出場してきました〜♪
土曜日に修理が終わって戻ってきたアルト。
ルンルン気分で会場に向かうとまだ早い時間(午前6時)で人もまばらでした。
そこでウォーミングアップ開始!!
交通事故の後遺症で筋肉が炎症状態のまま固定してしまったので解すのに時間がかかります。
入念なストレッチをして軽く2キロ走りました。
天候は曇天…降ってきそう。
ほどよく体が温まったところで開会式…もう渡波が真っ白…!もうヤバい…と思っている内に霧雨が…。
霧雨が降る中スタートラインに立ちます。
この10キロを走るために毎朝4時に起きて7〜10キロを走って、休日は県内や山形の坂を走って練習してきました。
年寄りの冷や水とバカにされながらも黙々とコツコツと練習に励んできました。
そして社会人プロレスラーのネブタ・ザ・ドリラー選手からも直接応援メッセージをいただきまして大きな励みになりました。
↑ネブタ・ザ・ドリラー選手
そして始まった私の挑戦!
最初の難問は日和大橋。ここでスタミナを大きく損耗したら完走は難しくなる。
結構勾配がキツイ。
他のランナーも速度が落ちていくが私はここで行ける!と確信した。
坂トレの成果が出ている。
だが、まだスタート直後で多くのランナーが並走している状態で追い越しをかけるのは危険だしスタミナを大きく損耗してしまう。
まだだと他のランナーの後ろについてスリップストリーム効果を狙う。(どう考えても私のほうがはみ出てるが…)
日和大橋を下りて工業地帯に入ると
「臭っ!?」
そう、あの魚臭さだ。
とにかく吸う空気が臭い!!
死んだザリガニみたいな匂いだ…!
市場の横を走ってる辺りから雨が強くなっていく。
これはヤバいぞ…眼鏡が…眼鏡に水滴がついて前が見えん!!
なおかつシューズがなんとなく地面に張り付く感じがして足の疲労感も増す。
服も濡れて重量が増していく。髪の毛は全て垂れ下がり落武者のようだ!!
だが自分だけが不利ではない。みんなと一緒だ。
5キロ折り返し地点。
結構本降りな雨。
ここからランナーは大きくバラけて区間によっては独走状態になる。
まだ足に余力は残ってる。
心肺機能も問題ない。
ただ水滴で前が見えなくておまけに曇ってきやがった…メガネーには辛い展開に!!
「なぜ走るの?」
そう聞かれるのだが、私には走らなければならない理由はある。
4月12日…親友がこのろくでもない世界から自ら旅立ったのだ。
なんの相談もなく、突然である。
いつも笑顔でいる姿しか思い浮かばない。人の悪口など言ってるのも聞いたことがない。虫も殺さない。
そんな優しい彼だった。
天下の大企業○R○日○に勤めていたのだが、後から聞いた話で彼は執拗なパワハラに悩んでいたそうだ。
そして常軌を逸する長時間労働(17時間労働)
バセドウ病という難病を患っていたのだがきちんと申請を出していたにも関わらずとてつもない労働を課していたのだ。
きっと彼は限界を超えていたのだろう…。
12日の朝に彼は飛んだ。
訃報を知ったのはその日の夕方。夜に遺体と対面したらまるで眠っているようだった。
ただ手を添えた頬がとても冷たかった…。
あの優しくて、おっとりした性格の彼がどうして死ななければならなかったのか?
そして、死ぬくらいの仕事なら辞めてほしかったよ…。
本来なら私がいしのまき復興マラソンを完走し、彼を刺激して一緒にマラソン大会に出るよう誘うつもりだったのだ。
少し元気がなかったからポンコツな私が頑張って一緒に競い合って頑張ろうと思っていたのだ。
全てが遅すぎた…。
なによりも、彼の死はただの事故として片付けられた。
なんのためにこの世界に生まれてきたの?なんで死んだの?
何度も何度も頭の中を堂々巡りした。
でも答えてくれる彼はもういない…。
ただ彼だけがこつ然とこの世界からいなくなったのだ。
そしてあの企業はまた同じような人間を陥れるというのか?
パワハラした人間はなんの罪悪感もなくのうのうと生きてるのか?
こんな簡単に人生を片付けられてたまるものか!!
だから私は彼のために一緒に走ることを決意した。
私が頑張ることで一人でも多くの人に、彼が生きた証を残したいと思いました。
優しくて、いつも笑っていた彼が生きづらい世界であってはならないと思いたいです。
私が走って走って頑張ることで、同じような悩みを抱えている人達の刺激になって一緒に走れたら最高じゃないですか!!
私は有名人ではないし、インフルエンサーでもない、ただのモブキャラです。
自分の人生の中でも主役になれないちっぽけな人間です。
だからどんなに無様でも恥ずかしいなんて思わん!
ガンガン挑戦する!
ポンコツでも走る!!
雨が本降りになってスマホが誤作動を起こし始めた。
とにかく満面の笑みで走った。
本当は辛くて苦しいけど、でもめっちゃ楽しい!!
親友も一緒に走れたら人生に希望を見出だせたんじゃないか?
こんなに辛くて楽しいことはないよって思ったんじゃないか?
工業地帯を走り抜け、再び日和大橋。
もうパンツまてびしょ濡れだ…!
他のランナーの足が遅くなる。
ゴールは目前!!
ここで一気に勝負をかける!
坂トレの効果を思う存分発揮した。
この日のために走り続けてきたんだ。
自分を信じろ!!
そして頂点に登り下り坂。
ここでは膝を保護するためにあえて速度を落とす。
ここで体力を使い切るとゴール前でバテてしまう。
後ろから迫る足音にも焦らずに平坦路まで淡々と走る。
そして下りきって最後の緩やかなカーブ。
その先はゴールだ!!
『一緒に走ろうぜ!!』
一気に加速!!
あれ?足が…軽い?
まるで後ろから風が吹いているような不思議な感覚に包まれるグングンと前に進む。
ゴールのアーチは見えている。
ああ、終わるんだ…。
もっと走りたい…。
もっとみんなと走りたいなぁ。
そう名残惜しい気持ちになり、ゴールのアーチをくぐった。
10km…歩かずに完走しました!!
こんなに辛くて苦しくて辛いことってあるか!?
最後の瞬間に吹いた風はたぶん君が起こしてくれたんだよな。
本当はもっと生きたかったんだよな。
そして、クッソザマァミロ自分!!
もう諦めながら生きていた私はもういない!
これからは挑戦しまくるのだ!!
この写真を撮影した時に親友と同姓同名の方がアナウンスされて驚きました。
(なんだ…やっぱり一緒に走ってたんじゃないか)
と思いました。
ゴール前でハーフマラソンの方々がゴールを迎えていくのを見てました。
みんないい笑顔してる!
なんだよ…最高じゃねぇか!
雨に濡れて、めちゃくちゃ疲れてても笑ってゴールするんだもの。
人生だって、そうありたいよな!
お昼は大好きなデリシャスへ。
野菜ラーメン大盛り+チャーシューTP!
美味ぁ〜!体に沁みる。心にも沁みる。
親友が最期に外食したのはこの店だった。
とにかく全てが最高の日だったよ。
応援してくれた皆様ありがとうございました!!
機会があれば一緒に走りましょう!!
現在はひでぇ腰痛で動けねぇ…!
でも頑張ったよぉ、自分!