🚙フリードのお気に入りポイント💡

フリードを契約した際に、現行シエンタからの乗り換えは珍しいと言われました。現行シエンタが登場して、ほぼ最速で手に入れた自分でさえ、まだ2年しか乗っていないので、確かに乗り換えタイミングとしてはかなり早い方かもしれません。もしもシエンタが不人気車種だったら、おそらく今回の乗り換えはなかったと思います。しかし、どこからどう見てもリセールが期待できそうな人気車種ですし、実際に査定士の方が調べたシエンタのリセールバリューを見ても、初回車検前に手放しても大損するようなことはなさそうです。ましてや一括査定という大きな武器を手に入れてしまったので、シエンタを高く売って、フリードに乗り換えるのは全然アリだと思って乗り換えを決断しました。もちろん、ある程度の手出しは当然必要ですが、目算通りならかなりお得に乗り換えられる見込みです。

ところで、シエンタとフリードにはいろんな違いがありますが、フリードのどこに惹かれたのか、シエンタとの違いも含めて列挙してみたいと思います。ちなみに、シエンタも気に入って乗っていた愛車の一台ですので、別にシエンタを貶す意図は全くありませんし、シエンタにはシエンタの良さがあるのは当然知っています。どれだけシエンタを気に入っていたかはレビューやブログを見てもらえたら分かると思います。そんなに気に入っていたのにどうしてライバルのフリードに乗り換えることにしたのか、同じように悩んでいる方がいたら少しは参考になると嬉しいです。

①必要十分な装備が揃っている
シエンタもかなり装備は充実していると思いますし、ステアリングヒーターや自動駐車機能などフリードにない装備もあります。しかし、シエンタがコストの関係で採用を見送ったという電子パーキングブレーキとオートブレーキホールドが新型フリードには採用されました。別になくても運転はできますが、シエンタだと長い信号待ち等ではACCを入れて擬似的にブレーキホールドを作動させて、発進したらACCを切るという煩雑な手順を踏む必要がありました。そして、シエンタだけ乗っていれば問題ないでしょうが、他にブレーキホールドのある車も所有していると、たまに操作方法で混乱しそうになったりします。なくても何とかなるのは事実ですが、やはりあった方が便利な機能であることは否めません。ステアリングヒーターは冬場しか必要ありませんが、ブレーキホールドは年中使います。自動駐車機能も実用性が高まったとはいえ、駐車位置を設定するための手間と時間を考えたら、結局は自力で駐車する方が早いので、最初に面白がって何度か使っただけで不必要な過剰装備でした。というわけで、フリードの方が実用性の高い装備が充実しているというのは一つ大きな魅力として挙げられます。

②細かな機能性・操作性が良い
例えば、どちらもオプションで360°モニターが用意されていますが、その操作性は少し異なります。シエンタはナビ画面の右横にボタンが用意されていますが、フリードはワイパーレバーの先端にボタンが付くようです。最近のホンダ車には共通の仕様みたいですが、咄嗟の時に車両周辺の情報が把握できるように押しやすさを考慮したら、ベストな位置の一つだと思います。個人的にはステアリングスイッチの一部に組み込んでもらえると一番嬉しいですが、ステアリングスイッチ以外の場所としては理想的だと思いました。
他にも、シエンタにはシフト横に微妙に使いづらい収納スペースがありましたが、フリードはUSBポートの下にスマホを置くのにちょうどいいスペースがあったのは嬉しいポイントでした。どちらも斜めに傾斜した収納スペースですが、傾斜の向きが逆で、フリードの方がどう考えても実用性が高くて良いですね。シエンタのドリンクが置けそうな雰囲気だけ出しておいて置けないという実用性の無さに比べて、フリードはちゃんと引き出して使えるドリンクホルダーが用意されているのも良いですね。

③居心地の良い車内空間
これは極めて感覚的な話になってしまいますが、同じようなサイズ感のコンパクトミニバンとはいえ、インテリアの雰囲気はかなり違います。シエンタの車内空間も気に入っていましたが、フリードに試乗している際に4歳の娘が「この車、居心地がいいねぇ〜」と言っていたのがとても印象的でした。もちろん初めて乗った車でテンションが上がっていたのもあるでしょうが、それは家族全員が感じていたことでもありました。ベージュ内装で明るい雰囲気だったのもあるでしょうし、2列目のキャプテンシートの座り心地の良さ、1〜３列目までウォークスルー可能な移動のしやすさ、3列目もしっかりとした作りのシートなどシエンタとはまるで違う雰囲気を持っています。2列目シートの床から座面までの高さが不足しているという声があるのも知っていましたが、主に子供が使うことを考えると、それはデメリットではなくメリットでもあり、大人が座っても特に窮屈に感じるようなこともありませんでした。4歳の娘は試乗したらフリードの虜になってしまい、「今日この車で帰るんでしょー？」とその場で買い替えるくらいに思ったようで、「今日はまだシエンタで帰るよー」と言ったら大泣きされました。

④走りの質感の高さ
シエンタ乗りの方からすると気分を害される話に聞こえるかもしれませんが、動的質感という観点で見た場合に、シエンタとフリードでは明確に車格が違うと感じました。シエンタの出来が悪いというわけではなく、シエンタが現代における300万円くらいのスタンダードな走りの質感を持っているとしたら、フリードは350万円くらいの質感を備えていると思います。シエンタの走りの良さを端的に表現するなら、“軽やかで低燃費”ということに尽きると思います。最小回転半径わずか5.0mという小回り性能の高さと車重の軽さを生かして、コンパクトカーのように軽快な走りを見せてくれます。その一方で高速道路でも頼りなさはなく、先月末の台風で土砂降りの中でも安定感・安心感の高い走りを見せてくれたので、これはこれで良く出来た車だと思います。フリードに乗るまでは、コンパクトミニバンとして最上級クラスの仕上がりだと思っていました。しかし、上には上がいるもので、フリードが2年遅れでフルモデルチェンジを実施して、ライバルに負けるような完成度で出してくるはずがありません。ようやくフリードもeHEVを採用して、静粛性、滑らかさ、力強さに磨きを掛けてきただけあって、燃費性能ではシエンタに及ばないものの、動的質感においては一歩も二歩も上手でした。パワートレインだけでなく、足回りに関しても段差を乗り越えた時の音や振動の少なさは本当に優秀だと思います。とある自動車評論家が言っていましたが、ホンダは足回りの仕上げがどんどん上手になっていると、何かコツを掴んだのではないかと。確かに先代アコードにも通ずるような質感の高さを感じたので、ホンダらしい共通の乗り味みたいなものが出来つつあるのかもしれません。

⑤プレーンでありながら単調すぎない秀逸なエクステリア
ステップワゴンの弟分のようなデザインにも見えますが、AIRという柔らかで優しい雰囲気をまとったエクステリアは、よくできたデザインだと思います。先代フリードともかなり雰囲気が変わって、男性的なカッコいいデザインから親しみやすいデザインに上手く切り替えられた気がします。シエンタも欧州車のようなオシャレさと親しみやすさを備えた良いデザインだと思いますし、エクステリアについては別に甲乙はないと思っています。あと、フリードで気に入っているのはヘッドライト内のデイライトですね。絶妙な柔らかい雰囲気の形状で、他のどの車にも似ていない一目でフリードと分かる特徴を備えていて、これは本当に上手にデザインしたなと感心します。強いて言えば、テールランプの造形が個人的には今一つな感じはしますが、奥さんは気に入ってくれていたので良かったです。

ざっくりフリードに乗り換えようと思った理由をまとめてみました。世の中にはライバルとされる車が色々ありますが、きっとその車の特徴をきちんと見極めていったら、意外と違いが大きかったりして、自分の好みや求めているものに合った車が選びやすくなるのではないかと思います。