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2020年12月31日

MAZDAの抱える闇

MAZDAの抱える闇 かつてはMAZDA車を3台乗り継いだことがあるほど、国産車ではMAZDAが大好きでした。GHアテンザスポーツ、GJアテンザセダン、CX-5に乗っていました。まずはなんと言っても、エクステリアのデザインが日本車離れしていて、自分の好みに合致していたということが挙げられます。CX-5は家用の車だったので、あまり好きなデザインではなかったですが、アテンザは素晴らしいデザインでした。

かつてはMAZDA車の下取り価格が安いことから、マツダ地獄と揶揄されていた会社でしたが、SKYACTIV技術が登場してから一気に盛り返して、2012年頃から大躍進を遂げることとなりました。初代CX-5が大成功を納めて、国産のディーゼルといえばMAZDAと言われるくらいに独自技術を磨いて、唯一無二の存在感を放つようになりました。ここまでは起死回生と言っていいほどのサクセスストーリーでしたが、時代の変化を汲み取ろうとせず、「自分たちの作りたい車を作る」という姿勢が徐々に売り上げの低迷を招くことになったように思います。第一弾の成功を皮切りにして、第二弾もそれに続くはずが、ユーザーの求めているものとどんどんかけ離れていくことになり、今や八方塞がりと言っていいくらいに暗礁に乗り上げてしまっています。

ラインナップの鮮度を保つために毎年のように改良を加える姿勢は、既に購入したユーザーの所有満足度を下げることになり、不満が募ったユーザーはMAZDAから離れていく結果となりました。最新技術を惜しみなく投入するといえば、聞こえはいいですが、もう少しユーザーを大切にすべきだと思います。そして、プレミアムブランドを目指すと言いながらも、ディーラーの質は一向に改善されることなく、少なくないユーザーはディーラーの対応に不満を感じている現状があります。新世代クリーンディーゼルに魅力を感じて、2台所有していましたが、度重なるリコールで何回ディーラーに行ったか分かりません。その度に用意される代車は、軽自動車かデミオというユーザーを馬鹿にしたような対応です。メーカーの不手際で修理や点検に出す必要があるのなら、せめて同等クラスの代車を用意すべきです。MAZDAも「こだわった車を作れば売れるはず」なんて幻想にしがみついていないで、値引きせずに売りたいというなら、まずはディーラーの対応を根本的に改める必要があるはずです。レクサス並に教育の整った質の高い接客ができるディーラーになれば、「車だけじゃなくて、ディーラーの質も上がったのか」とユーザーの印象も大きく変わります。建物の見栄えだけ立派にしたところで、結局はユーザーと直接の関わりをもつディーラーが今のような接客では、「車はいいんだけど、ディーラーが気に入らない」と言って離れていく人も少なくないと思います。一方でMercedesのディーラーは対応が素晴らしいです。高い車を売っているだけあって、ディーラーで嫌な思いをしたことがありません。もちろん点検時の代車は同等クラス以上のものを用意してくれます。自分の場合は、営業マンの計らいでSクラスを貸していただきました。別に要望を出したわけでもないのに、「きっとこの車に乗りたいだろうと思って、押さえておきました」と言われて、感動してしまいました。もちろん営業マンなので、あわよくば次のセールスに繋げたいという思いもあるでしょうが、実際に乗ってみて車の良さをアピールできるのであれば、双方に取って利益でしかありません。そんなこんなで、今はMAZDAを離れてMercedesに乗り換えて、幸せなカーライフを送っています。

そして、今MAZDAが迷い込もうとしている道は、会社の存続に関わるのではないかと思うくらいに深刻な問題を抱えていると思います。フルモデルチェンジの遅れている上級クラスのラインナップを大幅に刷新する方針で、なんと直6エンジンのFRに変更するというのです。その方針自体は1年以上前に発表されていたと思いますが、その後も時代は電動化の方向に大きくシフトし、燃費規制もどんどん厳しくなることが明らかになっています。それでも時代の流れに逆行するような方針を維持し続けています。今の排気量でも燃費は厳しいのに、3Lクラスのエンジンを新規に開発して、プラットフォームもFR化するというので、一部の車好きを喜ばせることはできても、商売として成功する見込みは絶望的でしょう。いくらマイルドハイブリッドを搭載すると言っても、MercedesでいうところのS450のようなスペックだとしたら、燃費規制に適合するなんて不可能です。アメリカもこれから燃費規制が厳しくなる見通しの中、そんな大排気量で燃費の悪い車をどこで売るつもりなのでしょうか。

MAZDA3のSKYACTIV-Xですら、同排気量NAガソリンモデルの70万円高に設定されるような状況で、プラットフォームもエンジンも新規で開発するコストを回収しようと思ったら、それこそプレミアムブランドと同等くらいの価格設定にせざるを得ない気がします。仮にMAZDAの新型車の完成度が高かったとしても、急にMercedesと競合するような500万円以上の価格設定にしたところで、とても競争力があるとは思えません。一説によると、Eクラスと同等レベルの車格で価格的にはCとEの間くらいに設定するという噂もありましたが、仮にそうだったとしても中身でいきなりEクラスと張り合えるものを作り上げるというのは並大抵の話ではありません。それに、決して高級車メーカーとしては認知されていないMAZDAがそのようなラインナップをしたところで、輸入車ユーザーが急に振り返ってくれるとも考えにくいでしょう。初代CX-5のように「この性能がこんな価格で手に入るの?」みたいに挑戦的な価格設定にして、まずはMAZDAの技術力を広く浸透させるところから入らないと、とても競合ライバルとは張り合えないと思います。しかし、経営状況の厳しいMAZDAにそんな挑戦をするほどの余裕はもうないでしょうから、きっと2022年に上級モデルが登場したとしても、「頑張って開発したのは分かるけど、ちょっとこの価格はないよねー」という評判になるような気がします。

最近になってMAZDAの役員会で予算承認が下りたとの話もあり、周りがなんと言おうとも、この方針で突き進むつもりみたいです。研究熱心で技術力は持っている会社だと思うので、もう少し柔軟な姿勢で時代の変化に対応すれば、いくらでも立て直しはできるはずですが、権力をもった一部の役員の独断で押し切られてしまったようです。真面目に仕事しているMAZDAの社員が可哀想になりますが、転落と復活を繰り返すのがMAZDAという会社なのかもしれません。

それでも直6、FRのモデルが登場したら、試乗くらいはしてみたいなと思います。こんなモデルに乗れるのもこれが最後という思いで気に入ってくれる一部の車好きは買ってくれるでしょうが、少ない需要を満たしたらあとは売れなくなるのが目に見えています。こんなことになるなら、CX-5の大成功後にミニバンにディーゼルを搭載して出していたら、かなりの需要はあったと思いますが、「魂動デザインがミニバンには合わない」と頑固な考えでミニバンを拒絶してしまったため、現状のように残念な結果になりました。ミニバンは拒絶する割に、似たようなサイズのSUVを次々と出してきて、正直何がしたいのかよく分からないですね。

ちなみに自分はMAZDAが嫌いだから、こんなことを書いているわけではありません。むしろ国産車ではMAZDAが一番好きなくらいです。国産セダンの中から一台選べと言われたら、アテンザの後継のMAZDA6を選ぶと思います。ただ、実際問題として、今後の自分の買い替え候補にMAZDAが挙がるかと言われたら、今の体質では難しいというのが本音です。だからこそ、MAZDAにはもう少しユーザーの気持ちを汲んでもらい、直すべきところは直して、時代の流れにもある程度合わせた戦略を立てて欲しいと思います。次にMAZDAが生まれ変わるとしたら、絶望的な経営状況に陥った時に奇跡の復活を果たせるかどうか・・・かもしれません。
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Posted at 2020/12/31 12:46:14

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