それで赤コスモですが・・3台のコスモの中でも最初に手に入れた記念すべき大切な愛車です、約10年という長い期間休眠させてしまって申し訳なく思っていました、そこでようやく今復活へ向けて歩み始めたわけですがエンジンOHで分解したら、まさかのローターハウジングのメッキ剥離が判明(T_T)

代替品を入手したものの、ポン付けは出来ないので若干の加工が必要になります。

悩みどころの一つが新タイプのプラグしか使用出来ない事でした、旧タイプのプラグは全長が短いので締め付け部分の六角がローターハウジングの穴に入ってしまうのでプラグレンチが入らないため締め付けが出来ません。

そこで六角部分が入る穴を削って拡げてプラグレンチが入るようにしました、こうすれば旧タイプのプラグが使用出来ます、新タイプのプラグは高価なので・・(^^;)手作業で削ったので穴の形状はちょっとイビツですが、まぁじっくり見るような部分でもないので・・機能優先という事で良しとします(笑)

それよりも頭を悩ませていたのがこの部分、本来はここに穴が開いていてウォータージャケットの冷却水がその穴からインマニの通路に入り、インマニを加熱する事で燃料の気化を促進するのですが、このハウジングは穴が開いていません。

これが本来のハウジング・・このように穴が開いており、この部分はインマニとの合わせ面ですが画像のように穴の周囲に段差があり、そこにOリングが入ってインマニの合わせ面と接触する事で冷却水をシーリングしています。
代替ハウジングにウォータージャケットに貫通させて穴を開けるのは難しい事ではありませんがOリングが入る溝を正確に加工するのは手作業では不可能です、Oリングのアタリ面の平滑さや角度等、正確に加工しないと冷却水が漏れてしまいます。

矢印の穴から冷却水がインマニの通路に入ってインマニを加熱するようになっています。
ローターハウジングやインマニのアタリ面に溝加工をするのは難しい・・どうやって冷却水をシーリングするか・・例えばOリングを使わずにインマニのガスケットにシーラーを塗って組付ける・・これでもイケるのかも知れませんが何か心もとないような気がして・・出来ればOリングでシールしたい・・。
そこで思い付いたのが溝加工を一切せず、インマニのアタリ面と代替ローターハウジングの冷却水穴のアタリ面は共に平面だから、その間にOリングを挟んでシールをすれば良い、ただしそのままインマニを取り付けるとOリングが潰れ過ぎて損傷するのでインマニのアタリ面とローターハウジングとの間に薄いスペーサーを製作してそのスペーサーも一緒に挟んでインマニを固定するというものです。
本来のローターハウジングの冷却水穴のOリングが入る溝の深さは2mmでしたので、2mm厚のアルミ板で吸気穴や冷却水穴をインマニガスケットと同じ形状に加工したスペーサーを作ればOリングで冷却水をシール出来ます、つまり2mmのスペーサーをインマニのアタリ面に付ける事でインマニのアタリ面に2mmの溝を掘ったのと同じ事になるわけですね。
この2mmというのが大事で、これより少な過ぎても多過ぎてもいけませんから、この数値を変えないようにスペーサーを2mmで製作し、なおかつインマニの合わせ面とスペーサーの間は液体ガスケットでシールします、インマニの合わせ面とスペーサーの間に厚いガスケットを入れるとOリングが入る部分の深さが2mm以上になって深くなってしまい、Oリングの潰れが少なくなってシール性が落ちる可能性があるのでインマニの合わせ面とスペーサーの間は厚みを限りなく小さくするために液体ガスケットでシールする事が重要ですね、なおスペーサーとローターハウジングの間は今までのインマニのガスケットで大丈夫です。
この方法なら難しい加工をしなくてもイケそうです、今は寒いので作業をするのは来春になってからですね(笑)
インマニを加熱する事で燃料の気化を促進するというのはキャブレター時代では一般的な事でした、キャブレターで燃料を霧状にされた混合気はインマニを通って燃焼室へと送り込まれるわけですが実際はインマニの壁面に燃料が付着して液状のまま流れている部分もあります、そしてインマニ内では混合気が各燃焼室へと分配されるのですが、どうしても混合気が均等にならずに濃い部分があったり薄い部分があったりします、そうなると燃焼が安定しないので運転フィーリングを向上させるためにはどうしても混合気を少し濃いめにしなければなりません、インジェクションに比べてキャブレターが燃費で不利なのはこういった事情もあるわけですね。
インマニを加熱する事でインマニ壁面に付着した液状の燃料を気化させる事で混合気の空燃比のバラつきを出来るだけ抑えて均等に燃焼室に混合気を分配出来るように配慮されています、今と違ってアナログな方法ではありますが当時はそれなりに高度な理論で設計されていたわけですね。
それにしても部品一つ流用するだけでも色々と悩みますね、まぁ電子制御じゃないだけマシなのかも知れませんが(^^;)
Posted at 2020/12/13 22:09:27 | |
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