三人が大浴場から出て
レストランに行くと
キムコしか席におらず
生ビールを頼み乾杯し終わると
中島がやっと来た
中島は豚美の隣が空いていたので
席に座ると
「男のくせになっがっい風呂やのー」
豚子がいうと
「そそそんな」
「ところで豚子は筑波の何処を走ってるの?」
「せやからフルーツライン」
「あんなとこ走ってんの?」
「上に行かねーのか?」
豊子の後に豚美も質問
「面倒やから、中島店長説明したってや」
豚子は乱暴にジョッキーをテーブルに置く
中島はすっかり観念して
さっき豚子から聞いた話を
三人しおえると丁度
万葉御前が人数分運ばれて来た
「それでオマエ上りはどうなんだ?」
豚美が豚子に質問
(; ̄O ̄)(; ̄O ̄)
「へっ?」
「へっじゃねーよ、登りだよ上り基本だろ」
「いや〜登りって、あの車だと怖いし辛いねん」
「確かにフロントミッドシップだしね」
中島が庇う
「前荷重=タイヤのグリップは理解したんだろ 上りはどう乗ってんだよ?」
怖いし辛いけど
勾配中にアクセル戻すと
荷重が抜けんのが分かるから
手前で一旦アクセル戻し
エンブレで減速して
旋回中はなるべくもどさんように
パーシャルみたいな状態
「確かにアクセル踏んでれば 前に進む力が働いて 多少はグリップ感でるからね」
「じゃあ今度から 下りと同じ様に 手前でガッツンとブレーキ踏んで 登れよ」
豊子が優しく言ったのに
豚美はガッツンと豚子に言い放った
「それやってみたけど アソコだとメッチャ怖いねん」
下りなんて 誰でもタイヤ鳴らせんだよ
前荷重=タイヤのグリップ
を完全にマスターしたきゃ
登りでスキール音出してみろよ
「でもイニDは下りのスペシャリストだし」
「でもも ヘチマもねーんだよ!」
「FDやS2 MR2なんかだと 下りより登りの方が大変だよ」
「やっぱりそうなんかー」
「気付いてたの?」
豚子が頭を抱えて項垂れるとキムコが反応した
「なんかな 薄々とはな」
「私は拓海より、FDの高橋啓介の方が凄いと思うよ〜」
「下りなんて慣れだしな」
豊子が言うと豚美も同意
やっぱり、登り練習して
前荷重マスターせんと
中島がゆーとった
アクセルオンでLSDで曲げるのは無理なん?
「そうだけど 前チョンを意図的に車でやるのは難しいよ」
「そうそう」
「そうなん?」
「バイクだとブレーキは指の感覚で使えるだろ」
「一本とか二本とかね」
「あっ!」
「ナイキのスニーカー履いてる 可愛いアンヨだとどうかなー」
酔っ払い豊子が意地悪に笑う
・・・(*´艸`)
「まっ、オトンから貰った車を呪うといいさ 笑笑」
「ガンダムかっ」
豚美がシャアの様に高笑いして
キムコが突っ込む
「バイクだと、そないな 急勾配な峠の登りは どないしてんの?」
「バイクで 急勾配なタイトな 低速が続く峠 なんて走りたくねーし」
「峠というか酷道ですよね」
「バイクでWRCやヒルクライムな競技ないでしょ」
ガビーん!
━(;´༎ຶД༎ຶ`)━(;´༎ຶД༎ຶ`)━
三人にフルーツラインを
全否定された豚子は
何も言い返せない
「そもそも バイクでドリフトなんて 無理だし」
「バリ伝は リアを限界まで 使ってるだけだし」
「なんや、皆んな来た時と 別人の様に変わってしもうて」
豚子がいじけると
「さっきお風呂で バイクもFRだから 車と同じ理屈なんか?って聞いたよね」
「やっぱり違うんかい?」
「バイクと車のタイヤの違いは 前に教えてたよね」
「真正面から見ると、バイクのタイヤは尖ってて 車のタイヤは偏平になってるから 一本でも自立出来るってことやろ?」
「おっ、それは分かってんだな」
後輪駆動ってのは
バイクもFR で正解だけどね
バイクのハンドルって
曲がる為に付いてるワケじゃないのよ
「そうなん?」
フロントフォークが
斜めになっている角度(キャスター角)と
実際の操舵軸より
フォークが前にオフセットされて
前輪の接地点との差(トレール量)
とのバランスで
車体が傾くと自然に前輪が追従する
セルフステア
直進時に前輪が真っ直ぐ
前を向く復元力との
ふたつの大事な特性によって
ライダーはバイクにまかせ
走ることができているのよ
キャスター角を
分かりやすく例えると
ハーレーのように
フロントフォークが長く寝ていれば
直進性が高く
スーパーバイクのように
立っていれば旋回性に優れる
後輪に追従されて前輪が動き
自転車と同じで車体を傾ければ
セルフステアが
生まれるのがバイクです
「やっと理解だす」
「おおおおお~」
「やっぱ豊子すげ~」
「今のは分かりやすかったね」
豚子を除く三人が拍手すると
「あの~豊子さん 一ついいですか?」
「はい、なんでしょうか?」
前にも言いましたけど
いや、何回もゆーてますけど
私のブログで しかも今回は
頭文字Dとドリフトがテーマなのに
マニアックなバイクの
話すんのヤメテほしいんやけど
「豚子さん、それなら 私からも宜しいでしょうか?」
「なんやねん?」
「風呂場で 貴様が聞いてきたんだろうがあああああ」
このブログは
鈴菌自動車と豚猫モータースで
お送り致しま~す。
「もうええわ。。。」
続きま~す 🐷
Posted at 2024/05/26 18:32:09 |
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