
Eクラスからアコードに乗り換えて、もうすぐ1ヶ月になります。FRのディーゼル車からFFのハイブリッド車に乗り換えたわけですが、その運転感覚はかなり違いがあります。どちらにも良いところ、残念なところはあって、全ての点においてどちらかが優っているということはありません。車なんて人それぞれ趣味趣向も違えば、求めるものも違います。
Eクラスに乗っていて気になっていた点として、発進時のギクシャク感がありました。真っ直ぐ発進する時はそうでもないですが、例えばお店から通りに出る時に左折して発進する時とかにガックンガックンとなる時がありました。変速しようかどうか迷っているような感じで、たぶん外から見ても変な揺れ方をしてるのが分かるくらいだったと思います。9ATという記号的にはいかにも高級車っぽい感じが最初は気に入っていましたが、それだけ細かくギアが切られているということは、頻繁にシフト変速することを意味しており、一概に良い面ばかりではありません。その前に乗っていたアテンザのディーゼルは6ATで、多くの試乗レビューには「今時6ATは時代遅れ、早く多段化すべき」という評価が多くなされていましたが、6ATにも良いところはあります。上り坂とかで少々踏み込んでもシフトダウンせずにそのままトルクが出て登っていけます。Eクラスに乗り換えた時に、スペックは上がってるはずなのに、何でそんなにすぐシフトダウンするの?と疑問に感じました。あと、シフトショックというほどではないかもしれませんが、やはり変速したことはメーターを見ていなくても分かる程度の感触はあります。9ATがウルトラスムーズな変速をしてくれて、メーター表示を見ていないと変速したことが分からないくらいだったら、別に多段ATでも全然構いませんが、お世辞にもそこまでスムーズではありません。良く言えばダイレクト感がある、悪く言えばスムーズさに欠けるATでした。ただ、ここぞという時の力強い加速力は魅力的なものがありましたが、ある程度踏み込んだらシフトダウンしてからの加速になってしまうため、多少のタイムラグはあります。アテンザからEクラスに乗り換えた時は、全方位的に大幅進化したように感じていましたが、実際に所有してみると、天下のメルセデスの上級サルーンだからといって欠点がないわけでもありませんでした。
アコードに乗り換えて特に良かったのは、やはり発進時の圧倒的なスムーズ感ですね。バッテリー残量があればEVと同じ感覚で走れるので、それこそウルトラスムーズな発進ができます。これを退屈と取るか快適と取るかは人それぞれですが、自分の感性にはやはりアコードの方がピッタリ合っています。あとは内燃機関と違って、踏んだ瞬間からトルクが十分に発揮できる特性なので、スッと軽快に発進できるところも最高です。クリーンディーゼルが登場した頃は、そのトルクの大きさに感動を覚えた人も少なくないと思いますが、ディーゼルの400NmとEVの315Nmでは実際の走行感覚は全く違います。ピーク値だけ見ていても、その発生回転数を把握しておかないと、期待したほどの力感が感じられないということになります。数値で比べたら、かなりのパワーダウンになるはずですが、アクセルをあまり強く踏まない走り方をする自分にとっては、パワーダウンどころかパワーが上がって、しかも走りやすくなったように感じられます。
前車ではスロコンやサブコンまで導入してもなお不満が残る点がありましたが、アコードではそういった装置を追加するまでもなく、ノーマル状態で走りの面での満足度はめちゃくちゃ高かったです。新型アコードでは、さらに走りに磨きがかかっていることでしょうが、機会があれば試乗して感想を述べたいと思います。
Posted at 2024/07/17 23:59:58 | |
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