
愛車のE220dに乗り始めて、2年半近くが経過しました。W213の2018年式モデルを1年落ちの認定中古車として購入して、購入後の走行距離としては、2万kmほど走っています。購入後にレビューを一度書いていますが、現時点でのレビューを改めて書いてみようと思います。
【エクステリア】
現行型となる後期モデルのEクラスも含めて、新世代のデザインに世代交代が進んでいるMercedesのラインナップと比較すると、いわゆる一世代前のデザインにはなります。かと言って古臭いデザインに成り下がったかというと、そのようなことはなく、まだまだ現役で通用するデザインだと思いますし、上品さや高級感という点では新世代のデザインに負けていないと思います。いわゆるアバンギャルド顔と呼ばれるフロントに大きなエンブレムを装着したモデルの中では、個人的に断トツでカッコいいと思っています。ボンネットマスコットのエクスクルーシブ顔なら、W222の後期モデルが最高に好きです。
Cクラスと似たようなデザインではありますが、サイドビューの伸びやかなデザインを見ると、圧倒的にEクラス優勢だと思います。寸詰り感も間延び感もなく、ちょうどいいサイズ感で、最もバランスの良いモデルだと思っています。リアビューよりは、フロントビューの方が大好きなので、写真を撮る時もどうしてもフロントからのショットが多くなります。
【インテリア】
デジタル化の進んだインテリアは、大型の液晶パネルを横に2枚並べて、一枚の大きなディスプレイのように見えるデザインになっています。アナログメーター好きな一部の方からは不評かもしれませんが、先進性や高級感を演出するという意味では、非常に効果的だと思いますし、今でもすごく気に入っているポイントです。また、操作性もよく考えられていて、ステアリングスイッチでも手元のコマンドコントローラーでもタッチパッドでも操作できるようになっています。タッチパネルには非対応ですが、個人的には全く問題ありません。ディスプレイに触れると指紋が付いて汚れてしまうので、非接触型の操作系の方が好きです。新世代モデルでは、ステアリングスイッチも大きく変更され、コマンドコントローラーも廃止されてしまいましたが、その点は非常に残念でした。何度か試乗や代車として乗らせてもらった時に使ってみましたが、断然旧世代の操作系の方が洗練されていて使いやすいと思います。
多くの人にとって、車は外から眺める時間よりも中に乗っている時間の方が長いでしょうから、インテリアのデザインというのは、非常に大切なところだと思いますが、Eクラスのインテリアは、とにかく高品質で高級感漂うデザインになっています。プラスチッキーなところはほぼありませんし、木目パネルやピアノブラック、革などを上手に使い分けていて、デザイン性や品質感ともに申し分ない仕上がりだと思います。いつも乗っていると見慣れた風景にはなりますが、他の車を見た時とかに改めて愛車のインテリアを見直してみると、驚くほどの違いを感じます。
購入当初は、センターコンソールのところにシフトレバーがないデザインに少し違和感を感じましたが、ステアリングに備わるシフトレバーも非常に使いやすいですし、センターコンソールを大胆かつ贅沢に使える点もよく考えられているなと思いました。
とにかく運転中も居心地が良い空間になっていて、いい車に乗っている感覚が存分に味わえるインテリアだと思います。
【エンジン性能】
2Lのディーゼルエンジンなので、馬力はそこそこですが、余裕のトルクで走らせられるだけの性能を備えています。モアパワーを求めてサブコンやスロコンを導入しているので、ノーマル状態での評価ではありませんが、実用性を考えたら必要十分以上のエンジンだと思います。高速を100km/hで巡航していても、エンジンは1400回転くらいしか回っていませんので、余裕たっぷりな感覚を味わえます。踏み込めば十分な加速をしてくれますし、物足りなさを感じることは、ほぼありません。ただ、エンジンに刺激を求める人は、ガソリンのAMGモデルとかを選ぶべきだと思います。あくまで実用性重視のエンジンなので、回すといい音がすることもありませんし、官能性は期待しない方が良いと思います。
【快適性】
購入時はAMGラインの19インチの低扁平タイヤを履いていたこともあり、ブログにも書いてきた通り、高級サルーンに期待する乗り味には届いていませんでした。段差でのショックもかなり大きく、「Eクラスってスポーツサルーンだっけ…?」と思わせるものがありました。足回りの熟成が進んだ後期モデルなら、19インチも履きこなせるようになっていましたが、中期モデルまでは乗り心地がかなり犠牲になっていました。1年ほど我慢して乗り続けていましたが、より高い快適性を求めて17インチに履き替えました。2インチダウンかつランフラットをやめたことで、快適性は大幅に上がり、高級サルーンに相応しい乗り味になりました。一般的な感覚で言えば、十分に乗り心地が良いと評価されるレベルになりましたし、運転していても心地よい乗り味になったので、乗り心地に不満を感じている方には、インチダウンがおすすめです。
【静粛性】
一般的には静かな部類に入る車だと思いますが、タイヤによってロードノイズが大きく変わります。19インチのランフラットから17インチのノーマルタイヤ(どちらもプライマシー3)に履き替えた時も静粛性がかなり上がったように感じましたが、17インチのスタッドレス(ピレリのアイスアシンメトリコ)が今のところ一番静かです。エンジン音に関しても、よっぽど耳を澄ませない限りは、ディーゼルらしい音は聞こえないと思いますし、特に気になることもありません。
【取り回し性能】
全長がほぼ5mに近い巨体ではありますが、Mercedesは最小回転半径がかなり小さいこともあり、日常使いで取り回しに困ることはほぼありません。デザイン性と日常の使い勝手を考えた時には、個人的にベストサイズだと思っています。Sクラスの堂々としたサイズ感も憧れますが、さすがに狭い道や駐車場などではかなり気を使うことになるので、現実的に気軽に乗り回せるのはEクラスまでのサイズ感かなと思います。
【燃費】
ガソリンエンジンだったら、せいぜい10km/L程度だろうと思われるような大型サルーンですが、ディーゼルエンジンのおかげで街中でも15km/L程度、長距離なら20km/Lくらい走ってくれるので、全く不満はありません。もちろんハイブリッドやPHEVには敵わないと思いますが、内燃機関のモデルとしては最高の部類に入ると思います。長距離を走らない時には2ヶ月に1回程度、長距離を走るようになっても月1回程度の給油で済んでいるので、スタンドに行く頻度が少なくて助かります。
【先進安全装備】
レベル3の自動運転も登場しつつある最新モデルに比較すると、一世代前の運転支援レベルではありますが、実用性や信頼性も高く、通勤で渋滞に巻き込まれた際には、非常に助かっています。ハンズフリーには対応していませんが、それでも低速域までハンドル支援をしてくれて、加減速も車側でコントロールしてくれます。ハンドルに軽く手を触れておいて、周囲の安全確認だけしておけば、ほぼほぼ運転を車に任せることができます。これまでADASを相当な時間使いましたが、怪しい挙動や危なっかしい動きを見せたことはほとんどありません。もちろん機械にも誤作動は起こり得るので、いざという時に自分で操作できるように心と体の準備をしておくことは重要ですが、疲労が溜まっている時などは車にかなり守られている感覚があって、安心感があるのは嬉しいところです。
あとは、街灯も少ない暗い夜道を走る時には、賢いヘッドライトが前方をかなり広範囲に渡って明るく照らしてくれるので、ものすごく走りやすくなります。対向車に迷惑をかけないように自動で照射範囲を調整してくれるので、積極的にハイビームを使えるようになっています。
【不満点】
最大の不満点は、シートベンチレーションがないところです。汗かきな自分にとって、夏場の必須装備ですが、それ以外には不満なところがないくらい気に入っていたので購入に踏み切りました。社外品のシートクーラー付きのカバーを付けて夏場は凌いでいますが、次に購入するモデルは絶対にベンチレーションが付いた車にしようと思っています。他に致命的な不満はありませんが、ADASを使用している時の減速・停車のマナーをもう少し滑らかにしてもらえたら嬉しいです。
【所有満足度】
割と飽きっぽい性格の自分は、2回目の車検を前に乗り換えることが多いですが、この車はすごく気に入っているので、できるだけ長く乗り続けたいなという気持ちにさせてくれます。過去に所有した車の中では、抜群に所有満足度が高いですし、とても気に入っています。
【総合評価】
Eクラスは、とにかく全ての点において高次元にバランスされている印象が強いです。致命的な不満を感じる人は非常に少ないと思いますし、営業マンに聞いてもEクラスのオーナーは長く乗り続ける人が一番多いそうです。その気持ちは所有してみると、本当によく分かります。もちろん購入を後悔したことは一度もありませんし、故障がなければ長く乗り続けたいと思っています。
Posted at 2021/12/26 18:02:21 | |
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