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豚子・551のブログ一覧

2023年12月27日 イイね!

バラッドをお前に・最終回

バラッドをお前に・最終回











バラッドにお前に






アンソンが、猫ビルダイブに成功した土曜日はクリスマスイブの24日だったので


豚子、豊子、キムコの三人はそのまま、バイト先の焼肉屋に直行して大忙しだった





次の日の日曜の25日も、大忙しでクリスマス気分を味わえたのは、賄いでオバちゃんが買って来てくれたケーキを食べたぐらいで終わった





26日 2学期の終業式を終えた川猫パーキング






ナムルとクッパとキンタロの元剣走が、アンソンやキムコと達と駄弁ってると




「おい、元剣走小僧!」


ラッシャー君が公園に入って来て、一気に緊張に包まれた



「はい!」


ナムルが挨拶すると



「今夜な、アリランでの忘年会、オマエらも来いだってよ」



ラッシャー君は、キムコが豚子と豊子とバイトしてる、いつもの焼肉屋の事を言った




「えっ・・・?」


(; ̄O ̄)(; ̄O ̄)



元剣走の三人が途方にくれていると





「パクちゃんと、豚美さんの呼び出しだからバックレんなよ!」





「う、うっす!」



ナムルとクッパとキンタロが挨拶すると




「それと今夜の、プレゼント交換は無しになったから」


ラッシャー君は、笑えない冗談をアンソン達に言うと、家に入ってしまった







「今のは、冗談だったのか?」



「プレゼント交換って?クリスマス会で子供がやるのだろ?」



「今日は26日だよな」



「プレゼント交換って、なんなんだよおお!」





「豚美さんが考えた、新しい苛めかも」



「ありえるな・・」


━(;´༎ຶД༎ຶ`)━(;´༎ຶД༎ຶ`)━




黒猫メンバーが口々に言うと







「ところで、豚美さんて、本当にキングギドラなの?」



アンソンと一緒に拉致られ、豚美をよく知らないナムルがアンソンに聞く



「前は、京子さんと豚子ちゃんの三人だったけど、最近は麻衣子さんも来るから、更にパワーアップしてるよ」


キムコが答える



「麻衣子さんて、だれ?」



「羽田の怒羅美のアタマだよ、産業道路の乱闘の時、ヌンチャク振り回して、死天狂の松方をヨンフォアで跳ね飛ばしたんだよ!」



「じぇじぇじぇ!」



「あの、死天狂の松方を!」



「土曜も来てたじゃん」



アンソンとキムコが説明すると、元剣走の三人の顔が青ざめてきた








「でも、豚美さんは、凄い美人だし、優しいと思うよ!」




決戦前に焼肉屋に来たクッパが補足する




「俺も土曜日に初めて見たけど、大人の色気っていうか、美人だったよなぁ」


・・・(*´艸`)



「お前の事だって、ボートに乗って助けたじゃん」



この前まで、豊子推しだったのに、剣走の三人が、豚美推しに変わると






「いや、いや、いやぁー」



「分かってないなぁー」



「あの美人が、般若に変身するんだぞ」



「妖怪って、ほとんど、美人な設定だしな」



「オマエラ、半面般若って知らねーのかよ?」


黒猫軍団、全員が否定して首を振り、今夜の忘年会に備えて解散した















キムコは、川猫パーキングから直行してバイト先にヨンフォアを停め店内に入ると、平日なのに豚子も厨房にいて、さっさと準備していた




「ちーす!」



「学校終わったら、さっさとこんかい、ボケっ!」



豚子は胡瓜を叩きながら、キムコに唸りとばす




「さーせん、それより貸し切り?」



平謝りして、訊ねると


「そうだよ、7時からだから、それまでに全部仕込むよ!」


豊子も厨房を手伝いながら、キムコに言った



肉を切り捌き、サイドメニューも一通り準備し終わると、


最初に、ゼットンと剣走の三人、カネゴン、ミクラスの朝校軍団がやって来た


そこは、豚美さんの指定席で向かいがパクちゃんだから、アンタ達はコッチ!


豊子が席を教えると







「緊張すんな〜」


ナムルが言いながら座ると




「半面般若は、酔うとヤバイから、くれぐれも近寄らないように」


キムコがグラスをテーブルに置きながら忠告すると、






ブォーン♫



麻衣子さんの青いヨンフォアが止まり


「ういーす!」


と、叫びながら入って来ると



「お疲れ様です!」


朝高軍団は立ち上がって挨拶


つづいて、豚美さん、京子さんも入って来る


大分パンチさんが入って来ると、速攻でナムルとクッパが駆けより、丁重な挨拶




パクちゃんとラッシャー君も来て、ラッシャー君の乾杯の挨拶で忘年会が始まった







皆んな、各々のテーブルで話してたんだが



豚美さんと麻衣子さんが座るテーブルが一番飲む量が早く


キムコが2回目の追加のビールを取りに置き、テーブルに置くと


急に豚美が立ち上がり



「おい!剣走の二年はどいつらだっー?」




ゼットンが座るテーブルに叫んだ



「あっ、この三人です」


ゼットンがテーブルに座る、ナムルとクッパとキンタロを紹介する




「あっ、オマエは知ってる!」



豚美はクッパを指していう



「うっす」


クッパは、豚美に覚えててもらって満更でもない返事



「結局、君達は抜けたのかなー?」



今度は麻衣子さんが、グラスを持ち豚美の横に並ぶ




「は、はい!」


元剣走の三人は直立不動の挨拶




「じゃあ、豚美ちゃん、川猫に入れてあげなよー!」



麻衣子が提案すると、皆んなが一切に三人に注目した


「・・・・」



「パクちゃんは、どうなのかなー?」



酔っ払い豚美が言うと



「こいつらは、鮫島がケツ持つって言ったんだろ?」


「そうっす」


パクちゃんは、同じテーブルの大仏に確認すると、即答で返ってきた








「どうなんだ、オマエら!」


豚美が三人に近寄り、からむ




「いや、そんな急に言われましても」





三人は返答に困っていて、一方 豊子達のテーブルでは



「・・・・」



「言わんこっちゃないね」


「般若に変わるぞ」



「あの酔っ払い女、最悪やな」


キムコとカネゴンがヒソヒソ言うと、豚子が答える







「そうだ、オマエら、東神奈川に猫支部作れ!」



「イイ考えっすね!」



豚美が言うと、京子が大絶賛




「だろ〜!よっし年末までに、コレ全部捌いとけっ!」


豚美は三人に、ステッカーの束を投げつけた




「じぇじぇじぇ!」


「そんな、無茶苦茶な・・」


「横浜で死ねって意味ぢゃん」






元剣走の三人組は泣きそうになる




「私からの、クリスマスプレゼントだっ!それ捌いたら東神奈川支部誕生で、オマエを頭にしてやる」



ビール片手に豚美はナムルの肩を抱き、大笑い








「あの人は鬼だな」


「悪魔とも呼ぶね」


「人としての、理不尽を超えとるで」



カネゴン、キムコ、豚子が肉を丁寧に焼きながら呟く







「それぐらい、根性あるなら大歓迎だなー」


パクちゃんも後押して、元剣走の三人組は来たことを、心の底から後悔し、椅子にヘナヘナと座り込む




「それより、アンソンは?」



豊子が、気をきかして話題を変えて、三人に聞いた


「少し、遅れて来るって言ってたけど」


ゼットンも同情して、わざと明るく答える




「そうよ、今回の主役が居ないじゃないの!」



麻衣子が叫ぶと



ガラガラ〜ちーん♪



ドアの呼び鈴が鳴り、




「遅れてすいませーん!」


アンソンが入って来た



「テメー小物のくせに、遅刻してんじゃねーよっ!」



豚美が怒鳴って、アンソンに詰め寄ったが、後ろにいる人物を見て、急に怒るのをやめた




「あっ・・・」


急に豚美が静かになったので、皆んな注目すると




アンソンの後ろにいた、ユンソナに気付き店内が引潮の如く、静かになった




「あのー、今回は皆さん、最後まで、大迷惑をおかけしてスミマセンでした」



アンソンが言い、頭を下げると、ユンソナも一緒に頭を下げた



「豚美さん、この前は、スミマセンでした」


ユンソナは目の前にいる、豚美に改めて誤った



「・・・・」


「まぁ、この前は私も言い過ぎた、ゴメン」




豚美が逆に謝ったので、更に皆んな氷つく







「豊子、この前は、酷い事を言ってゴメンね・・」





「えっ・・・」


豊子もいきなり、ユンソナに謝られて、金縛りになると




「それより、ほら!二人は付き合っちゃったのかなー?」




麻衣子さんが、緊張した空気を壊すように、二人を席に案内しながら聞くと





「そうや!それが一番の問題やねん」


豚子も明るく、二人の席に向かって問いただし、




キムコが急いで、二人の食べ物を皿に盛り運び、店内の空気がまた戻って、また皆んなで飲みだして少しすると









豊子が一人厨房に行き、何やら紙袋を持って出て来て、アンソンとユンソナのテーブルに行くと





「ユン、誕生日 おめでとう〜」




「えっ・・・?」



豊子がその紙袋を渡すと、ユンソナは驚いた





「昨日、誕生日だよね、ハイ私から」




「覚えててくれたの?」




「12月25日が誕生日の友達、忘れるはずないって!今日はアンソンと来るかなと思ってたんだ」




「ああ・ありがとう、開けてもいい?」




「イイよ!着てみて」



「洋服なの?」



豊子の言われるがままに、ユンソナが紙袋を開けると、青と銀の双竜が刺繍されたスカジャンだった





「おおぉぉ〜カッコエエやん!」


青いスカジャンを羽織った、ユンソナを見て、豚子が騒ぐ



「赤銀だと、私と被るし12月産まれは、青なんだよ」




「あ、ありがとう」



ユンソナは涙ぐみながら豊子に答える




「そうか、12月の25日産まれかっ!」


豚美が立ち上がり、またユンソナに近づく



「あっー!」


豚子が叫ぶと






「オメーは気付くの遅せーんだよ!」



パッチーン!



「痛っうー」



豚美のデコピンが豚子に炸裂





「じゃあ、私からもやるよ」



豚美は、そう言って自分の首からネックレスを外し、ユンソナの首の後ろに手を回し付けて上げた




「これって、宝石ですよね?」




ユンソナは、付けて貰った、青く光っている、ネックレスを手に取って訊ねる









「そっ、タンザナイト、12月の誕生石」



「こんな高い物、初めて見たし、受けとれないですよ」



「昨夜、これと同じ物、三つほど客から貰ったから平気だって、遠慮すんな」




(; ̄O ̄)(; ̄O ̄)




「何で同じ物を、3人の客から貰うんや?」



豚子が横入りで、豚美に訊ねる





「馬鹿だなー、同じの貰っとけば、二つは売り飛ばしてもバレねーだろ」










豚美さんは勝ち誇ったように笑う




「大丈夫だよ、貰っちゃいな」


豊子が、小さな声でユンソナに呟くと



「ありがとうございます」


ユンソナは、豚美にお礼をいい、こっそり豊子の手を握り締めた








「もしかして、豚美さんの誕生日も25っすか?」



大仏がパクちゃんに訊ねる




「あいつも。12月25日が誕生日だったわ」



パクちゃんが思い出したように、に教えると




「テメーらプレゼントは持って来たんだろうなー?」



豚美が般若の様な顔で、キムコに凄むと




「いや、知らなかったし、ラッシャー君がプレゼント交換は無しだって・・・」



必死に言い訳する




「来年は、絶対持ってこいよ」



「はははい・・」





(´༎ຶོρ༎ຶོ`)(´༎ຶོρ༎ຶོ`)




「誕生日とクリスマスのプレゼントは、別々にだぞ」




「そそそんな!」



「あたりめーだろ!」


パッチーン!




キムコの額にデコピンが炸裂💥







「話変わるけど、あの時の豊子ちゃんの啖呵口上が、カッコ良かったよなー豚子ちゃん」



ラッシャーが豚子に振る




「そうそう、アレは良かったでー」




「私も、夏目雅子かと思ったよ!」








豚姉妹がラッシャーに答える




「何、なんて言ったの?」



「いつの話だよ?」


麻衣子とパクちゃんがラッシャー君に食い付いた




「あの、殴り込みに行く前ですよ、俺と鮫島さんと豚美さんが、残った時」




「そう、ウチがデブ巨摩総長の店に行く直前!」



「いや、いや、アレは勢いとゆーか、モノの弾みで出た言葉ですって〜」



豊子が、謙遜しまくりで弁解すると




「豚子、ちょっと再現してみろ」


豚美さんが豚子に命令し、皆が一斉に注目すると




「こう、白い特攻服来て、厨房から現れてな」



豚子はわざわざ、厨房の方まで行き、歩きながら解説




「うん、うん、」







ワテがぁ、川猫一家、浜川崎の風神の豊子ぜよ


おまんら、舐めたらいかんぜよおおぉぉー!






豚子が啖呵を切ると





「おおぉぉー!」


「そんな台詞を言ったの!」





皆が驚く




「あのー豚子さん、ちょっとイイですか?」





「ん?なんや」




「そんな、夏目雅子の任侠映画みたいに、土佐弁なんか使ってねーだろがあぁぁー!」












豊子が唸り飛ばすと、店内は笑いで包まれた











・・・終劇


































Posted at 2024/04/28 01:33:48 | トラックバック(0) | スローなブギは、止めてくれ | 日記
2023年12月25日 イイね!

バラッドをお前に・22

バラッドをお前に・22



本来、猫ビルのタイマンは、総長が引退を宣言すると、各支部の喧嘩自慢の頭が立候補する仕組みになっていた



そして、最後まで勝ち抜いた者が屋上からダイブして、初めて総長に就任出来る



なんとも、馬鹿げた伝統ある行事だった


なんせ、都内のゴーストも入るので、ちょっとやそっとの喧嘩自慢の支部長じゃ立候補はしない



最近では、豚美・パク・麻衣子が中学の時に行われたのが最後である




横浜の連中もギャラリーで来るが、単車はOKでも、特攻服は厳禁



そして、ギャラリーは絶対に喧嘩をしてはいけないのが、確固たる決まりだった




カネゴンのKHと豚子のインパルスが、ガス橋に着くと、既にパトカーと覆面が二台待機していた



猫ビルの周りと、橋の麓は、まるで集会の様に族車と四輪が停められ、駐車場の様に広がっていた



ガス橋の麓の特等席を、豚子と豊子とカプセル怪獣が、土手の上から見下ろすと



私服刑事と制服警官が二人づついて、一際目立つ集団がいた




「おい、巨魔が引退するのか?」





角刈りに黒いサングラスがトレードマーク、神奈川の族の広辞苑、西部署の少年課の大門刑事が赤毛に言った





「いや、いや、ただのタイマンですって」




「じゃあ、何でこんな集まってくるんだよ?」



「ほら、この前の産業道路のケリですよ」



「相手はどこだ、死天狂の松方か?」



「違いますって」



「何処だ教えろ」



「いやいや、大門さんだって、ビラ持ってるから来てんでしょ」





「ちっ、土手で喧嘩したら、支部同士でも速攻でパクるからな」



「分かってますって」





私服刑事の大門と制服警官の四人は引き返して、土手の階段を登って戻ろうとすると、丁度、豚子達と石段の途中で入れ違いになった





「おい、オマエら何処の支部だ?」




風船ガムを膨らませながら、豚子が堂々と石段を降りていくと、すれ違いに大門が声をかけた





「ナニワの天王寺支部ですわー」




豚子は敬礼して、ニッコリ笑う



「ふざけんてんのかっ!何処の支部だっ!?」




角刈りにサングラスの刑事が、怒鳴り返すが豚子はシカトして、石段を降り出したので





「すいません、ギャラリーっす」



慌てて、カネゴンが間に入り速攻で謝り、豊子がちょこんと頭を下げた





「ん、朝校か?」


「はい」


「分かった行け」


「アザース」





豚子は先に降りてしまったので、カプセル怪獣と豊子は再び頭を下げて、豚子を追いかけるように石段を降りた




四人で河原に降り、キョロキョロしてると、デブ巨摩さんと、北ウイングに居た、赤いリーゼントの人が




「おーい、豚子ちゃん!」


と叫んで、呼ばれたので




「こんにちはー」



豚子は手を振り叫返し、四人は呼ばれるがままに、集団に向かって歩き輪に入った





「二人とも、元気してた?」



「はい、おかげさまで、この前はありがとうございました」




「デブ巨摩さんは、いてないんですか?」




豊子がキチンと御礼を言ったのに、豚子がデブ巨摩と言ってしまったので、赤毛の周りにいた皆んなが、一斉に豚子を見た





「ははは、あの人は仕事だから来ないよ」



赤毛の人が笑い飛ばす



「それより、アンソンって強いの?」




「いや、弱いです!」



えっ(; ̄O ̄)


豊子がキッパリ言い切ったものだから、赤毛の幹部の人は驚いた顔をした




「ウチより弱いでっせー」



「マジかよっ!」


赤毛は、驚きを隠さず言うと




「なんで、そんなのが猫ビルでタイマン張れるんすか?」



突如、白い特攻服の、若い子が出て来て赤毛に言った



その少年はサイドバックで、特攻服さえ着てなかったら、肌も綺麗で、メンズノンノのモデルのようだった




「こいつは、新しく溝口の頭になった、裕也」




豊子が、裕也の第一印象は、京浜地区にはいない感じの、いかにも都会の不良だなと思っていると、赤毛が紹介してきた






「豚子ちゃん達と、タメかな?」


「17っす」


「ふーん・・」


豚子は品定めでもするように、裕也と紹介された少年を見る




「支部長でもなく、まして女より弱いのが、何で猫ビルで剣走の頭とタイマン張れるんすか?」





「なんや、文句あるんかい!」




再び、裕也が赤毛の人に不満気にたずねると、豚子が唸り飛ばした




「オメーには、聞いてねーよ」




裕也も前に出て、キス距離のように一気に距離が縮み、睨み会う二人


勿論、身長は裕也の方が10センチ程、高く175センチ


アンソンと同じくらいだった



「ちょっと、やめなさいよ」


豊子が豚子を引っ張って離そうとする



「おい、ギャラリーの喧嘩は御法度だぞ」



赤毛が裕也に睨みながら言った




「すいませんした」



裕也は、素直に謝り、一歩下がったので、豊子も豚子を引っ張った手を離し、一安心するも,束の間




「せやったら、今から屋上で、この僕ちゃんと、勝負したってもエエんやで」




豚子が合気道の手首ストレッチをしながら言いい、再び二人が睨み合いに





「いた、いた!おーい、風神雷神」



可愛い声がして、皆が振り向くと、麻衣子さんが怒羅美を数人引き連れて、手を振りながら、歩いて来た



風神雷神と大声で呼ばれ、豊子はスカジャンを着て来た事を少し後悔し、顔が赤くなると




「また、面倒くせーのが来たな、オマエはもう向こうに行ってろ!」


赤毛が、裕也に命令する



「うっす」


と挨拶はしたが、豚子を睨みつけると



「今度、浜川崎に挨拶しに行くから待ってろよ」



「上等や、吐いたツバ飲まんとけや」




風船ガムを吐き捨て、豚子が返すと、裕也はくるりと背を向け、白い特攻ズボンに両手を突っ込み、輪から離れて行った







「こんにちはー」



豚子、豊子、カネゴン、ミクラスが麻衣子に挨拶すると



「やっぱり、スカジャンいいね!豊子ちゃんは、赤銀が似合うよ」



皆んなの前で、麻衣子さんは豊子を見ると褒め、豊子が照れてしまうと




「風神雷神って、この二人のこと?」



「そっ、浜川崎の風神・豊子に雷神の豚子」


赤毛が訊ねると、麻衣子さんが、改めて紹介しながら答えたので



「ほっほっー」



声をあげ、皆んな一切に二人を見る




「雷神の豚子ちゃんが、剣汝のゆかりを半殺しにしたんだよ」



「おぉぉー!」


更に、関心するような歓声が起こった





「どおりで、さっきも、裕也にも引かなかったワケだ」


赤毛の人が納得




「それより、豚美ちゃんと京子は?」




麻衣子が豚子にたずねる



「さぁ〜家におらんかったから、来てると思ってたんやけど」



「なんだ、てっきり此処に居ると思ったのに」


「ウチは麻衣子さんと、一緒やと思ってたんやけど」



「あれ?蒲田であった、スカジャンのヨンフォアの子は?」



麻衣子さんは、カネゴンとミクラスを見て言った




「いや、来るとは言ってましたけど」


「うん、うん、」


カプセル怪獣が答える



「うーん・・」


「なんか、怪しいな〜」


「ですよね〜」


麻衣子、豚子、豊子の三人の疑問が一致した












時計の針は2時55分



川向こうの、Canonの3時の鐘が鳴った時が、タイマン開始のゴングだ



まだ、剣走の哀川は来ていなかったが、2時50分に、アンソンはパクちゃんと猫ビルの屋上に登った







「すいません、仕事なのに」



アンソンはパクが午前中で早退してくれたことを詫びた



「近くの現場じゃなかったら無理だったけどな」



「あざっす」



「オマエ、ここから飛ぶ気なのか?」


パクがアンソンにたずねる



「いや、それ以前にタイマンの方が・・」



アンソンは大袈裟に手を振り否定的に




「もし、飛ぶ事になったらよ、躊躇すんなよ、自殺みたいに落ちると、護岸に落ちて死ぬってよ」




「じぇじぇじぇ!」





アンソンは手摺から身を乗り出し、下を覗き込んで、ビビった




「ほら、カールルイスみたいによ、川の真ん中目指して、空中を歩くように飛ぶと成功するらしいぞ」




「マジっすか?」




「ああ、俺の先輩が言ってた」



パクが煙草を、下に投げ捨てると


ギギーと錆びたドアが開き、



剣走の哀川と、死天狂の松方が、二人の前に姿を表し、丁度、Canonから3時を告げる鐘が鳴った




キーン コーン カンコーン ♪





「なんだ、オマエが来たのかよ?」


右手の指三本に包帯がグルグル巻きになってる、松方にパクが言った




「一応、俺も浜連だしな、それより豚美はどうした?」



松方が、包帯グルグル巻きにされた右手を出して言った



「さあな、家で寝てんじゃねーか」




「ちっ、まぁ今日はいいけどよ、本当にオマエじゃなくて、そっちのガキがやんのか?」



松方がパクにたずねる




「ああ、コイツで充分だ」




「ふざけやがって!殺されてから文句言うじゃねーぞっ」



パクが答えると、一気に哀川が距離を詰めて来た


その瞬間、アンソンのチョーパーンが哀川の顔面に下から炸裂した



アンソンも身長が176あり、黒猫メンバーでは、かなり背が高い方だが、哀川は鮫島とおなじくらい178は超えていた




「ゴング鳴ってんだろーがっ!」



チョーパンが決まり、アンソンが腹に蹴りを炸裂させたが


哀川は倒れず、そのままアンソンの足を掴み、上から肘を落とし、さらに顔面をブチ抜いた



「今のは痛ぇーぞ」


いつの間にか、松方はパクの隣で煙草を吸いながら呟いた




浜連最大の支部を持つ、剣走の頭だ、弱いわけない


こっちの連合の総長を決めるタイマンバトルに参加してもおかしくないと、パクは思っていた




「舐めてんじゃねーぞっ!クソガキがあぁ」


そこから先は、アンソンはボロ雑巾のようにボコボコにされて、地面に転がされひっくり返され、最後のサッカーボールキックの連打で動けなくなった





「こんなの、意味ねーだろ」



蟻ンコが、死んだように、倒れて動けずにいるアンソンを見て、松方が吐き捨てるように、パクに言うと





「これからが、メインイベントだろ~」




ケンシロウのように、パクが指を、ボキボキ鳴らしながら、哀川に言った





「なっ、ふざけんなっ!ビラに書いてある事と違うじゃねーか!」




「オメーは馬鹿か?俺の右手を燃やそうとした、オトシマエつけてねーだろ」



言った瞬間に、松方の顔面が吹っ飛び、一発でブッ飛んだ





「おら、今から、ちゃんとタイマン張ってやるから、さっさと立てや」




「おおー流石、タイマンでは無敵伝説の黒猫のパクちゃんだねー!」



パクが首と肩を回しながら、哀川にいうと、松方が笑いながら言う





「おい、テメーどっちの味方なんだよっ!」




鼻から出る血を抑えながら、哀川が松方に怒鳴る




「味方も何も、オメーも浜連の看板背負ってんならよ、こんなガキじゃなくて、パクをブチのめせや」



松方が吐き捨てるように言い、パクが哀川の向かって歩き出した時




「ま・ま・待って下さいよ」



倒れてたアンソンが、パクの足を掴み、立ち上がった



「なっ・・・」


パクがアンソンを見て驚く




「また、ここで助けられたら、俺は、また笑い者で終わっちゃうじゃないですか」


フラフラしながらアンソンが言う




「上等だよ、テメーぶっ殺してから、パクともキッチリやってやんよー!」



哀川の渾身のパンチが、アンソンの顔面をブチ抜き、さらに前蹴りで、アンソンは手摺まで吹っ飛んだ




「おい、もうやめとけって!」




パクが手摺まで飛んだ、アンソンに叫ぶ




「お前はな、俺に勝っても、ここから飛ばなきゃ、勝ちって認められねーんだからな」


ゴッホ・・





鼻と口から血を吐き出し、アンソンが哀川に言う





「馬鹿か!こんなとこから飛び降りるワケねーだろ」



哀川が怒鳴り返す



「いや、猫ビルのタイマンは、飛ばなきゃ勝ちじゃない」



「ふざけんなっ、それは、CRSのルールだろ、そんなの持ち込むじゃねーよっ!」


哀川が怒鳴りながら反論する






「じゃあ、俺が飛び降りたら、俺の勝ちでイイんだな」




「馬鹿言ってんじゃねーよっ!オメーは俺に負けてんだろうがっ」




「いや、負けてない、俺を落とすか、自分で飛ぶか選べ、じゃないと猫ビルのタイマンは終わらない」



「だったら、オメーが飛べよっ!」




「いいんだな?」




「飛べるもんなら、飛んで見せろって言ってんだよ!」




「上等だよ、阿李猫達 大師特攻隊なめんなよ」




アンソンは手摺を乗り越えたが



パクと松方は、引き留めもせずに沈黙した











3時半



その頃、河原では皆んな、ウンコ座りしながら、暇を持てあまし、



今晩のクリスマスは何シテ遊ぶ?


それより、横浜にナンパしに行かね



それより、今日は集会ねーの?


夜走るんなら、アケミが友達連れてくるってよ





好き勝手な事を、喋っていた






「どうなってるのかな?」


豊子が豚子に言うと、



「見に行きたいわー」



「入り口には、ラッシャー達、黒猫の三年連中が張っていて、誰も上がれないから無理なんだよねー」


麻衣子が、豚子と豊子にボヤく




「あれっ、豚美さんと京子さんじゃない!」



カネゴンが多摩川を指して叫んだ



カネゴンの指した方向を、女子の三人が見ると



東京側にある、レンタルの釣り船に乗って、豚美と京子が猫ビルの下に向かい、せっせとオールを漕いでいた





「あの二人、何してんのや?」



「そうか、アンソンが飛んだ時の為にだよ!」


豊子が答えると



「おーい!豚美ちゃ〜ん!」



麻衣子が叫ぶ




「おーい!」


京子がオールを振りながら叫び返して来たので、皆が一切に多摩川でボートに乗ってる二人を見る




「何してんのやぁ〜?」


豚子も叫ぶ



「遊んでねーで、焚火の用意とけぇ!」



豚美が皆んなに、叫んで命令した






「やっぱり飛ぶんだ」


「どっちかな?」


「剣走は松方が立会人だってよ」


「だったら、パクさんって可能性もあるぞ!」







土手が一気に盛り上がり


ゼットンが何処からか一斗缶を持ってきて、焚火の用意をしだした




「来たでー!」



豚子が叫ぶと、誰かが、屋上から身を乗り出していて




「おおぉぉ!」




皆の視線が猫ビル屋上の一点に集まり



「アンソンだぁー!」



「マジかっ、勝ったのか?」



「哀川に賭けたのによっ」



皆が口々言う




アンソンは手摺を乗り越え下を見たものの、朝、学校で吊るされた屋上の倍もある高さで、完全に足がすくんでいた



しかも、多摩川には盗んだタイヤやホイールも捨ててあるし、下手すれば、原チャリや単車も川に捨ててしまう馬鹿もいる



そんな事が脳裏を横切り、飛び降りるのを躊躇していると




「さっさと、飛べえぇ!」


京子と手漕ぎボートにのった、豚美が叫んだ





「誠意と根性みさらせやー!」


河原から、豚子の叫び声がして、赤いスカジャンの豊子も隣にいるのが分かった



でも、それでも足がすくんで動かないで震えていると



豚子と豊子がいる場所の、もっと上流から、赤い発煙筒の煙が視界に入った



よく見ると、豚子と豊子と同じ、黒と赤のスカジャンを着てる二人が発煙筒を振っていた









キムコとユンソナだ!


キムコがユンソナを連れて来てくれた


そう確信した時、腹の底から叫び声が上がり





「いったらあぁー!」






アンソンはカールルイスのように、屋上の縁から、豚美と京子が乗る、手漕ぎボート目指してジャンプした







豚美 京子 麻衣子 豚子 豊子 ゼットン ナムル クッパ カネゴン ミクラス 赤毛 裕也 キムコ ユンソナ 



それ以外にも、ガス橋の麓で、たむろってた川猫全員の時が止まった



映画館で観た、ジャッキーチェンのプロジェクトAの比ではない


完全に皆んなの時が止まり、アンソンがスローモーションで落ちてくる










やっぱり、俺達のアタマは


喧嘩が強いだけじゃ駄目だ


仲間の為に、死ぬ覚悟がある奴じゃないと


俺達は、ついていかない










全員の時が止まっていたが


全員が同じ事を感じた瞬間






ドッボーン!


多摩川に水飛沫が舞った




「・・・・」






「よっしゃあぁー!」



豚美の叫び声で、皆が現実に戻る




豚美と京子が急いで、アンソンが落ちた場所にボートを漕ぐ



「ぶっはー!」


アンソンが浮かび上がり、顔を出すと、マグロの様に腰を掴み、豚美と京子が二人がかりで、ボートに引き揚げようとする





「ひっいぃー」


(´༎ຶོρ༎ຶོ`)(´༎ຶོρ༎ຶོ`)



アンソンが鼻水を流しながら、豚美と京子にしがみつき泣き叫ぶ


二人ががりで、ボートに引き上げると




「おおぉぉ〜おかーちゃん!」



「大丈夫だっ、お前の勝ちだ!」



豚美に向かって泣き叫ぶアンソンを、持ってきた矢沢のビーチタオルで頭を拭いてやりながら豚美が言った



アンソンを乗せた、手漕ぎボートが河原に着くと、歓声が起こり、皆んなが集まる




「やったで!ホンマに飛びよった!」



「凄ぇーよっ!アンソン」



「早く焚火に!」



豊子が焚火の近くにアンソンを引っ張ると、皆んながアンソンと焚火を取り囲んだ




「しし死ぬかと、おお思いままたたた」


(´༎ຶོρ༎ຶོ`)(´༎ຶོρ༎ຶོ`)



びしょ濡れのアンソンが、震えながら言うと




取り囲んだ、輪の中からキムコとユンソナが表れ、騒いでいた皆んなが、静かになった、



しゃがみ込んでいた、アンソンはヨロヨロと立ち上がり、ユンソナの前に行き







「お前の事が、好きだ・・」




「・・・・」







アンソンが告ると、ユンソナは無言でズブ濡れのアンソンを抱きしめ





ガス橋の麓に、大歓声が沸き起こり


例年より、一ヶ月も早い初雪が


ヒラリ、と冬の華のように、多摩川に舞い落ちた





Posted at 2023/12/25 20:34:43 | トラックバック(0) | スローなブギは、止めてくれ | 日記
2023年12月23日 イイね!

バラッドをお前に・21

バラッドをお前に・21













キムコは学校から帰ると、直ぐに着替えてヨンフォアで六角橋にある、ユンソナのアパートに向けてヨンフォアを走らせていた



蒲田で豊子と豚子と一緒に買ったスカジャンの下は、ヨットパーカーを着ているが、やっぱりバイクに乗ると寒く感じたが、アクセルを捻る



産業道路を走っていると、何台か浜連の族車とすれ違ってドッキ!としたが、どうやら方向からして、ガス橋がある川崎を目指しているらしい



フルフェイスに私服のせいか、浜連の族車はキムコを気にもせずに、反対車線を走り抜けていった








12月24日 14:05分


ユンソナが住む六角橋の木造アパートに着き、二日前に会った場所、ペリカンJOGの隣にヨンフォアを停めた




・・・・・


彼女は外で待って無かった


キムコの予想は半々だったのだが、やっぱりという感じで落ち込んだが



もしかしたら、2時ピッタリ、もしくわ2時前に着いていれば、ユンは外で待ってたかもしれないという、微かな希望も捨て切れず



キムコは煙草を取り出し、もう一度、彼女が様子を見に出て来るのを待つ事にした。




2日前にここで会った時、



「待っていなかったら、ほっといて帰る」



と啖呵を切ったものの、ここらなら、バイクで飛ばせば30分チョイでガス橋に着く、そう思い、2時半まで待つ事にした






デートの待ち合わせって、こんな感じなのかな?






タバコを吸いながら、豚子の親父さんに教わりながら付けた、赤い字のCRキャブを眺めていたが、安物の時計の長針は4を指していて、2時20分だった




やっぱり、駄目か・・・




あんな事があったんだし、無理もない、もう少し時間が必要か、俺の手には負えないかも




やっぱり豊子に相談しよう




そう決めたのと、完全にエンジンが冷えるのが嫌だったので、ヨンフォアのエンジンをかけた




ブブブ ブオォーン!


ブォーン ♫ ブォーン ♫


悔し紛れに、二三回空吹かし、ヘルメットを被ろうと、ユンソナが住むアパートの二階を見た時、彼女が手摺から寄りかかって、下にいるキムコを見下ろしていた




「あっ!」



キムコがヘルメットを被るのを止めて叫ぶと




「ブンブカ、うるせーんだよ!」




カン カン カン♪



錆びた階段にパンプスの音が、ヨンフォアのアイドル音に同調する



赤い鳳凰のスカジャンを羽織り、コルク半持ったユンソナが降りて来た





「皆んなに、お礼も言わなきゃならないし、行くだけ行くよ」




そう言って、ユンソナはヨンフォアの後部シートに跨る



「サンキュー!」



「全開で行っけぇー!」




ユンソナが叫ぶと、ヨンフォアは勢いよく走りだした





















ブッ生き返す!










施設の義務教育が終わり、16の夏を迎える前に、身元引き受け人、保護者になってもらってから、猫水工業のタコ部屋に住み働きだし、5年が過ぎた



最初の頃は、車の免許もないので、ひたすら道路工事のドカチンだったが、今では水道管工事まで出世した




大型特殊も取らせてもらい、元々、色んな重機に乗るのは楽しかったから、バックホーンの運転があっという間に上達しメインになり、身体はかなり楽になり、ダチと後輩も数人入って来たので、班長にもなった



その服部班は、二週間前までは、房総は館山のドカチンに回されていたので、残りの年内は、近所の綱島街道の水道管工事にしてくれた


規模が小さいので、服部の班と監督だけで、服部は助監督だった





まあ、班長や助監督ってのは聞こえはいいが、ようは監督の代わりに、何でもやるパシリだ





猫水工業の社長は、見た目はヤクザだが、こいうとこは、義理堅い




元々、この人が保護者になってくれなかったら、俺と妹の人生はどうなってたか、考えただけでもゾッとする






あと、30分で休憩にするかと、バックホー、巷でユンボと呼ばれる重機を運転してると





「すいません、暴走族が喧嘩してて、誘導が出来ないんです!」




西側に立っていた、誘導員のバイトのオッサンが血相変えて、バックホーの運転席にいる服部に訴えた





「なんだよ、面倒くせーな、何処の族だよ」



服部はバックホーから、降りて、誘導員のオッサンと後につづいた









2時45分





来る時は、第一京浜で来たが、目的地はガス橋なので、ユンソナを乗せ東急線沿いを走り、綱島街道に出て少し走ると、運悪く道路工事にでくわした




片側一車線が完全に止められていたが、それでも逆走して、止められている先頭までズルして進むと




先頭は赤いフェアレディZで、ヤマトのフルエアロ、誰が見ても一目で分かる族車に、追い討ちに、横浜連合 消暴のステッカーまで貼ってあった





消暴は生麦に本部があり、京浜地区では、死天狂と同じぐらい煩いチームで、

二週間前の産業道路の大乱闘でも、一番先に川猫を邪魔しに来たチームでもあった








キムコは、不味いなと思ったが、そのフェアレディZの横まで出てしまい、早くこっちの車線が動けと、心の中で願っていたが




案の定〜フェアレディZの運転席の窓が下され、運転席からパンチパーマがキムコとユンソナのヨンフォアをガン見して来た



キムコは、知らんぷりして前だけを見ていたのだが






「おい、オメー川猫だろ」




フェアレディZのパンチパーマが。キムコとユンソナに言った



二人は。聞こえないフリして無視していると




「シカトしてんじゃねーよっ!」


缶コーヒーをいきなり、キムコに投げ付けてきた





「だったら、何だよ!」


缶コーヒーがヘルメットに直撃したので、キムコが思わず、怒鳴り返す





ユンソナさえ、乗っていなかったら、このまま対向車に突っ込んで逃げれるが、ニケツしているので、それは出来なかった







「なんだと、このガキー!ちっと降りろ!」



パンチパーマが運転席が降り、キムコに詰め寄ると



ブン!ブォーン ♫



ニケツした直管の族車が、キムコと同じように逆走してきた




「アキラ先輩、どうしたんすかっ!」



ソリッドのCBXのケツの奴が叫ぶ、



赤 赤 赤 が三台になった





「コイツよ、川猫だからシメようと思ってよ」




「あー!キャッツが何で走ってんだよぉー」



ソリッドCBXの二人も単車から降り、キムコとユンソナは完全に囲まれてしまった






「うるせーんだよ!コッチは急いでんだよ」




キムコはヘルメットを半分脱ぎ取り、怒鳴り返す




「なんだと、いいから単車から降りろやっ!」



一人がヨンフォアにケリを入れ、危う倒れそうになり踏ん張ったとこで、



「ブッホ」



いきなり、フェアレディZのパンチにヘルメット越しから殴られ脳が揺れたが、単車から降りると、ユンソナを乗せて逃げれなくなるので、キムコは必死で耐えた




「舐めてんじゃねーよ!」



CBXの一人がキムコを引きずり降ろそうとした時、キムコの視界から突如消えた



そいつは、後ろから髪を鷲掴みにされ



「ひでっぶっ」



顔面が吹っ飛び、更に工事現場の穴に蹴り落とされていた




フェアレディZとCBXのケツの二人の動きが止まると




CBXのケツの奴の腹に安全靴が減り込み、更に顔面が吹っ飛び、仰向けにぶっ倒れ、工事現場の穴に蹴り落とされた







(; ̄O ̄)(; ̄O ̄)




キムコとユンソナ、130Zのパンチが呆気に取られてると




「服部さーん、どうしたんすかー?」



現場のニッカポッカの若者が三人集まって来た




「なんか、社会の迷惑してる族がいんだよ」




あっという間に、CBXの二人をブチのめした、服部さんと呼ばれた男がフェアレディZのリアウインドウに貼ってある、消暴のステッカーを剥がしながら説明する







「ん?なんすか、コイツ、やっちゃってイイですよね」





「仕事の邪魔だろ~」



服部と呼ばれた男が、煙草に火を点け言うと



(-。-)y-゜゜゜






「ま・ま・まさか、ははは服部って・・?」



フェアレディZのパンチパーマの顔が真っ青になり、震えた声で呟くと





「消暴が誰に喧嘩売ってんだよ!」



ニッカポッカの若者が、いきなりブン殴ると、他の二人もZのパンチパーマをボコボコにしだした




「おらっ〜!ハマの者が調子こいてんじゃねーぞ」




キムコとユンソナが、フェアレディZのパンチがフルボッコにされているのを呆然と見ていると






「おまえ、焼肉屋のヨンフォアだろ?」



助けてくれた、服部さんと呼ばれた人に、キムコは訊ねられた




「あっ!」



キムコは、その人のドカジャンがパクちゃんと同じ猫水工業と刺繍されてるのを見て、咄嗟に理解した





「もしかして、パクちゃんの伝説のFXの先輩っすか?」




「俺の事はいいから、早く行けよ」




「でも、そうですよね!パクちゃんFXの先輩ですよねっ」



キムコはお礼も言わずに、興奮して聞き返す



「ガス橋だろ、早く行けって」



そう、言われて、直ぐに我に返ると





ピーピーピー♪


砂利トラが、三人が落とされた穴にバックして来る



「服部く〜ん!撒いちゃっていいのっ?」


砂利トラのオッサンが叫ぶ





「いいっすよ、お願いします!」



穴に落とされた、三人の上にトラックから、砂利がブチまかれ、三人は慌てて這いあがろうとするが




「ガッハ」


再び安全靴で服部に顔面を蹴られ落とされ、その光景をみてキムコとユンソナは





「あざーす!」


「ありがとうございました〜」





キムコとユンソナは、伝説のFXの先輩に叫び


ガス橋を目指して、工事現場の横を、ヨンフォアがアクセル全開で走りぬけた







アンソン待ってろよ、俺が必ず、お前ら二人を生き返らせてやる



心の中でキムコは叫び、アクセルを捻りヨンフォアが加速する








ユンソナはタンデムバーを掴むのをやめて、キムコの背中にしがみついた









Posted at 2023/12/23 19:34:31 | トラックバック(0) | スローなブギは、止めてくれ | 日記
2023年12月17日 イイね!

バラッドをお前に・20

バラッドをお前に・20











21




土曜日〜屋上A 計画








アンソン達、2年は剣走も含めて一眼目が終わると、屋上に3年に呼びだされた


屋上は三年の占有地なので、呼び出されない限りは行かない


そして、呼び出される時は、決まって、ステッカーかヤキのどっちか




特に、剣走のナムルとクッパはビビリまくって、顔が青ざめていた




恐々、アンソンを先頭に屋上に行き



「どうも」



ラッシャー君を筆頭に、違う支部も混じった、三年の川猫軍団の先輩達に、アンソン達は挨拶する





「おい、鮫島さんの事、聞いたか?」



アンソンが挨拶すると、ラッシャー君がたずねた



「はい、朝一年から聞きました」



「そういう事だからよ、大仏には挨拶しに行けよ」



ラッシャー君は、鮫島さんの舎弟の大仏パンチさんの事を言った




「うっす!」



「剣走の二人もバックレんなよ!」 



「うっす!」



ラッシャー君が、ナムルとクッパには強く命令し、2年達はホッと安堵の溜息







「オマエ、本当に今日やるのか?」




豚美さん支部の、渡嘉敷先輩がアンソンにきいた




「うっす、当然やります!」



「マジで飛ぶのか?」



「いや、それは・・」


アンソンが口ごもると




「おい、ここは三階だけど、屋上だから四階ってかんじだ、オマエら下見てみろ」



黒猫でも、一番ガタイがいい小鉄先輩に言われると、手摺りに寄り、2年が全員下を除く





「高いっすね」


「ここからでも、根性いるっすね」


ゼットンが小鉄先輩に、言い終えると



「カッー!ペッ」


小鉄先輩が、タンを吐いて落とし、吸い込まれるように地面に落下していった



それを見たガメラが


「ジャッキーチェンしか無理だよな」



「プロジェクトA観た?」



「観た!ジャッキーでも死にそうになってたよな」



「千葉真一も飛べるかな?」


「いや〜無理だろ」



2年が、屋上から下を覗きながら、口々感想を述べる





「猫ビルは、これの2倍の高さだぞ」



「ですよねー」



ラッシャー君が説明すると、2年は全員が納得





すると、小鉄先輩と渡嘉敷先輩が、覗いていたアンソンの足を後ろから掴み、持ち上げると、フワリと身体が宙に浮いた




「ちょっ、ちょっと!」



アンソンがビックリして叫ぶ



「万が一ってのがあるから、オマエらも手伝え」



ラッシャー君が、ゼットンとガメラに命令する



「うっす!」


四人でアンソンを屋上から宙吊りにする




「うおぉー!勘弁してっ!」



「どうだ?四階でもコレだぞ」



ラッシャー君がタバコを吸いながら、身を乗り出して逆さまになった、アンソンにたずねる




「危ないって!落ちるって!上げて下さいよおぉぉ!」



アンソンが泣き叫ぶ



「こんなんで、大丈夫なのかよ?」



「試しに落としてみる?」





「マジで!危ないってえぇ〜!」


(´༎ຶོρ༎ຶོ`)(´༎ຶོρ༎ຶོ`)



アンソンが必死の懇願




「やっぱり、哀川勝ち飛ばないが本命だな」



ラッシャー君がボヤくと小鉄先輩も納得






「うおぉー!死ぬって!もうマジで!マジでっ!ヤメテ下さいよおぉー」




アンソンの絶叫が、屋上からグランドに響き渡った





土曜日は三時限で終わりなので、ホームルームが終わると



「じゃ、着替えたら豊子んち向いに行くから、待っといてや!」



「お昼は?」


「猫ビルに行く途中のケンタで、カプセル怪獣と落ち合うから、そこでついでに食べようや」




「クリスマスだし、イイね!」



こうして豚子と校門で別れ、豊子は家に帰り、何を着て行こうか迷ってると





ブォーン ♫


インパルスの音が聞こえ、エンジンが止まった




「これで、いいかっ」


豚子に誕生日に貰った、赤い風神雷神図のスカジャンを羽織り


「お待たせー」


と、出て行くと、豚子のインパルスは、ノーマルシートから三段シートに戻っていた




「お父さんに取られたんじゃないの?」



「剣走が乗り捨てた単車からパクったんや!」



「酷いわねーでもコレの方が楽チンで好きかな」




豊子が後ろに乗ると


「せやろー!」


豚子は得意気に言って、クラッチを繋ぎ、インパルスを発進させた




ブン!ブォーン~♫




大師通りを北上して、ケンタッキーに停めると、混んでいたが時間もあるし二人で店内に入りカウンターで注文して、カプセル怪獣を待つ事にした



カウンターの列に並び、2人分待つと、豚子と豊子の番が来て、各々に注文する




「マヨネーズも欲しいんやけど」



「えっ・・」


店員の動きが、一瞬止まる


「ケンタッキーにマヨネーズなんて無いわよ」


豚子のマヨネーズ発言に、恥ずかしくなって豊子が呟くように注意する




「そうなん?」



「すみません、生憎当店にはマヨネーズは置いてません」



ショートカットのお姉さんの店員が頭を下げる




「なら、ええわっ!」


豚子は不貞腐れながら、注文を受け取り、席に座る




「何で、ケンタッキーにマヨネーズなのよっ!」



席に着くなり、豊子が声をあげて豚子にいった



「唐揚げにも付けるやんか」


「いやいや、唐揚げにも付けないって!」


「つけますー!」


「つけません!」



豊子と豚子が言い合いながら、ケンタッキーを頬張ってると



「ちーす」


と、言いながら、カネゴンとミクラスがチキンサンドセットを持ってやって来た




「キムコはどうしたんや?」


豚子がチキンサンドを頬張るカネゴンにきいた



「学校終わったら、なんか、速攻で帰りましたよ」



「なんやて〜」



「でも、来るとは言ってたから」




「当たり前でしょ!」



「アイツにも、カプセル怪獣って事を、きっちり教えとかんとあかんな〜」


豚子がミクラスのポテトを摘みながら言ったが





(もしかしたら、キムコはユンの事を迎えに行ったのかも知れない)




豊子は、直ぐに思ったが、口に出すのはヤメテ、その言葉をコーラで流し込んだ









ブン!ブン!ブブブン!ブォーン♫



ガス橋を目指して、大師通りを走り抜けていく族車が、一段と増えてきた



Posted at 2023/12/17 18:53:01 | トラックバック(0) | スローなブギは、止めてくれ | 日記
2023年12月16日 イイね!

バラッドをお前に・19

バラッドをお前に・19
19


勉強が出来ないのは当たり前


将来の事も何も考えてない


喧嘩も、たいして強くないし


つるまなきゃ不良やる根性もない


俺は根性ないし、弱いから、自分の為に頑張れない




でも、お前の為なら頑張れる気がする


お前の為なら、根性だせるんだよ






だからさ、俺に約束の未来をくれないか




この先、俺が頑張れるように、ずっと一緒にいて欲しいんだ


何か起きても、お前の為なら根性出せるんだよ




たからさ、約束の未来を俺にくれないか




愛している、と叫んで欲しいんだ




















金曜日〜双子座流星群






クリスマス・イブイブの23日、アンソンはバイトが終わると、一人でバイクを走らせ、浮島公園に行った




湾岸線を横浜まで繋げる、拡張工事をしており、ここにも横羽線に繋がるジャンクションが出来るらしい




公園に行く途中には、ダンプが出入りする為に敷かれた鉄板があちこちにあり、荒れたオフロードが広がっていた




公園から、滑走路と、工業地帯の灯りをボンヤリ眺めている


こんな決闘じみた喧嘩をするのは初めてだ


そもそも、集会での乱闘は何回かあるが、タイマンなんて今まで経験してないかも






豚美さんや、パクちゃんみたいな大物は別として


案外、自分みたいな小物の不良ってのは、頭にきて誰かを殴った事はあるけど


自分より強いと分かってる奴とのタイマンなんて喧嘩は、経験ないんじゃないか?










族だの不良ってのはハッタリなのかな?




そう思うと、何だか笑えてきた





不思議と緊張はない、それよりも、明日の猫ビルのタイマンの後に、ユンソナに会えるだろうか?





ユンソナに会って、自分は何を言えるだろう?


猫ビルのタイマンより、彼女の事ばかり考えしまう


こんな喧嘩は意味なんて、無いかもしれない



でも、この喧嘩が終われば、ユンソナにちゃんと告げれる気がする




12月の空を見上げると、双子座流星群が流れて落ちた





今日は、金曜なので豚子も厨房に入っていて、キムコは昨日ユンソナに会いに行った事を報告しようか、悩んでいた




「ねぎタン2つと瓶ビール!」



豊子が小窓から厨房に叫んだ




「何をボケットしとんねん!」




「へっ?」




後ろから豚子にドヤされるキムコ




「さっさと、やらんかい!」


野菜の切れ端を、キムコに投げ付ける豚子



「あっ、ゴメン・・」





ボーナス時期のせいか、11時まで店は忙しく、やっと客足が途絶え、引き潮のように店内が静かになった




ネギタン塩を頼んだのは、パクちゃんとラッシャー君で、豊子はビールと、キムチを二人のテーブルに持って行き





「いよいよ、明日ですね」



「街中〜大騒ぎだよな」


二人に声をかけると、パクちゃんに、ビールを注ぐラッシャー君が言った




「帰るよ〜」



最後の工員のオッサン達が、席を立ち、豊子に声をかけたので「はーい」と返事をし豊子はレジに行く




工員のオッサン達は、これから堀之内に繰り出すような話をしながら、会計をすますと



入れ違いに、豚子のカプセル怪獣のカネゴンとミクラスが入って来て、



「ういーす」♪



豊子に挨拶して、パクちゃんとラッシャー君に「こんばんわー」とお辞儀して、向かいの席に腰をおろした




「注文は?」


「ラストオーダーだよ」


豊子が二人に注文をきくと、オバちゃんが言った



「カルビクッパ二つで」



豚美さんやパクちゃんと違い、学生でボンビーな黒猫軍団にはカルビクッパは定番メニューになっている




「OK〜!」



豊子は厨房の小窓に行き、



「ラストお〜カプセル怪獣にカルビクッパ二つ!」



「ちゃんと約束通り、来おったな!」



豚子がオタマを鍋に叩きつけると、カーン♪と音がして、手際よく準備を始めた








「アンソンはどうした?」


パクちゃんが、カプセル怪獣コンビにきいた




「スタンドに行ったら、居なかったす」



「しょうがねーな、明日、オマエから言っとけ」



「うっす!」



パクちゃんが、ラッシャー君に指示




「何かあったんですか?」



カネゴンが、パクちゃんにたずねる




「二度は面倒だから、豚子達がきたら話す」




パクちゃんのタン塩か残り数枚になった時




「ういー!終わった終わった」



豚子がカルビクッパ二つお盆に乗せ店内に入ってきて




「今晩は〜」



パクちゃんとラッシャー君に挨拶して、キムコが、三人分の賄いをお盆にのせて、テーブル席に腰を下ろそうとすると




「狭いから、向こうに座れや!」



ドンケツして、キムコをパクちゃんとラッシャー君の席に追いやる




キムコは自分の分を持って、ラッシャー君の隣に座ると




「何だそれ?」



キムコの丼を見て、ラッシャー君がたずねた





「賄い新メニューの牛すじ丼っす」



「美味そうだな」


と、言いながら、既に自分のスプーンをキムコの丼に突っ込むラッシャー君




「どうや?」豚子が横から感想をきくと



「美味いっ!」


と言いながら、さらにラッシャー君がスプーンを突っ込むと、パクちゃんも突っ込み



キムコの賄いが、一気に目減りする




「あっ、そんなに・・」



「美味いな」


パクちゃんも呟く




「まだ、二人分ならライスありますよ」



豊子が教えると



「〆でヨロシク」


ラッシャー君が注文したので、豊子は席を立ち厨房に行った




豚子は牛すじ丼を頬張りながら、カネゴンとミクラスが持って来た集計表を真面目に見てる






「さっきの話って、なんですか?」




カネゴンがパクちゃんに聞くと、豊子が牛すじ丼を持って来て、パクちゃんのテーブルに置き、豚子の隣に座った






「鮫島がもって行かれた」



パクちゃんが説明した



「へっ、何を?」



キムコが質問




「馬鹿、パクられたってことだよ!」




「何で捕まっちゃったんですか?」



ラッシャー君がキムコに説明すると、豊子が質問




「この前、オマエらが産業道路で大乱闘しただろ」




「あーなるほど」


皆が納得する




「お巡りも、誰かしらパクんねーと格好つかないからな」




「どうなっちゃうんですか?」



どうやら、豊子だけは納得がいかないようで聞き返すと




「一人で背負ったから、久里浜だな」



パクちゃんが牛すじ丼のスプーンを置いた





「ガビーン」


「じぇじぇじぇ!」


「年少か・・」


「この時期は寒いでー」



豚子は、意外とあっけらんかんで、牛すじ丼に七味をかけだす





「春頃になるけど、アイツが出て来たら、皆んな、ちゃんと挨拶しろよ」




「ういーす!」



「鮫島はん、意外と男なんやねー」



「あの時は、凄ぇー頼りになったよな〜」




「デッケー借りになっちまったな」



豚子とラッシャー君が言うと、パクちゃんがタバコに火を点けて答えた


(-。-)y-゜゜゜






「明日の猫ビルは負けれなくなったよね」



豊子が言うと



「いや、いや、いや〜」


「ないわー」


全員が、スプーンを振って否定する




「分からないわよ!矢吹ジョーみたいに勝てるかも知れないじゃない!」


豊子が興奮して席を立ち、皆んなに訴えた





「豊子さん、矢吹ジョーは負けてまっせ」




「えっ・・(; ̄O ̄)





「力石徹に負けたよな」



「矢吹ジョーって、いつも肝心な試合に負けるよな」



「ホセの時は、髪が真っ白になったよな」



「あれって、死んだんだろ?」



「クリスマスって、キリストの命日だろ?」




「・・・・」





皆の反論に対し、豊子は何も言い返せずに、項垂れて席に座り




「ジョンレノンと小野ヨーコも、最初は世界中にラブラブ自慢しとったやん」





「確か、撃たれて死んだの12月の今頃だったよなー」














豚子とキムコが追い討ちをかけるように発言すると、豊子は立ち上がり






「あの二人を、ジョンレノンと小野ヨーコと一緒にすんじゃーねーよおおお!」






豊子が怒鳴ると、店内のTVから哀しい、クリスマスソングが流れて来た






Posted at 2023/12/16 18:56:33 | トラックバック(0) | スローなブギは、止めてくれ | 日記

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「@ねこぴ 支店長、
私はモービル1の
4-50と
フューエル1をブチ込んどきゃイイと教わったので😭」
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