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2020年06月17日 イイね!

メーカー毎のスプリングの使い方

今回はダンパーに対してスプリングメーカーや特性に応じてどのように合わせることが良いかについての私的な意見を書きたいと思います。

シングルスプリングに向いているメーカーとツインスプリングに向いているメーカー、どちらも向いているメーカーと様々なスプリングがあります。
ZEAL(ENDLESS)とHAL、サスペンションプラスはスプリングの特性を異なるものをラインナップにもっていますが、おそらく他のメーカーは各メーカー毎で特性が異なるようなラインナップで製品があるという認識があります。

様々な特性の異なるものを組み合わしたり、最適な使用方法を模索をしていった中で私的な感想と使い方の例として今回のブログを書いた次第です。
ダンパーとの相性や進化等でも異なりますし、各メーカーのダンパー特性によっても変わりますが、スプリング単体での評価の場合で私的に感じたものを纏めました。
話題は若干ずれますが、過去10年以上前のダンパーは伸び縮みがスムーズにならないものが多かったように思えますのでSwiftのようなオープンエンドスプリングの方がダンパーがスムーズに収縮しない分=初期が柔くレートが立ち上がるので乗り心地が良くなり好まれたと思います。(某T○製の安いダンパーは5年ほど前のもので言えば古い上記のようなダンパー特性でした。)
ただし、現在のようにダンパーがスムーズに伸縮してスピードが路面からの入力によって変化する現代のダンパーはスプリングは初期から最大までレートが変化しにくい、ハイパコのようなクローズエンドの方が分かりやすく乗り心地が悪くならずにセットできると思います。

ここからは各メーカー毎の特性と私的なレビューになります。

・ENDLESS ZEAL X-COIL(黄色)
少し重めの重量と太めの線形のためか?私的には単純に乗り心地を求めるのなら「ZEAL X-COIL(黄色)」が穏やかな特性のために同レートでも当たりが柔いですが、スポーツ走行の場合にはレスポンスが悪くなるので乗り心地を求める方やリアの当たりの柔らかさを重視するなら有りと思います。

※1 X-COIL PlusやX-COIL Rに関しては使用したことがないので何とも言えませんが、他の方や使用者から聞いていると
X-COIL Plus=KYBやCRAFTZ的?
X-COIL R=ハイパコ的?
のようですし、そう聞いてます。

※2 ZEAL X-COIL(黄色)は乗り心地を追求するならシングルでもツインでも最適ですが、スポーツ性はレスポンスが悪く、スポイルしてしまうために上記の評価です。

・KYB 直巻スプリング
スプリング自体に癖がないためにダンパーの動きを阻害しない意味とコスト的にも使いやすいのはKYBです。
プリロードをかけると少しEibach(0プリロード時)っぽさも出るのでどんなダンパーでも扱いやすいために比較的使います。
サイズラインナップが少し少ないこともありますが、1kg/mm刻みのラインナップと特性が素直でヘタりづらいので扱いやすいスプリングです。

・CRAFTZ 直巻スプリング
安価の双璧、CRAFTZとMAQSに関して私的にはCRAFTZの方がKYBに近い特性ですが、バネ感(反力)がKYBと比べると薄いのと耐久性の意味で若干へたりやすいデメリットがあります。
ID含めてサイズとラインナップが多いのと問い合わせからの対応が早く非常に使いやすいのとバネ特性に癖がないのでツインスプリングとして使いやすいです。
安いのと特性に癖が少なく、非常に分かりやすいスプリングなのでツインスプリングをやってみたい、始めたい方にはオススメです!!

ただし、75mmショートスプリングは密着させない仕様のようなのでプライマリースプリングのような使い方は止めたほうがいいと思います。

・MAQS 直巻スプリング
シングルで使うのであれば、CRAFTZよりもMAQSの方が若干レスポンスが良いためにセットしやすいですが、重量が軽いためにスプリング自体で押さえつける力は弱めな印象です。
特性もSwiftに若干似ていますが、最大許容荷重に近いとヘタりやすいという印象で他の方も同じ印象との話しは聞いてます。

・Eibach 直巻スプリング
Eibachはプリロードをかけるとハイパコのようにリニアにレートが立ち上がるような特性に感じております。
かと言ってもプリロード0でも癖が極端にある訳では無いのとラインナップの豊富さという部分では使いやすいですが、海外からの輸入のために国内に在庫がないと数ヶ月かかるのと少し高めなのでそこはデメリットです。

・HYPERCO 直巻スプリング
ハイパコは良いスプリングですが、価格が高いのとツインスプリングとしてはせっかくのバネレートの変化量が一定で立ち上がる良さを殺してしまうためにシングルで使用するのであれば最適なスプリングのひとつと思います。
乗り心地のゴツゴツ感はダンパーの特性(いなし方)によっては出てしまうのでその辺りは妥協点でもあるかもしれません。
高級ダンパーならそれぞれに役割が分けられるのでレートが初期から出やすい分、セットしやすいと感じます。
値段の高さは、輸入品なのと鋼材が硬い高価なものを使用していること、熱処理も厳格にやっている部分から製品として高いのかな?と元ネジ屋営業としては勝手に考えてます。

・Swift 直巻スプリング
Swiftはヘルパーやアシストスプリングは非常に良いです。
直巻スプリングに関しては、オープンエンドなのもあって初期が緩やかにレートが立ち上がるのでシングルでもツインでもリニアではないために私的には使いづらいです。
シングルで使う分にはレートの割には乗り心地を良くしやすい部分はあり、ダンパーが渋い古いタイプのモノだと当たりを柔らかく感じれるので乗り心地がよく感じるかと思います。

・BESTEX 直巻スプリング(旧品)
BESTEXは現行のものは特性が変わっているとのことで定かではありませんが、以前のものはコシが凄く有り、非常にタイヤに面圧をかけられるイメージでしたが、初期からゴツゴツ感がありました。
シングルで使用するにはハイパコと少し異なりつつも良いと思いますが、ツインでは試していないのでそこは何とも言えません。

※現在のモノはKYBに近いバネ特性になったとの話もあり、使用してませんので定かではありませんが…。


補足としては、伸び縮みに関してはスプリングの重量によっても差が出ますが、重い方が伸び縮みが穏やかな特性のスプリングが多い気がします。
他のスプリングは吊るし以外では試していませんが、私がセットアップした中で試したモノを纏めるとフロントとリアにどのメーカーのものを合わせて使用するのが良いか?とシングルかツインスプリングとして使うのが良いかを思案してスプリング選定をしています。

結論としてツインスプリングを行うスプリングの選定で言えば、安価で試すならCRAFTZ、そこへレスポンスを若干追求できるKYB、もっと伸縮レスポンスとバネの強さを出したいならEibachというイメージです。
上にも書いてますが、CRAFTZをメインにしてサブをアシストならSWIFT、プライマリーならHALを用いてというのが現在のメーカーでの製品ラインナップからはツインスプリングをはじめるのにいいかな?と思いましたし、S2000でもそうしてますので参考にしていただけば嬉しい限りです。


・追記
HALは低・中・高反発と特性を異なってラインナップがあるために非常に興味はありますが、試したことが無いために今後は使ってみたいです。
また、アシスト・プライマリースプリングも非常にラインナップのバリエーションが豊富なので気になっております。

・追々記
HALはプライマリーに関してはBASE Mに近いスペックに感じており、非常によいスプリングだと思います。
直巻スプリングに関しては他の方の車両で乗った感じではツインスプリングにするなら中反発が良さそうでオープンエンドの低反発はやはりSwiftとMAQSと似た感じな雰囲気でした。
ただし、自身で試したわけではないのであくまでストリートでの印象です。
後、高反発は乗っていないのでまだ分かりません^^;

・追々々記
HALを自身ではありませんが、触れるタイミングがありましたので追記してます。
以前から思ってはおりましたが、やはり中反発が特性的に阻害しにくいと感じましたのでHALを使用されて構築なら中反発を使ってみるのが良いと思います。
Posted at 2020/06/17 11:25:49 | コメント(1) | トラックバック(0) | セッティング | 日記
2020年06月10日 イイね!

ツインスプリングを用いたレーシングカー

ここ最近、過去のJTCCのリバイバル記事や雑誌等の発売があり、中を確認していたところ非常に興味深い写真を見つけました。
車種としてはBMW 318i(E36型)のサスペンションに関してです。


その車はJTCC用としてイギリスから輸出されたレーシングマシンで1992年のBTCCのチャンピオンマシンをそのまま1993年から開催のJTCCでも使用し、チャンピオンをとったマシンです。
このマシンはBMWワークスのシュニッツァーのものですが、サスペンションを画像や映像等確認すると前後ツインスプリング仕様になっておりました。

フロント


リア


画像から確認するとサブスプリングもキチンとレートを発生させるために線形も太めなEibach製のものを使用しているようで90年代初頭から欧州の方ではこのような試みを実際にレースの現場でも行っていたことに非常に感銘を受けました。(市販車と異なり、リアはコイルオーバー化。)
おそらく、姿勢変化をなるべくさせたくないためにスプリングを高レートを使用してロール量を抑えたいという側面を主体にした結果、縁石等での姿勢の乱れを抑えたり、激しいバトルの際のブレーキング等の接地性が減ることを軽減させつつ、コントロール性を向上させる手段としてのツインスプリングの利点をその時代で手法として行き着いていたことということでしょう。
面白いことにその後のJTCCのアコードやプリメーラ等の日本勢で真似をしているところが少ないのは計算上や特性把握がしにくいというツインスプリングのデメリットから敬遠されたのではと思いました。
また、レース用ダンパーの性能向上により、スプリングで上記の利点を作らなくても似たようなことができたことも真似をしなかった点かな?と思います。

改めて古いレースなどを見ると面白いですが、手法等も現在と異なるために意外な発見があり、非常に勉強になりました☺

~追伸~
今でも某〇耐では市販車ベースのためにツインスプリングでセットアップしているチームもありますので決して今でも通用しない方法ではないと思いますし、耐久だからこそドライバーへの負担軽減という意味ではアドバンテージにできるかも?

~追々伸~
上記の某耐久車両とはスーパー耐久に当時の埼玉トヨペットでオリジナルで走らせていました、ST-3クラスの2代目マークXのことです。
だいぶ前のことなので今更だと思いますので書きますが、当時オートサロンで展示されていた際に実車を拝見してメカニックの方とお話しさせていただきましたが、市販車のボディ補強をしての旧来の車両の作りであり、GT3・GT4のような車両ではないためにシングルスプリングでは高レートにしなければならず、コースや天候によってもだいぶ異なるセットが必要とのことでした。
タイヤの摩耗やドライバリティも高めることでの模索からSwift製アシストスプリングを用いて元々は30kg/mm台のスプリングを用いていた中、ツインスプリング化で20kg/mm台でセットできるようになったとのことで非常にふところも減らせて耐久に必要なタイヤへのダメージの分散化も可能になったとのコメントでした。
当時、友人の100系チェイサー向けのドリフト車両のセットを使用としていた矢先でしたので非常に参考になりつつ、レーシングカーでも同じアプローチが効く車両があるのだということも理解したことは確かです。
その時は比率云々は計算上で合わせるというよりは乗り味でセットしていたので私もまだツインスプリングに関して理解を深めるためにどのような方策で行えばいいのか?と考えていた過渡期でもありました。

また、某車高短系メーカーに今では当たり前のように伸びストローク確保のためのヘルパースプリングを使用する仕様が近年出てきましたが、当時はヘルパースプリングを追加してくれと話ししても???、縮みストロークから伸びストロークへ比率を変えてトラクション確保したいのでストローク長も教えてくれということにも???でした…。
HPを拝見する限り、今であればその辺りも相談の上、ある程度加味をしてバネレートも提案してくれるようになったように見えます。
製品自体、ショートストローク気味ですが、何台か、超車高短向けでない限りリセッティングも可能ですし、実績もありますが、ストローク長が短い可能性もあるので新品購入であればストローク長を理解しているならいいですが、そうでないならメジャーなメーカーの製品を買ったほうが私は良いかな?というのが感想です。
では✋
Posted at 2020/06/10 11:51:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | 雑談 | 日記

プロフィール

「[整備] #S2000 吸気温度センサー移設 https://minkara.carview.co.jp/userid/3206330/car/3143704/6746662/note.aspx
何シテル?   02/09 23:47
TSPRです。 ハンドルネーム通り、現在はツインスプリングを用いての脚の追求者です! 普段はただの酒呑みのオヤジ?ですw 今はお遊び車のS2000にて実験...
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